話をきいたら、街ヘ出よう-インターローカルスクール プログラムのレポート

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話をきいたら、街ヘ出よう

インターローカルスクール プログラムのレポート

2015年9月2日

執筆者 高松平藏(ドイツ在住ジャーナリスト、当サイト主宰)

私が住んでいるエアランゲン市に名古屋学院大学の学生さんが来訪。公共空間としての都市をテーマに、座学+検証をセットにしたプログラムを提供した。今回の様子を少し書いておきたい。

座学のあとは街へ。そしてエアランゲンの地元のビールを楽しんだ。

これも地域文化の体験のひとつ。

■大学主催のツアーの途中、エアランゲンに

今回、8月31日にエアランゲン市に来られたのは名古屋学院大学の学部生や引率の教員の方なども含めて17人。同大学は8月20日から2週間余りハンガリー、チェコ、オーストリア、ドイツの4ヶ国をまわる『中欧スタディツアー』を行っている。

同大学のホームページによると、このツアーは現地の歴史や住民自治、企業経営の現場など、リアルな中欧に触れようというのが趣旨。エアランゲン来訪もその一環で、そして私から学生の皆さんに座学+検証のプログラムを提供したかたちだ。

■今回のテーマは『公共空間としての都市』

今回とりあげたテーマは公共空間としての都市。ドイツの都市の成り立ちや、空間構造、そしてその運営がどのような考え方で行われているかといったことに触れた。またエアランゲン市の市街が具体的に、どう使われているのか紹介した。

講義のあとに記念撮影。

そんな講義のあとは、街へ出る。座学で扱ったものを実際に肌感覚で向き合い、理解したり、考えるきっかけを作ってもらおうという意図がある。最後は地元のビール会社で地ビールを堪能してもらった。ドイツは地ビールが充実しており、街の歴史・アイデンティティ・文化といったものと強く結びついている。味覚でもエアランゲンの『地域性』を感じてもらえただろうか。

■話をきいたら、街へ出よう

蛇足ながら、このようにエアランゲンで座学と検証を組み合わせたプログラムを私は『インターローカルスクール プログラム』と銘打っている。日本で講演をすると『現物を見てもらえればいいのになあ』と、歯がゆい思いをすることがあり、ならば、実物のある所で話を聞いてもらおうとつくったプログラムだ。

話を聞いたら、街へ出よう。この写真は引率の教員の方が撮影してくださった。

学生さんたちは長旅で疲れもたまっている時期だったと思うが、『ドイツの都市』という側面から、日本とは異なる社会の理解や、議論を深める一助になり、『中欧スタディツアー』の充実につながれば幸いだ。お疲れ様でした。(了)

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※引用される場合、高松平藏が執筆したことを明らかにして下さい。