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田舎道の自転車道

ドイツ最南端のアルゴイ地方のこと


2013年1月1日



執筆者 高松平藏ドイツ在住ジャーナリスト、当サイト主宰)


私事であるが、昨年の我が家のビッグイベントは、家人の両親が金婚式を迎えたことだった。9月にゆかりの地であるドイツ最南端のアルゴイ地方を家族で訪ね、義妹夫婦もかけつけた。総勢9人、2台の自動車で両親の思い出の場所をめぐり、そしてお祝いをした。ちょっとしたロードムービーのような旅だった。

アルゴイ地方は酪農で有名なところで、牧歌的な風景の広がり、観光地としても魅力的。そんな道路でも自転車道があるのがいいなあと思った。(写真)

もちろん、すべての道に自転車道がついているわけでもない。また小さく歴史ある町がところどころにあるのだが、美しい教会や市役所が並ぶ市街地に自動車が乗り入れるようになっていて、残念に思えるところもある。

それにしても、写真のような田舎の自動車道を実際に見ると安全性と利便性、ツーリズムがうまく重なっているように思える。

日本でも近年、スポーツ・健康としての自転車が流行している。しかも都市部のみならず地方でもけっこう増えているような印象を受ける。

自転車はスポーツや健康以外にも、環境負荷を減らすことにもつながる。それを考えると、自転車のための交通インフラを充実させるべきだろう。いわゆる建築分野を潤すことになる『自民党型経済政策』に対する非難がおこって久しいが、21世紀型社会のためのハードインフラに対してはどんどん投資することを支持してもよいと思う。

一方、自転車が増えると、暴走する自転車も少なからずいる。筆者が住むエアランゲン市は1970年代後半から先駆的に自転車道を整備した町として知られているが、やはり『スポーツ』としての自転車愛好家のなかには、ちょっと問題を感じる人もいる。

自転車の利便性を高めると同時に暴走抑止のための交通デザイン、そして講習会やキャンペーンなど『ソフト』の両方から考えることが重要なのだろうと思う。

翻ってアルゴイ地方のチーズを使った『アルゴイ・ピザ』や、とんかつはなかなか美味であった。(了)

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