筒上山、岩黒山、手箱山 石鎚山の展望と信仰の山

愛媛県  筒上山1,859m 岩黒山1,746m  2015年8月18日

高知県  手箱山1,806m

(筒上山、岩黒山、手箱山)四国百名山

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私の登る山には名山と呼べない山もあるだろう。だが、登っているときに心ときめくものがあれば、それは私にとって名山だ。

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前日、二ノ森への途上から見た石鎚は城塞のようだったが、スカイラインを土小屋に登っていくと、石鎚は鋭い尖峰になっていた。その姿は威圧的で、強烈な印象。

岩黒山の頂上は林を抜け出たピークの上にあり、展望抜群の場所だが、この日は次第に雲が出て、頂上に登ったとき、尖峰の石鎚山はもう雲に隠れていた。

神社の建物の上の岩尾根を見上げ、鎖場を登り、いくつもの祠をお参り巡りした先に筒上山の頂上があった。探し物をしながら山上を散策する楽しさがある。

手箱山へは、更に長い頂上稜線を歩く。アップダウンの道では花が咲いているのに気付いて何度か立ち止まる。

いろんな楽しみ方ができる味わい深い縦走路。

手箱越から見る、神社の建物の上の岩尾根の筒上山。頂上は岩尾根から更に奥にある。
スカイラインを土小屋に登っていくと、石鎚は鋭い尖峰になっていた。その姿は威圧的で、強烈な印象。
フウロ1
フウロ2
フウロ3
10:16 土小屋駐車場発10:58 岩黒山分岐11:29 岩黒山12:03 丸滝小屋13:16 手箱越13:48 筒上山14:12 手箱越15:08 手箱山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り4時間52分15:58 手箱越17:05 丸滝小屋⒙:04 土小屋駐車場着・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・下り2時間56分、合計7時間48分

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面河渓入口で右折して石鎚スカイラインに入ると、左手に石鎚山が見えてくる。最初に見えていたのは二ノ森から石槌山の稜線で、鉄砲石川源頭部も見えていた。前日、二ノ森への途上から見た石鎚は城塞のようだったが、スカイラインを土小屋に登っていくと、石鎚は鋭い尖峰になっていた。展望駐車場に入って撮影。その姿は威圧的で、強烈な印象。その先の土小屋手前の広い駐車場からの方がよく見えたが、石鎚の尖峰はやや鈍角になっていた。

登山口を入ってすぐ、岩黒山への分岐があったのだが、気付かずに筒上山への道を進む。平たい岩の多い道で、1回滑って転び、以後、慎重に歩く。登山口近くに神社があり、読経の声が聞こえていた。

だいぶ歩いてから岩黒山への分岐表示があり、左折。これは地図にはない横道で、助かった。土小屋から1.3km、岩黒頂上まで600m。笹の中を登る。尾根に上がると丸滝小屋への分岐表示。この先で林を抜け、筒上山が見える。

岩黒山の頂上は林を抜け出たピークの上にあり、展望抜群の場所だが、この日は次第に雲が出て、頂上に登ったとき、尖峰の石鎚山はもう雲に隠れていた。北東には瓶ヶ森と西黒森。三等三角点があった。

丸滝小屋まで下ると、小屋には「丸滝山修験道場」というプレートがかかっており、鳥居が立っていた。帰りに鳥居(丸瀧大権現)をくぐって登ってみると、閉じられた社があった。

急斜面につけられた金属製の橋や階段で尾根の東側をトラバースして進む。途中で戻ってきた人たちに会う。十人弱。お遍路姿の人、修験姿の人もいた。フウロが道脇に咲いていた。

やがて右上に大きな石垣が現われ、その上に神社の建物が立つ手箱越に着く。神社の建物の上に丸い岩峰の筒上山が見える。そちらに登っていくと鳥居があり、鎖場があった。ザックを置いて筒上山頂上まで往復する。

石鎚風の大きな鎖の他にフィックスロープがたくさんあり、一番登りやすいルートを選んで登る。鎖場が終わると、参拝順路の標識があり、笹原の丘を登る。笹原の道は長く、途中に祠がたくさんあり、その名を記した標識が立っている。お参りしながら進むと、頂上には大山祇神社の鳥居と祠があり、その後に三等三角点があった。ここが筒上山頂上だ、もう引き返そうと思ったが、一つ先の峰に建物が見えるのでそこまで行ってみる。すると、そこに筒上山頂上標識があった。三角点峰より標高は低そうだが、一番奥にあるこの峰を頂上にしているのだろう。来ておいてよかった(三角点峰1,860m、筒上山1.859m)。笹原の道は迷路のようで、頂上は先のピーク。探し物をしながら山上を散策する楽しさがあった。

筒上山頂上から引き返し、三角点峰まで登ったあたりで急ににわか雨が降り出す。レインウェアはザックに入れたまま置いてきてしまった。笹原を南側からショートカットする道に下り、小走りで戻る。大慌てで鎖場を下った頃には雨は上がる。また降るかもしれないのでザックカバーをかける。

手箱越まで戻り、東に向かう。「手箱山大権現」の鳥居をくぐって石階段を登る。いったん尾根上まで上がり、またトラバース路に下る手前あたりでまた雨が降り出し、カメラをタフに持ち替え、レインウェアを着込む。尾根のアップダンを進み、赤い社が立っている小さな広場に手箱山の頂上標識があった。三角点が無いのでGPSで位置を確かめ、少し戻って社の裏の笹原の中の踏み跡を登り、三等三角点を発見。

道沿いには、雨に濡れたヤマアジサイにフウロ。黄色い花はメタカラコウだろうか。咲いている姿に気づき、はっとして立ち止まる。これも山旅の味わい深い楽しみ。

石鎚山スカイラインから見る石鎚山(入口付近)

石鎚山スカイラインから見る石鎚山(入口付近)

石鎚山スカイラインから見る石鎚山(展望駐車場)


石鎚山スカイラインから見る石鎚山(土小屋駐車場)

岩黒山分岐の道標


筒上山・・・・・岩黒山に登る途中より

瓶ヶ森(左)と西黒森


岩黒山・・・・・到着間近


岩黒山頂上・・・背景は石鎚山と二ノ森だが、雲をかぶってしまった


丸滝小屋・・・「丸瀧山修験道場」とある。隣の鳥居をくぐった先には閉じられた社があった

シコクフウロ(その1)


手箱越の石垣と建物とその背後の筒上山


シコクフウロ(その2)


シコクフウロ(その3)


石鎚風のごつい鎖・・・この他にフィックスロープがたくさんあり、楽に登れる


猿田彦神社の祠・・・この他にも頂上の丸い笹原に祠が無数にあり、お参りの順路になっている

筒上山・三角点峰にある大山祇神社・・・・祠の左奥に三等三角点があった


筒上山頂上・・・三角点峰の更に奥のピークに頂上標識があった(うっかり寄らずに帰ってしまうところだった)


ヤマアジサイ

黄色い花••••メタカラコウ?


手箱山頂上の赤い社・・・社の裏の笹原の中に三等三角点