猿政山 出雲地方の最高峰
島根県 1,268m 2014年11月1日
中国百名山
32
名山一人旅
私の登る山には名山と呼べない山もあるだろう。だが、登っているときに心ときめくものがあれば、それは私にとって名山だ
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黄葉の秋の日、林道を歩き、雨の登山道を登って一等三角点のある猿政山にたどり着く。
去り難い頂上だが、雨が強く視界もない。早々に帰路につく。
その3日後、大万木トンネル南口付近で、「拳骨のような」猿政山を見る。
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ブログで紹介されていた北側の内尾谷ルートに向かうと、可部屋集成館の先に猿政山の案内標識がある。それに従って砂利道の林道を走り、駐車場に止め、雨の完全武装で出発する。
林道のすぐ先に「長吉誕生の家」という大きな看板のかかった壊れかけた家がある。テレビドラマのロケ地だったようだ。鎖の林道ゲートがあり、関係者外立入禁止の標識が立っている。山菜取りや焚火をする登山ではないし、登山案内に従って先に進む。林道は延々と続き、沢沿いから稜線に登っていくあたりからの黄葉がすばらしい。二又分岐を右に入ると島根県整備事業の標識がある。更に林道を進み、林道終点で荒れた踏跡に入る。案内はないが、赤リボンあり。
踏み跡は斜面を登るところで不明瞭になり、いったん戻って右下の踏み跡をトラバース気味に下るとフィックス・ロープを発見。そこから急斜面を登って支尾根に上がる。そこには赤、黄、紫、白のリボンが賑やか。支尾根の笹が密生した道を進み、マイナーピークを二つ越え、細尾根の急斜面をよじ登った先で頂上稜線に出る。ここにはピンクリボン。左右(東西)に踏み跡があり、右(西)に向かう。
林の中の緩い登りからいったん下って登り返し、大きな一等三角点のある猿政山頂上に着く。ようやく着いた。苦労した分、感激。大きな頂上標識が木の幹に取り付けられており、それに校歌が彫られていたが、その校歌を記したパネルもあった。校歌の中に「天そそりたつ猿政の、気高きすがたあおぎては・・・・・」とある。この山が地域のシンボルであったことが分かる(湯川小学校?)。
去り難い頂上だが、雨が強く視界もない。早々に帰路につく。車で林道を戻る途中、可部屋集成館の手前にある鎮守神社にお参りしていく。雨は小降りとなり、観光客が歩いている。
その3日後、大万木トンネル南口付近で、「拳骨のような」猿政山(下記メモ参照)を見る。確かに印象的な山容だと思う。
(メモ)
猿政山は出雲風土記では御坂山と呼ばれ、国産みの神のひとりイザナミノミコトが葬られた山という言い伝えが残っており、中腹に「穴命さん」という奥行き1.5~2mのほら穴がお祀りされている
登山道から外れた北側斜面1,100m近くの場所に柱状節理の岸壁があり、イザナギ、イザナミの両神が降り立った場所として以前は信仰を集めていた。たどり着く道が難路であり、近年は訪れる人もほとんどいない。高さ10m以上ある柱状節理を下から見上げると、昔の人がここを神域としてあがめた気持ちもわかるような心境になる。(奥出雲多根自然博物館)
拳骨を突き出したような不気味な山容(島根百山by牧慎太郎)
(メモ2)入山制限
山や登山道の一部が私有地内にある場合、不法侵入を問われないようにしなければならない。
猿政山の場合、立入禁止標識の主旨は、①無断で入林せず、許可を得ること(ただし、電話番号等の記載なし)、②作業中の場合に危険、③焚き火、タバコ、樹木損壊、ゴミ残置しないこと、の3点と思われる
今回、事前に許可を得るべき点については、そうしたいと思うが、事前情報がなく、連絡方法が分からないのでは事実上、対応困難ではないだろうか。他の2点については、作業している様子は無く、迷惑行為もやらないので、林道を通ることは問題ないのではないかと思う
可部屋集成館脇にある鎮守神社
廃屋(TVロケに使われたらしい)
黄葉1(ブナ?)
急坂の登り
猿政山頂上
黄葉2(ナナカマドとブナ?)
黄葉3(ブナ?)
黄葉4(カキノキ?)