八甲田・小岳     スキー滑走のミニ・ツアー

青森県  小岳1,478m、硫黄岳1,360m  2015年4月4日

(小岳、硫黄岳)青森110山

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名山一人旅

私の登る山には名山と呼べない山もあるだろう。だが、登っているときに心ときめくものがあれば、それは私にとって名山だ。

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山スキーのメッカ、八甲田・酸ヶ湯温泉(すかゆ)から硫黄岳と小岳に登り、二つの斜面を滑走するミニツアー。

八甲田にはスキー滑走に適した数多くの雪斜面があり、硫黄岳と小岳の斜面はそのうちの二つ。

この日は雨上がりの快晴となり、雪は固かったが澄んだ青空が広がり、八甲田の諸峰がくっきりと見えた。

やや固めの最高のコンディションで八甲田の二つの雪斜面を滑走。


 雨上がりの快晴で澄んだ青空が広がり、八甲田諸峰の眺望がすばらしい。デコボコの樹林帯を抜けると小岳と高田大岳が並んで見えてくる。左が小岳で、その頂上右側の南斜面を滑走。右は高田大岳。
 硫黄岳・東斜面の滑走。今回は頂上から80mほど滑り、手前にトラバース。
 空に浮かぶ岩木山
 仙人岱ヒュッテ(仙人岱避難小屋)
噴火口の大岳:小岳に登っていくと、噴火口の大岳が見えてくる。左右対称で均整のとれた富士型のその姿は、酸ヶ湯やロープウェイ頂上から見た大岳とは全く別の山に見える。
小岳の無限に続く南斜面を見下ろす(奥は南八甲田・赤倉岳(左)と乗鞍岳)
  6:25 酸ヶ湯駐車場発  7:18 地獄湯ノ沢  8:20 硫黄岳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り1時間55分  8:30 硫黄岳発、東斜面滑走  8:37 コル、シール  9:32 小岳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・硫黄岳から1時間2分      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・酸ヶ湯から3時間7分  9:49 小岳発、南斜面滑走  9:59 仙人岱ヒュッテ10:11 地獄湯ノ沢10:21 酸ヶ湯駐車場・・・・・・・・・・・・・・・・往復3時間56分

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早朝の跨線橋から見た八甲田はまだ薄雲をかぶっていた。昨日は大雨だったので、この日晴れるとは考えにくかった。雲谷の掲示はまだ「雨」でロープウェイ、リフトともに「不可」になっていた。しかし、萱野平まで来ると、もう雲一つない空になっていた。「夜間通行止め、4月1日~4月21日、18:00~9:00」。硫黄岳、小岳に登ることにし、駐車場に戻る。

上の駐車場はもう広く除雪されていた。低くなった雪壁に登ると、櫛ヶ峰がくっきりと見えている。昨週登った横岳と逆川岳が縦に並んで見えている。昨日までの雨で早朝の雪はアイスバーンの状態。地獄湯ノ沢で上着を脱ぎ、スキーアイゼンを付け、硫黄岳ルートに向かう。スキーアイゼンを付けるときでさえブーツで雪面に立つのが難しい状態。アイスバーンのキックターンで失敗。右スキーが外れる。BDのときは流れ止めを付けるべき。雪原に上がってからは順調。久しぶりの硫黄岳コース。デコボコの樹林帯を抜けると小岳と高田大岳が並んで見えてくる。そしてアイスバーンの硫黄岳斜面を慎重に登る。BDのスキーアイゼンはよくひっかかるが、なにせすぐ外れるので気は抜けない。8時半前に硫黄岳。

雨上がりの快晴で澄んだ青空が広がり、八甲田諸峰の眺望がすばらしい。二順ほど撮影してから滑走に移る。この硫黄岳の東斜面は高田大岳や赤倉に比べると規模は一回り小さいが、平坦なところまで400mはある。その大斜面に滑り込み、80mほど滑って北にトラバース。アイスバーンはだいぶ緩んでいて、氷のかけらがざわめきながら落ちていく。硫黄岳と仙人岱小屋のコルに滑り込み、シールを貼って小岳に向かう。仙人岱小屋には誰もいないようだった。屋根の避雷針が倒れている。

小岳に登っていくと、噴火口の大岳が見えてくる。左右対称で均整のとれた富士型のその姿は、酸ヶ湯やロープウェイ頂上から見た大岳とは全く別の山に見える。樹林帯の中でデコボコを越えていくのに苦労。1回、スキーを外したと思う。ようやく樹林帯を抜けると雪の解けたハイ松帯。雪の残っている夏道を進むが、雪が解けて氷が出ている。やや北に回り込んで小岳頂上に着く。2010年以来4回目。高田大岳が見えてない時もあったと思うが、今回は最高の天気。相変わらず頂上標識はない。木柱は高田大岳への道標。最高地点部分は雪が解けているので、雪のあるところでシールを外し、腰を下ろしてホットレモンを飲む。風は冷たく、ホットレモンはまだ熱く、全部飲めなかった。北東方向に野辺地烏帽子、三角岳、折紙岳の山並みが見える。どれがどの山なのか判別しにくい。

出かけようとすると、高田大岳の方から一人歩いてくる。朝、地獄沼のところに駐車している車があったが、その主かもしれない。アイゼンをつけた外人さんだった。小岳頂上の雪は消えていたため、やや東に下ったところから南斜面に滑り込む。静寂の中にけたたましいエッジの音。遠近感が無くなるほど広い雪斜面は絶好の雪質で、軽いターンが心地よい。無限の大斜面をどこまでも滑りたかったが、ここも80mほど滑ってから右(西)に回り込むように滑り、仙人岱避難小屋のあたりに出る。小屋の前には昼寝している人。空に浮いた岩木山。

硫黄岳コースを下るが、往路よりも北よりの高い位置を滑り、ヤブを避けて少しづつ往路に戻る。地獄湯ノ沢の土手の上に出ると、地獄湯ノ沢を登るスキーヤーが見えた。土手はかなりの高さだが、滑り込めそうな箇所もある。土手の上はまだアイスバーン。まだクラストしている硫黄岳コースをガリガリ滑って分岐地点まで滑り、地獄湯ノ沢に滑り込むと、スキー・パーティがたくさん登ってきていた。林のコースよりもやや北よりを滑るが、コースにはスキーヤーが何人も登っていた。

夜明けの八甲田

早朝の跨線橋から見た八甲田はまだ薄雲をかぶっていた。昨日は大雨だったので、この日晴れるとは考えにくかった。雲谷の掲示はまだ「雨」でロープウェイ、リフトともに「不可」になっていた。しかし、萱野平まで来ると、もう雲一つない空になっていた。「夜間通行止め、4月1日~4月21日、18:00~9:00」。硫黄岳、小岳に登ることにし、駐車場に戻る。

櫛ヶ峰

上の駐車場はもう広く除雪されていた。低くなった雪壁に登ると、櫛ヶ峰がくっきりと見えている。昨週登った横岳と逆川岳が縦に並んで見えている。昨日までの雨で早朝の雪はアイスバーンの状態。地獄湯ノ沢で上着を脱ぎ、スキーアイゼンを付け、硫黄岳ルートに向かう。スキーアイゼンを付けるときでさえブーツで雪面に立つのが難しい状態。アイスバーンのキックターンで失敗。右スキーが外れる。BDのときは流れ止めを付けるべき。雪原に上がってからは順調。久しぶりの硫黄岳コース。デコボコの樹林帯を抜けると小岳と高田大岳が並んで見えてくる。そしてアイスバーンの硫黄岳斜面を慎重に登る。BDのスキーアイゼンはよくひっかかるが、なにせすぐ外れるので気は抜けない。8時半前に硫黄岳。

横岳と逆川岳

硫黄岳の斜面

雨上がりの雪山の情景

飛行機雲

大岳

硫黄岳頂上(背景は南八甲田)

 硫黄岳から北東の景観: 大岳、仙人岱ヒュッテ、小岳、高田大岳

 硫黄岳から南西の景観: 南八甲田・赤倉岳、猿倉岳、乗鞍岳、駒ヶ峰、櫛ヶ峰、横岳、逆川岳

小岳と高田大岳

横岳

硫黄岳・東斜面の滑走

雨上がりの快晴で澄んだ青空が広がり、八甲田諸峰の眺望がすばらしい。二順ほど撮影してから滑走に移る。この硫黄岳の東斜面は高田大岳や赤倉に比べると規模は一回り小さいが、平坦なところまで400mはある。その大斜面に滑り込み、80mほど滑って北にトラバース。アイスバーンはだいぶ緩んでいて、氷のかけらがざわめきながら落ちていく。硫黄岳と仙人岱小屋のコルに滑り込み、シールを貼って小岳に向かう。仙人岱小屋には誰もいないようだった。屋根の避雷針が倒れている。

仙人岱ヒュッテ

名無岳

小岳のハイマツ帯

噴火口の大岳

小岳に登っていくと、噴火口の大岳が見えてくる。左右対称で均整のとれた富士型のその姿は、酸ヶ湯やロープウェイ頂上から見た大岳とは全く別の山に見える。樹林帯の中でデコボコを越えていくのに苦労。1回、スキーを外したと思う。ようやく樹林帯を抜けると雪の解けたハイ松帯。雪の残っている夏道を進むが、雪が解けて氷が出ている。やや北に回り込んで小岳頂上に着く。2010年以来4回目。高田大岳が見えてない時もあったと思うが、今回は最高の天気。相変わらず頂上標識はない。木柱は高田大岳への道標。最高地点部分は雪が解けているので、雪のあるところでシールを外し、腰を下ろしてホットレモンを飲む。風は冷たく、ホットレモンはまだ熱く、全部飲めなかった。北東方向に野辺地烏帽子、三角岳、折紙岳の山並みが見える。どれがどの山なのか判別しにくい。

井戸岳と赤倉岳

小岳頂上

戸来岳と十和田山

高田大岳(小岳頂上付近より)・・・・・この山の南東斜面もすばらしい

小岳の無限に続く南斜面を見下ろす(奥は南八甲田・赤倉岳(左)と乗鞍岳)

出かけようとすると、高田大岳の方から一人歩いてくる。朝、地獄沼のところに駐車している車があったが、その主かもしれない。アイゼンをつけた外人さんだった。小岳頂上の雪は消えていたため、やや東に下ったところから南斜面に滑り込む。静寂の中にけたたましいエッジの音。遠近感が無くなるほど広い雪斜面は絶好の雪質で、軽いターンが心地よい。無限の大斜面をどこまでも滑りたかったが、ここも80mほど滑ってから右(西)に回り込むように滑り、仙人岱避難小屋のあたりに出る。小屋の前には昼寝している人。空に浮いた岩木山。

石倉岳と硫黄岳

空に浮かぶ岩木山

地獄湯ノ沢に滑り込む

硫黄岳コースを下るが、往路よりも北よりの高い位置を滑り、ヤブを避けて少しづつ往路に戻る。地獄湯ノ沢の土手の上に出ると、地獄湯ノ沢を登るスキーヤーが見えた。土手はかなりの高さだが、滑り込めそうな箇所もある。土手の上はまだアイスバーン。まだクラストしている硫黄岳コースをガリガリ滑って分岐地点まで滑り、地獄湯ノ沢に滑り込むと、スキー・パーティがたくさん登ってきていた。林のコースよりもやや北よりを滑るが、コースにはスキーヤーが何人も登っていた。

酸ヶ湯から見る大岳

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