燧岳 早春の尾瀬の景観
福島県 柴安嵓(最高点)2,356m、俎嵓(三角点)2,346m 2016年5月2日
(燧岳)日本百名山
101
薄い青空
まだ冷たい風
山の木々には春の息吹
そして山の旅人たち
☼☼☼☼☼
御池の広い駐車場にはもう十台以上いて、もう登り始めている人もいた。スキーで登っている人が二人。バラバラに進んでいる。やはり雪は少なく、潅木の中の雪を拾って行き、1回スキーを外す。
広沢田代の雪原を横断。「広沢田代」の木柱の全体が見えていた。そこで休んでいる徒歩の人が一人。
急斜面2を登り切るとP1・1,986m峰。木道が見えており、それを辿り、ようやく行く手に燧を見る。眼下には熊沢田代の木道を歩く二人が見える。
ここで右手に平ヶ岳を見る。懐かしい昔馴染みに出会ったようで、思わず挨拶したくなる。久しぶりだね。
まっすぐ登った先の雪渓は頂上手前で雪が切れている。そこを登っている二人が見えたが、無事に登れただろうか。
頂上稜線に達すると、俎嵓手前で雪が切れており、その手前で休んでいるスキーヤーが数人。
俎嵓からは、眼下には氷の融けた尾瀬沼と雪のない尾瀬ヶ原。もう春の様相。こんにちわ、これから春だね。
ところが、柴安嵓には少ないものの雪がついており、登っている人もおり、滑走トレースもついている。すぐに引き返し、スキーを担いで柴安嵓に向かう。さあ、あの白いスロープをもうひと頑張りで、もう一つの頂上だ。そこから、どんな春が見えるだろう。
そこでは、強い春の風が吹いていた。風の向こうから、山がたくさん、こっちを見ていた。大きい山、小さい山、白い山、黒い山、登ったことのある山、登っていない山。どれも古い友人のようだ。
俎嵓はいつもの通り盛況で、柴安嵓から戻ってきたときは満員状態。柴安嵓をバックに記念撮影するパーティ。のどかな小春日和の天気になり、岩の上に横になって少し昼寝する。憩のひととき。
☀☀☀☀☀
のどかな御池からのんびり燧岳へスキーの人も、徒歩の人も、団体さんも、一人旅もやあ、平ヶ岳が見えてきた、久しぶり!尾瀬ヶ原に尾瀬沼も、これから春!さあ、あの白いスロープをもうひと頑張りで、もう一つの頂上だ。そこから、どんな春が見えるだろう(春の詩・燧岳2)☀☀☀☀☀
翌朝は4時に起きて準備。まだ暗いが、すぐに明るくなる。スキーにシールを貼り、ホットレモンを沸かし、朝食を食べて道の駅きららを出る。道の駅きららから桧枝岐までは結構距離がある。70kmくらい、1時間かかる。朝はガスがたちこめていて、桧枝岐の外れのいつもの場所から霞んだ燧が見える。御池の広い駐車場にはもう十台以上いて、もう登り始めている人もいた。幸い、駐車場から雪がついている。
先にトイレによって、すっきりしてから歩き始める。ウォークマンでフロイド。スキーで登っている人が二人。バラバラに進んでいる。やはり雪は少なく、潅木の中の雪を拾って行き、1回スキーを外す。最初の急斜面ではビンディングを上げてトラバースしていてスキーが外れ、転倒。近くを登っている人もいて、なんとも恥ずかしい。フリーライドなら問題ないところだが、雪が堅いとディナフィットは外れてしまう。この後、ビンディングを下げておけば外れにくいことがわかったが、この時は最後にスキーを外して歩いて登る。
広沢田代の雪原を横断。「広沢田代」の木柱の全体が見えていた。そこで休んでいる徒歩の人が一人。次の急斜面は更に急なので、早めにスキーを外して担いで登る。いったん平坦なテラスになるが、すぐにまた急斜面。急斜面2を登り切るとP1・1,986m峰。木道が見えており、それを辿り、ようやく行く手に燧を見る。眼下には熊沢田代の木道を歩く二人が見える。雪の出てきたところでスキー滑走するが、歩行モードのため1回転倒。なさけない。熊沢田代の中央付近はまったく雪がなく、水がたまっているため、木道を歩くしかない。右手に平ヶ岳を見る。懐かしい昔馴染みに出会ったようで、思わず挨拶したくなる。久しぶりだね!
このあたりで見た柴安嵓には雪がついていないように見え、今回は柴安嵓はパスししようと思う。熊沢田代の木柱のすぐ先から雪があり、シール歩行再開。正面の丘の左端を登り、左の沢筋を渡って左(東)に進む。まっすぐ登った先の雪渓は頂上手前で雪が切れている。そこを登っている二人が見えたが、無事に登れただろうか。二つ目の沢筋を渡った先で最初の休憩。クッキーをかじり、栄養補給。ペットボトルを半分強飲む。この後も左にトラバースしてゆき、合計4つくらい沢筋を横切るが、いずれも大きくえぐれた谷になっていて、滑り降りるのではなく、斜めに登るようにして渡る。よってトラバースしながらだいぶ登ったと思う。4つ目の雪渓をジグザグに登っていくが、片側を登りすぎると雪が堅くなっていて、スキーが外れそうでヒヤヒヤした。ビンディングは上げずに進む。上方に先行する二人。
頂上稜線に達すると、俎嵓手前で雪が切れており、その手前で休んでいるスキーヤーが数人。雪が切れている直前までシールで登り、そこにスキーを置いて俎嵓に向かう。この時は柴安嵓には登らないつもりだった。二等三角点と祠に久しぶりの対面。眼下には氷の融けた尾瀬沼と雪のない尾瀬ヶ原。もう春の様相。こんにちわ、これから春だね!ところが、柴安嵓には少ないものの雪がついており、登っている人もおり、滑走トレースもついている。すぐに引き返し、スキーを担いで柴安嵓に向かう。さあ、あの白いスロープをもうひと頑張りで、もう一つの頂上だ。そこから、どんな春が見えるだろう
コルまで下り、そこでアイゼンを付け、ストックを最短にして柴安嵓を登る。踏み跡があるので、そこを丹念に登り、休憩なしで傾斜の緩むあたりまで登り切る。コルにいた人に「ここを滑るのか」と聞かれ、「スキーでないと下れない」と答える。ピッケルを持ってきていなかったので、本心に近い。コルから同時に登りだした人がいて、私が頂上手前で写真を取っている間にその人が先行。私はスキーを下ろして頂上標識のところまで歩いたが、風が強いのでスキーのところまで戻って休憩。もう一人、徒歩の人がやってきて写真を頼まれる。初めてなのかな。
バックルを締め、滑走モードに切り替え、念のためにゴーグルを付けて滑走開始。さっきの人が見物しているようなので、「それじゃ」とあいさつしていく。今回は俎嵓にも観客多数。転ぶなよ。最初は右にトラバース滑走。谷側に体重をかける。いったん尾根を越えて東斜面に入るが、ちょうど尾根を登ってきている人がいたのですぐにターンして北西斜面に戻る。そこから右ターン、そして次の左ターンがほとんど垂直に近い感じの飛び込みとなり、やや緊張。エッジはしっかりかかり、すぐに連続ショートターンに移ってコルに滑り込む。短いながら本日のハイライト。コルから今滑ってきたトレースを見上げる。まあ、こんなもんかな。コルから俎嵓へ登り返し。途中でスキーを担いだ人と会う。雪は堅いかと聞かれたので、ぜんぜん大丈夫、きたないけど、と答える。がんばってくださいと言ったが、滑りを決められたかな。
俎嵓はいつもの通り盛況で、柴安嵓から戻ってきたときは満員状態。柴安嵓をバックに記念撮影するパーティ。のどかな小春日和の天気になり、岩の上に横になって少し昼寝する。憩のひととき。それから周囲を撮影。奥白根の下に見えているのは燕巣山、その右が錫ヶ岳と四郎のようだ。満員状態の俎嵓の岩場を下り、滑走再開。しかしえらくブレーキがかかるので、雪渓斜面手前でストップし、スキーにザルドス・ワックスを塗る。だが、それほどの効き目はなく、雪渓の急斜面を慎重に滑走。西の雪渓への連絡トレースがあり、それを2、3越えていくが、ブッシュの連絡路に夏道案内板があった。熊沢田代の南にある丘に下ると、そこにも木道が雪の上に見えている。
熊沢田代に滑り込み、スキーを担いで歩く。木道の先を歩いているスキーヤー二人。これから燧に登っていくボーダー二人。P1・1,986m峰まで上がり、ハイマツが邪魔な雪の上でスキーを付けて滑走再開。ちょうどスキーをもって歩いてきた人がいて、その人をよけて滑走。急斜面に出て、オープン斜面を滑走。柴安嵓の次に、ここが二つ目のハイライト。ただしトレースは確認不可。中間テラスを経て、下段急斜面。ここもオープン斜面を滑るが、あまりオープンではない。広沢田代には誰もいなかったが、雪を拾って歩く。ここから急斜面以降はもう障害物滑走。
歩いて降りている人を避けて東側を滑ると雪が切れていて、スキーを外して笹の中を下り、その下で再び障害物滑走再開。徒歩の踏み跡をたどって下ると、駐車場の東側の車道に出る。ちょうどバスがゲートを通っていく。後からスキーの男性が一人来る。最後のところでGPSを確認しておけばよかった。他にも滑っている人が数人いて、心の余裕がなかったためか。駐車場の車に戻り、スキーとブーツを拭いていて、左ブーツのビスが外れて無くなっているのに気付く。これで柴安嵓を滑ったのかなあ。これであす以降も滑れるだろうか。やや憂鬱になる。
早朝の燧岳
翌朝は4時に起きて準備。まだ暗いが、すぐに明るくなる。スキーにシールを貼り、ホットレモンを沸かし、朝食を食べて道の駅きららを出る。道の駅きららから桧枝岐までは結構距離がある。70kmくらい、1時間かかる。朝はガスがたちこめていて、桧枝岐の外れのいつもの場所から霞んだ燧が見える。御池の広い駐車場にはもう十台以上いて、もう登り始めている人もいた。幸い、駐車場から雪がついている。
御池駐車場・・・・・左の雪壁の奥からシール
先にトイレによって、すっきりしてから歩き始める。ウォークマンでフロイド。スキーで登っている人が二人。バラバラに進んでいる。やはり雪は少なく、潅木の中の雪を拾って行き、1回スキーを外す。最初の急斜面ではビンディングを上げてトラバースしていてスキーが外れ、転倒。近くを登っている人もいて、なんとも恥ずかしい。フリーライドなら問題ないところだが、雪が堅いとディナフィットは外れてしまう。この後、ビンディングを下げておけば外れにくいことがわかったが、この時は最後にスキーを外して歩いて登る。
雪のない広沢田代
広沢田代の雪原を横断。「広沢田代」の木柱の全体が見えていた。そこで休んでいる徒歩の人が一人。次の急斜面は更に急なので、早めにスキーを外して担いで登る。いったん平坦なテラスになるが、すぐにまた急斜面。
1,986m峰頂上付近
急斜面2を登り切るとP1・1,986m峰。木道が見えており、それを辿り、ようやく行く手に燧を見る。眼下には熊沢田代の木道を歩く二人が見える。雪の出てきたところでスキー滑走するが、歩行モードのため1回転倒。なさけない。熊沢田代の中央付近はまったく雪がなく、水がたまっているため、木道を歩くしかない。右手に平ヶ岳を見る。懐かしい昔馴染みに出会ったようで、思わず挨拶したくなる。久しぶりだね!
燧岳・・・・・ようやく全身が見える
熊沢田代
このあたりで見た柴安嵓には雪がついていないように見え、今回は柴安嵓はパスししようと思う。熊沢田代の木柱のすぐ先から雪があり、シール歩行再開。正面の丘の左端を登り、左の沢筋を渡って左(東)に進む。
平ヶ岳・・・・・やあ、ひさしぶり
俎嵓の雪渓
まっすぐ登った先の雪渓は頂上手前で雪が切れている。そこを登っている二人が見えたが、無事に登れただろうか。二つ目の沢筋を渡った先で最初の休憩。クッキーをかじり、栄養補給。ペットボトルを半分強飲む。この後も左にトラバースしてゆき、合計4つくらい沢筋を横切るが、いずれも大きくえぐれた谷になっていて、滑り降りるのではなく、斜めに登るようにして渡る。よってトラバースしながらだいぶ登ったと思う。4つ目の雪渓をジグザグに登っていくが、片側を登りすぎると雪が堅くなっていて、スキーが外れそうでヒヤヒヤした。ビンディングは上げずに進む。上方に先行する二人。
雪渓から背後の風景・・・・・中央下は熊沢田代、その上に会駒ヶ岳
俎嵓
頂上稜線に達すると、俎嵓手前で雪が切れており、その手前で休んでいるスキーヤーが数人。雪が切れている直前までシールで登り、そこにスキーを置いて俎嵓に向かう。この時は柴安嵓には登らないつもりだった。二等三角点と祠に久しぶりの対面。眼下には氷の融けた尾瀬沼と雪のない尾瀬ヶ原。もう春の様相。こんにちわ、これから春だね!ところが、柴安嵓には少ないものの雪がついており、登っている人もおり、滑走トレースもついている。すぐに引き返し、スキーを担いで柴安嵓に向かう。さあ、あの白いスロープをもうひと頑張りで、もう一つの頂上だ。そこから、どんな春が見えるだろう
俎嵓頂上・・・・・写ってないが二等三角点
俎嵓の祠
尾瀬沼
柴安嵓
コルまで下り、そこでアイゼンを付け、ストックを最短にして柴安嵓を登る。踏み跡があるので、そこを丹念に登り、休憩なしで傾斜の緩むあたりまで登り切る。コルにいた人に「ここを滑るのか」と聞かれ、「スキーでないと下れない」と答える。ピッケルを持ってきていなかったので、本心に近い。
柴安嵓の頂上標識・・・・・立派な黒光りの頂上標識。昔はここまで来る人はあまりいなかったと思うが、NHK百名山で紹介されたためか、今年は何人も登ってきていた
コルから同時に登りだした人がいて、私が頂上手前で写真を取っている間にその人が先行。私はスキーを下ろして頂上標識のところまで歩いたが、風が強いのでスキーのところまで戻って休憩。もう一人、徒歩の人がやってきて写真を頼まれる。初めてなのかな。
景鶴山・・・・・当初はここに登る計画だったが、こんなに雪が少ないのではやめておいて正解だった
雪のない尾瀬ヶ原と至仏山・・・・・尾瀬ヶ原に全く雪がないのを見たのは衝撃的。至仏山も雪が少ないためか、例年とは違う山に見える
中ノ岳と越後駒ヶ岳(右)
荷鞍山(中央)と白尾山(その右手前)だろうか?
俎嵓の人々
俎嵓・・・・・柴安嵓より。夏道が白く見えている
柴安嵓の滑走
バックルを締め、滑走モードに切り替え、念のためにゴーグルを付けて滑走開始。さっきの人が見物しているようなので、「それじゃ」とあいさつしていく。今回は俎嵓にも観客多数。転ぶなよ。最初は右にトラバース滑走。谷側に体重をかける。いったん尾根を越えて東斜面に入るが、ちょうど尾根を登ってきている人がいたのですぐにターンして北西斜面に戻る。そこから右ターン、そして次の左ターンがほとんど垂直に近い感じの飛び込みとなり、やや緊張。エッジはしっかりかかり、すぐに連続ショートターンに移ってコルに滑り込む。短いながら本日のハイライト。コルから今滑ってきたトレースを見上げる。まあ、こんなもんかな。コルから俎嵓へ登り返し。途中でスキーを担いだ人と会う。雪は堅いかと聞かれたので、ぜんぜん大丈夫、きたないけど、と答える。がんばってくださいと言ったが、滑りを決められたかな。
柴安嵓・・・・・滑走後のコルより見上げる
柴安嵓
俎嵓はいつもの通り盛況で、柴安嵓から戻ってきたときは満員状態。柴安嵓をバックに記念撮影するパーティ。のどかな小春日和の天気になり、岩の上に横になって少し昼寝する。憩のひととき。それから周囲を撮影。奥白根の下に見えているのは燕巣山、その右が錫ヶ岳と四郎のようだ。
奥白根山(右奥)と燕巣山
錫ヶ岳と四郎岳
未丈ヶ岳?と毛猛山?
黒岩山、赤安山と女峰山
帝釈山、台倉高山と長須ヶ玉山
俎嵓からの滑走
満員状態の俎嵓の岩場を下り、滑走再開。しかしえらくブレーキがかかるので、雪渓斜面手前でストップし、スキーにザルドス・ワックスを塗る。だが、それほどの効き目はなく、雪渓の急斜面を慎重に滑走。西の雪渓への連絡トレースがあり、それを2、3越えていくが、ブッシュの連絡路に夏道案内板があった。熊沢田代の南にある丘に下ると、そこにも木道が雪の上に見えている。
1,986m峰からの滑走
熊沢田代に滑り込み、スキーを担いで歩く。木道の先を歩いているスキーヤー二人。これから燧に登っていくボーダー二人。P1・1,986m峰まで上がり、ハイマツが邪魔な雪の上でスキーを付けて滑走再開。ちょうどスキーをもって歩いてきた人がいて、その人をよけて滑走。急斜面に出て、オープン斜面を滑走。柴安嵓の次に、ここが二つ目のハイライト。ただしトレースは確認不可。中間テラスを経て、下段急斜面。ここもオープン斜面を滑るが、あまりオープンではない。広沢田代には誰もいなかったが、雪を拾って歩く。ここから急斜面以降はもう障害物滑走。
広沢田代の標識
歩いて降りている人を避けて東側を滑ると雪が切れていて、スキーを外して笹の中を下り、その下で再び障害物滑走再開。徒歩の踏み跡をたどって下ると、駐車場の東側の車道に出る。ちょうどバスがゲートを通っていく。後からスキーの男性が一人来る。最後のところでGPSを確認しておけばよかった。他にも滑っている人が数人いて、心の余裕がなかったためか。
燧の湯・・・・・御池からの帰りに寄る
駐車場の車に戻り、スキーとブーツを拭いていて、左ブーツのビスが外れて無くなっているのに気付く。これで柴安嵓を滑ったのかなあ。これであす以降も滑れるだろうか。やや憂鬱になる。