寒江山 朝日連峰主稜線の名峰
山形県 寒江山1,695m、大朝日岳1,870m、西朝日岳1,814m、竜門山1,688m 2003年8月10日~12日(2泊3日)
(朝日連峰)日本百名山
(大朝日岳)東北百名山
(寒江山、西朝日岳、竜門山)新潟百名山
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名山一人旅
私の登る山には名山と呼べない山もあるだろう。だが、登っているときに心ときめくものがあれば、それは私にとって名山だ。
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コバラメキ、オバラメキの岩峰のあたりで、南北に連なる朝日連峰の主稜線の中央に濃い緑色の寒江山が現われる。すばらしい眺望。朝日に登ってこんなに晴れたのは初めてだった。
翌日は雨。ガスで眺望のない主稜線を歩き、寒江山の頂上、そして大朝日岳頂上に到達。眺望はさっぱりだったが、頂上に着いたときの達成感は何物にも代えがたい。それは二日間の苦労に比例している。
コバラメキ付近より天狗小屋尾根東側の情景
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D1
大井沢の駐車場は広く、車が何台か既に止まっている。左の竜ヶ岳ルートに入る。6時半。途中で子連れのパーティを追い越すが、暑いのでスロー・ペースで行くと、子連れパーティと抜きつ抜かれつとなる。足元の小さな白い花はアリドオシ?林を抜けて尾根に上がると背後に越えてきた竜ヶ岳。チングルマの咲く残雪の脇を登り、障子ヶ岳への分岐がある栗畑のピークに着く。そのあたりから見る障子ヶ岳が左右対称の鋭角で美しい。尾根の南に2階建ての天狗小屋が見えてくる。天狗小屋への分岐がある天狗角力取山の頂上には、相撲取場そっくりの丸い空き地があり、マツムシソウが咲いていた。前方右にはエズラ峰の手前の峰が立っているが、その背後の以東岳は雲の中。天狗角力取山からは長い下りで、勢い良く駆け降りる。
コルから登り返しとなり、ウツノシマ峰、湯沢峰、二ツ石山を越えていく。ウツノシマ峰は岩場のピーク、湯沢峰には三角点(1,259.9m)、二ツ石山には頂上標識と水場標識があった。その先は岩場の多い尾根歩きとなり、コバラメキ、オバラメキの岩峰を越えていく。ロープ場を登ると視界が広がる。エズラ峰の左上に、さっきまで雲で隠れていた以東岳が巨大な姿を現している。南には日暮沢ルートの清太岩山、ユウフン山、その向こうの小朝日岳、更には主稜線の山々、最初雲に隠れていた大朝日岳、中岳、西朝日岳が見える。それら南北に連なる朝日連峰の主稜線の中央に濃い緑色の寒江山が現われる。幅広の姿の北寒江山が手前にあり、その左上に三角形の寒江山頂上が見えている。その右手に、目指す狐穴小屋もかすかに見える。すばらしい眺望。朝日に登ってこんなに晴れたのは初めてだった。
18時半に狐穴小屋着。手前の沢で水を汲んだが、小屋の前に蛇口があった。きれいな水洗トイレ。一階には2人しかいなかったので一階に止まる。1,500円で木製の領収書をもらう。満員でなくて良かった。外でカレーを食べたが、風が冷たくなってきており、レインウェアを羽織る。すぐに暗くなり、眠る。
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翌日は雨。大朝日に行って帰るだけの荷物にまとめ、でかける。暗いハイマツのそばに咲いているのはハクサンイチゲ。ガスで眺望のない主稜線を歩き、北寒江山を越え、寒江山の頂上に着く。ここに来るのは二度目。頂上標識に三角点。紫色の花はリンドウ?そして12時に大朝日岳頂上に到達。眺望はさっぱりだったが、頂上に着いたときの達成感は何物にも代えがたい。それは二日間の苦労に比例している。次第に人が集まってきて騒がしくなっていく。約1時間いたが、結局、小朝日岳、鳥原山、御影森山しか見えず。祝瓶山は見えなかった。
寒江山のウスユキソウはもう咲いてなかった。当時はあまり花の写真を撮っていない。紫色の花はリンドウ?黄色い花はアキノキリンソウ、薄紫はツリガネニンジンだろうか。咲き残りのシャクナゲ。
D3
三日目も雨。完全武装で狐穴小屋を出て、16時に駐車場着。白いオオカメノキ。大井沢から寒江山と大朝日岳まで登り、晴れた初日に朝日連峰の大眺望に恵まれた、すばらしい山旅だった。
アリドオシ
竜ヶ岳
チングルマ
障子ヶ岳(粟畑付近より)
マツムシソウ
コバラメキ付近より天狗小屋尾根東側の情景
バラメキ付近より天狗小屋尾根西側の情景
寒江山
巨大な以東岳とエズラ峰(右手前)
大朝日岳
狐穴小屋
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ハクサンイチゲ
寒江山頂上
リンドウ?
大朝日岳の頂上
アキノキリンソウ
ツリガネニンジン
シャクナゲ
D3
オオカメノキ