朝日岳 寸又峡の雄峰
静岡県 1,827m 2013年10月12日
静岡県の山
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名山一人旅
私の登る山には名山と呼べない山もあるだろう。だが、登っているときに心ときめくものがあれば、それは私にとって名山だ。
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南アルプス南部、寸又峡の朝日岳は存在感のある山だが、前法師岳から見る大きなナギのある朝日岳は特に印象的。
「訪れる人も少なく、眺望の余りない深い林の中を歩き、ときには見失いそうになるルートを探しながら、静かにマイペースで頂上を目指す」ような山が南アルプス深南部に多いが、寸又峡・朝日岳もその一つだろう。
展望所1が近付くと、西の樹間にナギが真横に見え、西側の山が見えてくる。尾根の左がナギになっていると展望が開けるようだ。双耳の池口岳、不動岳、丸盆岳、黒法師岳が見える。
標高差1,300mの長い道を辛抱強く登り、 広い林の真ん中の森閑とした頂上に到達。頂上の眺望がないのがやや物足りないが、苦労した分、達成感が心地よい。
樹間から見たまだ登っていない深南の山々に想いをはせる。
冷たい風が吹いていて登山中に頭が痛くなったが、下山して寸又峡温泉の風呂につかると、頭痛は消え去る。
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2009年に前黒法師岳に登った時、そこから谷向こうに見たのが朝日岳で、ナギのあるその雄大な姿に打たれ、絶対にいつか登ろうと決意。
寸又峡温泉から大きな吊橋を渡り、林道から階段を登って尾根に取付く。視界のあるところは少ない。最初見えたのは、大間ダムと飛竜橋、はるか右上に前黒法師岳。その後しばらく林の中の登りが延々と続く。
やがて左に大きくトラバースしていき、そちらの尾根に乗り替えるところに合地ボツの標識。標識は木製と石板の二つ。展望所1が近付くと、西の樹間にナギが真横に見え、西側の山が見えてくる。尾根の左がナギになっていると展望が開けるようだ。双耳の池口岳、不動岳、丸盆岳、黒法師岳が見える。ようやく傾斜が緩み、広い林の真ん中の頂上に着く。角が欠けて何等か分からない三角点、頂上標識が二つ。林の中で眺望はない。
温泉には観光客多数。駐車場に戻り、近くの露天風呂に入りにゆく。頭と体を洗い、湯にゆっくりつかる。冷たい風が吹いていて登山中に頭が痛くなったが、下山して寸又峡温泉の風呂につかると、頭痛は消え去る。眺望を楽しむなら寸又三山の沢口山のほうがすぐれているが、朝日岳の深い森に険しい山道は深南の雰囲気があり、私を魅了する。
猿並橋
寸又三山・朝日岳登山道案内板
尾根登り
前黒法師岳
合地ボツの標識
巨大なナギを垣間見る
池口岳
黒法師岳
不動岳
丸盆岳
朝日岳頂上
町営露天風呂