三田原山     妙高山の外輪山からの絶景

新潟県  三田原山(標高点2.347m、最高点2,360m)  2013年1月13日

山スキールート図集1

20

名山一人旅

私の登る山には名山と呼べない山もあるだろう。だが、登っているときに心ときめくものがあれば、それは私にとって名山だ。

⛄⛄⛄⛄⛄

三田原山は百名山・妙高山の外輪山であり、脇役的な存在であるが、そこから見る火口原を隔てた妙高山・中央峰の威容は迫力がある。

周囲には北アルプスと頸城周辺の素晴らしい光景。真っ黒な黒姫山、いかめしい姿の高妻山・乙妻山、そして白い岩屏風が美しい北アルプス。北陸の真冬の青空の絶景。

外輪・稜線に到着する直前、スキーヤーたちが立つ稜線の向こうに、火口原を隔てた妙高山・中央丘が見えてきた。絶景。

だが稜線に立つと、妙高山・中央丘ははるか眼下の火口原からにょっきりそびえていて、およそ非現実的な情景に少しとまどう。これはすごい。

稜線を西に進むと、西に真っ白な火打山と焼山が見えてきた。久しぶりだ。青空の下に白い峰が立ち並ぶ。素晴らしい光景

外輪からの長いダウンヒルを楽しんでゲレンデに戻ると、スキー場はすっかり霧に包まれていた。

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久しぶりに晴れた雪山

まぶしいほどの銀世界

冷たく張りつめた空気

山好きたちの歩いた跡が延々と続き

白い息を切らし、軽い足取り

 外輪・稜線に到着する直前、スキーヤーたちが立つ稜線の向こうに、火口原を隔てた妙高山・中央丘が見えてきた。絶景
 外輪・稜線到達点から左右を見ると、ここはまだ三田原山頂上ではなく、外輪の西にもっと高いピークが見える。三田原山頂上は手前のピークか、それとも奥に見えているやつか
 九十九折をシールで登る
 青空を背景に白い斜面と落葉樹のコントラスト
 真っ白な火打山
妙高山と三田原山(火打山途上より、2020年5月8日)
  9:13 杉ノ原スキー場・ゴンドラ乗車  9:29 リフト乗車  9:45 リフト・トップ発、シール11:03 外輪・稜線(妙高山・中央峰を見る)11:20 三田原山・標高点峰11:40 三田原山・最高点峰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リフト・トップから登り1時間55分11:47 三田原山・最高点峰発11:57 三田原山・標高点峰12:04 外輪・稜線到達点12:21 火口原への滑走(1/4程度で戻る)12:35 外輪・稜線到達点12:46 南斜面滑走13:41 スキーゲレンデ帰着・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・南斜面滑走1時間20分                                                             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・田原山・最高点から1時間54分                                                             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・周回3時間56分

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三田原山は百名山・妙高山の外輪山であり、脇役的な存在であるが、そこから見る火口原を隔てた妙高山・中央峰の威容は迫力がある。周囲には北アルプスと頸城周辺の素晴らしい光景。外輪からの長いダウンヒルを楽しんでゲレンデに戻ると、スキー場はすっかり霧に包まれていた。

上越の朝はやや薄曇り。だが妙高は見えており、晴れそうな予感。少し出発を遅らせ、8時過ぎに道の駅を出発。すぐ西に見えているのは籠町南葉山。R18を南下していくと、正面に妙高山。そのまわりの神奈山、赤倉山、それに前山も見分けられる。次に黒姫山、杉の原スキー場駐車場の正面からもすっきりした黒姫山。

8時半過ぎに着いたスキー場はもう混んでいて、リフト券を買うのに列に並ぶ。ついでにチケットホルダーを買う。ゴンドラからリフトに乗り換えると、正面に右に傾いた三田原山。雲ひとつない青空。リフト頂上にはツアー客用のスペースがあり、そこに大勢が準備している。ホットレモンを買うのを忘れてしまい、リフト頂上にも販売機はなし。晴れてきたのに水なしでは不安だが、仕方ない。

トレースに乗って歩き始める。ガイドに「沢を越える」とあったが、トレースはその沢筋に降りて行って、対岸に渡る。スキーを担いで歩いている人もいたが、対岸に渡るあたりでどうするか考えていた。トレースに大きな穴をあけないでほしい。対岸の斜面の九十九折りを数組のパーティが登っていて、九十九折りの切り返しで何組かを追い越す。が、追い越すのに少し体力を使ってしまう。

沢の右岸の斜面を上まで登っているパーティもいたが、私のたどったメイン・トレースは斜面を西に回り込んでいて、やや傾斜の緩い斜面を斜め左に登っていく。高度が上がると背後に、黒姫山の西に高妻山、乙妻山が見えてくる。斜めに並ぶ高妻、乙妻の頂上の右手前に地蔵山、高妻の左に尾根続きの五地蔵山、その左手前に佐渡山。乙妻の右後方には北アルプス、白馬岳と杓子、鑓が見えている。

林に入ってから九十九折となり、やがて東からトラバースしてくるトレースに合流。青空を背景に白い斜面と落葉樹のコントラスト。九十九を左に登ると正面に北アルプス。白馬乗鞍岳と天狗原は白馬と小蓮華の前の縦位置、白馬岳の右手に二つ並ぶのが雪倉岳と朝日岳。白馬鑓ヶ岳の左には唐松岳と八方尾根、五竜岳と鹿島槍ヶ岳。真っ黒な黒姫山、いかめしい姿の高妻山・乙妻山、そして白い岩屏風が美しい北アルプス。北陸の真冬の青空の絶景。

11時に外輪・稜線(たぶん2,280m地点)に到着する直前、スキーヤーたちが立つ稜線の向こうに、火口原を隔てた妙高山・中央丘が見えてきた。絶景。だが稜線に立つと、妙高山・中央丘ははるか眼下の火口原からにょっきりそびえていて、およそ非現実的な情景に少しとまどう。これはすごい。外輪・稜線到達点から左右を見ると、ここはまだ三田原山頂上ではなく、外輪の西にもっと高いピークが見える。三田原山頂上は手前のピークか、それとも奥に見えているやつか。奥だと結構遠いな。周りの人々は休んだり、シールを外したりで、三田原山頂上に向かう人はいない。一人、三田原山頂上に向かう。

稜線を西に進むと、南に高妻山・乙妻山、南西に北アルプス、そして西に真っ白な火打山と焼山が見えてきた。その左手には金山と天狗原山。久しぶりだ。青空の下に白い峰が立ち並ぶ。素晴らしい光景。外輪稜線上にはトレースがあり、それを辿る。最初のマイナーピークP1・2,320mは西側をトラバース。

P2・2,347m(三田原山・標高点)、P3・2,340mと歩き、11時半過ぎに三田原山頂上(最高点2,360m)着。頂上標識なし。稜線上の雪原。ガイドによれば、ここから更に西へ、火打まで行くツアールートがあるのだが、ここより西に下るトレースは見あたらなかった。最高点にストックを立て、妙高山・中央丘を写す。

頂上には7分ほどいて帰途につく。登り返しがあるのでシールはつけたまま。P3に登り返したところで、やってきた二人とすれ違う。外輪の内側、北の部分。反対側の眼下には氷結した乙見湖。黒姫の東側に雲が湧いている。

外輪・稜線到達点に戻り、しばらく休憩。下りのルートを登りと違う方向に滑っていくパーティを見る。ガイドでは、南に下って林道を東にスキー場に戻るとある。次のパーティについていこうと決めたが、その次のパーティがなかなか下り始めてくれない。15分くらい待っているうちに、少し東にいたパーティが火口の中への急斜面を下っていく。

そうか、火口に下り、そこからスキー場に戻るルートがあるに違いない、と思い、私も火口の急斜面に飛び込む。今回唯一のパウダー滑走。かなりの急斜面だが、軽い粉雪が心地よい。一瞬でパーティが滑り降りていく途中、1/4くらい下ったところに至り、ルートを確かめる。すると、パーティは火口の底に下り、そこから南東に続くトレースをシールを貼って登り返すようだ。

予想していたのは外輪の斜面をトラバースぎみにスキー場に戻るルートだったが、火口の底まで下って登り返すのだと、だいぶ時間がかかるだろう。初めての三田原で、マップの調査もしていないので、今回は引き返し、ガイドで調べた南に下ることにし、スキーを外して急斜面を登る。休み休みでへばりながらの登りだったが、10分程度であった。

今度も10分程度休憩し、南に下るパーティについて滑走再開。ガイドがついたパーティで、なかなか進んでくれない。斜面に座って休憩し、彼らが降りてくるのを待ったりもしたが、林の中に下る手前でパーティは休憩してしまい、もうつきあってられないのでトレースに沿って下ることにする。林に入るとすぐに霧に包まれる。

霧で視界が悪くなり、まずいかな、と思ったが、トレースはしっかりついていて、それを外さないように滑る。谷間のトラバースから急斜面を下ると木の幹にピンクのリボンが結んである。傾斜が平坦になり、数分で林道に出る。平坦だが、登らずに滑っていくことができ、長く感じたが、10分弱でスキー場の赤旗付きロープで仕切られたところに出る。ずっと霧の中。

ロープをくぐるとそこはスキー場のゲレンデで、霧の中にスキーヤーたちがいる。ラーメン屋があったのでそこに入って食事。やたらに混んでいた。リフトに乗り、リフト最高地点1,855mに戻り、ゆっくり滑走する。「ダウンヒル」という名の店。霧は濃く、とてもスピードを出せない。平衡感覚を失って一回転ぶ。下るにつれて人の数が増え、ぶつからないように注意。

20分滑ってようやくチケット売り場に到着。駐車場の私の車を探し出すのにやや迷う。杉ノ原スキー場の近くに妙高の森という温泉があったので寄って行く。

夜明け

三田原山は百名山・妙高山の外輪山であり、脇役的な存在であるが、そこから見る火口原を隔てた妙高山・中央峰の威容は迫力がある。周囲には北アルプスと頸城周辺の素晴らしい光景。外輪からの長いダウンヒルを楽しんでゲレンデに戻ると、スキー場はすっかり霧に包まれていた。

大毛無山

妙高山

上越の朝はやや薄曇り。だが妙高は見えており、晴れそうな予感。少し出発を遅らせ、8時過ぎに道の駅を出発。すぐ西に見えているのは籠町南葉山。R18を南下していくと、正面に妙高山。そのまわりの神奈山、赤倉山、それに前山も見分けられる。次に黒姫山、杉の原スキー場駐車場の正面からもすっきりした黒姫山。

黒姫山

杉ノ原スキー場

8時半過ぎに着いたスキー場はもう混んでいて、リフト券を買うのに列に並ぶ。ついでにチケットホルダーを買う。ゴンドラからリフトに乗り換えると、正面に右に傾いた三田原山。雲ひとつない青空。リフト頂上にはツアー客用のスペースがあり、そこに大勢が準備している。ホットレモンを買うのを忘れてしまい、リフト頂上にも販売機はなし。晴れてきたのに水なしでは不安だが、仕方ない。

三田原山と妙高山・外輪(赤倉山)

リフトの行く手の三田原山

リフト・トップ

トレースに乗って歩き始める。ガイドに「沢を越える」とあったが、トレースはその沢筋に降りて行って、対岸に渡る。スキーを担いで歩いている人もいたが、対岸に渡るあたりでどうするか考えていた。トレースに大きな穴をあけないでほしい。対岸の斜面の九十九折りを数組のパーティが登っていて、九十九折りの切り返しで何組かを追い越す。が、追い越すのに少し体力を使ってしまう。

沢筋の横断

シール歩行

沢の右岸の斜面を上まで登っているパーティもいたが、私のたどったメイン・トレースは斜面を西に回り込んでいて、やや傾斜の緩い斜面を斜め左に登っていく。高度が上がると背後に、黒姫山の西に高妻山、乙妻山が見えてくる。斜めに並ぶ高妻、乙妻の頂上の右手前に地蔵山、高妻の左に尾根続きの五地蔵山、その左手前に佐渡山。乙妻の右後方には北アルプス、白馬岳と杓子、鑓が見えている。

三田原山の木

高妻山と乙妻山

ダケカンバの雪斜面

スキーヤーとゆがんだ木

白馬岳

林に入ってから九十九折となり、やがて東からトラバースしてくるトレースに合流。青空を背景に白い斜面と落葉樹のコントラスト。九十九を左に登ると正面に北アルプス。白馬乗鞍岳と天狗原は白馬と小蓮華の前の縦位置、白馬岳の右手に二つ並ぶのが雪倉岳と朝日岳。白馬鑓ヶ岳の左には唐松岳と八方尾根、五竜岳と鹿島槍ヶ岳。真っ黒な黒姫山、いかめしい姿の高妻山・乙妻山、そして白い岩屏風が美しい北アルプス。北陸の真冬の青空の絶景。

南斜面からの景観:黒姫山、佐渡山、高妻山、乙妻山、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、八方尾根、白馬岳、雪倉岳、朝日岳

外輪・稜線のスキーヤーと妙高山・中央丘

11時に外輪・稜線(たぶん2,280m地点)に到着する直前、スキーヤーたちが立つ稜線の向こうに、火口原を隔てた妙高山・中央丘が見えてきた。絶景。だが稜線に立つと、妙高山・中央丘ははるか眼下の火口原からにょっきりそびえていて、およそ非現実的な情景に少しとまどう。これはすごい。外輪・稜線到達点から左右を見ると、ここはまだ三田原山頂上ではなく、外輪の西にもっと高いピークが見える。三田原山頂上は手前のピークか、それとも奥に見えているやつか。奥だと結構遠いな。周りの人々は休んだり、シールを外したりで、三田原山頂上に向かう人はいない。一人、三田原山頂上に向かう。

 外輪到達点付近からの景観:三田原山・標高点、三田原山・最高点、妙高山中央丘(南峰)、

三田原山・標高点峰と最高点峰

稜線を西に進むと、南に高妻山・乙妻山、南西に北アルプス、そして西に真っ白な火打山と焼山が見えてきた。その左手には金山と天狗原山。久しぶりだ。青空の下に白い峰が立ち並ぶ。素晴らしい光景。外輪稜線上にはトレースがあり、それを辿る。最初のマイナーピークP1・2,320mは西側をトラバース。

三田原山・最高点

三田原山・最高点から妙高山・中央丘

P2・2,347m(三田原山・標高点)、P3・2,340mと歩き、11時半過ぎに三田原山頂上(最高点2,360m)着。頂上標識なし。稜線上の雪原。ガイドによれば、ここから更に西へ、火打まで行くツアールートがあるのだが、ここより西に下るトレースは見あたらなかった。最高点にストックを立て、妙高山・中央丘を写す。

三田原山から南西の景観:高妻山、乙妻山、白馬岳、雪倉岳、天狗原山、金山、焼山、火打山

白馬三山と雪倉岳

白馬三山

天狗原山と金山

焼山

火打山

三田原山・標高点峰

頂上には7分ほどいて帰途につく。登り返しがあるのでシールはつけたまま。P3に登り返したところで、やってきた二人とすれ違う。外輪の内側、北の部分。反対側の眼下には氷結した乙見湖。黒姫の東側に雲が湧いている。

外輪・稜線到達点に戻り、しばらく休憩。下りのルートを登りと違う方向に滑っていくパーティを見る。ガイドでは、南に下って林道を東にスキー場に戻るとある。次のパーティについていこうと決めたが、その次のパーティがなかなか下り始めてくれない。15分くらい待っているうちに、少し東にいたパーティが火口の中への急斜面を下っていく。

 三田原山・標高点から北東の景観: (左)三田原山・最高点峰、(中央)妙高山・中央丘

 外輪・稜線到達点付近から北の景観: (左)三田原山・標高点峰、(中央)妙高山・中央丘

火口底への滑走

そうか、火口に下り、そこからスキー場に戻るルートがあるに違いない、と思い、私も火口の急斜面に飛び込む。今回唯一のパウダー滑走。かなりの急斜面だが、軽い粉雪が心地よい。一瞬でパーティが滑り降りていく途中、1/4くらい下ったところに至り、ルートを確かめる。すると、パーティは火口の底に下り、そこから南東に続くトレースをシールを貼って登り返すようだ。

火口底に下るパーティ

予想していたのは外輪の斜面をトラバースぎみにスキー場に戻るルートだったが、火口の底まで下って登り返すのだと、だいぶ時間がかかるだろう。初めての三田原で、マップの調査もしていないので、今回は引き返し、ガイドで調べた南に下ることにし、スキーを外して急斜面を登る。休み休みでへばりながらの登りだったが、10分程度であった。

南斜面の滑走

今度も10分程度休憩し、南に下るパーティについて滑走再開。ガイドがついたパーティで、なかなか進んでくれない。斜面に座って休憩し、彼らが降りてくるのを待ったりもしたが、林の中に下る手前でパーティは休憩してしまい、もうつきあってられないのでトレースに沿って下ることにする。林に入るとすぐに霧に包まれる。

霧の林の滑走

霧で視界が悪くなり、まずいかな、と思ったが、トレースはしっかりついていて、それを外さないように滑る。谷間のトラバースから急斜面を下ると木の幹にピンクのリボンが結んである。傾斜が平坦になり、数分で林道に出る。平坦だが、登らずに滑っていくことができ、長く感じたが、10分弱でスキー場の赤旗付きロープで仕切られたところに出る。ずっと霧の中。

霧の林道

ロープをくぐるとそこはスキー場のゲレンデで、霧の中にスキーヤーたちがいる。ラーメン屋があったのでそこに入って食事。やたらに混んでいた。リフトに乗り、リフト最高地点1,855mに戻り、ゆっくり滑走する。「ダウンヒル」という名の店。霧は濃く、とてもスピードを出せない。平衡感覚を失って一回転ぶ。下るにつれて人の数が増え、ぶつからないように注意。

霧のスキー場

20分滑ってようやくチケット売り場に到着。駐車場の私の車を探し出すのにやや迷う。杉ノ原スキー場の近くに妙高の森という温泉があったので寄って行く。

妙高山と三田原山(火打山途上より、2020年5月8日)