南八甲田・横岳     広大な山上雪原の山

青森県  横岳(1.350m 最高点、1,339m 三角点)、逆川岳1,184m  2015年3月29日

青森110山、旧青森県の山

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ブナの緩い斜面を抜けると広大な雪原に出る。その雪原を横岳の頂上に向かう。

高度が上がると北八甲田連峰が並んで現われ、大きな雪原を挟んだ向こうに櫛ヶ峰が見えてくる。雄大な八甲田の諸峰に囲まれて歩く広大無辺の世界。

南東側が切れ落ちた雪原台地の先に見えている横岳頂上に、大きく右側から回り込んで登っていく。帰りはスキーで滑走。

その広い雪原や林の間を融通無碍に歩き、気ままな滑走を存分に楽しむ。八甲田はなんとふところの広い山だろう。

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南八甲田連峰の横岳は、私が初めて一人で登った山である。古いガイド「青森県の山(旧版)」に残雪期にのみ登れる山として紹介されていて、私はスキーを肩に担ぎ、沢筋を登ってその頂上に立った。

稜線まで上がると、迫力の北八甲田連峰が見えてきて感動。横岳頂上まで行くと、大きな雪原を挟んだ向こうに巨大でモスラのような櫛ヶ峰が現われ、しばらく目が離せなかった。

以来、横岳に登るのは今回で7回目となる。今はシール・スキーで登っているが、北八甲田連峰と櫛ヶ峰を見るのが今でも楽しみ。広い雪原や林の間を融通無碍に歩いて頂上まで登り、気ままにスキーを滑らせて帰る。大斜面の滑走とは全く違った楽しみ方。これもまた八甲田の一面。ふところの広い山だ。

「青森110山」では横岳は、学校登山などで昔から残雪期に登られていたと紹介されており、青森県民の里山である。横岳の北東稜線上にある逆川岳のすぐ南には横沼があり、「青森110山」でイワナあふれた山上湖と紹介されている。この時期、横沼は氷結しているが、今でもイワナがいるのだろう。

 南東側が切れ落ちた雪原台地の先に見えている横岳頂上に、大きく右側から回り込んで登っていく。帰りはスキーで滑走。
 高度が上がると北八甲田連峰が並んで現われる
 氷結した横沼
半分の横岳頂上標識
 頂上直下のオープンバーンは誰も滑っていないのできれいな滑走トレースが残った
駐車場の上:最後の急斜面を滑って駐車場に到着。私の車の後に1台。前の6台は朝のまま。市内は気温が上がり、10度を越えていた。
横岳頂上直下から北八甲田連峰: 田茂萢岳、赤倉岳、井戸岳、大岳、名無岳、小岳、硫黄岳、高田大岳、石倉岳
  8:49 城ヶ倉大橋・西駐車場発・・・駐車場の雪壁を登る10:35 逆川岳11:35 横岳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間46分11:58 横岳発、滑走12:13 逆川岳付近12:31 城ヶ倉大橋・西駐車場・・・・・・・・・・往復3時間42分

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摩須賀岳へのワンデイに失敗した二日後、横岳に向かう。まだ疲れが残っており、花粉症もひどかった。八甲田ロープウェイにするか迷ったが、朝7時前になって「登りたい」という気持ちが高まり、オレンジザックをもって出かける。疲れているからといって家にいるのは我慢ならない。ロープウェイに行くのでなく、シールで登りたい、という強い衝動があった。ブーツも直した。跨線橋から見る八甲田はかすかに雲をかぶっている。青空だが、風がありそうだ。R103十字路手前の橋がようやく架かった。横岳の平らな頂上は見えており、その上には青空。ただし薄い雲がなびいている。城ヶ倉大橋西駐車場は雪で半分埋まっていたが、そこに6台の先客。こんなに早いのは櫛ヶ峰まで行っているのだろうか。今日もブラック・ダイヤモンド・カレント。ゴーグルをケースに入れ、ザックに入れていく。ソックスを忘れていた。

城ヶ倉大橋西駐車場の急斜面を楽に登れたとき、2日前の疲れはなく、完全に回復していることが分かった。雪はクラストしていてスキーアイゼンをつけておいた方がよかったが、なくても問題なし。体調万全ならこのくらいはなんともない。沢筋を越えて広い尾根に上がり、上着を脱ぐ。思ったよりも暑くはない。ブナ林の中の緩い登り。ヘンリー・カウのアンレストとウェスタン・カルチャーを聞きながら行く。高度があがり、北八甲田が見えてくる。ブナの緩い斜面を抜けると広大な雪原に出る。その雪原を横岳の頂上に向かう。

標高1,184m。GPSを見ながら逆川岳の三角点位置に達する。これまでに認定していた位置よりも北側。何の特徴もない位置。横岳頂上手前の樹林帯を抜ける前に上着を着る。風が強く、寒い。2日前と同じ状況。南東から南西に向きを変え横岳を目指す。高度が上がると北八甲田連峰が並んで現われ、大きな雪原を挟んだ向こうに櫛ヶ峰が見えてくる。雄大な八甲田の諸峰に囲まれて歩く広大無辺の世界。南東側が切れ落ちた雪原台地の先に見えている横岳頂上に、大きく右側から回り込んで登っていく。帰りはスキーで滑走。南東側頂上に人がいるのが見える。頂上に着く直前、一人が北から現れ、南に歩いて行った。櫛ヶ峰に向かったのかもしれない。頂上にいた3人は北尾根をスキーで下っていくのが見えた。すると、城ヶ倉大橋のパーティではなかったということだ。そして半分欠けた頂上標識の横岳頂上に着く。

横岳頂上からの大展望、北東には北八甲田連峰、その手前には雪原台地の端の逆川岳と氷結した横沼、そして南には櫛ヶ峰、下岳、南沢岳が並ぶ。横岳の三角点1,339.68mは最高地点1,350mよりも低い北に300mくらいの位置だが、そのときはそうとは知らず、行かなかった。ホットレモンを飲み、帰路につく。頂上直下のオープンバーンは誰も滑っていないのできれいな滑走トレースが残った。その後はGPSを見ながら登りトレースに沿って下る。迷いやすい雪原だ。その広い雪原や林の間を融通無碍に歩き、気ままな滑走を存分に楽しむ。八甲田はなんとふところの広い山だろう。雪はだんだん滑らなくなったが、春用ワックスを塗るほどではなかった。最後の急斜面を滑って駐車場に到着。私の車の後に1台。前の6台は朝のまま。

市内は気温が上がり、10度を越えていた。

R394から横岳

摩須賀岳へのワンデイに失敗した二日後、横岳に向かう。まだ疲れが残っており、花粉症もひどかった。八甲田ロープウェイにするか迷ったが、朝7時前になって「登りたい」という気持ちが高まり、オレンジザックをもって出かける。疲れているからといって家にいるのは我慢ならない。ロープウェイに行くのでなく、シールで登りたい、という強い衝動があった。ブーツも直した。跨線橋から見る八甲田はかすかに雲をかぶっている。青空だが、風がありそうだ。R103十字路手前の橋がようやく架かった。横岳の平らな頂上は見えており、その上には青空。ただし薄い雲がなびいている。城ヶ倉大橋西駐車場は雪で半分埋まっていたが、そこに6台の先客。こんなに早いのは櫛ヶ峰まで行っているのだろうか。今日もブラック・ダイヤモンド・カレント。ゴーグルをケースに入れ、ザックに入れていく。ソックスを忘れていた。

ブラック・ダイヤモンド・カレント


駐車場の壁を登る


ブナの緩い斜面

広大な雪原

城ヶ倉大橋西駐車場の急斜面を楽に登れたとき、2日前の疲れはなく、完全に回復していることが分かった。雪はクラストしていてスキーアイゼンをつけておいた方がよかったが、なくても問題なし。体調万全ならこのくらいはなんともない。沢筋を越えて広い尾根に上がり、上着を脱ぐ。思ったよりも暑くはない。ブナ林の中の緩い登り。ヘンリー・カウのアンレストとウェスタン・カルチャーを聞きながら行く。高度があがり、北八甲田が見えてくる。ブナの緩い斜面を抜けると広大な雪原に出る。その雪原を横岳の頂上に向かう。

逆川岳頂上

見えてきた横岳頂上

 逆川岳付近から見る北八甲田連峰: 田茂萢岳、赤倉岳、井戸岳、大岳、名無岳、小岳、硫黄岳、高田大岳、石倉岳、傘松峠

 逆川岳付近から南の景観: 駒ヶ峰、櫛ヶ峰、ガチャボッチ、横岳

横岳

標高1,184m。GPSを見ながら逆川岳の三角点位置に達する。これまでに認定していた位置よりも北側。何の特徴もない位置。横岳頂上手前の樹林帯を抜ける前に上着を着る。風が強く、寒い。2日前と同じ状況。南東から南西に向きを変え横岳を目指す。高度が上がると北八甲田連峰が並んで現われ、大きな雪原を挟んだ向こうに櫛ヶ峰が見えてくる。雄大な八甲田の諸峰に囲まれて歩く広大無辺の世界。南東側が切れ落ちた雪原台地の先に見えている横岳頂上に、大きく右側から回り込んで登っていく。帰りはスキーで滑走。南東側頂上に人がいるのが見える。頂上に着く直前、一人が北から現れ、南に歩いて行った。櫛ヶ峰に向かったのかもしれない。頂上にいた3人は北尾根をスキーで下っていくのが見えた。すると、城ヶ倉大橋のパーティではなかったということだ。そして半分欠けた頂上標識の横岳頂上に着く。

横岳

モスラのような櫛ヶ峰

北八甲田連峰

横岳頂上直下から北八甲田連峰: 田茂萢岳、赤倉岳、井戸岳、大岳、名無岳、小岳、硫黄岳、高田大岳、石倉岳

半分の横岳頂上標識

南沢岳

横沼

 横岳頂上から南の景観: 櫛ヶ峰(上岳)、下岳、南沢岳

逆川岳と氷結した横沼

 横岳頂上から北東の景観: 南股山、田茂萢岳、赤倉岳、井戸岳、大岳、名無岳、小岳、硫黄岳、高田大岳、石倉岳、傘松峠

南股山?

頂上からの滑走

横岳頂上からの大展望、北東には北八甲田連峰、その手前には雪原台地の端の逆川岳と氷結した横沼、そして南には櫛ヶ峰、下岳、南沢岳が並ぶ。横岳の三角点1,339.68mは最高地点1,350mよりも低い北に300mくらいの位置だが、そのときはそうとは知らず、行かなかった。ホットレモンを飲み、帰路につく。頂上直下のオープンバーンは誰も滑っていないのできれいな滑走トレースが残った。その後はGPSを見ながら登りトレースに沿って下る。迷いやすい雪原だ。その広い雪原や林の間を融通無碍に歩き、気ままな滑走を存分に楽しむ。八甲田はなんとふところの広い山だろう。雪はだんだん滑らなくなったが、春用ワックスを塗るほどではなかった。

大雪原の滑走

駐車場の上

最後の急斜面を滑って駐車場に到着。私の車の後に1台。前の6台は朝のまま。

市内は気温が上がり、10度を越えていた。