Googleの個人情報収集問題
世界最大のインターネット情報収集会社であるGoogleが提供しているstreet viewは大変便利である。私は,初めて行くところの下調べに使用している.
インターネットの手ほどきをする時に最初にGoogle mapを見せると皆びっくりする.数年前に東京の自宅を売り払って熊本に帰郷した姉が,その家が今どうなっているか見たいと言うので,アクセスしたら建て替わっていた.その姉は今パソコン教室に通っている.
前職場で,情報教育が不得意という女子学生にGoogle mapを教えてやったら,さっそく家族に紹介したとのことである.それ以来家族の中でパソコンのベテランになってしまったと報告に来た.学部長も東京の自 宅を見せてくれた.ある助教授は自宅の前に駐車スペースがあることを示してくれた.
このようにすっかり生活に馴染んだGoogle mapも個人情報問題が指摘される事態になっているようである.韓国では,街角写真のほかに、ワイファイ(Wi-Fi)関連情報まで広く収集したという疑 いをもたれている.これは,もともとドイツの個人情報保護局(DPA)が指摘したことに端を発している.
Google撮影車両はカメラだけでなく,位置やワイファイ情報まで集められる装備を備えているらしい.この装備により、立体映像の他にもワイファイのネットワークアドレスや個人ユーザーの電子メール,検索記録などを収集したというのである.
ただ,Googleの撮影装備は,適切にセキュリティ設定したインターネット機器には入れなかったようである.
この件が引き金になったわけではないが,私も自宅無線LANのセキュリティを強化した.最新のセキュリティ対策に対応していない古い無線子機を有効利用 するために接続機器固有のMACアドレスでアクセス制限をかけていたが,不十分と指摘する意見が多いので最新のセキュリティ対策に切り替えた.
そのため新しいセキュリティ対策に対応していない古い無線子機は廃棄せざるを得なくなった.不正アクセスとその対策はイタチごっこである.その都度ソフトウエア,ハードウエアの買換えが必要となるのでビジネスチャンスに繋がると言う人もいる.意味深長な意見である.
(平成22年8月12日)