熊本県立図書館

デジタルギャラリー

熊本県立図書館の「くまもとデジタルギャラリー」がIIIF仕様による古文書, 古地図の公開を開始した. 現在, デジタルギャラリーには, 639件の資料が登録されているが, すべてがIIIF対応ではない. 古地図は380件, 古文書は97件である二天一流兵法等の巻物史料を有する冨永家文書はIIIF対応ではない. 画像の質がよいので, IIIF画像にする必要がないとの判断と思われる. 

IIIFに対応した資料には右下隅に以下のマーク (1, 2, 3) が付けられている. IIIFマークが付いていない資料はJPEGあるいはPDFである.

IIIF画像の場合,表示されるメーク

IIIF画像資料の見かたについては, 以下のような説明がなされている. 

 資料の画像を見る(IIIF)

●IIIFとは
IIIF(International Image Interoperability Framework:トリプルアイエフ)は、デジタルアーカイブなどに収録された画像を相互運用するための国際的な枠組みです。
詳しくは外部リンク:IIIF公式サイト(英語)をご確認ください。

●利用方法
IIIFに対応した資料の資料詳細画面に表示されている「マニフェスト」のボタンをクリックすると、IIIFのマニフェストファイルがご覧いただけます。IIIFに対応したビューアでこのリンクURLを指定することで、高精細画像を表示することができます。

●IIIFビューアについて
IIIFに対応した画像ビューアとしては以下がありますので参考にしてください。

各ビューアの操作方法については各サイトを参照ください。

外部リンク:Mirador
外部リンク:Universal Viewer
外部リンク:IIIF Curaton Viewer

なお、IIIFビューワの指定がない方については、「IIIFビューワ」ボタンをクリックすると、IIIFビューワの1つであるMiradorが立ち上がります。

上記の説明に従って「IIIFビューワ」ボタンをクリックすると、IIIFビューワの1つであるMiradorが立ち上がる」 のは一部の古文書だけである. 古地図の表示法に関しては後述する

IIIF対応資料閲覧の具体例

下図は, 古文書で検索してヒットした資料のひとつである「肥後地誌略」の選択画面である. 右下端の「IIIFビューワ」ボタン()をクリックすれば, Miradorビューアが立ち上がる. 

表紙が表示されるので,ページを選択する.任意の大きさに拡大可能.

IIIFビューアの画像

古地図の場合は, この方法が使用できないので, パソコンの場合は以下に記した方法でアクセス可能である.

パソコンの場合

IIIFボタン()をマウスの右クリックによって表示されるメニューから Open link in IIIF viewer を選択すると IIIF Curation Viewerが立ち上がる.

熊本府の絵図を表示させてみた.他館の同類の地図と比べると,少々スキャン解像度が低い感じがする.

パソコンの場合は上記の方法が使用できると書いたのは, アンドロイド端末では Open link in IIIF viewer が表示されないからである.

マニフェストボタン()については, ビューアとしてMirador, IIIF Curaton Viewer以外の外部リンク Universal Viewerを利用したい時に必要である. 具体的な例として, 古文書くずし字認識サービス KuroNet Universal Viewer を利用する必要がある..

熊本県立図書館「くまもとデジタルギャラリー」のIIIFによるサービスは構築途上であるので, 拡大にも限度があり, 完成を待つしかないようである. 既定のIIIFビューアをMiradorではなく, IIIF Curaton Viewerに代えてくれれば, 地図類に対するビューア切り替えの必要がなくなり, 取り敢えずはユーザにとっては都合がよいと思っている. 

追記
外部リンクの「IIIFビューワ」利用

1) マニフェストをコピーする.

2) 別タブで, IIIF Curaton ViewerあるいはUniversal Viewerのサイトを開く

3) その入力欄にマニフェストをペースト

Universal Viewerの入力画面