中華飯生成AI ChatGOT, Geminiとの比較
2025年1月20日.生成AIを開発する中国企業である「DeepSeek」は.突如としてAIモデルを発表した.開発費がChatGPTの「10分の1」という低コストであるにも関わらず,これまで世界をリードしてきたアメリカ企業のAIに匹敵する性能であるという.それがもし事実なら,現在米国が先行するAI開発の優位性が揺らぐ可能性があるとの懸念から,AI向けの最先端半導体を提供しているNVIDIAの株価が17%も下落する事態になった.しかし,大暴落になることはなかった.DeepSeekのテクノロジーを利用すれば,格落ちのGPUで手軽にAIの性能を確保できるのであれば,最新の高性能半導体を使用すればAIの可能性は更に拡大するという見解になったようである.しかし,一方ではDeepSeekは開発途上でアメリカのAI企業「オープンAI」から大量のデータを不正に入手した可能性が指摘され,現在調査が行われているという.
中国の内政に関する質問に対しては,回答しない場合もあるらしいが,取り敢えずDeepseek V3を使用してみた.
リンク先: https://chat.deepseek.com/
メッセージ入力画面
質問は,ChatGPTやGeminiで紹介した「吉田光由」についての情報である.
2023年5月に,ChatGPTに質問した際は,「肥後藩の家老」とのデタラメな回答であった.最近の再質問では修正されていたが,細川忠利に客人として招かれたことは学習していなかった.代わりに「関孝和」が肥後藩出身の和算者であるとの誤った情報を教えてくれた.一方,Geminiは肥後藩での滞在期間以外は最新の情報を把握していた.
吉田光由について教えて
不好意思,DeepSeek 联网搜索服务繁忙,请关闭联网搜索功能,或者稍后再试
(和訳)申し訳ありませんが、DeepSeek インターネット検索サービスがビジー状態です。インターネット検索機能をオフにするか、後でもう一度お試しください。
吉田光由について教えてください
吉田光由(よしだ みつよし)は、江戸時代初期の和算家(日本の数学者)として知られています。彼は、日本数学の発展に大きな影響を与えた人物の一人です。特に、彼が著した『塵劫記』(じんこうき)は、当時の数学書として広く普及し、庶民にも数学を広める役割を果たしました。
### 主な業績
1. **『塵劫記』の執筆**
1627年に初版が刊行された『塵劫記』は、実用的な数学の問題や算法を解説した書物です。度量衡の換算、利息計算、面積や体積の求め方など、日常生活で役立つ内容が多く含まれていました。この本は何度も改訂され、江戸時代を通じて広く読まれました。
2. **数学の普及**
吉田光由は、数学を専門家だけでなく、一般の人々にも理解しやすい形で伝えることに尽力しました。『塵劫記』は、挿絵や具体例を多用し、視覚的にも分かりやすい構成となっています。
3. **和算の発展への貢献**
彼の仕事は、後の和算家たちに大きな影響を与えました。特に、関孝和などの著名な数学者にも影響を及ぼしたとされています。
### 背景
吉田光由は、京都の商家に生まれました。当初は家業を継ぐ予定でしたが、数学に興味を持ち、独学で学びを深めました。その後、数学の普及に生涯を捧げました。
### その他のエピソード
- 『塵劫記』は、当時のベストセラーとなり、多くの人々に数学の楽しさを伝えました。
- 吉田光由は、数学だけでなく、天文学や暦学にも関心を持っていたとされています。
吉田光由の功績は、日本の数学史において非常に重要であり、彼の著作は現代でも高く評価されています。
吉田光由は肥後藩に滞在しましたか?
吉田光由が肥後藩(現在の熊本県)に滞在したかどうかについては、明確な記録が残っていません。吉田光由は主に京都で活動しており、『塵劫記』の執筆や数学の普及に力を注いだことが知られています。彼の生涯や活動範囲についての詳細な記録は限られており、肥後藩との直接的な関わりを示す史料は確認されていないようです。
ただし、江戸時代の数学者や学者は、諸藩からの招きを受けて各地を訪れることがありました。もし吉田光由が肥後藩に滞在していたとしても、それは短期間の訪問や講義などの形であった可能性が考えられます。しかし、現時点ではそのような事実を裏付ける確かな資料は見つかっていません。
もし肥後藩と吉田光由の関係についてさらに詳しく調べるのであれば、地域の歴史資料や和算に関する研究文献を調査することが役立つかもしれません。
ありがとう
どういたしまして!吉田光由や和算についてさらに何か質問があれば、いつでもお気軽にどうぞ。歴史や数学の話題はとても興味深いですよね。また何かお手伝いできることがあればお知らせください!😊
回答内容について
「吉田光由の肥後下向の事実」は,令和3年3月9日(2021年)のプレスリリース(熊大,2021/03/09)で明らかにされている.
GoogleのGemini(旧Bard)は2023年5月の時点で上記の情報を把握している.一方,ChatGPTは1年後に再質問しても把握していない.Deepseekの回答はChatGPTの回答に類似していて,尋ねていない「関孝和」について触れている点はCharGPTを参考に学習したのではないかと疑われても仕方ない状況である.
注)OpenAIとChatGPTは,どちらもOpenAI社が開発したAIサービスであるが,提供形態や機能,利用方法などが異なる.ChatGPTはWebブラウザから直接利用できるのに対し,Azure OpenAI ServiceはAPI連携での利用が中心である.
参考資料
ChatGPTに再質問 (新規情報, 学習進捗度, Geminiとの比較)
ChatGPTの弱点 (歴史問題, Google Bardとの比較) .
「吉田光由が細川忠利によって熊本に招かれていたことを示す一次史料を発見」プレスリリース(熊大,2021/03/09). 投稿誌 日本数学会『数学通信』第25巻-4号(吉田光由の肥後下向と細川忠利).2021年2月
(2025.2.10)