パソコンとスマホ間のファイル転送には,Android File Transferというアプリを使用してきた.スマホ側の充電に用いているUSBケーブルを充電器から抜いて,パソコンのUSBポートに繋ぎ換え,充電ではなくファイル転送を選択すればよい.簡単な操作でファイルのやりとりができるので大変重宝していたが,サポートが終了したという.
そこで,代替手法について検討した.結論として,Bluetoothが最良のようだ.
Bluetoothとは,無線通信の規格のひとつで,対応した機器同士ならばケーブルなどを接続しなくてもデータをやり取りできる.有効範囲は10m程度,国際標準規格のため,対応機器なら各国のどんなメーカー同士でも接続可能である.イヤホン,キーボード,マウス,スピーカー等のワイヤレス化で利用されている.
折り畳みキーボード
マウス
イヤホン
スピーカー
詳細はKDDIの解説を参考にしてほしい.
『Bluetooth』ってなに? Wi-Fiとの違いは? 接続方法や便利な使い方を徹底開設
以下,乗り換えの備忘録である.
パソコン側の設定
システム環境設定の共有とBluetoothの二つの項目の設定が必要である.
スマホ側の設定
設定 → Bluetooth → オン
ペアリングの仕方
MacとAndroidをBluetoothで接続してファイル転送する方法
Android側のBluetoothをオンにする。
設定画面を開くと表示される「無線とネットワーク」の「Bluetooth」をタップ。
「OFF」になっていたらタップして「ON」にする。
Androidの「使用可能なデバイス」に表示されているMacをタップする。
Android側で表示される6桁数字の下の「ペア設定する」をタップ。
Mac側の画面で表示される6桁数字の右下の「接続」をクリック。
Androidの画面で「ペアリングされたデバイス」のところにMacが表示される。
一度設定すれば,次回設定する必要はない.
ファイル転送
Android → Mac
スマホのアルバムの場合
1)アルバムの画像をクリックする
2)画像をタップして共有マーク(➢)をリック
3)Bluetoothを選択
4)Bluetoothデバイスの選択
5)パソコンのダウンロードフォルダにファイルが保存される.
Mac → Android
画像の場合
1)Bluetoothアイコンをクリック
2)送信するファイルの選択(例 ダウンロードフォルダ)
3)受信側のデバイスの選択
4)Android側に受信許可の是非が表示される(スマホにより表示が異なる)
5)承諾を選択(表示が比較的短い)
6)待機状態 → ファイル転送開始
7)スマホのダウンロードの中のBluetoothフォルダにファイルが保存される.
送信ファイルの選択
送信先デバイスの選択
送信待機中
受信の可否
送信元
サイズ
拒否 承諾
Download Folder
パソコンやスマホにBluetooth機能が搭載されている事は知っていたが,ワイヤレスキーボードしか使ったことはなかった.折り畳み方式キーボードで携帯用として便利であったが,Macには対応していなかったと記憶している.
ファイル共有の手段として使用してみたのは始めてである.Bluetoothの場合,最初にペアリングの手間はあるが,以後はIDやパスワード等を要求される事は無い.Bluetoothの場合は電波の届く範囲は狭く,転送速度は遅いという面はあるが,低電力,手軽さと言う意味においては他の方法より優れていると思われる.
私の場合,古文書の画像ファイルを解析するソフトがスマホ版しかないため,PCとスマホ間でファイルを転送する必要がある.今回はBluetoothを用いる方法を利用してみたが,GoogleやAppleの都合に振り回されて,効率重視の代替法を求めてインターネット上を探し回る手間を考えれば,自分宛てのメールにファイルを添付して送信,あるいはGoogleドライブにアップロード&ダウンロードする方法でもよいのではないかと思うに至った.
一手間増えるが・・・・
追記(2025.8.6)
Macの最新OSでは、Bluetoothファイル交換アプリ(「アプリケーション」フォルダの「ユーティリティ」フォルダにある)が準備されている。
(2025.1.10)