テレビ,新聞,パンフレット,市政だよりなどなど「QRコード」だらけである.「詳細はウエブページを見てほしい」ということらしい.
スマホ依存社会を意識しての方策と思うが,パソコンで閲覧する際は,一工夫が必要である.
朝日新聞の11月21日朝刊(30ページ)に掲載されているQRコードは広告を含めて30個ほどであった.私はデジタル版(PDF)をPCで読んでいるが,QRコード経由で関連するウエブページにアクセスすることがある.
ツールバーの拡張機能(赤枠)
Chromeの拡張機能を利用
Chromeブラウザの「拡張機能」に【QR Code Reader】を入れて,URLを取得することにより別タブで開くことができる.その際,PC画面上に表示された画像が小さいと認識しないので,なるべく大きく拡大表示した上で,ツールバーに表示されている【QR Code Reader】をクリックして,URLを得てリンクを開けばよい.具体的には,2センチ角で認識しない場合,5センチ角くらいに拡大すると認識するようである.また,QRコードの位置を変えると認識することもあるので,試行錯誤が必要である.
QRコードを認識しない場合
30個のQRコードの中にはどうしてもURLに変換できないものが存在する.拡大してもたいして大きくならない,元々小さいQRコードの場合や,2つのQRコードの距離が近い場合などである."No QR found" が表示される.
URL変換できない場合は,QRコードをスクリーンショットして画像として保存すると画像からURL抽出が可能である.
画像保存の手順
Macの場合は,アップルマーク+Shit+5の同時押しによってスクリーンショットを実行し,QRコードを選択し取り込む.
Previewアプリを用いて,クリップボードから開いた画像をPNG形式で保存する.Windowsにはスクリーンショット機能が付いているので説明は省略.
Chromeの画像検索を利用してQRコード画像からURLを得る方法
Google chromeの場合,画像検索からQR コードのURLを取得することができる.次図の赤枠で囲んだマークをクリックする.
次図の指示に従い,画像をアップロード
右上に表示されるURLをクリックしてHPを表示させる.
QRコード画像をURL変換する方法(Safari)
Safari.appでは,メニューの「開発」の「ローカルファイルの制限を無効にする」にチェックを入れることで容易にウエブページ以外のローカルファイルを読み込ませることができる.
手順
QRコード画像を右クリック,プルダウンメニューの中から「このアプリケーションで開く」を選択.表示されるアプリ群から,Safari.appブラウザを選択する.
Safari.appブラウザの画面上にQRコードが表示される.
QRコードを右クリックする.
新規タブ,あるいは新規ウインドウでURLを開く(次図)
テストに用いたHPの表示画像
QRコードの中にはスマホ専用と書かれているものがある.新聞のレシピ検索の場合に遭遇した.そのような場合でも画像を保存して上記の方法を利用すればPCでも閲覧可能である.
PCのディスプレイ上で新聞を読む場合,掲載されているQRコードがすべてURLに変換できるかというと,そうでもないようだ.新聞紙にスマホをかざして読めるのに,ディスプレイ上のQRコードにスマホをかざしても読み込めないことがある.同一ページの他のQRコードは読めるので,拡大して較べてみると読めないものは模様が不鮮明である.実例を以下に示す.ディスプレイの解像度にも依存するので,そのような場合は,新聞紙を直接スマホアプリで読み込んだ方がよい.
QRコードによって詳細な情報を取得することはできても,大きな表形式のファイルはスマホに不慣れな年寄には見にくく,結局PCに頼ることになる.各種パンフレット,商品の空き箱,使用説明書などなど,QRコードまたはバーコードが印刷されていないものはないと言っても過言ではない.郵便ポストに投げ込まれている各種キャンペーンのチラシに見られQRコードは会社名,所在地を隠すために使用されていると考えざるを得ないものもある.
スマホに過剰に依存する傾向に警鐘がならされている状況下,QRコードの利用は益々その傾向を加速させていないだろうか.最終的にはホームページを見ることを前提にしているため前段階の説明が中途半端になっている記事が多いようである.
追記
熊本市の市政だより(PDF版)に掲載されているQRコードを今回紹介した方法で読んでみた.20ページに60個程度のQRコードが存在する.QRコード同士が近接して配置されているものが多く,最終的にはスマホをかざす必要があった.しかし,新聞と異なり横書きのため,URLの記載が可能であり,QRコードとURLの両方を記載した記事もあるなど統一性に欠けている感じがした.それらに頼ることなく,記事のタイトルや関連キーワードを選択し,Google検索してみたが,目的のホームページに容易に到達することができる.パソコン族としては,横書きPDF書類にはQRコードに加えて是非ともHP文字列にリンクを張って欲しい.
(2024.12.30)