「クローン病手記」
匿名希望 28歳 2013年4月9日
匿名希望 28歳 2013年4月9日
私がこの病になったのは22歳の夏頃でした。 はじめは少し腹痛がするくらいでしたが、次第に腹痛が強まり、半年後には全身倦怠感をともない腸閉塞までおこしてしまいました。 地元の病院に入院し腸閉塞の処置を施した後は嘘のように腹痛はおさまりましたが、検査を重ねていきこの病であると診断されました。
数ヶ月後、退院する頃には腹痛もほぼなくなりましたが、この病の特性から病院の先生からは厳しい食事制限、成分栄養剤のエレンタールと毎日食後のペンタサを処方されそれを服用しておりました。 しかし退院した頃から腹痛はおさまっていましたので退院後しだいにエレンタールの摂取を怠けだし、毎食後のペンタサのみで生活をしていました。 不摂生な日が続くとせまくなった腸管に食べ物がたまり圧痛を感じることはありましたが、病を発症した時ほどの痛みや倦怠感はありませんでしたので、 この病気の患者にしてはあまりに怠惰な生活を送っておりました。
食後の薬の服用と2ケ月に一度の通院、検査以外は健常者と全くかわらないこの状態は6年程続きました。 この病だと診断されたのは誤診だったのではないかと思わせるには十分な期間でした、しかしその頃くらいからか再度腹部に少しの違和感を覚え出しました。 腹痛は次第に強まり、耳鳴り、全身倦怠感がひどくなってきました。 数ヶ月後には仕事の時間以外は家でずっと横になり腹痛に耐えるだけの生活に、 食欲は当然のようになくなり、体重は通常時より10キロ落ちてしまいました。 腹痛がだんだんと酷くなっていくにつれ、私の『誤診だったのではないか』という甘い考えは消えなんとかこの痛みを抑えたいという気持ちにさせました。 通常であれば通院していた病院でヒュミラやレミケードといったものを使用するのがこの病の第一の対処方法なのだと知ってはいたのですが (使用すればするほど効き目の薄くなるこれらの薬ですが、私はこの時点でペンタサのみしか服用しておりませんでしたので、 おそらくこれらの薬で症状を抑える効果は十分に期待できたと思われます。) 当時の私はどういうわけかこれらを使用するという考えになりませんでした。ちなみにこの当時私は松本医院の存在なんてまったく知りません。 以前テレビである芸能人の方が子供のアトピーを謎の中国人に処方してもらった漢方で根治させたというのを見たことを思い出し、 なんとなくインターネットで『クローン病 漢方』で検索をしてみました。 他の手記を書かれている方は何ページ何十ページも検索ページを探してやっと松本医院を見つけたという方が多いみたいですが 私は関西圏に住んでおりまして、松本医院ともそう遠くないからなのか検索ページの一番上に松本医院があがってきました。
とりあえずサイトを訪れ自分と同じ病気の方の手記を読みました。 一人完治した方の手記、後は症状が大幅に改善した方の手記、だいたい読みましたが、まぁ完治なんて信じられません。 なんといっても国が難病に指定し医療費まである程度負担する程の病気なのです、そんな簡単に行く訳がないと しかし運がいいことに私の家は松本医院からそう遠くありませんでした。 試しに行ってみて、もしだめなら諦めようという気持ちでした。 このサイトに手記を残した方の誰よりも後ろ向きな気持ちです(笑) 手記に載っていた松本医院の業績は疑っていましたけどしかし指示された治療に対しては真剣に取り組みました。
はじめに松本医院を訪れると、食前食後の漢方、漢方風呂を処方され、 定期的な鍼灸治療、1日3セット1回お灸を自分で行うように指示されました。 この病にかかわらず、長い間薬の服用を続けた人が漢方に切り替えると、 リバウンドというものが起こるそうですので 人によっては徐々にこれまで服用していた薬を減らしていき漢方薬を服用していくそうですが、 私はこの松本医院のサイトを見つけてからすぐに服用していたペンタサをストップして、松本医院に行ってからは漢方薬を飲んでいました。 すると飲み始めてから一週間くらいして3日間寝込む程の熱と全身倦怠感が起こったのです。 当時、家族に夏風邪をひいたものがいたのでそれがうつったのかもしれませんが今まで風邪で寝込むなどしたことがなかったので 今思うとあれが私のリバウンド反応だったのかもしれません。 このリバウンドらしきものがきっかけというわけではありませんが、 夜中痛みで目が覚める程の腹痛がまずおさまりました。 腹痛はまだありましたがましになってきたので食事もとるようになると、 耳鳴り、倦怠感も次第におさまってきました。 通院したときには松本医院で鍼灸を受け、 自分でもお灸を1日3セット1回おこないました。 徐々に良くはなってはいましたが劇的に変わることはありませんでした。 漢方の治療はすぐ効きだすこともあれば長く続けることでじっくり効きだすと どこかのサイトで見たのでそこは個人差だと思い治療を続けていました。 自分は松本医院の治療が効き出すのが比較的遅いほうかと思いながらも続けていましたが効き目がだいぶ良くなったと自覚できるような事がありました。 それは漢方風呂です。診察初日に飲む漢方と一緒に処方されてはいたのですが漢方風呂に入れる環境の準備が整うまで時間がかかり1ヶ月程できずにいたのですが、1週間に1回4~5時間入るようにしてからは腹痛がだいぶましになり体の倦怠感もずいぶんなくなってきました。 2月後には寝込んでいたのが嘘のように休日には外出もできるまでにもどっていました。
はじめは疑っていた私ですが症状が改善し通院してみてよかったと思いました。 この手記を読んだみなさんにもお勧めをしたいですが私は特に“この病ではあるけれど特に症状がない方”に完治を目指して通院してもらいたいと思います。 現在は腹痛こそあれ通常生活を送れるようになっている私ですが、 松本医院に通いだして間もない頃にクローン病が原因の腸管合併症を患ってしまい現在も後遺症を抱えていてそちらを気にして体調管理をしないといけない状態です。具体的にはろうこうができてしまったのですが、こうなってしまうと外科的な手術かクローン病に有効でろうこうを閉じるのにも効果があるとされている ヒュミラかレミケード(松本医院ではこれらの投薬は免疫の観点からNGとされています。)に頼らざるを得なくなってしまいます。
私は長期的に松本医院に通って徐々に完治に向かえばいいなと思っていました。 しかし腸管合併症(に限らないでしょうが)は症状が進行すると手遅れになる事もあるので今後の症状の進行によっては そういった最悪の状況を避けるためにこれらを服用せざるを得なくなるかもしれないのが今の悩みで、 私みたいに松本医院の治療を続けたいのにそれに相対する現代医療の処置を施さないといけなくなるという不安を抱えることなく 松本医院の治療に集中できるような状態で通院してもらえた方がいいから症状の軽い状態のうちに通院することを勧めたいのです。
私含めこの手記を書いておられる方は症状が悪くなってから松本医院に通い症状がおさまった事を手記に書いておりますが、 私が勧めたい“この病ではあるけれど特に症状がない方”は松本医院に通いだしたところであまり酷い症状がないのだから その効果の程を実感できずに懐疑的になられるかもしれません。
個人差があると思うので一概には言えませんが基本的に松本医院での治療方針に食事制限はありませんので 再燃を恐れて食事を制限なさっているのであればまずその必要がなくなります。 現に私は後遺症の関係で食べすぎには気をつけてはいますが食べる物の内容に関しましては特に制限せず食べております。
私はまだ完治には程遠いのですが、6年の寛解期を経て一度再燃したのにそこからすぐにまた寛解導入に成功するとは思っておりませんでした。 症状のない方々ならペンタサ等を服用している期間が短ければ短いほど完治にかかる期間は短くなるでしょう。 罹患してしまえば特定疾患の保険が適用され治療とはほど遠い対症療法を受動的に施されてしまいがちなこの病ですが、 いま一度ご自身の病と向き合い、ご自身の責任にはなってしまいますがご自身が受けたい、受けるべき医療を選んでみてはいかがでしょうか。