「なぜ手記を書く必要があるのか クローン病手記」
28歳 男性 2016年5月31日
28歳 男性 2016年5月31日
1、なぜ発症したのか
小学校の頃から発症の原因があると思います。小学校では山の中の小さな学校で全校10人ほどの少人数ということもあり、学年が上がるとリーダーをやりました。引っ張ったりするタイプではなかったのですが、とにかく頑張らないといけないと自分にプレッシャーをかけていました。よく周りを見て自分の行動を決める癖がつき、その後の中学、高校でも周囲のことを気にし過ぎ、相手の顔色をばかり気にする性格になったと思います。
あと家庭では、祖父や祖母の影響が大きく、周りの目や評価を気にしている家系でもあるので、祖父が市会議員で立派な人であることを祖母から教えられましたし、立派な人になりなさいという雰囲気や無言のプレッシャーがなんとなくありました。その家庭環境も一部原因で、父はうつ病、兄は統合失調症を発症しています。その環境で育ったことも発症の原因としてあると思います。
でもそれは決してつまらない生活ではなく、とても楽しく充実していた時期もたくさんあり、友達もたくさんでき、やりがいを持っていろんなことをやれました。自分でも気づかないところでいつの間にかストレスがかかり免疫を抑え続け、小学校まであった軽度のアトピーはいつの間にか消え、ヘルペスがどんどん増えていたのだと思います。
2、発症してから
17歳でクローン病が発症しました。ペンタサを毎食後4錠、エレンタールを朝食後に飲むのを、6年間続けました。その間小さな調子の波はありましたが、エレンタールを中心にしたりして症状は安定していました。就職をして2年目に調子が悪くなり小腸の切除手術をしました。25歳で小腸の一部を切除したことはショックでもありましたが、もう二度と悪化させて入院はしたくないという気持ちになりました。
入院中にインターネットでいろいろと調べ、クローン病を完治させることを目標にした患者のブログがあり、影響を受けました。この人の考え方が当時は新鮮で、自分も治すことができるかもしれないという気持ちになりました。この人が読んだ本も全て読み、通った病院や治療法もやりました。この人は福田安保理論に基づく自律神経免疫療法を中心に、ペンタサを飲まずに、爪揉み、五本指靴下、口呼吸を防ぐためのあいうべ体操、シルクのものを身につける、添加物をなるべく取らないなどを駆使して症状を安定させていました。クローン病と診断されることで一生治らないと医者から強迫観念のように告げられ、医者が病気を治らなくしているという点に、とても共感しました。
退院後はペンタサを飲まないで治療のできる病院をいくつかまわりました。自然治癒能力を最大限に引き出すことを目的にした病院が多く、ツムラの漢方薬を処方してもらったりするが効いているのかよくわからず、良くもならない感じだが悪くならなければ続けようと思い、過ごしていました。その病院では、「病気を良くするためには楽しく人生過ごしなさい」といつも言われていました。それは自分の心のあり方を指摘されていましたが、松本先生のように完治への理論があるわけではなく、その病院でもクローン病の治療法を模索しながらというのが実態でした。根本的に治すのではなく、一生症状が出なければ完治と同じという考え方でいましたが、それでは難しいことが分かりました。
3、松本漢方クリニックでの治療
27歳で再び体調が悪くなり、症状がひどくなる前に職場に理解をいただき休ませてもらいました。このままでは何年たってもこの繰り返しと思いインターネットで松本漢方クリニックを発見し、本当に治したいならここに行くしかないと思いました。難病が治ってしまうということは、今まで当たり前であった自分の障害がなくなるということ、つまり病気を理由に守ってもらえるものがなくなります。障害があるということはある意味守ってもらえる口実になります。本当に治したいのか、治したいに決まってはいますが、そういう方もいるのではないかと思います。なので、本当に完治させることができる松本漢方クリニックに通うことは自分で選択できます。治したいから、自らが選んで松本漢方クリニックに行っているという姿勢はとても大切です。
患者はお金を払って診察を受けるので、勘違いしやすく、傲慢で対等に診察を受けようとしない人もいると思います。松本先生は、あなたがこの病院を選ぶなら、わたしもあなたを選ぶという立ち位置でいてくれるので、それが当たり前であり、患者がその姿勢を持つことは病気を治す上でとても大切なことだと思っています。途中で治療をやめる人もいると聞きます。それは金銭的な問題もあるかと思いますが、つらい治療から逃げる口実のために患者から松本先生へ一方的な不信感が出てしまう人もいると思います。それは本当に治したいと思っていないからです。本当には治したいと思えば自分の病気に関するところくらいの手記は読みたいと興味が湧くので、読まないということはそういうことだと思います。
松本先生の理論を100パーセント理解するのは難しいですが、理解しようと思えば言っていることはなんとなくわかるはずです。症状というのがなぜ出るのか、症状が出ることは病気が悪化したと安易に考えるのではなく、完治とは全く関係ないことが分かったので、完治したときに自然と症状が出なくなると捉えています。だから病気への考え方も変わりました。
今までやっていた爪もみ、体を温めるなど、テレビでやっているいわゆる免疫を上げるというものは、一日の中で免疫が上がり変動しているだけで根本的なリンパ球、免疫力のベースアップには関係がない事がわかったので、今までの自分が行った治療でペンタサを飲まなかったこと以外は、完治にはあまり関係がないことが分かりました。ただ、症状が出るのはつらいことなので、完治とは関係ないが爪揉みだったりそういうものを駆使しながら心をうまく整えたり、ストレスのない生活を送る意味では効果があるかもしれないと思っています。いまは暇があれば爪揉みをやったり、口呼吸はあまり良くないなとたまに意識する程度です。
松本漢方クリニックで治療を始めて6カ月がたちました。現在は、今まで増やし続けていたヘルペスとの戦いが主な症状です。特にお灸をやって免疫が高まると気持ち悪くなります。疲れやすく朝は倦怠感が強いです。舌は黄色いです。のどがよく渇きます。立ちくらみがあります。足が冷えやすいです。すべてヘルペスです。あとは痔ろうです。まだ免疫力が弱いので腸管のウェルシュ菌のせいでガスがたまり、おならもよく出ます。膿が出ることもあるのでそんな時はフラジールを飲むと少しよくなります。フラジールは続けて飲むと効かなくなることがあるので、飲む量を調整して飲んでいます。アトピーにはまだなっていませんが、眠った後に肛門付近がとても痒くなります。40度近くの熱が6カ月の間で3度ありました。そんな時は抗生剤のフロモックスを飲み、ポカリスエットを常備し、ひたすら寝ると一日ですぐに良くなります。
身体に負担をかけない程度でアルバイトも始め、以前働いていた理解のある職場への復帰を見定めながら、今は実家で休養をしています。松本漢方クリニックでの治療に信頼を置くことで自分の免疫力を信頼できるようになり、とても楽しく生活しています。
4、なぜ手記を書くのか
手記を書くことは治療をしていく上でとても大切なことだと思っています。なぜ松本先生が手記を書かせるのかといえば、松本先生の治療を社会に広めるため、最も効果的で説得力があるのは患者自身が社会に発信していくことだからだと思います。そして一番重要なことは、手記を書いていく中で自分の人生を振り返り、なぜ病気になったのか考え、考えが整理されまとまり、辛い治療を乗り越えていく糧になるからだと思います。松本漢方クリニックで治療するほぼ全ての人に当てはまる病気になった一番の原因である、心のありかたを、手記を書いていくことで変えられる可能性があるからだと思います。「嫉妬やねたみを捨て、他人の幸せを喜べるようになれば病気は治るよ」と松本先生は話します。心のもちかたというのは本当に難しいです。自然治癒力という弱く根拠のない言葉ではなく、免疫力を信じられるようになった今は完治に向けて順調に進んでいると思っています。今後ともよろしくお願いいたします。