「クローン病手記」
匿名希望48歳 KM 2012年3月3日
匿名希望48歳 KM 2012年3月3日
クローン病は絶対治る病気です。
1. 近況
松本漢方クリニックに通い始めて6か月を過ぎました。 初診で先生から「君は病気をしている期間が長いから治るまでの期間は言えない」と言われていましたが、強烈なリバウンドもなくクローン病が治りはじめたように思えます。 今までは食べることのできなかった、寿司、肉、生野菜、何を食べても、クローン病の特有の下痢や腹痛症状が出ない状態が続いているため、治ったのではないかと思っています。 合併症としての小腸回盲部の強い狭窄が残っていますので、お腹が張ってゲップもよく出るのですが、目先の症状で一喜一憂することはやめました。 間もなく完治するのだから……病気で悩むことはやめることにしました。
2. 松本先生から学んだクローン病の正体
クローン病は、体内のたんぱく質と結合した化学物質を異物と認識した自己免疫が体外に吐き出そうとする過程で生じた病気です。 免疫の異物処理は異物をスーッと体外に流し去ることもあれば、異物をアレルギーとして体外に出す場合もあります。 しかし、クローン病は免疫による異物細胞攻撃のため炎症性腸炎を起こし、その合併症として腸管狭窄、他臓器との癒着、痔ろう等を引き起こします。 クローン病の一般的な治療は免疫抑制剤により免疫攻撃を和らげる療法やステロイド剤服用による炎症抑制治療が主流です。最近ではレミケードによる治療が流行っていますが根本治療の特効薬になっていません。 松本先生はクローン病発病の原因解明と治療法を確立されていて漢方薬と鍼灸治療により免疫機能を正常に戻していき、最終的に免疫寛容を起こさせて、体内に異物が入っても、炎症が起こらない体質に変えるという根本治療法を実践しています。 私が通っていた大学病院とは真逆な治療でしたが、松本先生の治療方針を信じて治療を受けることにしました。 但し、この治療は抑えていた免疫を活性化させていくため、目覚めた免疫とヘルペスウイルスや腸内細菌が戦いを始めて、色々な形でリバウンドが出てきます。 治療の過程でよく出るリバウンドは、①大腸菌等の感染症による発熱、②下痢、③単純ヘルペスによる筋肉痛、④アトピー等のアレルギー症状です。 これらのリバウンドを乗り越えれば免疫寛容が生じクローン病が完治します。
3. 私が経験したリバウンド
松本漢方クリニックに通い始めてから、腸内細菌による感染症による発熱が1回、ヘルペスウイルスによる背筋筋痛症が3回ありました。 背筋筋痛症のうち一回は、胆石が原因による痛みと勘違いして救急車を呼びました。 救急病院での検査結果は胆石を示す数値はなく、胆石が原因の痛みではないと言われました。ヘルペスが原因の痛みだったのかもしれません。 私はヘルペスによる筋痛症は仕事のストレスと相関があることを経験しました。先生からは「疲れたら、リバウンドも出やすいし、ストレスは病気を悪化させる、欲を出すな」とのアドバイスが身に染みました。 今は職場の理解を得て身体と精神に負担が掛らないように帰宅し養生する生活を続けています。
4. 発病と治療経過
(ア) 最初の診断
29歳の時、激しい腹痛と吐き気、下痢と高熱のため労災病院救急外来で検査入院。クローン病と診断されました。 その時は胃潰瘍と十二指腸潰瘍、そして小腸内にクローン病の特有の症状が出ていました。 特に病状が厳しかったのは狭窄して潰れた小腸回盲部でした。 私を診察した医者から「クローン病は一生治らないので、病気と仲よくして調子のいい状態をできるだけ長く維持することが大切です。」と教えられショックでした。 毎晩寝るときにエレンタール2000Kcal分を水に溶き、その液を鼻から入れたチューブで腸に送り込む経腸栄養法を3年間続けました。
(イ) エレンタールのみの栄養療法は長期の寛かい期を与えてくれましたが、非人間的な栄養療法に耐えられなくなり、大阪の大学病院に移りました。 大学病院でも基本は栄養療法と薬による治療でしたが、食事を併用してOKということで気持ちはとても楽になりました。 普通食は小腸で詰まるので、朝晩は粥など流動性の高い食事を中心にとり、会社ではラコールやエレンタールを飲んで空腹を満しました。
飲み薬の処方は症状により時々変わりましたが、ペンタサ、リザベン、イムランが標準的に処方されていました。 まじめに飲み続ければ、症状は楽になると言われ、頑張って服用を続けましたが、小腸狭窄部の通過障害は年々悪化し、10か月に1度はバルーン拡張術による腸管拡張を受けるため入院していました。 しかし、バルーン拡張で無理やり腸管を広げても、調子が良いのは1週間だけで、すぐに腸の狭窄がきつくなり腹痛が出てきました。 少し、普通の食事を摂っただけで腹痛と下痢に悩まされましたし、くさいオナラが出るのでバスや電車には乗りたくありませんでした。
(ウ) 2011年1月に大学病院で処方されていた薬を捨てる決断をしました。治らないと思っている薬を飲み続ける愚かさに気がついたからです。勇気を出して薬を捨てました。
(エ) 2011年6月頃、義父が松本漢方クリニックの存在をインターネットで見つけて教えてくれました。 ホームページを読むと手記と論文にクローン病の原因と治療の方法が書かれていました。 私は、自力で治すつもりだったのですが、先生の理論は正しいと直感したので、松本漢方クリニックでの治療を選択しました。 松本漢方クリニックへは2週間に1度通い漢方薬と鍼灸治療が始まりました。 松本先生は、いつも「必ず治してあげるから、必ず治るからね。治すのは君自身。君の免疫が神やで」と声をかけてくれるのです。 この言葉が、「この病気は治らない」という洗脳を解いたのだと思います。
(オ) 漢方とお灸は毎日続けました。 その甲斐あって、2011年12月頃、「クローン病は治ったみたいやな。血液検査結果もきれいや」と言ってもらいました。 この頃には何を食べても、下痢や腹痛にならない状態になっていたし、クローン病が目に見える形で改善し始めた時期でしたのでオッケーという感じでした。
5. クローン病は完治すると信じる。
医者から「治らない病気」と言われた瞬間から十数年は、自分を否定して苦しみました。 病気のため、出世も人生も希望も失いましたが、世間並の幸福はほしかったので、もがき苦しみました。 そして、肉体的にも精神的にも苦しむことが当たり前な状態となり、病気が治ることが信じられなくなっていました。 治らないと思いながら、漫然と薬を飲み続けることが普通の状態となっていました。 ある晩、妻が「私の残りの人生はあなたの介護なのね」と寂しそうなつぶやきを聞いて、目が覚めました。妻のために本気で病気を治さねばならないと決意しました。
そして、クローン病は必ず治ると自分に強く言い聞かせてきました。病気は必ず治ると信じるように努力し続けました。 宗教では心が病むと肉体に病気が現れると説いています。 「明るく素直で、反省や感謝のできる人は治りが格段早い。」と言っている医者もいます。 だから、私は自分の心に鞭打ち明るく素直な心になるように心の持ち方を変える努力をしました。
もし、私の手記を読む人の中で、希望を失い、病気を治す気力を失った方がいたら、あなたの幸せを願ってくれる親兄弟、妻、友人のことを思い出して、彼らを喜ばすために、泥沼から這い出る決意をしてほしいと思います。 クローン病は必ず治る病気だと信じてほしいと思います。 松本医学の漢方薬と鍼灸治療は病状回復を手伝ってくれますが、病気を完治させるのは自分自身の自然治癒能力です。 自分の自然治癒能力は天下一品と信じることがクローン病を治す第一歩だと思います。
6. 医療のフロンティアになってほしい
(ア) 古くて新しい治療方法
西洋医学は素晴らしいですが万能ではありません。 難病に対しては、薬で症状を抑えることしかできません。 松本先生が確立した西洋医学と東洋医学を駆使した治療法は、膠原病患者、クローン病患者、潰瘍性大腸炎患者を治しています。 日本の医学界はこの事実を認め研究すべきだと思います。
(イ) 国家レベルで自然治癒力を活用した健康法・医療技術を確立すべきだと思います。 国が治らない病気としている難病を自然治癒力だけで治してしまうという医療が存在するという事実は国家にとって朗報であろうと思います。 この医療方法を活用すれば、財政負担がどれだけ減るでしょうか。 西洋医学では何年も治療を要する病気を、6か月で治せるとすれば、最高の節税だと思います。
7. 最後
早い時期に手記を依頼されておりながら、書けなかったことをお詫びします。 ようやく、手記を書きあげることができました。 そして、私の手記が、同じ病気に苦しむ方の参考になれば幸いです。 最後に、「あなたの病気は私が治して見せます」といって結婚してくれた妻に感謝します。 クローン病は本当に治りました。