「クローン病 中間報告 オーストラリアより」
匿名希望(お母様記述)14 歳 2016 年 3 月 30 日
匿名希望(お母様記述)14 歳 2016 年 3 月 30 日
松本先生、ご無沙汰して申し訳ございません。息子が大変お世話になり、ありがとうございます、報告するのに月日が経ってしまい、申し訳ございませんでした。2014年の12月に、先生の診察を受けて、一年以上経ちましたが、元気に生活しています。簡単に経過を報告いたします。
2014年5月ごろから、扁桃炎など、熱を出しては、抗生剤服用を繰り返し、学校を休みがちになりました。
2014年8月インフルエンザになり、その後、下痢などの症状と、昼から熱が上がるのが1ヶ月ほど続き、血液検査を受けました。この時、貧血の症状があり、ウィルス検査によると、EBウィルスの抗体が陽性で、以前感染した形跡があることがわかりましたが、「今は大丈夫」と言われました。医師からは「とにかく、パナドールで治まらなければ、イブプロフェンをあげなさい」と言われたのですが、私は、「あまり解熱剤はあげたくない」と伝えました。すると医師は、「それでは、治らない」と言いました。それを息子本人も聞いていたこともあり、頭痛と熱を抑えるために、解熱剤を飲んでいました。(今から思うと、この解熱剤で免疫を下げ続けていたのだと思います。)
そうして解熱剤を飲み続けても、夕方からの熱や下痢の症状は酷くなる一方で、学校にも行けず10キロ痩せてしまいました。食べ物も色々気遣い、心配で途方に暮れていました。そんな時、大学病院で診てもらいましたが、熱の原因を調べるのに解熱剤の大量摂取をすることになり、血便まで出る状態まで悪くなりました。その時の血液検査に出ていた貧血、炎症を示す結果などから、クローン病なのかもしれないと思い、調べているうちに、松本先生のホームページに出会いました。
色々読んでいくうちに、免疫で治せるということに、目から鱗が落ちる思いでした。そして、すべて納得し、息子にも話しました。学校が終了したら、日本に行こうと決心しました。その前に、オーストラリアのクローン病を克服された方にも色々相談をさせていただき、心強い気持ちで日本へ向かう準備ができました。オーストラリアの大学病院の専門医には、血液検査の結果からクローン病の疑いがあるが、診断するには内視鏡などで検査をする必要があるということ、クローン病では栄養治療を行なうが、潰瘍性大腸炎はステロイド治療になるということ、治らない病気であることを言われたので、すべて断り日本に帰省しました。息子の病気を治せない医師に診てもらっても意味がないと思ったからです。これは、私としては正しいと確信していましたが、時によると、“親が間違ったことをしている”として、罰せられることもあるのだと後でわかりました。そして、ストレスでステロイド治療をしたような状態になることもわかりました。息子は、この年は学校で色々嫌な役割をすることになっていたようでした。
2014年12月の始めに、松本漢方クリニックへ診察を受けに行きました。下痢には、断痢湯、免疫を上げるために補中益気湯を処方していただき、鍼灸治療も受けて実家に帰りました。漢方の煎じ薬を飲み始めると、1 週間で便が固くなって、背中に蕁麻疹のような湿疹が出ました。断痢湯は飲みづらいようでしたが、ハチミツをなめると飲用できました。食べ物によっては、下痢になる時もありましたが、息子も少しずつ体力が回復しているようでした。6週間の滞在期間に何回か通院し、オーストラリアにも漢方薬を持っていく予定にしていました。
帰国の際は、すべての生薬の翻訳や先生の英文の診断書も付けたのですが、運悪く検疫で取られてしまいました。その後、処方箋を薬局で調達し、オーストラリアのチャイナタウンで、処方してもらうことになりました。漢方薬の味が同じになるように、煮詰める時間を調節したりして、飲むのをスタートしました。
最初の2、3か月は、学校が始まると調子が悪くなったり、風邪をひくと逆戻りしたような症状が出たりすることもありました。飲み始めて半年ほどで、断痢湯を飲まなくても、お腹の調子が良くなってきました。補中益気湯を飲み、アトピーになり、クラススイッチするのを待っています。現況報告としては、血液検査をしていないので、まだクラススイッチができているかどうかは、確認できていませんが、肌にはブツブツが出ているところもあり、アトピーかもしれませんが、ざらついています。ただ、最近は、漢方薬を飲まないことも多く、風邪などでお腹の調子が悪くなることもあるので、もう少し時間が必要だと思っています。今、私が息子のことで心配なことは、徐々に成長していますが、まだ細くて小さいことです。でも、スポーツもスタートし確実に元気になってきています。次回は、完治の報告ができると思っています。