1962

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前評判ではあれほど関心が高まっていた27MHz帯の日本版CB無線ですが、輸出は好調に推移していましたが、国内市場は鳴かず飛ばずでした。一般的には検定試験をわざわざ受けて合格したのだから、商品化しただろう考えて良いと思いますが、資金繰りの厳しい小規模企業では、販売チャンネルや販売量が見込めないと分かれば早々に計画を断念することもあります。日本ではトランジスタラジオが日米貿易摩擦で勢いを失い、トランシーバーへ転業した小規模企業が多く、せっかく検定試験に合格したものの、結局発売できずに終わったり、第一ロットで生産終了も少なくないといわれています。この時代の小規模企業の検定合格機は、一体どれほどが実際に商品化され、世にデビューしたのでしょうか。

どこかで似た話があったと思いませんか?そうです。アメリカのCB史においても、Al Gross が1948年3月22日に検定合格番号CR-401を受けた465MHz Walkie-Talkie Model 100-B は「本当に製品として世に出たのだろうか?」という謎があります。アメリカの1949年のWalkie-Talkieにしても、日本の1961-1962年のトランシーバーにしても、検定番号は分かっても、その販売実態が良く分からず、ここが私のCB史収集作業の中で、まだ納得がいかない部分でもあります。

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