岡山県
熊山(最高点509m、三角点507m)、尺八山470m、舟下山(南峰435m、三角点425m)、烏泊山434m、大滝山425m、黒岩400m、白岩320m、論山319m 2019年5月17日
(熊山)中国百名山
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論山は高速手前の住宅地の中から、東西に連なる緑の山並みの中央に見えていた。高度が上がると景色が見えてきて、北には吉井川が和気の町並みの中をゆったり流れていた。登山道にはピンクのツツジ。
ほぼ論山の高さまで登り返したところに大きな白い展望岩があり、その上に登ってみると、「白岩」の標識があった。そこからは北の論山、和気の街並みに吉井川が良く見えた。
巨大な電波塔の側にそれらしい丘があり、行ってみると三角点があった。しかも「熊山・三角点507m」という標識がかかっている。なるほど、熊山・本峰には三角点がないが、三角点峰もちゃんとある訳だ。
駐車場からピークに登る道をたどってみると熊山神社に出た。ここが熊山・最高点509mに違いない。神社にお参りし、登頂できたことを感謝する。
熊山遺跡というのは石を積み上げた大きな構造物で、整然と直方体の形で積み上げられている姿はそんなに古いものには見えなかったが、「奈良時代前期の仏教遺跡」とのこと。古い遺跡のそばにヤブツバキの赤い花。
展望台からは南に瀬戸内海が広がり、方位図を参照して、金甲山や小豆島を同定することができた。展望台の中には熊山のクマの顔と木の枝の輪。
復路では論山頂上手前で愛宕山方面に向かい、論山の北尾根から熊山の山並みを見渡すことができた。左端に白く光る白岩、中央左のピークが烏泊山、中央やや右の奥に電波塔が見えており、それが熊山・三角点峰だろう。
KKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKK
熊山の頂上には車で行けるのだが、ここにはたくさんピークがあり、熊山を含めて5つのピークをめぐる縦走コースにトライしてみる。和気インターで高速を降り、イオンの多目的トイレで着替え、その近くの論山の登山口に向かう。
論山の登山口は高速の下をくぐった先だが、論山は高速手前の住宅地の中から、東西に連なる緑の山並みの中央に見えていた。高速をくぐるトンネルの先に鹿ネットが見えたので、トンネル手前に駐車して歩き始める。今回もってきたモンベル・シューズは右足のくるぶしの左側が当たって気になり、歩き方を気にしながら歩く。鹿ネットは大きく開けるようになっていて車でも通れそうだったが、わずかな距離なので引返さずにそのまま歩く。トンネルの先にはミツバツツジが咲き、左奥には墓地。舗装路を直進すると立入禁止の火薬庫があり、その右の林道に入り、砂防ダムのあたりで右の土手に上がる踏み跡を登ると、「福富登山口、熊山・論山コース」の古い表示があった。踏み跡はやや荒れているが古いものらしく、しっかりしている。砂防ダムの上の沢の左岸を進み、右岸に渡り、つづら折りで斜面を登り、論山の北尾根に上がる。北尾根は細くて急で、手袋もスティックもないとやや苦しかったが、登りならなんとかなる。枝をつかみ、フィックス・ロープはほとんど使わずに論山まで登る。高度が上がると景色が見えてきて、北には吉井川が和気の町並みの中をゆったり流れていた。登山道にはピンクのツツジ。
狭い論山頂上には三角点と頂上標識がいくつか。それに「山はみんなの宝もの」の小さなプレート。雑木林の中で視界ないが、頂上の少し南から、熊山方面が見渡せた。論山の先に愛宕山への分岐があったが、熊山へは左。そこからはコル(南峠)250mまで約70mの下り。ここも手袋を出さず、スティックで下る。虫スプレーも出すが、使ったのはこのとき1度だけ。コル(南峠)250mからは同じような細尾根の急登。ここと論山への細尾根が一番苦しい箇所だった。ほぼ論山の高さまで登り返したところに大きな白い展望岩があり、その上に上がってみると、「白岩」の標識があった。そこからは北の論山、和気の街並みに吉井川が良く見えた。復路では論山頂上手前で愛宕山方面に向かい、論山の北尾根から熊山の山並みを見渡すことができた。左端に白く光る白岩、中央左のピークが烏泊山、中央やや右の奥に電波塔が見えており、それが熊山・三角点峰だろう。
論山頂上のあたりから、登山道は雑木林の細い灌木の中のトンネルのようになり、歩きやすいのだが、やたらに蜘蛛の巣がたくさんあって顔や頭にまとわりつく。スティックをだしてからはスティックで払いながら行くが、延々スティックを振り回している訳にもいかない。下山したとき、木の皮や葉っぱの小さな破片が雲の糸にからんで頭のタオルにたくさんこびりついており、水で洗ってもなかなか落ちなかった。白岩の先は延々視界のない灌木トンネルの道で、蜘蛛の巣に気を取られていたためか烏泊山への分岐に気づかず、烏泊山をトラバースする道を進んでしまう。途中で気づいて灌木斜面を登ろうとしてみたが、灌木ヤブは強力で、今回のスタイルでは突破は困難。帰りに寄ることにして先に進む。大きな石を囲んだくぼみは水の無いワサビ田のように見えたが、炭焼窯遺跡という標識があった。その先には「黒岩」があり、やや黒っぽい岩の上に登ってみると、瀬戸内海が見えていた。海の上に架かるのは片上大橋。行く手には熊山・三角点峰。
登山道を横切る低い土手があり、その先からは広い林道になっていた。しかも林道は途中から舗装路となる。格段に歩きやすいが、周囲には木々が立ち、視界は限定的。道脇の土手の上に三角点があり、大滝山という頂上標識がついていた。これは予想外。ここからいったん熊山へのルートを外れ、北にある舟下山に向かわなくてはならないのだが、分岐が見つからない。二つ目のピークを逃していたので、ここはのんびり先に進まず、林道から灌木の中に踏み込む。ほとんど傾斜のない雑木林の中を進み、踏み跡を発見。すぐに「舟下山コース」の表示も見つけ、そのルートを北にたどる。途中に「石積遺跡・L1犬の墓」という分岐表示があり、180mくらいとあるので行ってみる。そこでは石がたくさん丸く積み重なっていたが、積み上げられていた石が崩れているようにも見えた。熊山遺跡と類似している遺跡の一つなのだろうか。犬の墓ではないと思うが。
北に向かう尾根の東側をトラバースしていて、その尾根の最高点を過ぎてから尾根に出た。GPSによると、その最高点が舟下山のようだ。そこで尾根を南に登って最高点435m(舟下山・南峰)まで行ってみる。そこそこの灌木ヤブだったが、頂上標識らしきものはなし。斜面を登山道まで下り、熊山に向かう前にGPSを確認すると、この最高点の200m強先に三角点がある。どうやらそれが舟下山のようだ。登山道を再び北にたどり、灌木の中の三角点425mを発見。ちゃんと「舟下山」の頂上標識もあった。とんだ大失敗だったが、まあ、三角点よりも高いヤブの舟下山・南峰にも登った、ということでヨシとしよう。舟下山への登山道を戻り、熊山への林道に出てみると、その分岐点は灌木の中に踏み込んだ地点よりもだいぶ西にあり、小さいながらもちゃんと分岐標識があった。熊山の登山道にはちゃんと標識がついているところが多いが、小さいのでよく見ていないと見逃してしまう。
舗装林道は更に立派な車道に合流。この車道が南側の大内地区から登ってくる車道のようだ。この日は金曜だったためか、車道を走る車は一台も見ず。次の尺八山は、車道がその北側をトラバースしており、地理院地図には登山道の破線表示がない。車道が尾根を外れてトラバースしていく起点のあたりで、車道を外れて尾根を上がっていく踏み跡らしき入口があったので、そっちに上がる。今回は標識はなく、勘に従ったのだが、「勘」は正しく、踏み跡は途切れることなく尾根沿いを登っていき、途中で北側をトラバースする道の分岐を更に左に尾根を登り、やがて灌木の中の尺八山頂上に到達。ここにも頂上標識あり。ところが、尺八山から東に下る時、いつのまにか南にどんどん下っていた。途中でGPSを見てそれに気づき、登り返し、トラバース路と思った道に入り、車道に出る。因みに、そこにも分岐標識はなし。
熊山の少し手前に山名のない三角点峰があり、電波塔が立っているので行ってみることにしていたが、車道分岐に侵入禁止の掲示があった。たぶん車で侵入するなということだろう。三角点までの山登りならばよいだろうと思い、車道を進む。巨大な電波塔の側にそれらしい丘があり、行ってみると三角点があった。しかも「熊山・三角点507m」という標識がかかっている。なるほど、熊山・本峰には三角点がないが、三角点峰もちゃんとある訳だ。ここに来ておいてよかった。車道に戻り、車道分岐から少し進むと駐車場があり、そこにあった大きな案内図そのものに「熊山頂上」と記されていたが、「熊山頂上方面」という道標が見当たらない。ここが頂上ということなのだろうか。道標は車道から車両進入禁止のゲートの先を示しているのでそっちに進むが、目的地は「熊山遺跡」になっている。
駐車場から熊山遺跡への道はピークの南側をトラバースしていくので、その道を離れてピークに登る道をたどってみると、ピークの頂上にある熊山神社に出た。ここが熊山・最高点509mに違いない。神社にお参りし、登頂できたことを感謝する。「小島三郎高徳挙兵の跡」というのは、太平記に記述されている挙兵のときの腰掛岩と旗立岩とのこと。
長い参道の階段を下り、熊山遺跡まで行ってみると、そこは公園になっていて、最奥に展望台があった。熊山遺跡というのは石を積み上げた大きな構造物で、整然と直方体の形で積み上げられている姿はそんなに古いものには見えなかったが、「奈良時代前期の仏教遺跡」とのこと。「国指定史跡 熊山遺跡 全国に類を見ない石積みの遺構である。ほぼ方形の基段の上に割石をもって三段に築成している。石段の中央に竪穴の石室が作られていて、陶製の筒形が収められていた。この中に小壺と文字が書かれた皮の巻が収められていたと伝えられている。奈良時代前期の三段の石積みの仏塔と考えられる。この他、熊山には大小三十二基の石積みの跡が確認されている」。古い遺跡のそばにヤブツバキの赤い花。
展望台のベンチに座って本日最初の休憩。パンをもってこなかったので、ナッツを一袋半たべ、ポカリを飲む。展望台からは南に瀬戸内海が広がり、方位図を参照して、金甲山や小豆島を同定することができた。展望台の中には熊山のクマの顔と木の枝の輪。日はまだ高いが、影が長くなっている。恐る恐るカメラの時刻を見ると、なんともう16時半!これじゃあヘッドランプ確実だ。ぐずぐずせずに帰路につく。往路は5時間弱かかってるから、復路は3時間としても19時半。19時をすぎればもう暗いだろう。目標は、往路で行き損ねた烏泊山手前まで1時間、その後も1時間として、18時半目途。気合を入れ、スティックでリズムをとり、早いピッチで歩く。走るとザックが揺れるので、ジョギングはせず。熊山駐車場の手前あたりで、本日会ったただ一人の人に会う。軽身で登山という感じだった。林道起点に着き、もう人には会わないだろうから、景気づけにウォークマンを鳴らし、ヘッドランプを出しておく。UKのライブが延々。この頃は左足の足首が痛くなっていて、痛みをこらえながらの歩き。幸い、それ以上、痛みはひどくはならなかった。
黒岩には寄らずに進み、烏泊山の分岐から尾根を登り、灌木の中の烏泊山に到達。結局、熊山のほとんどのピークは灌木の中の静かな頂上だった。これで計画していた5つのピークに完登。ぐんぐん下っていき、白岩にでて、その上から景色を眺め、そこから急坂を下る。やっとコル(南峠)まで下り、論山に向かって登り返し、分岐のところでまだ18時だったので、少し愛宕山方面に行ってみる。愛宕山までは1.5㎞くらいあるのでとても行けないが、論山の西の肩には南の展望が開けたところがあり、そこから熊山方面が良く見えた。左端には白岩が緑の中で白く光る。論山でザックを下ろして最後の休憩。ポカリを飲み干していたのでペットコーヒーを二口ほど飲み、ナッツの残りを食べ、最後の下りに向かう。往路のときは気付かなかった白い花はガクウツギ?細尾根を下り、尾根からの下降点に達するとあとは楽。つづら折りを駆け下り、沢沿いの道を最初は右岸、次いで左岸を下る。最後の林道に下るところで踏み跡があやしくなり、右折点を見逃して直進するが、林道は下に微かに見えていたので斜面を下って林道に立つ。
まだ全然明るいうちに駐車地点に到着し、明るいうちに着替えて車を出す。ところが、調べておいた最初の温泉は営業しておらず、二つ目の温泉にも直前で入り損ね、苦労して温泉にたどりつく。やっと吉備SAに入ると、ツバメが巣のまわりを飛び回っていた。
論山(中央奥のピーク)
熊山の頂上には車で行けるのだが、ここにはたくさんピークがあり、熊山を含めて5つのピークをめぐる縦走コースにトライしてみる。和気インターで高速を降り、イオンの多目的トイレで着替え、その近くの論山の登山口に向かう。
論山の登山口は高速の下をくぐった先だが、論山は高速手前の住宅地の中から、東西に連なる緑の山並みの中央に見えていた。
山陽自動車道をくぐるトンネル
高速をくぐるトンネルの先に鹿ネットが見えたので、トンネル手前に駐車して歩き始める。今回もってきたモンベル・シューズは右足のくるぶしの左側が当たって気になり、歩き方を気にしながら歩く。
鹿除け網
鹿ネットは大きく開けるようになっていて車でも通れそうだったが、わずかな距離なので引返さずにそのまま歩く。トンネルの先にはミツバツツジが咲き、左奥には墓地。
ミツバツツジ
登山口: 左は立入禁止の火薬庫、右の林道をたどり、砂防ダムのあたりで右の土手の踏み跡に上がる
熊山・論山コース福富登山口の表示
舗装路を直進すると立入禁止の火薬庫があり、その右の林道に入り、砂防ダムのあたりで右の土手に上がる踏み跡を登ると、「福富登山口、熊山・論山コース」の古い表示があった。踏み跡はやや荒れているが古いものらしく、しっかりしている。
灌木トンネルの道
砂防ダムの上の沢の左岸を進み、右岸に渡り、つづら折りで斜面を登り、論山の北尾根に上がる。北尾根は細くて急で、手袋もスティックもないとやや苦しかったが、登りならなんとかなる。枝をつかみ、フィックス・ロープはほとんど使わずに論山まで登る。
吉井川
高度が上がると景色が見えてきて、北には吉井川が和気の町並みの中をゆったり流れていた。登山道にはピンクのツツジ。
ミツバツツジ
論山頂上の三角点
狭い論山頂上には三角点と頂上標識がいくつか。それに「山はみんなの宝もの」の小さなプレート。雑木林の中で視界ないが、頂上の少し南から、熊山方面が見渡せた。論山の先に愛宕山への分岐があったが、熊山へは左。そこからはコル(南峠)250mまで約70mの下り。ここも手袋を出さず、スティックで下る。虫スプレーも出すが、使ったのはこのとき1度だけ。
「山はみんなの宝もの」
愛宕山分岐表示
白岩
コル(南峠)250mからは同じような細尾根の急登。ここと論山への細尾根が一番苦しい箇所だった。
烏泊山
熊山・三角点峰の電波塔
論山の北尾根からの景観: 白岩、烏泊山、大滝山、尺八山、熊山・三角点峰、舟下山・三角点峰
論山
白岩
ほぼ論山の高さまで登り返したところに大きな白い展望岩があり、その上に上がってみると、「白岩」の標識があった。そこからは北の論山、和気の街並みに吉井川が良く見えた。復路では論山頂上手前で愛宕山方面に向かい、論山の北尾根から熊山の山並みを見渡すことができた。左端に白く光る白岩、中央左のピークが烏泊山、中央やや右の奥に電波塔が見えており、それが熊山・三角点峰だろう。
白岩の頂上標識
論山頂上のあたりから、登山道は雑木林の細い灌木の中のトンネルのようになり、歩きやすいのだが、やたらに蜘蛛の巣がたくさんあって顔や頭にまとわりつく。スティックをだしてからはスティックで払いながら行くが、延々スティックを振り回している訳にもいかない。下山したとき、木の皮や葉っぱの小さな破片が雲の糸にからんで頭のタオルにたくさんこびりついており、水で洗ってもなかなか落ちなかった。
炭焼窯遺跡
白岩の先は延々視界のない灌木トンネルの道で、蜘蛛の巣に気を取られていたためか烏泊山への分岐に気づかず、烏泊山をトラバースする道を進んでしまう。途中で気づいて灌木斜面を登ろうとしてみたが、灌木ヤブは強力で、今回のスタイルでは突破は困難。帰りに寄ることにして先に進む。大きな石を囲んだくぼみは水の無いワサビ田のように見えたが、炭焼窯遺跡という標識があった。
黒岩
その先には「黒岩」があり、やや黒っぽい岩の上に登ってみると、瀬戸内海が見えていた。海の上に架かるのは片上大橋。行く手には熊山・三角点峰。
片上大橋と瀬戸内海
尺八山と熊山・三角点峰
林道の起点
登山道を横切る低い土手があり、その先からは広い林道になっていた。しかも林道は途中から舗装路となる。格段に歩きやすいが、周囲には木々が立ち、視界は限定的。
大滝山頂上標識と三角点
道脇の土手の上に三角点があり、大滝山という頂上標識がついていた。これは予想外。ここからいったん熊山へのルートを外れ、北にある舟下山に向かわなくてはならないのだが、分岐が見つからない。二つ目のピークを逃していたので、ここはのんびり先に進まず、林道から灌木の中に踏み込む。
石積遺跡
ほとんど傾斜のない雑木林の中を進み、踏み跡を発見。すぐに「舟下山コース」の表示も見つけ、そのルートを北にたどる。途中に「石積遺跡・L1犬の墓」という分岐表示があり、180mくらいとあるので行ってみる。そこでは石がたくさん丸く積み重なっていたが、積み上げられていた石が崩れているようにも見えた。熊山遺跡と類似している遺跡の一つなのだろうか。犬の墓ではないと思うが。
舟下山の頂上と三角点
北に向かう尾根の東側をトラバースしていて、その尾根の最高点を過ぎてから尾根に出た。GPSによると、その最高点が舟下山のようだ。そこで尾根を南に登って最高点435m(舟下山・南峰)まで行ってみる。そこそこの灌木ヤブだったが、頂上標識らしきものはなし。斜面を登山道まで下り、熊山に向かう前にGPSを確認すると、この最高点の200m強先に三角点がある。どうやらそれが舟下山のようだ。登山道を再び北にたどり、灌木の中の三角点425mを発見。ちゃんと「舟下山」の頂上標識もあった。
尺八山
とんだ大失敗だったが、まあ、三角点よりも高いヤブの舟下山・南峰にも登った、ということでヨシとしよう。舟下山への登山道を戻り、熊山への林道に出てみると、その分岐点は灌木の中に踏み込んだ地点よりもだいぶ西にあり、小さいながらもちゃんと分岐標識があった。熊山の登山道にはちゃんと標識がついているところが多いが、小さいのでよく見ていないと見逃してしまう。
車道から尺八山への踏跡入口
舗装林道は更に立派な車道に合流。この車道が南側の大内地区から登ってくる車道のようだ。この日は金曜だったためか、車道を走る車は一台も見ず。次の尺八山は、車道がその北側をトラバースしており、地理院地図には登山道の破線表示がない。車道が尾根を外れてトラバースしていく起点のあたりで、車道を外れて尾根を上がっていく踏み跡らしき入口があったので、そっちに上がる。
尺八山の頂上
今回は標識はなく、勘に従ったのだが、「勘」は正しく、踏み跡は途切れることなく尾根沿いを登っていき、途中で北側をトラバースする道の分岐を更に左に尾根を登り、やがて灌木の中の尺八山頂上に到達。ここにも頂上標識あり。ところが、尺八山から東に下る時、いつのまにか南にどんどん下っていた。途中でGPSを見てそれに気づき、登り返し、トラバース路と思った道に入り、車道に出る。因みに、そこにも分岐標識はなし。
熊山・三角点峰(無線中継局)の入口
熊山の少し手前に山名のない三角点峰があり、電波塔が立っているので行ってみることにしていたが、車道分岐に侵入禁止の掲示があった。たぶん車で侵入するなということだろう。三角点までの山登りならばよいだろうと思い、車道を進む。
電波塔を見上げる
熊山・三角点峰の頂上標識
巨大な電波塔の側にそれらしい丘があり、行ってみると三角点があった。しかも「熊山・三角点507m」という標識がかかっている。なるほど、熊山・本峰には三角点がないが、三角点峰もちゃんとある訳だ。ここに来ておいてよかった。
熊山・三角点峰の頂上
熊山・駐車場
車道に戻り、車道分岐から少し進むと駐車場があり、そこにあった大きな案内図そのものに「熊山頂上」と記されていたが、「熊山頂上方面」という道標が見当たらない。ここが頂上ということなのだろうか。道標は車道から車両進入禁止のゲートの先を示しているのでそっちに進むが、目的地は「熊山遺跡」になっている。
駐車場の案内図
熊山神社の鳥居
駐車場から熊山遺跡への道はピークの南側をトラバースしていくので、その道を離れてピークに登る道をたどってみると、ピークの頂上にある熊山神社に出た。ここが熊山・最高点509mに違いない。神社にお参りし、登頂できたことを感謝する。「小島三郎高徳挙兵の跡」というのは、太平記に記述されている挙兵のときの腰掛岩と旗立岩とのこと。
鳥居の門標
熊山神社
長い参道の階段を下り、熊山遺跡まで行ってみると、そこは公園になっていて、最奥に展望台があった。
熊山遺跡の案内
「国指定史跡 熊山遺跡 全国に類を見ない石積みの遺構である。ほぼ方形の基段の上に割石をもって三段に築成している。石段の中央に竪穴の石室が作られていて、陶製の筒形が収められていた。この中に小壺と文字が書かれた皮の巻が収められていたと伝えられている。奈良時代前期の三段の石積みの仏塔と考えられる。この他、熊山には大小三十二基の石積みの跡が確認されている」。
熊山遺跡
熊山遺跡というのは石を積み上げた大きな構造物で、整然と直方体の形で積み上げられている姿はそんなに古いものには見えなかったが、「奈良時代前期の仏教遺跡」とのこと。古い遺跡のそばにヤブツバキの赤い花。
ヤブツバキ
展望台
展望台のベンチに座って本日最初の休憩。パンをもってこなかったので、ナッツを一袋半たべ、ポカリを飲む。展望台からは南に瀬戸内海が広がり、方位図を参照して、金甲山や小豆島を同定することができた。展望台の中には熊山のクマの顔と木の枝の輪。日はまだ高いが、影が長くなっている。
金甲山
恐る恐るカメラの時刻を見ると、なんともう16時半!これじゃあヘッドランプ確実だ。ぐずぐずせずに帰路につく。往路は5時間弱かかってるから、復路は3時間としても19時半。19時をすぎればもう暗いだろう。目標は、往路で行き損ねた烏泊山手前まで1時間、その後も1時間として、18時半目途。気合を入れ、スティックでリズムをとり、早いピッチで歩く。走るとザックが揺れるので、ジョギングはせず。
小豆島
熊山駐車場の手前あたりで、本日会ったただ一人の人に会う。軽身で登山という感じだった。林道起点に着き、もう人には会わないだろうから、景気づけにウォークマンを鳴らし、ヘッドランプを出しておく。UKのライブが延々。この頃は左足の足首が痛くなっていて、痛みをこらえながらの歩き。幸い、それ以上、痛みはひどくはならなかった。
展望台の中
烏泊山の頂上
黒岩には寄らずに進み、烏泊山の分岐から尾根を登り、灌木の中の烏泊山に到達。結局、熊山のほとんどのピークは灌木の中の静かな頂上だった。これで計画していた5つのピークに完登。ぐんぐん下っていき、白岩にでて、その上から景色を眺め、そこから急坂を下る。やっとコル(南峠)まで下り、論山に向かって登り返し、分岐のところでまだ18時だったので、少し愛宕山方面に行ってみる。
ガクウツギ
愛宕山までは1.5㎞くらいあるのでとても行けないが、論山の西の肩には南の展望が開けたところがあり、そこから熊山方面が良く見えた。左端には白岩が緑の中で白く光る。論山でザックを下ろして最後の休憩。ポカリを飲み干していたのでペットコーヒーを二口ほど飲み、ナッツの残りを食べ、最後の下りに向かう。往路のときは気付かなかった白い花はガクウツギ?
ガクウツギ
細尾根を下り、尾根からの下降点に達するとあとは楽。つづら折りを駆け下り、沢沿いの道を最初は右岸、次いで左岸を下る。最後の林道に下るところで踏み跡があやしくなり、右折点を見逃して直進するが、林道は下に微かに見えていたので斜面を下って林道に立つ。
吉備SAのツバメと巣
まだ全然明るいうちに駐車地点に到着し、明るいうちに着替えて車を出す。ところが、調べておいた最初の温泉は営業しておらず、二つ目の温泉にも直前で入り損ね、苦労して温泉にたどりつく。やっと吉備SAに入ると、ツバメが巣のまわりを飛び回っていた。