松見ノ滝 八甲田・黄瀬川の巨大な滝

青森県  500m  2020年5月14日

日本の滝百選、青森の山歩き

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いきなり巨大な滝が現われた。それは二段の幅の狭い滝で、はるか高みの落ち口の右上に610m峰が高くそびえていて、まるで天から水が落ちてきているように見える。

ネットには「落差90m、上段は白布、下段はすだれを縦にしたような形」(wikipedia)とあるが、雪解けで水量が多いためか、上下段とも豪快な白布に見えていた。

登山道はそこから川岸に下っており、その途中に古い石柱があり、松見ノ滝と彫られたその石柱には酒がいくつか供えられていた。

川岸まで降りて見上げてみる松見ノ滝は実に雄大。滝上の狭い谷間に青い空が見えていて、そこから落ちてくるように見える水は、真っ二つに割れた山腹の狭い隙間を流れ落ち、中段でいったん跡切れ、再び下段を流れ落ちるときにはやや幅広の滝となり、足元をゆったりと流れていく。

滝の姿を目に焼き付け、帰路につく。

往路ではほとんど水平に感じた林道は復路では結構な傾斜があるようにMTBは走り、ブレーキをほとんどかけっぱなしで下る。

お尻が痛くなってきたが我慢して乗り続け、そしてゲートに帰着。その先で見た白い大きな花はニリンソウらしい。車に戻り、泥んこになったMTBを掃除する。


 川岸まで降りて見上げてみる松見ノ滝は実に雄大。滝上の狭い谷間に青い空が見えていて、そこから落ちてくるように見える水は、真っ二つに割れた山腹の狭い隙間を流れ落ち、中段でいったん跡切れ、再び下段を流れ落ちるときにはやや幅広の滝となり、足元をゆったりと流れていく。
 ニリンソウ
 白いタチツボスミレ
 白いキクザキイチゲ
  9:32 駐車場発  9:33 手前の黄瀬橋  9:34 林道ゲート10:11 奥の黄瀬橋11:05 奥のゲート11:52 登山口12:23 松見滝竜神の石碑12:25 松見ノ滝(正面の河原)・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間53分13:04 登山口13:27 奥のゲート13:43 奥の黄瀬橋14:04 林道ゲート14:05 手前の黄瀬橋14:08 駐車場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復4時間36分

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青森に戻ってから最初の二日間は晴予報、その後は雨が続くのでさっそく青森の里山に向かう。最初に向かったのは林道を8㎞歩かなければならない松見の滝。事前プランのとおりMTBをもっていくことにするが、新潟ツアーでは一度も使わなかったMTBはまだ車に乗せたままだった。

松見ノ滝は黄瀬川沿いにあり、黄瀬川は焼山の少し南で奥入瀬川に注いでいる。奥入瀬渓谷沿いに駐車できるかが最初の心配だったが、コロナ騒ぎの木曜なので車も人も少なく、しかも黄瀬川分岐点には広い駐車スペースにトイレがあった。そこに停め、MTBを出し、出発。未舗装なのでMTBのタイヤが汚れるが、まあ仕方ない。トイレのすぐ先で奥入瀬川を渡る立派な橋は黄瀬橋と彫られていた。実は、トイレよりも先にあるゲート前まで車で入れたのだが、もう面倒なのでそのまま進み、ゲートを越えて林道を進む。黄瀬川は雪解け水でゴウゴウと流れている。

しばらくの間ペダルをこいで進むと林道の清掃作業をしていて、MTBを降りて少し待ち、向こうが気づいて合図してからMTBを押して通過。小型のブルドーザーとトラックの間に数人。その先で林道の傾斜がややきつくなったところでMTBを降り、押して歩く。林道は4㎞先で黄瀬川を右岸から左岸に渡り、そこから大きな九十九折で尾根に上がり、更に4㎞、駐車地点から8㎞のところで登山口のはずだが、なかなか中間地点に着かない。林道は細かく折れ曲がっていて先が見えず、曲がり角のたびに期待するが橋は現われない。3㎞弱のところに現われた橋は侵入禁止の別の橋。そして林道が川沿いから離れたところに分岐があり、そこを右に入ると橋があった。思ったよりも小さな橋で、豪快な川の流れには役不足で完全に負けているが、この橋も黄瀬橋となっていた。どっちが本物だ?

対岸の九十九折は長く、なかなか折り返しに着かない。途中に倒木があったが、なんとかMTBを持ち上げて越えていく。その先あたりで最初の休憩。食べ物を持ってこなかったが、ポカリとペットコーヒーをたくさん持ってきていた。ペットコーヒーを飲む。白いタチツボスミレが咲いていた。長い九十九折の折り返しの二つ目で尾根に出て、そこから尾根沿いを緩く登っていき、やがて二つ目のゲートに着く。ここから先は私有地らしい。山菜取は禁止とあるが、歩くだけならいいのだろう。道端に大きなキクザキイチゲが咲いていて、MTBを止めて撮影。青い花だったが、少し先に白いのが咲いていて、またMTBを止めて撮影。その先でGPSの電池が切れ、予備の二つを新潟で使ったまま補充していなかったのに気づく。なんたることだ。まあ、里山のときでよかったと考えるべきか。

その先で残雪が現われたのは予想外。標高600mくらいだと思うが、林道脇の林の中にも雪。柔らかいべとべとの雪なのでMTBのタイヤが滑り、押していても歩きにくかったが、タイヤはきれいになった。ようやく残雪が切れた先にヒモが林道に掛けられていて、そこが松見ノ滝への登山口だった。左手に林の中に向かう踏跡があり、その手前に壊れた木標が落ちていて、「松見ノ滝」となんとか読める。そこにMTBを置いてチェーンロックを立木に絡めて掛け、踏跡に進む。ウォーキングストックをザックの中に持ってきていたが、この日は結局、使わなかった。尾根を乗り越すところでこの日の最高点を認定。640m。そして、二代目のガーデン手袋で笹や灌木をつかんで南西斜面を下る。

登山道は長く、南西斜面の少し下にある610m峰の北東側から南を回って西側に出たあたりではるか眼下に狭くなった黄瀬川が見え、岸沿いに更に北に歩いていくとようやく滝の音が聞こえはじめ、行く手を遮る斜面を少し右に曲がったところでいきなり巨大な滝が現われた。それは二段の幅の狭い滝で、はるか高みの落ち口の右上に610m峰が高くそびえていて、まるで天から水が落ちてきているように見える。ネットには「落差90m、上段は白布、下段はすだれを縦にしたような形」(wikipedia)とあるが、雪解けで水量が多いためか、上下段とも豪快な白布に見えていた。「日本の滝百選の中では屈指の到達難関の秘瀑」(tabi-mag)というのは言い過ぎ?

登山道はそこから川岸に下っており、その途中に古い石柱があり、松見ノ滝と彫られたその石柱には酒がいくつか供えられていた。川岸まで降りて見上げてみる松見ノ滝は実に雄大。滝上の狭い谷間に青い空が見えていて、そこから落ちてくるように見える水は、真っ二つに割れた山腹の狭い隙間を流れ落ち、中段でいったん跡切れ、再び下段を流れ落ちるときにはやや幅広の滝となり、足元をゆったりと流れていく。滝の姿を目に焼き付け、帰路につく。

登り返しは辛かったが、ペースを落としてゆっくり登り返す。登山口に着き、MTBのチェーンロックを外すが、最初は残雪があるのでしばらく押して歩き、残雪がなくなったところでMTBに乗る。往路ではほとんど水平に感じた林道は復路では結構な傾斜があるようにMTBは走り、ブレーキをほとんどかけっぱなしで下る。お尻が痛くなってきたが我慢して乗り続け、倒木を越えたあたりで2度目の休憩。そこからは乗りっぱなしでMTBに乗り続け、車の中で休憩中の作業グループの脇を通過し、そしてゲートに帰着。その先で見た白い大きな花はニリンソウらしい。車に戻り、泥んこになったMTBを掃除する。

ブラシとタオルで拭くと一応きれいになった。当面、車に入れておくことにする。

 

駐車地点でMTBを出す

 

駐車地点のトイレ


奥入瀬川


手前の黄瀬橋(奥入瀬川にかかっている)


林道ゲート


林道を行く


立入禁止の橋


水量の多い黄瀬川


 

奥の黄瀬橋(黄瀬川にかかっている)

 


倒木


白いタチツボスミレ


ネコノメソウ(まだツボミ)


二つ目のゲート


薄紫のキクザキイチゲ


白いキクザキイチゲ


林道の残雪


 

壊れた松見ノ滝の登山口標識

登山道、標高640m付近


タチツボスミレ


老木


松見ノ滝


松見ノ滝


松見滝竜神の石柱


松見ノ滝


 

松見ノ滝と610m峰

 


ニリンソウ


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