岩手県 火石山1,033m、建石山661m 2019年10月14日
(火石山、建石山)岩手県の山150
456
すっかり涼しくなって
日差しも心地よく感じられ
山はくっきり見えている
☘🌪🚢☘🌪🚢☘🌪🚢
(火石山)
林を抜けると谷沿いに鉄塔が並んでいて、その下の点検路を登っていく。その道には芝が敷かれていて、傾斜も適度の九十九折になっていて歩きやすかった。開きかけのオヤマノリンドウ。一枚だけ真っ赤な紅葉。
雲の多い空に朝日が差し、点検路は草黄葉、その両側の山は紅葉という美しい眺め。南に見えている平らな高い山は早池峰だろうか。点検路から背後を振り返ると、兜明神と岩神山が並んでいた。四つ目の鉄塔のところから尾根のヤブに突入。
頂上手前のヤブをかき分けてゆくと突然開けたところに出て、そこに三角点と二つの頂上標識があった。林の中で視界はないが、人の作ったものに出会い、少し安らぎを感ずる。三角点にタッチして感謝。
(建石山)
北上幹線の送電線の下を通過。そのすぐ先でアスファルトの道が左に登っていき、550m峰の頂上にある大きな鉄塔の下に出る。そこから東に見えた左右にピークを従えた幅の広い三角形の緑の山がおそらく建石山に違いない。ゆったりと、周囲の山々を見守っているように見えた。あそこまでまだ1㎞。
アスファルトから東に向かうあたりにはガードレールの切れ目があり、切れ目の先はヤブ。覚悟を決め、ヤブに踏み込む。
急斜面を登り切り、今度はすぐに三角点を発見。建石山の頂上は狭かったが、息が切れて苦労した分、憩があった。二等三角点の前にあったササと小さなマツを抜き、ぶら下がっていた折れ枝もねじ切り、少しきれいにしておく。最後にもう一度三角点にタッチし、下山にかかる。ありがとう建石山。
ガードレールのヤブから点検路に出ると、地獄から天国に戻った気分。よっしゃ、もう大丈夫だ。小さな紫色の実がたくさんついているのはヤブムラサキだろうか。丸い葉をしたタンポポはヤクシソウかな。開きかけたオヤマノリンドウ。
(おまけ)
喜盛の湯に行く。最初に露天の五右衛門風呂に入り、満水の湯の中にざぶ-んとつかると、大量のお湯がザアーっとあふれる。680円で思い切り味わうぜいたく。
HHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH
(火石山)
日曜は午前中は雨だったのに昼からは秋晴れ。八甲田も岩手山もよく見えていた。夕方にR4を岩手に入ると薄暮の岩手山が金色に輝いていた。R4からR106に左折したすぐ先にあるユニバース中野で夕食を購入。R106は途中まで高速ができていて飛ばせるが、すぐに曲がりくねった道になる。だが、背後から来る車はみんな飛ばしている。トンネルを抜け、道の駅にはいってようやく静かになる。大きな駐車場に車数台。21時頃に就寝。道の駅区界高原は寒く、ダウンを着込み、シュラフをかける。それでも深夜過ぎに寒くて暖房をつける。外に出ると冷たい深夜の満月。
翌朝は3時アラームで目が覚めるが、真っ暗なので、明るくなる5時前まで待つ。R106は夜も朝も車がぽつぽつ走っていて、道沿いでは高速の工事中。この分なら数年後にはつながるだろう。道の駅の少し先に兜明神の赤い鳥居。R106を東に進むと、並走する閉伊川の対岸にトンネルができていて、その手前を工事中のところで左の脇道(R106の旧道?)に入り、更にもっと狭い脇道に入る。それが火石山に向かう林道で、すぐ砂利道になる。まだ人が住んでいそうな家の前を通り、もう誰も住んでいそうもない家の前を通り、更に上流へ。次第に砂利道は荒れてきて、四駆に変えて前進。林道のその先にやっかいな倒木があり、乗り越えるときに倒木の枝がひっかかりそう。車から降りてどかそうとしたが重くて動かせない。そこで引返してもっと手前のスペースに行こうと思ったが、まだ少し暗くてバックも方向転換もしにくい。下手に動くよりは前進した方がいいと思い、ひっかかりそうな枝と枝の間を乗り越えると、うまくいった。その少し先にあった広いスペースに駐車。朝が寒かったので、晩秋用の厚手のズボンと上着にレインウェアを着こんできていた。あとはアペックスを履き、ゴムひもストッパーをつけたスパッツをつける。
林道を少し進むと点検路への分岐があり、「火石山林道」とある。紅葉の道を速足で進む。このあたりまで難なくこれたのは、今年4月の詳しいネット情報におかげで、助かった。これが無ければたぶんもっと手前でヤブに踏み込んでいただろう。スティックはザックに入れたまま結局この日は使わず。だが、缶ポカリを忘れていた。点検路が山裾をトラバースしていく最初の部分で行く手に見えていたのが火石山だったのだろうか(たぶんその手前の910m峰)。道端には咲き残りのヒメジオンやアカツメクサ、ヨメナにアキノキリンソウ。だが、なんといっても黄色に輝くブナや真っ赤なモミジやウルシの紅葉が景色を彩っている。ときどき紅葉を撮影してみるが、最初に感じた彩の部分を切り取るのは難しい。花のように拡大しても紅葉の美しさは伝わらない。ウォークマンを起動し、ブランドXを聞きながらゆく。クマ除け。点検路は最初、車で十分に走れそうな感じだったが、やがて広場になっている先が荒れていて、登山道の狭さになり、いったんヤブこぎに近くなる。作業道の分岐も何度か出てくるが、その箇所を過ぎると再び、広くて歩きやすい道になる。道の真ん中の倒木にナメコがたくさん生えていて、これは帰りにもらっていく。林を抜けると谷沿いに鉄塔が並んでいて、その下の点検路を登っていく。その道には芝が敷かれていて、傾斜も適度の九十九折になっていて歩きやすかった。開きかけのオヤマノリンドウ。一枚だけ真っ赤な紅葉。雲の多い空に朝日が差し、点検路は草黄葉、その両側の山は紅葉という美しい眺め。南に見えている平らな高い山は早池峰だろうか。急な傾斜をぐんぐん登る。このときは飛ばしても大丈夫だった。点検路から背後を振り返ると、兜明神と岩神山が並んでいた。四つ目の鉄塔の先が下りになっていて、GPSによると、そこから北に尾根を200mほど登ったところが火石山の頂上。ネット情報にあったテープ目印は見当たらなかったが、四つ目の鉄塔のところから尾根のヤブに突入。
尾根のやや西側に踏み跡があったのだが、往路ではそれには気づかず、中ヤブ程度のササと灌木の中を進む。最初はGPSを見ずに頂上を目指し、ここだろうと思われる丘に上がったが、三角点はない。もう少し奥かなと思ったが、前々違っていると困るので、一応GPSを見ると、その通りだった。あと数十メートル。頂上手前のヤブをかき分けてゆくと突然開けたところに出て、そこに三角点と二つの頂上標識があった。頂上標識には最初、気づかなかったが、北東側に緑の頂上標識があり、帰り際に北西にも茶色の頂上標識があるのに気づく。茶色の方は最近のものかもしれない。ずっと暑く感じていたので、まずレインウェア上下を脱ぐ。缶ポカリを忘れていたが、頂上ではペット・ポカリは飲まず、車に戻ってからひと缶飲む。頂上からは微かな踏み跡が南に続いており、帰りはそれをたどってみる。ところどころにテープ。その踏み跡は尾根のやや西側にあり、途中で南西方向に下っていくので(獣道だったかもしれない)辿るのを止め、尾根に戻る。すると、別の微かな踏み跡に乗り、それは鉄塔のやや西側まで続いていた。下りを駆け下り、ザックからコンビニ袋を出しておいてナメコを収穫。ヤブのところは往路と違う道を進み、ヤブ手前の広場の北側に出た。火石山林道入口に戻り、最初の林道を下ると、沢側に節のある濃い緑のトクサがびっしり生えていた。車に戻り、靴を履き替え、缶ポカリを飲んでから建石に向かう。すると、車が一台やってきたので、元のスペースに車を入れ、道を空けてやり、すれ違う。倒木のところは後輪がちょっとひっかかったが、大丈夫だった。
(建石山)
9時前のR106 は車が増えていたが、前に遅い車がいたのでそれほどスピードは出さずに済む。右手に兜明神と赤い鳥居を見る。川目インターで高速から降り、狭い舗装路に入って高畑集落の中を通り、点検路に続く砂利林道分岐の手前に駐車し、歩き始める。砂利林道のすぐ近くにあったスペースは段差があって止めにくく感じたので、100mほど手前まで戻るが、段差のところでも問題なかっただろう。更に、その砂利林道の先まで車で入っても良かった(入っている車がいた)。歩き始めてすぐ、ザックにナメコを入れっぱなしなのに気づき、車に戻ってナメコを出しておく。砂利林道の入口には「早池峰幹線」と「宮古線」の二つの送電線が記載されていて、それらの点検路になっていることを示している。。砂利林道の最初の部分に石が入れてあったが、その先は広い林道。しまった、車で入れたなと思いながら、火石のときと同じハイペースで歩いていると、砂利林道を1kmほど進んだあたりで息苦しくなり、最初の休憩。二つ持ってきた缶ポカリを一つ飲む。足は疲れておらず、心拍数が上がってハンガーノックの状態。火石の頂上でパンを食べ、ペットポカリも飲むべきだったか。林道を進むとGPSルートを逸れているのに気付き、引返す。分岐があり、右の狭い道に入ると、早池峰幹線の標識があり、南北に走る送電線の真下をくぐるところに侵入禁止のゲートがあった。その先はヤブぎみだが、ところどころアスファルトで補強されていて、歩きにくくはない。閉じたままのと開きかけのオヤマノリンドウ、白いヨメナに黄色いヤクシソウ?にアキノキリンソウ。それに赤や黄の紅葉。東に進むと、今度は北上幹線の標識があり、送電線の下を通過。そのすぐ先でアスファルトの道が左に登っていき、550m峰の頂上にある大きな鉄塔の下に出る。そこから東に見えた左右にピークを従えた幅の広い三角形の緑の山がおそらく建石山に違いない。ゆったりと、周囲の山々を見守っているように見えた。あそこまでまだ1㎞。ところが、鉄塔の先に続く道は北に向かっていて、GPSルートからは逸れていることに気づく。GPSルートはアスファルトを左に登るあたりから東に下っている。だが、そこにはルートは見当たらない。
アスファルトから東に向かうあたりにはガードレールの切れ目があり、切れ目の先はヤブ。まさかこんなところ?と思ったが、どうやらそこしかないようだ。まだここから1㎞ちょっとある。楽勝ムードから一転、苦行モードに転落。だがここまできたら仕方がない。覚悟を決め、ヤブに踏み込む。ヤブの狭い尾根を下ると微かに踏み跡があり、テープもある。確かにここで良いようだ。少し元気が出て、次第に大きくなっていく踏み跡をたどるが、倒木がたくさんあって行く手をはばむ。元作業道らしい歩きにくい踏み跡から尾根に上がると、そこにも踏み跡。テープもある。やれやれ。火石のときと違い、建石ではガードレールから下ってからはずっと林の中。段差の少ない薄ヤブの作業道らしき踏み跡を辿る冒険登山。GPSが無ければ、とても進めないだろう。605m峰の北に登り返すあたりで再び息が切れ、ザックを下ろして横になって休憩。パンを食べて栄養補給すべきだったが、食べず、飲まず。605m峰の頂上が笹原で見えていたが、行かずに北側を通過。少し下り、今度はややきつい登り返し。再び息が切れ、つづら折りの先あたりで今度はザックをしょったまま座って休憩。肩が痛くなってきたので、これは飯豊の立ちくらみのときの症状に似ている。少しペースを落として進むが、踏み跡は建石山の頂上の南側をトラバースしてゆく。GPSを見て、頂上の真下、距離数十メートルのところで急斜面に取付く。ここもGPSがなければ、最初から尾根を登っていただろう。急斜面を登っていくと途中にテープが多数あり、そこがルートであることを示している。急斜面を登り切り、今度はすぐに三角点を発見。建石山の頂上は狭かったが、息が切れて苦労した分、憩があった。二等三角点の前にあったササと小さなマツを抜き、ぶら下がっていた折れ枝もねじ切り、少しきれいにしておく。ここもやや北東方向に頂上標識あり。同じところに二つ頂上標識があったが、一つは縦に割れていた。赤い実はガマズミかな。最後にもう一度三角点にタッチし、下山にかかる。ありがとう建石山。
帰りのヤブ道で、下りでは息は上がらないが肩が痛くなってきて、3度目の休憩をとる。今度は缶ポカリを飲み、無理やりパンを食べる。横になって少し目をつぶり、少し経って林の中で目覚める。ブランドXももう終盤。ガードレールのヤブから点検路に出ると、地獄から天国に戻った気分。よっしゃ、もう大丈夫だ。小さな紫色の実がたくさんついているのはヤブムラサキだろうか。丸い葉をしたタンポポはヤクシソウかな。開きかけたオヤマノリンドウ。写真にとると青色だが、実物は紫色。それとも目がおかしいのか?ゲートまで戻ると、なんとゲートの向こうに軽が停まっている。たぶん地元の人だろう。なにやら準備している間に通過。薄紫色のヨメナ。小さな赤い花が並んでいるのはミズヒキ。ようやく車に戻り、ゆっくり着替え、車に入る。喜盛の湯に行く。最初に露天の五右衛門風呂に入り、満水の湯の中にざぶ-んとつかると、大量のお湯がザアーっとあふれる。680円で思い切り味わうぜいたく。
(火石山)
薄暮の岩手山
日曜は午前中は雨だったのに昼からは秋晴れ。八甲田も岩手山もよく見えていた。夕方にR4を岩手に入ると薄暮の岩手山が金色に輝いていた。R4からR106に左折したすぐ先にあるユニバース中野で夕食を購入。R106は途中まで高速ができていて飛ばせるが、すぐに曲がりくねった道になる。だが、背後から来る車はみんな飛ばしている。トンネルを抜け、道の駅にはいってようやく静かになる。大きな駐車場に車数台。21時頃に就寝。道の駅区界高原は寒く、ダウンを着込み、シュラフをかける。それでも深夜過ぎに寒くて暖房をつける。外に出ると冷たい深夜の満月。
冷たい深夜の満月
雲の多い夜明け
翌朝は3時アラームで目が覚めるが、真っ暗なので、明るくなる5時前まで待つ。R106は夜も朝も車がぽつぽつ走っていて、道沿いでは高速の工事中。この分なら数年後にはつながるだろう。道の駅の少し先に兜明神の赤い鳥居。R106を東に進むと、並走する閉伊川の対岸にトンネルができていて、その手前を工事中のところで左の脇道(R106の旧道?)に入り、更にもっと狭い脇道に入る。それが火石山に向かう林道で、すぐ砂利道になる。
火石山林道入口
まだ人が住んでいそうな家の前を通り、もう誰も住んでいそうもない家の前を通り、更に上流へ。次第に砂利道は荒れてきて、四駆に変えて前進。林道のその先にやっかいな倒木があり、乗り越えるときに倒木の枝がひっかかりそう。車から降りてどかそうとしたが重くて動かせない。そこで引返してもっと手前のスペースに行こうと思ったが、まだ少し暗くてバックも方向転換もしにくい。下手に動くよりは前進した方がいいと思い、ひっかかりそうな枝と枝の間を乗り越えると、うまくいった。
火石山の一角(たぶん910m峰)
その少し先にあった広いスペースに駐車。朝が寒かったので、晩秋用の厚手のズボンと上着にレインウェアを着こんできていた。あとはアペックスを履き、ゴムひもストッパーをつけたスパッツをつける。
アカツメクサ
真っ赤な紅葉
ヒメジオン
紅葉
ヨメナ
ヤブ地点
林道を少し進むと点検路への分岐があり、「火石山林道」とある。紅葉の道を速足で進む。このあたりまで難なくこれたのは、今年4月の詳しいネット情報におかげで、助かった。これが無ければたぶんもっと手前でヤブに踏み込んでいただろう。スティックはザックに入れたまま結局この日は使わず。だが、缶ポカリを忘れていた。点検路が山裾をトラバースしていく最初の部分で行く手に見えていたのが火石山だったのだろうか(たぶんその手前の910m峰)。
再び歩きやすい道
端には咲き残りのヒメジオンやアカツメクサ、ヨメナにアキノキリンソウ。だが、なんといっても黄色に輝くブナや真っ赤なモミジやウルシの紅葉が景色を彩っている。ときどき紅葉を撮影してみるが、最初に感じた彩の部分を切り取るのは難しい。花のように拡大しても紅葉の美しさは伝わらない。ウォークマンを起動し、ブランドXを聞きながらゆく。クマ除け。点検路は最初、車で十分に走れそうな感じだったが、やがて広場になっている先が荒れていて、登山道の狭さになり、いったんヤブこぎに近くなる。
ナメコ
道作業道の分岐も何度か出てくるが、その箇所を過ぎると再び、広くて歩きやすい道になる。道の真ん中の倒木にナメコがたくさん生えていて、これは帰りにもらっていく。林を抜けると谷沿いに鉄塔が並んでいて、その下の点検路を登っていく。その道には芝が敷かれていて、傾斜も適度の九十九折になっていて歩きやすかった。開きかけのオヤマノリンドウ。一枚だけ真っ赤な紅葉。雲の多い空に朝日が差し、点検路は草黄葉、その両側の山は紅葉という美しい眺め。南に見えている平らな高い山は早池峰だろうか。
林を抜けると鉄塔
急な傾斜をぐんぐん登る。このときは飛ばしても大丈夫だった。点検路から背後を振り返ると、兜明神と岩神山が並んでいた。四つ目の鉄塔の先が下りになっていて、GPSによると、そこから北に尾根を200mほど登ったところが火石山の頂上。ネット情報にあったテープ目印は見当たらなかったが、四つ目の鉄塔のところから尾根のヤブに突入。
宮古仙114鉄塔
点検路と鉄塔
オヤマノリンドウ
紅葉一枚
115鉄塔
鉄塔と兜明神岳
116鉄塔
兜明神岳、岩神山、高森
四つ目の鉄塔(117鉄塔)
頂上方面
早池峰: 禰々子森(ねねこ)、剣ヶ峰、早池峰
早池峰
中ヤブの道
尾根のやや西側に踏み跡があったのだが、往路ではそれには気づかず、中ヤブ程度のササと灌木の中を進む。最初はGPSを見ずに頂上を目指し、ここだろうと思われる丘に上がったが、三角点はない。もう少し奥かなと思ったが、前々違っていると困るので、一応GPSを見ると、その通りだった。あと数十メートル。
火石山の頂上
頂上手前のヤブをかき分けてゆくと突然開けたところに出て、そこに三角点と二つの頂上標識があった。頂上標識には最初、気づかなかったが、北東側に緑の頂上標識があり、帰り際に北西にも茶色の頂上標識があるのに気づく。茶色の方は最近のものかもしれない。ずっと暑く感じていたので、まずレインウェア上下を脱ぐ。缶ポカリを忘れていたが、頂上ではペット・ポカリは飲まず、車に戻ってからひと缶飲む。
火石山の三角点
鉄塔の少し西側に出る
頂上からは微かな踏み跡が南に続いており、帰りはそれをたどってみる。ところどころにテープ。その踏み跡は尾根のやや西側にあり、途中で南西方向に下っていくので(獣道だったかもしれない)辿るのを止め、尾根に戻る。すると、別の微かな踏み跡に乗り、それは鉄塔のやや西側まで続いていた。
鉄塔と紅葉
下りを駆け下り、ザックからコンビニ袋を出しておいてナメコを収穫。ヤブのところは往路と違う道を進み、ヤブ手前の広場の北側に出た。火石山林道入口に戻り、最初の林道を下ると、沢側に節のある濃い緑のトクサがびっしり生えていた。車に戻り、靴を履き替え、缶ポカリを飲んでから建石に向かう。すると、車が一台やってきたので、元のスペースに車を入れ、道を空けてやり、すれ違う。倒木のところは後輪がちょっとひっかかったが、大丈夫だった。
頂上方面の紅葉
紅葉
トクサ
兜明神岳
赤い鳥居(兜神社)
(建石山)
林道(点検路)
9時前のR106 は車が増えていたが、前に遅い車がいたのでそれほどスピードは出さずに済む。右手に兜明神と赤い鳥居を見る。川目インターで高速から降り、狭い舗装路に入って高畑集落の中を通り、点検路に続く砂利林道分岐の手前に駐車し、歩き始める。砂利林道のすぐ近くにあったスペースは段差があって止めにくく感じたので、100mほど手前まで戻るが、段差のところでも問題なかっただろう。
林道分岐、点検路は右
更に、その砂利林道の先まで車で入っても良かった(入っている車がいた)。歩き始めてすぐ、ザックにナメコを入れっぱなしなのに気づき、車に戻ってナメコを出しておく。砂利林道の入口には「早池峰幹線」と「宮古線」の二つの送電線が記載されていて、それらの点検路になっていることを示している。
早池峰幹線の表示
砂利林道の最初の部分に石が入れてあったが、その先は広い林道。しまった、車で入れたなと思いながら、火石のときと同じハイペースで歩いていると、砂利林道を1kmほど進んだあたりで息苦しくなり、最初の休憩。二つ持ってきた缶ポカリを一つ飲む。足は疲れておらず、心拍数が上がってハンガーノックの状態。火石の頂上でパンを食べ、ペットポカリも飲むべきだったか。
点検路のゲート
林道を進むとGPSルートを逸れているのに気付き、引返す。分岐があり、右の狭い道に入ると、早池峰幹線の標識があり、南北に走る送電線の真下をくぐるところに侵入禁止のゲートがあった。その先はヤブぎみだが、ところどころアスファルトで補強されていて、歩きにくくはない。閉じたままのと開きかけのオヤマノリンドウ、白いヨメナに黄色いヤクシソウ?にアキノキリンソウ。それに赤や黄の紅葉。
オヤマノリンドウ
ヨメナ
ヤクシソウ
アキノキリンソウ
黄葉
北上幹線の表示
東に進むと、今度は北上幹線の標識があり、送電線の下を通過。そのすぐ先でアスファルトの道が左に登っていき、550m峰の頂上にある大きな鉄塔の下に出る。そこから東に見えた左右にピークを従えた幅の広い三角形の緑の山がおそらく建石山に違いない。ゆったりと、周囲の山々を見守っているように見えた。あそこまでまだ1㎞。ところが、鉄塔の先に続く道は北に向かっていて、GPSルートからは逸れていることに気づく。GPSルートはアスファルトを左に登るあたりから東に下っている。だが、そこにはルートは見当たらない。
550m峰頂上の鉄塔
建石山
建石山
アスファルトの道、正面にガードレールの切れ目
アスファルトから東に向かうあたりにはガードレールの切れ目があり、切れ目の先はヤブ。まさかこんなところ?と思ったが、どうやらそこしかないようだ。まだここから1㎞ちょっとある。楽勝ムードから一転、苦行モードに転落。だがここまできたら仕方がない。覚悟を決め、ヤブに踏み込む。ヤブの狭い尾根を下ると微かに踏み跡があり、テープもある。確かにここで良いようだ。
ガードレールの切れ目
少し元気が出て、次第に大きくなっていく踏み跡をたどるが、倒木がたくさんあって行く手をはばむ。元作業道らしい歩きにくい踏み跡から尾根に上がると、そこにも踏み跡。テープもある。やれやれ。火石のときと違い、建石ではガードレールから下ってからはずっと林の中。段差の少ない薄ヤブの作業道らしき踏み跡を辿る冒険登山。GPSが無ければ、とても進めないだろう。
微かな踏跡
605m峰の北に登り返すあたりで再び息が切れ、ザックを下ろして横になって休憩。パンを食べて栄養補給すべきだったが、食べず、飲まず。605m峰の頂上が笹原で見えていたが、行かずに北側を通過。少し下り、今度はややきつい登り返し。再び息が切れ、つづら折りの先あたりで今度はザックをしょったまま座って休憩。肩が痛くなってきたので、これは飯豊の立ちくらみのときの症状に似ている。
斜面取付き
少しペースを落として進むが、踏み跡は建石山の頂上の南側をトラバースしてゆく。GPSを見て、頂上の真下、距離数十メートルのところで急斜面に取付く。ここもGPSがなければ、最初から尾根を登っていただろう。急斜面を登っていくと途中にテープが多数あり、そこがルートであることを示している。
建石山の二つの頂上標識
急斜面を登り切り、今度はすぐに三角点を発見。建石山の頂上は狭かったが、息が切れて苦労した分、憩があった。二等三角点の前にあったササと小さなマツを抜き、ぶら下がっていた折れ枝もねじ切り、少しきれいにしておく。ここもやや北東方向に頂上標識あり。同じところに二つ頂上標識があったが、一つは縦に割れていた。赤い実はガマズミかな。最後にもう一度三角点にタッチし、下山にかかる。ありがとう建石山。
建石山の三角点
ヤブムラサキ
帰りのヤブ道で、下りでは息は上がらないが肩が痛くなってきて、3度目の休憩をとる。今度は缶ポカリを飲み、無理やりパンを食べる。横になって少し目をつぶり、少し経って林の中で目覚める。ブランドXももう終盤。ガードレールのヤブから点検路に出ると、地獄から天国に戻った気分。よっしゃ、もう大丈夫だ。小さな紫色の実がたくさんついているのはヤブムラサキだろうか。丸い葉をしたタンポポはヤクシソウかな。開きかけたオヤマノリンドウ。写真にとると青色だが、実物は紫色。それとも目がおかしいのか?
ヤブムラサキ
ゲートまで戻ると、なんとゲートの向こうに軽が停まっている。たぶん地元の人だろう。なにやら準備している間に通過。薄紫色のヨメナ。小さな赤い花が並んでいるのはミズヒキ。ようやく車に戻り、ゆっくり着替え、車に入る。喜盛の湯に行く。最初に露天の五右衛門風呂に入り、満水の湯の中にざぶ-んとつかると、大量のお湯がザアーっとあふれる。680円で思い切り味わうぜいたく。
開きかけのオヤマノリンドウ
薄紫のヨメナ
ミズヒキ