鬼ノ城山(きのじょ) 岡山総社市の謎の山城
岡山県 鬼ノ城山397m、犬墓山443m 2019年11月24日
(鬼ノ場山)中国百名山
461
すっかり晴れ渡った空
まだ緑の濃い林の道
がさがさと坂を登り
輝く峰を目指す
🐈🍁🍂🐈🍁🍂🐈🍁🍂
インターを降りると行く手に平べったい山が見えてくる。左のピークが犬墓山で、右のこんもりしたところが鬼ノ城山だろうか。
遊歩道を歩いているのは登山スタイルでなく普段着ハイカーたち。子供連れでワイワイ登ってるのもいる。鬼ノ城山の傍らにある西門跡というのはえらく立派な木造建築に見え、妙に惹きつけられ、真っ先に向かう。シンプルだが力強い(*1)。
東屋のある鬼ノ城山頂上の周囲は紅葉に草黄葉。そこは東側が開けていて、絶好の展望台になっていて、長い方位図もあった。
大きな城塞が再建されている西門跡と違い、北門跡には石垣くらいしかない。北門跡の石垣の向こうには犬墓山が見えていた。北門跡の代赭色の向こうにやや緑の多い紅葉の犬墓山。
駐車場まで戻り、そこから西へ犬墓山に登る。その道はしっかりしていて、歩いている人にも数人、会った。ここも頂上に頂上標識がなかったが、最高点の登山道脇の灌木のなかに三角点を見つけた。そこの少し奥に展望所があり、そこから正面に鬼ノ城山の頂上、角楼跡、西門跡が並んで見えていた。ふむ、角楼跡にも行っておかなければ。
駐車場に降り、もう一度、鬼ノ城山に向かい、角楼跡に登る。それはだだっぴろい展望台になっていて、さっきまでいた犬墓山が正面に紅葉の姿で立っていた(*3)。
周回4.7㎞、標高差278m
KKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKK
総社インターで降りる前に総社PAに寄っていくが、そこの紅葉が綺麗だった。小さいが映える赤のノムラモミジ、くすんだ赤のベニスモモ、真っ赤な洪水イロハモミジ。インターを降りると行く手に平べったい山が見えてくる。左のピークが犬墓山で、右のこんもりしたところが鬼ノ城山だろうか。
総社市の市街のすぐ近くにある鬼ノ城山には大勢のハイカーたちがやってきていた。手前の土の駐車場が満車状態なのには焦ったが、奥の舗装駐車場の方は余裕があった。なんでそっちに停めないんだろう。鬼ノ城山にも近いのに。今回もスティックをもって山に向かう・・・・が遊歩道を歩いているのは登山スタイルでなく普段着ハイカーたち。子供連れでワイワイ登ってるのもいる。それなのに登山道はかなり急(これは補修用の道で、もっと緩い遊歩道がその脇についてた)。フウフウいって、二吸二吐で、見栄で登る。鬼ノ城山の傍らにある西門跡というのはえらく立派な木造建築に見え、妙に惹きつけられ、真っ先に向かう。再建されたものらしいが建物内部は立入禁止。シンプルだが力強い(*1)。西門跡の近くに角楼跡があったのだが、西門跡から頂上方面に向かう近道を登る。最高地点には東屋があり、岩場で休んでいる人がいた。頂上標識はないが、たぶんここが鬼ノ城山の頂上なのだろう。東屋のある鬼ノ城山頂上の周囲は紅葉に草黄葉。そこは東側が開けていて、絶好の展望台になっていて、長い方位図もあった。北への道を下る。大きく下ると北門跡というのがあって、そこから北に向かう道もあったが、西に下る。大きな城塞が再建されている西門跡と違い、北門跡には石垣くらいしかない。木造建築物を再建していないということか(*2)。北門跡の石垣の向こうには犬墓山が見えていた。北門跡の代赭色の向こうにやや緑の多い紅葉の犬墓山。鬼ノ城というのは、後でビジターセンターにも寄ったが、だいぶ昔の城跡ということらしい。こんなに山の上では不便だろうな。
(*1)西門跡: 鬼ノ城は四ケ所に城門を設けています。いずれも掘立柱の城門で通路床面に大きな石を敷き、床面と城門前面に2m近い段差をもつ(懸門)ことを特徴としています。西門は南門と同規模の大型の城門で開口3間(12.3m)、中央1間を通路とし、2間の奥行をもち、12本の柱で上屋を支えます。・・・・・西門は日本最大の古代山城大野城の太宰府口城門(間口8.85m)をしのぐ、壮大堅固な城門です。
(*2)北門跡の案内: 唯一背面側にある城門です。基本的な構造は他の西門、南門、東門と同じ堀立柱城門で、通路床面には大きな石を敷いています。規模的には大型の西門、南門に対し、東門とともにやや小型の城門です。通路床面とその前面の地面に1.7~2.3mの段差があり、こうした城門を朝鮮半島では「懸門」と呼んでいます。・・・・通路床面下には「排水溝」が設けられており、これは日本の古代山城では初の発見例です。類似に高松市の屋島城があります。・・・・・
西門から車道まで下る道は整備された遊歩道から、細い灌木と落葉の道となり、荒れていたが、一人、登ってくる人に会った。車道に出ると分岐がたくさんあり、更に南に向かう道もあった。地元の人にとっては散策、冒険の楽しみもあるだろう。私は車道に下り、西にある犬墓山への登山口を探るが、地理院地図に破線が乗っているその登山道の入口は見当たらなかった。たぶん廃道になったのかも。仕方ないので駐車場まで戻り、そこから西へ犬墓山に登る。その道はしっかりしていて、歩いている人にも数人、会った。ここも頂上に頂上標識がなかったが、最高点の登山道脇の灌木のなかに三角点を見つけた。そこの少し奥に展望所があり、そこから正面に鬼ノ城山の頂上、角楼跡、西門跡が並んで見えていた。ふむ、角楼跡にも行っておかなければ。その前に、犬墓山の少し先に馬頭観音があると地図にメモしていたので、北に踏跡を辿ってみる。それはさきほど登山口が見当たらなかった車道の北に通ずる道で、荒れていたが、赤テープもあり、たどれそうな気がした。ぐんぐん下っていくので心配になり、GPSを見ると案の定、ルートを外れて東に下っている。登り返し、往路を戻る。犬墓山登山口の「岩屋三十三観音」の案内を見ると、馬頭観音像というのはだいぶ離れたとところにあるらしく、止めておいて正解だったようだ。馬頭観音以外にも観音像が三十二あるはずだが、見たのは犬墓山途上にあった十七番・十一面観音のみ。西や南の方に多いらしい。途上で見た赤い実はサルトリイバラだろうか。
駐車場に降り、もう一度、鬼ノ城山に向かい、角楼跡に登る。それはだだっぴろい展望台になっていて、さっきまでいた犬墓山が正面に紅葉の姿で立っていた(*3)。そこから鬼ノ城山に向かうと「鬼ノ城、休憩舎入口」という標識があり、その先の東屋と岩場を再訪。傾斜の緩い遊歩道を下ると腕を組んだり手をつないで歩いているカップルに何組か会う。まさに恋人たちの遊歩道だな。あまり大きくないビジターセンターに入ると、人が大勢見学していた。こんな山の中に大規模な城が築かれていたというのは、なかなかロマンチックな話なのかもしれない。今回、私が歩いたのは鬼ノ城の西から北の一角で、東と南に広がる広大な地域が残されている。いつかそこにも訪れてみたい。
(*3)角楼跡: 日本の古代山城では初めて具体的に確認された特殊な施設です。中国の城郭でいう「馬面」、朝鮮半島での「雉」に当たります。ここは、尾根続きで攻められやすいため、城壁の死角を補い防衛力を高めることを目的として城壁の一部を長方形(13mx4m)に張り出しています。・・・・・最高所の鬼ノ城城山・西門と一体となって、強固な防御ゾーンを形成しています。
ノムラモミジ・・・・小さいが映える赤
総社インターで降りる前に総社PAに寄っていくが、そこの紅葉が綺麗だった。小さいが映える赤のノムラモミジ、くすんだ赤のベニスモモ、真っ赤な洪水イロハモミジ。
ベニスモモ・・・ちょっとくすんだスモモの赤
イロハモミジ・・・・豪勢な赤の洪水
犬墓山と鬼ノ城山
インターを降りると行く手に平べったい山が見えてくる。左のピークが犬墓山で、右のこんもりしたところが鬼ノ城山だろうか。
鬼ノ城山
鬼ノ城駐車場
総社市の市街のすぐ近くにある鬼ノ城山には大勢のハイカーたちがやってきていた。手前の土の駐車場が満車状態なのには焦ったが、奥の舗装駐車場の方は余裕があった。なんでそっちに停めないんだろう。鬼ノ城山にも近いのに。今回もスティックをもって山に向かう・・・・が遊歩道を歩いているのは登山スタイルでなく普段着ハイカーたち。子供連れでワイワイ登ってるのもいる。それなのに登山道はかなり急(これは補修用の道で、もっと緩い遊歩道がその脇についてた)。フウフウいって、二吸二吐で、見栄で登る。
遊歩道
西門跡
鬼ノ城山の傍らにある西門跡というのはえらく立派な木造建築に見え、妙に惹きつけられ、真っ先に向かう。再建されたものらしいが建物内部は立入禁止。シンプルだが力強い(*1)。西門跡の近くに角楼跡があったのだが、西門跡から頂上方面に向かう近道を登る。
角楼跡
西門跡
(*1)西門跡: 鬼ノ城は四ケ所に城門を設けています。いずれも掘立柱の城門で通路床面に大きな石を敷き、床面と城門前面に2m近い段差をもつ(懸門)ことを特徴としています。西門は南門と同規模の大型の城門で開口3間(12.3m)、中央1間を通路とし、2間の奥行をもち、12本の柱で上屋を支えます。・・・・・西門は日本最大の古代山城大野城の太宰府口城門(間口8.85m)をしのぐ、壮大堅固な城門です。
西門跡
鬼の城、休憩舎入口
鬼ノ城山頂上の東屋
最高地点には東屋があり、岩場で休んでいる人がいた。頂上標識はないが、たぶんここが鬼ノ城山の頂上なのだろう。東屋のある鬼ノ城山頂上の周囲は紅葉に草黄葉。そこは東側が開けていて、絶好の展望台になっていて、長い方位図もあった。北への道を下る。
東屋の内部
方位図
鬼ノ城山の頂上・・・・・東屋や方位図のある鬼ノ城山頂上の周囲は紅葉に草黄葉。
北門跡・・・・大きな城塞が再建されている西門跡と違い、北門跡には石垣くらいしかない。木造建築物を再建していないということか。北門跡の石垣の向こうには犬墓山が見えていた。
北門跡の案内
(*2)北門跡の案内: 唯一背面側にある城門です。基本的な構造は他の西門、南門、東門と同じ堀立柱城門で、通路床面には大きな石を敷いています。規模的には大型の西門、南門に対し、東門とともにやや小型の城門です。通路床面とその前面の地面に1.7~2.3mの段差があり、こうした城門を朝鮮半島では「懸門」と呼んでいます。・・・・通路床面下には「排水溝」が設けられており、これは日本の古代山城では初の発見例です。類似に高松市の屋島城があります。・・・・・
北門跡から下る遊歩道
大きく下ると北門跡というのがあって、そこから北に向かう道もあったが、西に下る。大きな城塞が再建されている西門跡と違い、北門跡には石垣くらいしかない。木造建築物を再建していないということか(*2)。北門跡の石垣の向こうには犬墓山が見えていた。北門跡の代赭色の向こうにやや緑の多い紅葉の犬墓山。鬼ノ城というのは、後でビジターセンターにも寄ったが、だいぶ昔の城跡ということらしい。こんなに山の上では不便だろうな。
狭い灌木と落葉の道
西門から車道まで下る道は整備された遊歩道から、細い灌木と落葉の道となり、荒れていたが、一人、登ってくる人に会った。車道に出ると分岐がたくさんあり、更に南に向かう道もあった。地元の人にとっては散策、冒険の楽しみもあるだろう。私は車道に下り、西にある犬墓山への登山口を探るが、地理院地図に破線が乗っているその登山道の入口は見当たらなかった。たぶん廃道になったのかも。
車道手前の道標
犬墓山登山口
犬墓山登山口の「岩屋三十三観音」の案内を見ると、馬頭観音像というのはだいぶ離れたとところにあるらしく、止めておいて正解だったようだ。馬頭観音以外にも観音像が三十二あるはずだが、見たのは犬墓山途上にあった十七番・十一面観音のみ。西や南の方に多いらしい。途上で見た赤い実はサルトリイバラだろうか。
岩屋三十三観音の案内
十七番・十一面観音
ネズ
赤い実(サルトリイバラ?)
お供えのある大岩
犬墓山の頂上付近
仕方ないので駐車場まで戻り、そこから西へ犬墓山に登る。その道はしっかりしていて、歩いている人にも数人、会った。ここも頂上に頂上標識がなかったが、最高点の登山道脇の灌木のなかに三角点を見つけた。そこの少し奥に展望所があり、そこから正面に鬼ノ城山の頂上、角楼跡、西門跡が並んで見えていた。ふむ、角楼跡にも行っておかなければ。
犬墓山の三角点
犬墓山の展望所
鬼ノ城山
その前に、犬墓山の少し先に馬頭観音があると地図にメモしていたので、北に踏跡を辿ってみる。それはさきほど登山口が見当たらなかった車道の北に通ずる道で、荒れていたが、赤テープもあり、たどれそうな気がした。ぐんぐん下っていくので心配になり、GPSを見ると案の定、ルートを外れて東に下っている。登り返し、往路を戻る。
鬼ノ城山と角楼跡と西門跡
角楼跡
駐車場に降り、もう一度、鬼ノ城山に向かい、角楼跡に登る。それはだだっぴろい展望台になっていて、さっきまでいた犬墓山が正面に紅葉の姿で立っていた(*3)。そこから鬼ノ城山に向かうと「鬼ノ城、休憩舎入口」という標識があり、その先の東屋と岩場を再訪。傾斜の緩い遊歩道を下ると腕を組んだり手をつないで歩いているカップルに何組か会う。まさに恋人たちの遊歩道だな。
角楼跡
(*3)角楼跡: 日本の古代山城では初めて具体的に確認された特殊な施設です。中国の城郭でいう「馬面」、朝鮮半島での「雉」に当たります。ここは、尾根続きで攻められやすいため、城壁の死角を補い防衛力を高めることを目的として城壁の一部を長方形(13mx4m)に張り出しています。・・・・・最高所の鬼ノ城城山・西門と一体となって、強固な防御ゾーンを形成しています。
ビジターセンター
あまり大きくないビジターセンターに入ると、人が大勢見学していた。こんな山の中に大規模な城が築かれていたというのは、なかなかロマンチックな話なのかもしれない。今回、私が歩いたのは鬼ノ城の西から北の一角で、東と南に広がる広大な地域が残されている。いつかそこにも訪れてみたい。
パンフレット
位置
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