大台 スキー場の背後の山

秋田県  814m  2019年2月24日

旧秋田県の山・脚注

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真っ白なスキー場のゲレンデの向こうに、大台の頂上。シールで登ったのは最初だけで、アイゼンに変更。背後には仙北市街の景観が広がり、休憩して何度も撮影。

西尾根の雪は少し湿っていたがサラサラに近かった。南北に長い頂上が現われ、大きなブナに囲まれた大台の頂上に到達。登ってきた西急斜面とは正反対の平和な頂上。座ってゆっくりホットレモンを飲む。

シールを外したスキーを履いて滑走開始。西尾根は滑りやすく、快調に滑走。西急斜面・中間部をのろのろと下るが、ようやく滑れそうな傾斜と状態になり、尾根から谷に滑り込む。

あとでGPS経跡を見たとき、北尾根経由のルートが正解だったと実感。だいぶ大回りになるが、帰りは尾根を確実に滑れるし、登りも大回りとはいえシールで通せるだろうから、むしろ早いだろう。

 真っ白なスキー場のゲレンデの向こうに、大台の頂上。
 背後には仙北市街の景観が広がり、休憩して何度も撮影。
 滑走開始。西尾根は滑りやすく、快調に滑走。
 大きなブナに囲まれた大台の頂上に到達。登ってきた西急斜面とは正反対の平和な頂上
   9:53 リフト・トップ発、シール10:46 東斜面、アイゼン12:41 南尾根、シール13:16 大台・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り3時間23分13:29 大台発、滑走13:42 小尾根を横歩き降り13:58 東斜面下部滑走14:20 リフト・トップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復4時間27分
往復4.2㎞、標高差485m

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R105から東に向かうと、大台とそのふところの白いスキー場がすぐに見えた。スキー場からあの急な斜面を登れるだろうか。カーナビルートは何度も分岐を曲がり、近づいてもスキー場の看板がないので、そもそもスキー場がやってないかもしれないと思い出した。それならそれで、ゲレンデを登ればよい。だが、やがてスキー場の案内は現われ、営業中のスキー場に着く。駐車場は5割ほどの入り。整理係の人もいる。真っ白なスキー場のゲレンデの向こうに、大台の頂上。ヘルメットにサングラス、思い切り場違いなザックにピッケル・ストックを持ち、家族連れの人たちに混じってリフト券を購入。一日券2.850円を買ったが、次の人がシニア券を買っていたので、私もシニアのに替えてもらう。1,600円。シニアの役得。リフトを2本乗り継ぐ途中にモグル・バーンがあったので滑ってやろうと行ってみるが、コチコチだったので止める。

リフト・トップでスキーを外し、シールを貼って林に入る。そこは植林になっていて、折れ枝などの障害物は少なく、比較的進みやすかった。GPSルートに従い、尾根沿いの地形を進む。やがて植林を抜け、大台の西急斜面の真下に出る。そこは開けた雪原になっていて、雪原の奥の西急斜面には雪がついていて、登れないことはないように見えた。右手が尾根状になっていて、GPSルートはその更に右を示しているので、植林に入って尾根の起点に向かう。再び植林を抜け、正面左にさっきの尾根のある西急斜面に向かう。シールで登ったのは最初だけで、アイゼンに変更。ディナフィット・ブーツにアイゼンを付けるのは初めてだが、外れなかった。左の小尾根を登るが、急斜面なのに更に傾斜は急になり、ところどころ足場が作れないほど踏み抜けてしまう箇所があり、苦労。傾斜があると目の前の雪壁が邪魔で足場が作りにくいので、ピッケル・ストックで雪壁を崩し、スペースを作って足場を作る。だが、雪の下にブッシュが見えているところは足場が作れないので、その近くの雪の上を恐る恐る静かにステップして通過。いつものことだが、ブーツが沈むところと固い所が近接していて何度も入れ替わるので、足を踏み込む力の入れ方に神経を使う。固いときは「大丈夫」と思って踏み込まないと、体の方は怖がって踏み込んでくれない。正午のサイレンを聞いたような気がしたのは西急斜面の終盤だったようだ。背後には仙北市街の景観が広がり、休憩して何度も撮影。

次第に傾斜が緩む頃、尾根の下はもうオーバーハングの向こうで見えなくなっていた。この登りはきつく、休み休みなので時間もかかる。もうシールに替えたいと思ったが、傾斜が十分に緩くなり、大台の西尾根に乗ってからスキーを下ろす。そこはブナがまばらに立つ雪の尾根。冬の太陽が輝いていたが、上は冷たい風が吹いていて寒かった。ネックウォーマーを付ける。南には真昼岳らしき山。左奥に見えていたピークが大台の頂上方面だったが、それはまだ頂上ではなかった。西尾根の雪は少し湿っていたがサラサラに近かった。南北に長い頂上が現われ、その南端が高そうに見えたが、GPSによると北側が頂上。念のため、南ピーク経由で頂上に向かう。そして、大きなブナに囲まれた大台の頂上に到達。登ってきた西急斜面とは正反対の平和な頂上。東のブナの枝越しに和賀連峰の諸峰(薬師岳?中ノ沢岳?風鞍?)らしき山々が見えていたが、枝越しなので写真は期待できないのが残念。空間があれば最高の景観だろう。座ってゆっくりホットレモンを飲む。

さて、シールを外したスキーを履いて滑走開始。西尾根は滑りやすく、快調に滑走。ショートターンも少し。そして西急斜面の真上に出る。このときはまだ、なんとか滑れるだろうと思っていた。いくら急でも、左右のスペースがあれば距離をとって斜めに滑っていけばいい。最初はそうやって2~3ターンを大きく滑る。だが、眼下の雪の塊の下にブッシュが見えたとき、これは迂闊に滑れないと感ずる。ここは弱気に徹し、登ってきた小尾根沿いにスキーの横歩きで下る。何度か斜めに滑り、何度かキックターンで向きを変えるが、ブーツで下るよりはスキーの方が数段、下りやすい。これで西急斜面・中間部をのろのろと下るが、そのとき見た急斜面には雪の下の岩肌も見えていて、とても滑れる状態ではなかったと思う。西急斜面・下部が見え、ようやく滑れそうな傾斜と状態になり、尾根から谷に滑り込む。そこからは連続ターンで植林入口まで滑走。難所を過ぎてほっとする。あとでGPS経跡を見たとき、やはり当初に計画した北尾根経由のルートが正解だったと実感。だいぶ大回りになるが、帰りは尾根を確実に滑れるし、登りも大回りとはいえシールで通せるだろうから、むしろ早いだろう。帰りにスキーで滑走できないのではつまらない。今回のコース設定は失敗だった。ともあれ、急斜面の上り下りの練習にはなったが。

植林の中は硬い雪で障害物が少ないので滑りにくくはない。だがトレースが薄いので見失い、やや複雑な地形をGPSを見ながら横登りで進み、ようやくリフト・トップに到達。椅子(ビール瓶のプラスチック・ケース?)に座っている人がいたので、そこまで滑り込んでザックを下ろし、ネックウォーマーとローシュ・グローブを外す。大台頂上付近ではこれらがあっても寒いくらいだったのに、ずいぶん気温が違う。ここは平穏そのもの。結局、椅子には座らず、牛革グローブでゲレンデに向かう。足も腰もそれほど痛んではいない。朝はコチコチだったゲレンデの雪は春のシャバ雪になっており、例のモグル・コースに行ってモグルの練習。そして、何度も背後のスキー場の上に見える大台を撮影。さっき、あの上にいたのだ。車を出し、少し遠回りだが、かくのだて温泉まで行く。露天はないが熱くてgood。「ねこの鈴」というのは民宿らしい。

「道の駅なかせん」のこめ娘

初めて見えた大台

R105から東に向かうと、大台とそのふところの白いスキー場がすぐに見えた。スキー場からあの急な斜面を登れるだろうか。カーナビルートは何度も分岐を曲がり、近づいてもスキー場の看板がないので、そもそもスキー場がやってないかもしれないと思い出した。それならそれで、ゲレンデを登ればよい。

大台、黒沢大台山、真昼岳

真昼岳

スキー場の向こうの大台

だが、やがてスキー場の案内は現われ、営業中のスキー場に着く。駐車場は5割ほどの入り。整理係の人もいる。真っ白なスキー場のゲレンデの向こうに、大台の頂上。ヘルメットにサングラス、思い切り場違いなザックにピッケル・ストックを持ち、家族連れの人たちに混じってリフト券を購入。一日券2.850円を買ったが、次の人がシニア券を買っていたので、私もシニアのに替えてもらう。1,600円。シニアの役得。リフトを2本乗り継ぐ途中にモグル・バーンがあったので滑ってやろうと行ってみるが、コチコチだったので止める。

大台スキー場

大台スキー場

リフト・トップ

リフト・トップでスキーを外し、シールを貼って林に入る。そこは植林になっていて、折れ枝などの障害物は少なく、比較的進みやすかった。GPSルートに従い、尾根沿いの地形を進む。やがて植林を抜け、大台の西急斜面の真下に出る。そこは開けた雪原になっていて、雪原の奥の西急斜面には雪がついていて、登れないことはないように見えた。右手が尾根状になっていて、GPSルートはその更に右を示しているので、植林に入って尾根の起点に向かう。再び植林を抜け、正面左にさっきの尾根のある西急斜面に向かう。シールで登ったのは最初だけで、アイゼンに変更。ディナフィット・ブーツにアイゼンを付けるのは初めてだが、外れなかった。

リフト・トップから植林に入った地点

植林の中

大台・西急斜面の麓

小尾根

左の小尾根を登るが、急斜面なのに更に傾斜は急になり、ところどころ足場が作れないほど踏み抜けてしまう箇所があり、苦労。傾斜があると目の前の雪壁が邪魔で足場が作りにくいので、ピッケル・ストックで雪壁を崩し、スペースを作って足場を作る。

仙北市街

だが、雪の下にブッシュが見えているところは足場が作れないので、その近くの雪の上を恐る恐る静かにステップして通過。いつものことだが、ブーツが沈むところと固い所が近接していて何度も入れ替わるので、足を踏み込む力の入れ方に神経を使う。固いときは「大丈夫」と思って踏み込まないと、体の方は怖がって踏み込んでくれない。正午のサイレンを聞いたような気がしたのは西急斜面の終盤だったようだ。背後には仙北市街の景観が広がり、休憩して何度も撮影。

仙北市街

西尾根と冬の太陽

次第に傾斜が緩む頃、尾根の下はもうオーバーハングの向こうで見えなくなっていた。この登りはきつく、休み休みなので時間もかかる。もうシールに替えたいと思ったが、傾斜が十分に緩くなり、大台の西尾根に乗ってからスキーを下ろす。そこはブナがまばらに立つ雪の尾根。


真昼岳

冬の太陽が輝いていたが、上は冷たい風が吹いていて寒かった。ネックウォーマーを付ける。南には真昼岳らしき山。左奥に見えていたピークが大台の頂上方面だったが、それはまだ頂上ではなかった。西尾根の雪は少し湿っていたがサラサラに近かった。南北に長い頂上が現われ、その南端が高そうに見えたが、GPSによると北側が頂上。念のため、南ピーク経由で頂上に向かう。

大台・頂上

そして、大きなブナに囲まれた大台の頂上に到達。登ってきた西急斜面とは正反対の平和な頂上。東のブナの枝越しに和賀連峰の諸峰(薬師岳?中ノ沢岳?風鞍?)らしき山々が見えていたが、枝越しなので写真は期待できないのが残念。空間があれば最高の景観だろう。座ってゆっくりホットレモンを飲む。


中ノ沢岳と風鞍?


西尾根の滑走

さて、シールを外したスキーを履いて滑走開始。西尾根は滑りやすく、快調に滑走。ショートターンも少し。そして西急斜面の真上に出る。このときはまだ、なんとか滑れるだろうと思っていた。いくら急でも、左右のスペースがあれば距離をとって斜めに滑っていけばいい。最初はそうやって2~3ターンを大きく滑る。

西急斜面の上

だが、眼下の雪の塊の下にブッシュが見えたとき、これは迂闊に滑れないと感ずる。ここは弱気に徹し、登ってきた小尾根沿いにスキーの横歩きで下る。何度か斜めに滑り、何度かキックターンで向きを変えるが、ブーツで下るよりはスキーの方が数段、下りやすい。これで西急斜面・中間部をのろのろと下るが、そのとき見た急斜面には雪の下の岩肌も見えていて、とても滑れる状態ではなかったと思う。西急斜面・下部が見え、ようやく滑れそうな傾斜と状態になり、尾根から谷に滑り込む。そこからは連続ターンで植林入口まで滑走。難所を過ぎてほっとする。

滑らなかった西急斜面・中間部

小尾根の横歩き下り

滑走した西急斜面・下部

西急斜面・下部の滑走

あとでGPS経跡を見たとき、やはり当初に計画した北尾根経由のルートが正解だったと実感。だいぶ大回りになるが、帰りは尾根を確実に滑れるし、登りも大回りとはいえシールで通せるだろうから、むしろ早いだろう。帰りにスキーで滑走できないのではつまらない。今回のコース設定は失敗だった。ともあれ、急斜面の上り下りの練習にはなったが。

西急斜面を見上げる

植林に入る

植林の中は硬い雪で障害物が少ないので滑りにくくはない。だがトレースが薄いので見失い、やや複雑な地形をGPSを見ながら横登りで進み、ようやくリフト・トップに到達。椅子(ビール瓶のプラスチック・ケース?)に座っている人がいたので、そこまで滑り込んでザックを下ろし、ネックウォーマーとローシュ・グローブを外す。大台頂上付近ではこれらがあっても寒いくらいだったのに、ずいぶん気温が違う。ここは平穏そのもの。結局、椅子には座らず、牛革グローブでゲレンデに向かう。足も腰もそれほど痛んではいない。

スキー場ゲレンデの立木

朝はコチコチだったゲレンデの雪は春のシャバ雪になっており、例のモグル・コースに行ってモグルの練習。そして、何度も背後のスキー場の上に見える大台を撮影。さっき、あの上にいたのだ。車を出し、少し遠回りだが、かくのだて温泉まで行く。露天はないが熱くてgood。「ねこの鈴」というのは民宿らしい。

かくのだて温泉ねこの鈴