神室岳 山形から仙台の神室へ、青空と花の旅

宮城県  神室岳(仙台神室)1,356m  2019年6月2日

山形県  山形神室1,344m

(神室岳)東北百名山

421

駐車場から少し東に登った先の広場には赤ツツジが咲きみだれ、赤ツツジに混じってタニウツギ。そして足元には小さな黄色いヘビイチゴの花。それに似ているキクの葉っぱキンポウゲ?足元の白い小さいのはマイヅルソウ、枝の上に咲いているのはガマズミにツクバネウツギ。ちぢれたような花びらはキイチゴ?長い首を伸ばしたヨメナ。

緩くて長いつづら折りを数回折り返していくと、南に蔵王の一角が見えてくる。西には残雪に輝く朝日連峰が連なり、その右端に真っ白な月山、その右にはもうだいぶ雪の解けた葉山。青空の絶景。

黄色いヘビイチゴの満開の群落の脇を登り、高度が上がって赤いイワカガミが現われ始めると、背後に雁戸山と熊野岳が並んでいた。雁戸は緑の丸い頭、熊野岳は残雪をきらめかせた幅広の雄大な姿。トンガリ山の頂上を抜けると釣鐘型のすっきりした山形神室が大きな姿で現れる。

山形神室に沢から登ったのは2010年8月だから、もう9年前。その想い出の山形神室の頂上に着く。大きな三角点に頂上標識。大きな繁みに赤いツツジがたくさん咲いていた。

神室岳が見え始めたのは山形神室に登っている途中だった。それは角ばった大きな頭、少し傾いた巨大な台形で、緑に覆われているところは山形神室と同じだが、丸みをおび、すっきりした山形神室とは対照的ないかつい姿。

西に白い屏風になって見えている朝日連峰の最高峰、大朝日岳はやや左側にあり、少し左に傾いた尖峰の姿。中央の図体の大きな山が以東岳。朝日連峰の右手には、大きな白い二等辺三角形の月山。その更に右にだいぶ雪の融けた葉山。

神室岳への最後の登りは垂直に近い箇所もあり、ロープや枝を掴んで力の登り。白いシャクナゲが咲いていた。西には山形神室から北に続く縦走尾根が伸びており、その先には二口山塊の糸岳、小東岳、大東岳が並び、更にその奥に面白山や船形山が見えている。存在感のある大東岳は濃い緑の巨大な山。

神室岳の頂上は平坦な灌木の林で、狭い広場の中央に仙台神室岳の頂上標識がある。憩のある静かな頂上。

南西に南蔵王(後烏帽子岳、屏風岳)、北蔵王(熊野岳、地蔵山、瀧山)に飯豊連峰(飯豊本山、北股岳)が並んでいるのをうっとり眺め、眼下の山形道や山形市街など、さんざん写真を撮って頂上から下る。

神室岳が見え始めたのは山形神室に登っている途中だった。それは角ばった大きな頭、少し傾いた巨大な台形で、緑に覆われているところは山形神室と同じだが、丸みをおび、すっきりした山形神室とは対照的ないかつい姿。
 トンガリ山の頂上を抜けると釣鐘型のすっきりした山形神室が大きな姿で現れる。
 黄色いヘビイチゴ
 高度が上がって赤いイワカガミ
 白いシャクナゲ
 朝日連峰の最高峰、大朝日岳はやや左側にあり、少し左に傾いた尖峰の姿
 大きな白い二等辺三角形の月山
 存在感のある大東岳は濃い緑の巨大な山。
  5:51 笹谷峠発906m  6:31 P1・1,110m  6:43 ハマグリ山・三角点1,146m  6:54 ハマグリ山・最高点1,150m  7:22 トンガリ山1,241m  7:47 山形神室1,344m  8:36 神室岳1,356m・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間45分  9:06 神室岳発10:05 山形神室10:14 山形神室発10:38 トンガリ山10:57 ハマグリ山・最高点11:03 ハマグリ山・三角点11:11 P1・1,110m11:36 笹谷峠・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復5時間45分
往復10.1㎞、標高差1,079m

KKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKK

この日も朝は冷え込んでいたので、前日と同じ厚手の上下を着込み、パンを食べて道の駅を出る。左隣の車の方が先に出ていった。笹谷峠に近づくと、宮城県境から先は通行止めという表示があり、気まぐれなカーナビは私がその表示を見た後でわめきだし、目標地点の仙人沢の手前4㎞くらいの笹谷峠で通行止めだという。まあ、4㎞くらいなら歩けばよいと思い、前進。山形道・関谷インターを過ぎると車道R286は狭く、曲がりくねり、車は全く見かけなかったが、笹谷峠に上がると未舗装の大きな駐車場があり、数台が停めている。そのすぐ先の閉じたゲートを確認し、バックで戻って駐車場に入れる。正面には山形神室が立っており、山形神室から稜線沿いを神室岳まで登ればよいだろう。考えてみれば、沢沿いの仙人沢登山道は歩きやすいとは思えない。多少距離があっても、大勢が登っていると思われる笹谷峠からの登山道のほうがよほど良いだろう。(この駐車場には2003年に雁戸山に登った時に来ていのだが、思い出したのは数日後。)

駐車場から少し東に登った先の広場には赤ツツジが咲きみだれ(そこが笹谷峠なのかも)、そこから正面の山形神室に向かって登山道が始まる。赤ツツジに混じってタニウツギ。そして足元には小さな黄色いヘビイチゴの花が咲いているが、朝はまだ花びらがしゃんとしてなかった。それに似ているキクの葉っぱキンポウゲ?足元の白い小さいのはマイヅルソウ、枝の上に咲いているのはガマズミにツクバネウツギ。ちぢれたような花びらはキイチゴ?長い首を伸ばしたヨメナ。

緩くて長いつづら折りを数回折り返していくと、南に蔵王の一角が見えてくる。三宝荒神山から瀧山のあたり。平坦なP1・1,110mに着くと、初めて見えた山形神室はまだ遠くに小さく、トンガリ山と並んでおり、その右手にはP2・1,150m峰(ハマグリ山)が立ちはだかる。その背後に神室岳の頭だけが見えている。西には残雪に輝く朝日連峰が連なり、その右端に真っ白な月山、その右にはもうだいぶ雪の解けた葉山。青空の絶景。笹の切り分けを進むと道沿いにスミレやチゴユリが咲いていて、突然、現われた三角点1,146mはハマグリ山の三角点のはずだが、最高点1,150mはもう少し先。赤いシャクナゲが咲いているハマグリ山の最高点1,150mは狭い岩峰になっていて、頂上標識があった。ハマグリの貝殻がいくつか置いてあったが、化石ではないだろう。そこから先に並んで見えているトンガリ山と山形神室は少し近づいたが、まだだいぶ距離がある。その右手にはいかつい頭の神室岳。ハマグリ山から北に下る斜面は岩場になっており、ロープが2本垂らしてあったが、デコボコの一枚岩は比較的下りやすい。下ったところに薄紫のシラネアオイの群落。コルからトンガリ山まで辛抱の登り。振り返ると三角形のハマグリ山に斜めに走る岩場が見えている。黄色いヘビイチゴの満開の群落の脇を登り、高度が上がって赤いイワカガミが現われ始めると、背後に雁戸山と熊野岳が並んでいた。雁戸は緑の丸い頭、熊野岳は残雪をきらめかせた幅広の雄大な姿。トンガリ山の頂上は木々で覆われた中にあり、ここにも頂上標識。そこを抜けると釣鐘型のすっきりした山形神室が大きな姿で現れる。まだ距離があった(約900m)が、途中で背後をやってくる人影を見たので、気合を入れて登る。

山形神室に沢から登ったのは2010年8月だから、もう9年前。あのときは神室岳の登山道に出て山形神室まで登り、そこから分岐まで戻って北の縦走路を下った。その想い出の山形神室の頂上に着く。大きな三角点に頂上標識。大きな繁みに赤いツツジがたくさん咲いていた。休んでも良かったがそれほど疲れていない。スズの音が聞こえたので、神室岳に向かう。北縦走路への分岐も想い出の場所。そこから神室岳に向かうと灌木のトンネルのようになっている。灌木の中にガクウツギ、それに白いシャクナゲ。

神室岳が見え始めたのは山形神室に登っている途中だった。それは角ばった大きな頭、少し傾いた巨大な台形で、緑に覆われているところは山形神室と同じだが、丸みをおび、すっきりした山形神室とは対照的ないかつい姿(「かむろ」とは「子供のおかっぱ頭」(切りそろえた髪型)らしいが、どっちの頭もありそうだ)。西に白い屏風になって見えている朝日連峰の最高峰、大朝日岳はやや左側にあり、少し左に傾いた尖峰の姿。中央の図体の大きな山が以東岳。朝日連峰の右手には、大きな白い二等辺三角形の月山。その更に右にだいぶ雪の融けた葉山。

平坦な地形のP5・1,320mからは急で大きな下りがあり、登り返しのことを考えると足が止まりそうになるほどの下り。9年前は最初間違えて神室岳に向かい、なんとコルまで降りて仙人沢への分岐も見ている。そこからまた登り返し、山形神室まで登っているから、相当大変だった。高性能GPSがなかった時代の話。滑りやすい泥の多い急な下りは意外に登り返しの方が楽だったかもしれない。スティックを使いにく場面が多く、木の枝や灌木を掴んで下り、ようやくコル1,180m。仙人沢への分岐があったが、標識は見当たらなかった。そこからはいかつい神室岳は手前のP6・1,230mに隠れており、1,230m峰に登ると再び頭上に現われる。そして神室岳への最後の登りにかかった頃、またスズの音が聞こえ、トレイルランの男性が追いついてきた。先に行ってもらう。

神室岳への最後の登りは垂直に近い箇所もあり、ロープや枝を掴んで力の登り。白いシャクナゲが咲いていた。背後の景観が広がってきたので何度も立ち止まって撮影。西には山形神室から北に続く縦走尾根が伸びており、その先には二口山塊の糸岳、小東岳、大東岳が並び、更にその奥に面白山や船形山が見えている。存在感のある大東岳は濃い緑の巨大な山。平坦になる少し手前でさっきの男性が降りてきた。神室岳の頂上は平坦な灌木の林で、狭い広場の中央に仙台神室岳の頂上標識がある。三角点はなし。憩のある静かな頂上。奥に登山道が続いているが、絶壁の手前までで、そこからは切れ落ちた先に険しい東稜が低く連なっている。光って見えているのは釜房湖だろうか。シラネアオイが一輪、イワカガミに加え、ミヤマシキミが咲いていた。頂上標識のところに戻り、ザックを下ろして本日最初の休憩。パンを食べ、ポカリを飲む。南西に南蔵王(後烏帽子岳、屏風岳)、北蔵王(熊野岳、地蔵山、瀧山)に飯豊連峰(飯豊本山、北股岳)が並んでいるのをうっとり眺め、眼下の山形道や山形市街など、さんざん写真を撮って頂上から下ると、急な下りを登ってくるトレイルランナーがやってきて、その後も大勢の登山者が登ってきた。私は頂上に30分いたのだが、そのときは誰もこなかったのに、その後は10人以上になっただろう。頂上でゆっくりできたのは幸運だった。急な下りで白いシャクナゲが咲いているのに気づく。急な下りの下降時に一度、足元の枝か根っこに掴まって左足を下ろすと空振りとなり、体が落っこちたのを左足のヒザを深く折って支えた。ヒザが痛くなるかと思ったが、幸いなんともない。足の支点には気を付けよう。

ようやく登り返しを終えて分岐標示までくると、そこにも一人。そして山形神室の頂上にはもちろん数人がいた。そこにはこれから仙台神室に行こうとする人に、ここで休んで帰るという人。「ここからが大変なんですよ」という人。確かにあれだけ下って登り返すのはしんどい。休んでいる人たちは日陰に入っていて、私も日陰に座ってポカリを飲む。山形神室からの下りでも大勢、登ってくる人に出会ったが、いつのまにか真夏の日差になっていて、足元のヘビイチゴの黄色が満開。賑やかに登ってくる若い女性パーティ、アジア人らしきパーティ、トンガリ山の木陰には外人さんのいる学生グループが休憩中。ハマグリ山の北の岩場にも休んでいる夫婦。そして日差を遮るもののないP1・1,110mの広い頂上にも休んでいる数人がいた。笹谷峠の駐車場は満車になっていて、手前や奥の車道にも駐車しており、大勢のパーティが駐車場から車道の車に向かって歩いて行く。あの大パーティに山で遭遇しなくてラッキーだった。駐車場でゆっくり片づけ、車を出す。みんな短パン、半袖なのに、私は持ってきていなかった。長袖の腕をまくり、薄いナイロン・ズボンを履く。山形市内に下ると30℃になっていた。暑い訳だ。

道の駅天童温泉の野外ステージ

この日も朝は冷え込んでいたので、前日と同じ厚手の上下を着込み、パンを食べて道の駅を出る。左隣の車の方が先に出ていった。笹谷峠に近づくと、宮城県境から先は通行止めという表示があり、気まぐれなカーナビは私がその表示を見た後でわめきだし、目標地点の仙人沢の手前4㎞くらいの笹谷峠で通行止めだという。まあ、4㎞くらいなら歩けばよいと思い、前進。山形道・関谷インターを過ぎると車道R286は狭く、曲がりくねり、車は全く見かけなかったが、笹谷峠に上がると未舗装の大きな駐車場があり、数台が停めている。そのすぐ先の閉じたゲートを確認し、バックで戻って駐車場に入れる。

 笹谷峠駐車場

正面には山形神室が立っており、山形神室から稜線沿いを神室岳まで登ればよいだろう。考えてみれば、沢沿いの仙人沢登山道は歩きやすいとは思えない。多少距離があっても、大勢が登っていると思われる笹谷峠からの登山道のほうがよほど良いだろう。(この駐車場には2003年に雁戸山に登った時に来ていのだが、思い出したのは数日後。)

ツツジ

駐車場から少し東に登った先の広場には赤ツツジが咲きみだれ(そこが笹谷峠なのかも)、そこから正面の山形神室に向かって登山道が始まる。赤ツツジに混じってタニウツギ。そして足元には小さな黄色いヘビイチゴの花が咲いているが、朝はまだ花びらがしゃんとしてなかった。それに似ているキクの葉っぱキンポウゲ?足元の白い小さいのはマイヅルソウ、枝の上に咲いているのはガマズミにツクバネウツギ。ちぢれたような花びらはキイチゴ?長い首を伸ばしたヨメナ。

マイヅルソウ

半開きのキンポウゲ

満開のキンポウゲ

ガマズミ(花びらが5枚)

タニウツギ

 P1・1,110m手前から南の景観: 三宝荒神山、五郎岳、鳥兜山、瀧山

朝の駐車場

キイチゴ

ツクバネウツギ

ヨメナ

緩くて長いつづら折りを数回折り返していくと、南に蔵王の一角が見えてくる。三宝荒神山から瀧山のあたり。平坦なP1・1,110mに着くと、初めて見えた山形神室はまだ遠くに小さく、トンガリ山と並んでおり、その右手にはP2・1,150m峰(ハマグリ山)が立ちはだかる。その背後に神室岳の頭だけが見えている。西には残雪に輝く朝日連峰が連なり、その右端に真っ白な月山、その右にはもうだいぶ雪の解けた葉山。青空の絶景。

 P1・1,110mから北東の景観: 大朝日岳、月山、葉山、トンガリ山、山形神室、神室岳、ハマグリ山

スミレ

笹の切り分けを進むと道沿いにスミレやチゴユリが咲いていて、突然、現われた三角点1,146mはハマグリ山の三角点のはずだが、最高点1,150mはもう少し先。赤いシャクナゲが咲いているハマグリ山の最高点1,150mは狭い岩峰になっていて、頂上標識があった。ハマグリの貝殻がいくつか置いてあったが、化石ではないだろう。そこから先に並んで見えているトンガリ山と山形神室は少し近づいたが、まだだいぶ距離がある。その右手にはいかつい頭の神室岳。

チゴユリ


ハマグリ山の三角点(1,146m)


ハマグリ山・最高点(1,150m)の頂上標識

赤いシャクナゲ

トンガリ山(右後は山形神室)

神室岳

ハマグリ山の岩斜面

ハマグリ山から北に下る斜面は岩場になっており、ロープが2本垂らしてあったが、デコボコの一枚岩は比較的下りやすい。下ったところに薄紫のシラネアオイの群落。コルからトンガリ山まで辛抱の登り。振り返ると三角形のハマグリ山に斜めに走る岩場が見えている。黄色いヘビイチゴの満開の群落の脇を登り、高度が上がって赤いイワカガミが現われ始めると、背後に雁戸山と熊野岳が並んでいた。雁戸は緑の丸い頭、熊野岳は残雪をきらめかせた幅広の雄大な姿。

シラネアオイ

ハマグリ山と岩斜面

ヘビイチゴ

ヘビイチゴ

雁戸山と熊野岳

イワカガミ

イワカガミ

トンガリ山頂上(1,241m)

トンガリ山の頂上は木々で覆われた中にあり、ここにも頂上標識。そこを抜けると釣鐘型のすっきりした山形神室が大きな姿で現れる。まだ距離があった(約900m)が、途中で背後をやってくる人影を見たので、気合を入れて登る。

山形神室

山形神室の頂上(1,344m)

山形神室に沢から登ったのは2010年8月だから、もう9年前。あのときは神室岳の登山道に出て山形神室まで登り、そこから分岐まで戻って北の縦走路を下った。その想い出の山形神室の頂上に着く。大きな三角点に頂上標識。大きな繁みに赤いツツジがたくさん咲いていた。休んでも良かったがそれほど疲れていない。スズの音が聞こえたので、神室岳に向かう。北縦走路への分岐も想い出の場所。そこから神室岳に向かうと灌木のトンネルのようになっている。灌木の中にガクウツギ、それに白いシャクナゲ。

山形神室頂上のツツジ

分岐標識

神室岳

神室岳が見え始めたのは山形神室に登っている途中だった。それは角ばった大きな頭、少し傾いた巨大な台形で、緑に覆われているところは山形神室と同じだが、丸みをおび、すっきりした山形神室とは対照的ないかつい姿(「かむろ」とは「子供のおかっぱ頭」(切りそろえた髪型)らしいが、どっちの頭もありそうだ)。西に白い屏風になって見えている朝日連峰の最高峰、大朝日岳はやや左側にあり、少し左に傾いた尖峰の姿。中央の図体の大きな山が以東岳。朝日連峰の右手には、大きな白い二等辺三角形の月山。その更に右にだいぶ雪の融けた葉山。

神室岳

神室岳

山形神室

山形神室

大朝日岳

以東岳

月山

葉山

ガクウツギ

白いシャクナゲ

仙人沢コース分岐

平坦な地形のP5・1,320mからは急で大きな下りがあり、登り返しのことを考えると足が止まりそうになるほどの下り。9年前は最初間違えて神室岳に向かい、なんとコルまで降りて仙人沢への分岐も見ている。そこからまた登り返し、山形神室まで登っているから、相当大変だった。高性能GPSがなかった時代の話。滑りやすい泥の多い急な下りは意外に登り返しの方が楽だったかもしれない。

 神室岳から西の景観: トンガリ山、瀧山、山形神室、大朝日岳、月山、葉山、小東岳、面白山、糸岳、白髪山、船形山、大東岳、

大東岳

スティックを使いにく場面が多く、木の枝や灌木を掴んで下り、ようやくコル1,180m。仙人沢への分岐があったが、標識は見当たらなかった。そこからはいかつい神室岳は手前のP6・1,230mに隠れており、1,230m峰に登ると再び頭上に現われる。そして神室岳への最後の登りにかかった頃、またスズの音が聞こえ、トレイルランの男性が追いついてきた。先に行ってもらう。

ピンクのシャクナゲ

神室岳への最後の登りは垂直に近い箇所もあり、ロープや枝を掴んで力の登り。白いシャクナゲが咲いていた。背後の景観が広がってきたので何度も立ち止まって撮影。西には山形神室から北に続く縦走尾根が伸びており、その先には二口山塊の糸岳、小東岳、大東岳が並び、更にその奥に面白山や船形山が見えている。存在感のある大東岳は濃い緑の巨大な山。平坦になる少し手前でさっきの男性が降りてきた。

神室岳の頂上

神室岳の頂上は平坦な灌木の林で、狭い広場の中央に仙台神室岳の頂上標識がある。三角点はなし。憩のある静かな頂上。奥に登山道が続いているが、絶壁の手前までで、そこからは切れ落ちた先に険しい東稜が低く連なっている。光って見えているのは釜房湖だろうか。シラネアオイが一輪、イワカガミに加え、ミヤマシキミが咲いていた。頂上標識のところに戻り、ザックを下ろして本日最初の休憩。パンを食べ、ポカリを飲む。

神室岳頂上の東端

南西に南蔵王(後烏帽子岳、屏風岳)、北蔵王(熊野岳、地蔵山、瀧山)に飯豊連峰(飯豊本山、北股岳)が並んでいるのをうっとり眺め、眼下の山形道や山形市街など、さんざん写真を撮って頂上から下ると、急な下りを登ってくるトレイルランナーがやってきて、その後も大勢の登山者が登ってきた。私は頂上に30分いたのだが、そのときは誰もこなかったのに、その後は10人以上になっただろう。頂上でゆっくりできたのは幸運だった。

 神室岳から南西の景観: 後烏帽子岳、屏風岳、雁戸山、熊野岳、地蔵山、三方荒神山、五郎山、鳥兜山、瀧山、トンガリ山、飯豊本山、北股岳、山形神室、

ミヤマシキミ

急な下りで白いシャクナゲが咲いているのに気づく。急な下りの下降時に一度、足元の枝か根っこに掴まって左足を下ろすと空振りとなり、体が落っこちたのを左足のヒザを深く折って支えた。ヒザが痛くなるかと思ったが、幸いなんともない。足の支点には気を付けよう。

眼下の山形道

ようやく登り返しを終えて分岐標示までくると、そこにも一人。そして山形神室の頂上にはもちろん数人がいた。そこにはこれから仙台神室に行こうとする人に、ここで休んで帰るという人。「ここからが大変なんですよ」という人。確かにあれだけ下って登り返すのはしんどい。休んでいる人たちは日陰に入っていて、私も日陰に座ってポカリを飲む。

山形市街

山形神室からの下りでも大勢、登ってくる人に出会ったが、いつのまにか真夏の日差になっていて、足元のヘビイチゴの黄色が満開。賑やかに登ってくる若い女性パーティ、アジア人らしきパーティ、トンガリ山の木陰には外人さんのいる学生グループが休憩中。ハマグリ山の北の岩場にも休んでいる夫婦。そして日差を遮るもののないP1・1,110mの広い頂上にも休んでいる数人がいた。

満車の駐車場

笹谷峠の駐車場は満車になっていて、手前や奥の車道にも駐車しており、大勢のパーティが駐車場から車道の車に向かって歩いて行く。あの大パーティに山で遭遇しなくてラッキーだった。駐車場でゆっくり片づけ、車を出す。みんな短パン、半袖なのに、私は持ってきていなかった。長袖の腕をまくり、薄いナイロン・ズボンを履く。山形市内に下ると30℃になっていた。暑い訳だ。