南月山 那須連峰の南側
栃木県 南月山1,776m、白笹山1,719m、黒尾谷岳1,589m、日ノ出平1,786m 2006年10月22日
(南月山、白笹山)栃木百名山
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すっかり涼しくなって
日差しも心地よく感じられ
山はくっきり見えている
🐈🍁🍂🐈🍁🍂🐈🍁🍂
西に大倉山が見えてくる。こいつは立派。三角形の黒い頂上から左に黒い尾根を伸ばし、右には茶色の稜線がピークを並べ、そこに流石山を従えている。
白笹山から東側に降りてゆくと、稜線の先にガスを噴いた南月山が見えてくる。滝雲というやつで、青空の下で、南月山の頂上手前から白い雲が吹きだし、山裾に沿って下っていく。幻想的。
南月山に向かって稜線を登っていくと、丸い白笹の上に男鹿の連嶺が現われる。大佐飛山はいくつものピークを連ねた大きな山で、その左右に見えているのが黒滝山と男鹿岳のようだ。雲海の上に浮かぶ大きな島のよう。
南月山頂上にはたくさん人がいて、賑やか。茶臼岳の展望台になっているようだ。ごつごつした茶臼岳は山腹の西側からわずかに噴煙を上げており、その奥に見えているのは三本槍岳のようだ。二等三角点に社(南月山神社)あり。ベンチに座り、弁当のオニギリ一個を食べてから黒尾谷岳に向かう。
10時に黒尾谷岳頂上に到達。灌木と笹の中の狭い空間に頂上標識がいくつか。奥深い山の雰囲気。
ガスの沼原湿原の木道を回って駐車場に帰る。草黄葉の広がる沼原湿原は見事。
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日本百名山・那須岳の項で、深田久弥は那須連峰を南から、黒尾谷岳、南月山、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳と紹介しており、これらのピークに登りたいと思っていた。今回、それを果たせたが、那須には更に個性的な峰がある。何度も来てみたい魅力の詰まった山。
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前日夜、日本シリーズ第2戦を見ていると、最初は中日が勝っていて、一旦別のチャンネルに切り替え、また見たときは日ハムが逆転していた。わからないものだ。もうろうとして、テレビを消す。翌日、予定通り4時半に起き、5時にホテルを出る。沼原湿原に向かう。「ぬまっぱら」と発音するらしい。林道入口を見つけて延々と舗装路を登り、もう何台が来ている大きな駐車場に止め、6時半に歩き始める。南月山から黒尾谷岳を往復し、その後、茶臼までいくか決めかねていて、とりあえず白笹山に向かう。ガスで山頂は隠れている。
昨日からは考えられない整備された登山道を登っていくと、まず大きな池が見えてくる。あまりにも丸い池だなと思っていたが、揚水発電のための人口の池(沼原調整池)ということのようだ。西に大倉山が見えてくる。こいつは立派で、最初は大佐飛山かと思ったが、違っていた。三角形の黒い頂上から左に黒い尾根を伸ばし、右には茶色の稜線がピークを並べ、そこに流石山を従えている。(稜線は大倉山の奥にも続いていて三倉山につながっており、それは日ノ出平付近から見ることができた。)次に西に男鹿岳から大佐飛の山並が見えてきた(最初は高原山かと思っていた)。やや地味。大佐飛はいくつかの峰から成っており、塩那道路の工事の跡らしきものが見える稜線をはさんで右側に、男鹿らしき低いピークが見える。いつかのぼってやる、と思う。
白笹の頂上が近くなり、北に茶臼とその手前の日ノ出平が見えてくる。茶臼岳はごつごつした岩肌の丸い頭をしており、その手前の日ノ出平は草黄葉の柔らかそうな姿。青空に映えている。休憩しようと思った白笹山頂は見通しのきかないところで、休まずに通過。白笹山から東側に降りてゆくと、稜線の先にガスを噴いた南月山が見えてくる。滝雲というやつで、青空の下で、南月山の頂上手前から白い雲が吹きだし、山裾に沿って下っていく。幻想的。南月山に向かって稜線を登っていくと、丸い白笹の上に男鹿の連嶺が現われる。大佐飛山はいくつものピークを連ねた大きな山で、その左右に見えているのが黒滝山と男鹿岳のようだ。雲海の上に浮かぶ大きな島のよう。9時に南月山に到着。ここまでは一人にしか会わなかったが、南月山頂上にはたくさん人がいて、賑やか。茶臼岳の展望台になっているようだ。ごつごつした茶臼岳は山腹の西側からわずかに噴煙を上げており、その奥に見えているのは三本槍岳のようだ。二等三角点に社(南月山神社)あり。ベンチに座り、弁当のオニギリ一個を食べてから黒尾谷岳に向かう。
下っていくとすぐにガスが出てくる。左側が断崖の稜線で谷の向こうに茶臼岳があるのだが、ガスで薄れてゆき、やがて見えなくなってしまう。また登れば見えるだろう。目指す黒尾谷は最初だけぼんやり見えていた。ずいぶん降りて、登ってくる二人連れにも会い、下りすぎてしまったかも、と思う頃に登り返しに転じ、10時に黒尾谷岳頂上に到達。灌木と笹の中の狭い空間に頂上標識がいくつか。奥深い山の雰囲気。ガスで視界の利かない山頂でしばらく休み、スタンドとタイマーで写真を撮ってから往路を戻る。11時半前に南月山に戻ってみると、なんとガスが広がって視界がなくなっていた。しょうがないと日ノ出平のほうに向かうと、ふいにガスが晴れて茶臼岳が見えてくる。ガスがかかっているのは茶臼ではなく、南月山の方らしい。登山道に集う人々も立ち止まって茶臼を眺めている。茶臼の左奥には三本槍。日ノ出平に着く前に、この天気なので茶臼は止めておくことにする。
日ノ出平には団体さんがいて、食事の準備の真っ最中。邪魔しないように1,775mピークの方に向かう。そちらは余り人が通らないらしく、道が荒れていた。広い平らな稜線を歩いていくと、標識が一本。どうやらそこが1,775mピークだったようだ。その少し先の空地で昼食。ホットウイスキーを作り、オニギリの残りを食べる。ガスが取れてきて、南月山や大倉山、大佐飛が見えてきたが、午前中よりも雲海が高くなっており、男鹿岳などは頂上が少ししか見えていない。大倉山は双耳の姿に変わっていたが、右ピークは奥につながっている三倉山のようだ。
食事を終えると驚いたことにこのさびれた登山道を登ってくる団体がいた。下っていく間も何人か登ってくる人に会う。やはり那須は人気があるんだ。稜線を降りていくともう視界はなくなり、ひたすら下るのみ。ひっそりとたたずむ小さな池。13時半に沼原・三斗小屋分岐に出て休憩。あとはほぼ平坦な道で、ガスの沼原湿原の木道を回って駐車場に帰る。草黄葉の広がる沼原湿原は見事。
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日本百名山・那須岳の項で、深田久弥は那須連峰を南から、黒尾谷岳、南月山、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳と紹介しており、これらのピークに登りたいと思っていた。今回、それを果たせたが、那須には更に個性的な峰がある。西に見た大倉山・三倉山、三本槍の北には旭岳がある。茶臼や朝日にももっと別な顔があるだろう。何度も来てみたい魅力の詰まった山。
沼原湿原駐車場
前日夜、日本シリーズ第2戦を見ていると、最初は中日が勝っていて、一旦別のチャンネルに切り替え、また見たときは日ハムが逆転していた。わからないものだ。もうろうとして、テレビを消す。翌日、予定通り4時半に起き、5時にホテルを出る。沼原湿原に向かう。「ぬまっぱら」と発音するらしい。林道入口を見つけて延々と舗装路を登り、もう何台が来ている大きな駐車場に止め、6時半に歩き始める。南月山から黒尾谷岳を往復し、その後、茶臼までいくか決めかねていて、とりあえず白笹山に向かう。ガスで山頂は隠れている。
白笹山、南月山への道標
昨日からは考えられない整備された登山道を登っていくと、まず大きな池が見えてくる。あまりにも丸い池だなと思っていたが、揚水発電のための人口の池(沼原調整池)ということのようだ。
大倉山
西に大倉山が見えてくる。こいつは立派で、最初は大佐飛山かと思ったが、違っていた。三角形の黒い頂上から左に黒い尾根を伸ばし、右には茶色の稜線がピークを並べ、そこに流石山を従えている。(稜線は大倉山の奥にも続いていて三倉山につながっており、それは日ノ出平付近から見ることができた。)
大倉山と流石山
大佐飛山
次に西に男鹿岳から大佐飛の山並が見えてきた(最初は高原山かと思っていた)。やや地味。大佐飛はいくつかの峰から成っており、塩那道路の工事の跡らしきものが見える稜線をはさんで右側に、男鹿らしき低いピークが見える。いつか登ってやる、と思う。
初めて見えた茶臼山
白笹の頂上が近くなり、北に茶臼とその手前の日ノ出平が見えてくる。茶臼岳はごつごつした岩肌の丸い頭をしており、その手前の日ノ出平は草黄葉の柔らかそうな姿。青空に映えている。
日ノ出平と茶臼山
白笹山の頂上標識
休憩しようと思った白笹山頂は見通しのきかないところで、休まずに通過。
茶臼岳と滝雲の南月山
南月山と滝雲
白笹山から東側に降りてゆくと、稜線の先にガスを噴いた南月山が見えてくる。滝雲というやつで、青空の下で、南月山の頂上手前から白い雲が吹きだし、山裾に沿って下っていく。幻想的。
白笹山
男鹿連峰: 黒滝山、白笹山、大佐飛山、男鹿岳
南月山に向かって稜線を登っていくと、丸い白笹の上に男鹿の連嶺が現われる。大佐飛山はいくつものピークを連ねた大きな山で、その左右に見えているのが黒滝山と男鹿岳のようだ。雲海の上に浮かぶ大きな島のよう。
南月山の頂上
南月山の三角点
三本槍岳と茶臼岳
9時に南月山に到着。ここまでは一人にしか会わなかったが、南月山頂上にはたくさん人がいて、賑やか。茶臼岳の展望台になっているようだ。ごつごつした茶臼岳は山腹の西側からわずかに噴煙を上げており、その奥に見えているのは三本槍岳のようだ。二等三角点に社(南月山神社)あり。ベンチに座り、弁当のオニギリ一個を食べてから黒尾谷岳に向かう。
黒尾谷岳の頂上
下っていくとすぐにガスが出てくる。左側が断崖の稜線で谷の向こうに茶臼岳があるのだが、ガスで薄れてゆき、やがて見えなくなってしまう。また登れば見えるだろう。目指す黒尾谷は最初だけぼんやり見えていた。ずいぶん降りて、登ってくる二人連れにも会い、下りすぎてしまったかも、と思う頃に登り返しに転じ、10時に黒尾谷岳頂上に到達。灌木と笹の中の狭い空間に頂上標識がいくつか。奥深い山の雰囲気。ガスで視界の利かない山頂でしばらく休み、スタンドとタイマーで写真を撮ってから往路を戻る。
日ノ出から茶臼岳
11時半前に南月山に戻ってみると、なんとガスが広がって視界がなくなっていた。しょうがないと日ノ出平のほうに向かうと、ふいにガスが晴れて茶臼岳が見えてくる。ガスがかかっているのは茶臼ではなく、南月山の方らしい。登山道に集う人々も立ち止まって茶臼を眺めている。茶臼の左奥には三本槍。日ノ出平に着く前に、この天気なので茶臼は止めておくことにする。
大倉山と三倉山
日ノ出平には団体さんがいて、食事の準備の真っ最中。邪魔しないように1,775mピークの方に向かう。そちらは余り人が通らないらしく、道が荒れていた。広い平らな稜線を歩いていくと、標識が一本。どうやらそこが1,775mピークだったようだ。その少し先の空地で昼食。ホットウイスキーを作り、オニギリの残りを食べる。
ガスが取れてきて、南月山や大倉山、大佐飛が見えてきたが、午前中よりも雲海が高くなっており、男鹿岳などは頂上が少ししか見えていない。大倉山は双耳の姿に変わっていたが、右ピークは奥につながっている三倉山のようだ。
茶臼岳と南月山
池
ひっそりとたたずむ小さな池。
食事を終えると驚いたことにこのさびれた登山道を登ってくる団体がいた。下っていく間も何人か登ってくる人に会う。やはり那須は人気があるんだ。稜線を降りていくともう視界はなくなり、ひたすら下るのみ。ひっそりとたたずむ小さな池。13時半に沼原・三斗小屋分岐に出て休憩。
沼原湿原の標識
沼原湿原の草黄葉
あとはほぼ平坦な道で、ガスの沼原湿原の木道を回って駐車場に帰る。草黄葉の広がる沼原湿原は見事。
沼原湿原の池塘
調整池(奥に見える土手の向こう)
那須連峰: 白笹山、黒尾谷岳、南月山、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳、鬼面山、赤面山(2003年11月3日)
日本百名山・那須岳の項で、深田久弥は那須連峰を南から、黒尾谷岳、南月山、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳と紹介しており、これらのピークに登りたいと思っていた。今回、それを果たせたが、那須には更に個性的な峰がある。北西に見た大倉山・三倉山、三本槍の北には旭岳がある。茶臼や朝日にももっと別な顔があるだろう。再訪したい山の一つ。