アヤメ平、横田代 標高1,900mの散策、尾瀬の絶景

群馬県  アヤメ平1,970m、中原山1,969m、横田代・東峰1,939m、横田代1,880m  2019年5月4日

尾瀬ハイキングコース

419

 雨の日の風は灰色

 晴れた日の風は空色

 真っ白な風が吹くのは

 まぶしい日差しの暑い日

☼☼☼☼☼

林の中の踏み跡を淡々とたどっていたとき、まったく視界がないので、尾瀬ヶ原に比べると物足りなく感じたが、やがて林を抜けると驚きの景観が広がった。

横田代は緩やかな斜面の中に広がる雪原の空間で、雪原の周囲の林の上に至仏山、平ヶ岳、景鶴山の上半身が並んでおり、北に少し離れて燧岳。尾瀬ヶ原から見るのと同じ山々だが、印象がかなり違う。雪原を囲む緑の林の上に立つ真っ白な尾瀬の名峰たち。

二つ目のピーク、1,969m峰には頂上標識があった。地理院地図にも山名はなかったが、中原山と呼ばれているらしい。そこからは南に笠ヶ岳の美しい白いトライアングルが見えていた。

アヤメ平は広い空間にぽっかり雪原が広がっていて、真っ青な空の下に背後の燧岳が小さく見えるくらいに広い。その真ん中を歩いている人たちは豆粒のよう。

その中央に達すると、「アヤメ平」という立派な標識が立っていた。そこでは全方位の視界が開け、雪原の周囲に至仏山、平ヶ岳、景鶴山、燧岳が大きく立派に見えていた。尾瀬の主役たちが勢ぞろい。絶景に囲まれて私は幸せだった。

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前日、景鶴山から撮影した尾瀬ヶ原の背景に、アヤメ平と横田代が写っていた。それは標高1,900mの高原の林の中にぽっかり浮かんだ二つの白い斑点。

 アヤメ平は広い空間にぽっかり雪原が広がっていて、真っ青な空の下に背後の燧岳が小さく見えるくらいに広い。その真ん中を歩いている人たちは豆粒のよう。
 前日、景鶴山から撮影した尾瀬ヶ原の背景に、アヤメ平と横田代が写っていた。それは標高1,900mの高原の林の中にぽっかり浮かんだ二つの白い斑点。
 横田代は緩やかな斜面の中に広がる雪原の空間
 景鶴山は薄っぺらな岩峰の頂上をもつ個性的な山。アヤメ平からは景鶴山の南側を下る雪のケイズル沢の全景が見えていた
 二つ目のピーク、1,969m峰には頂上標識があった。
  6:11 鳩待峠発、シール(標高1,590m)  8:20 横田代  9:05 1,939m峰  9:24 中原山1,969m  9:46 アヤメ平・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り3時間35分10:14 アヤメ平発、滑り歩き10:19 中原山トラバース10:38 1,939m峰トラバース10:52 横田代の入口11:18 ビンディング固定して滑走11:41 鳩待峠・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復5時間30分
往復10.9㎞、標高差442m

AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA

この日は皿伏山までゆく9㎞、5hプランだったが、前日の景鶴山の疲れが残っていたので、アヤメ平まで4㎞、2hプランに変更。横田代とアヤメ平からは景鶴山や平ヶ岳が良く見え、その左右の至仏山と燧岳はいつもと少し違う顔を見せ、思いがけない尾瀬の大展望を楽しむ。

左足の前脛の腫れはひどくなっていて、パッドを張っていてもスキーブーツが当たると痛む。ブーツが当たらぬよう、スキーブーツのすね当てを手前にずらし、患部に当たらぬようにした。鳩待峠からアヤメ平方面へのルート起点はトイレの近くだが、そこまでスキーを持っていかず、山ノ鼻への出発地点でシール・スキーを履き、東に向かう。背後に朝の至仏山。最初はコチコチに凍った急坂で、コチコチに固まった踏み跡沿いを慎重に登る。傾斜が緩くなると歩きやすくなり、林の中の踏み跡を淡々とたどる。途中で下ってきたスキーヤーに会うが、まったく視界がないので、尾瀬ヶ原に比べると物足りなく感じたが、やがて林を抜けると驚きの景観が広がった。林を抜ける前、最初に見えたのは燧岳の双耳峰。二つの峰の間に真っ白な雪。

横田代は緩やかな斜面の中に広がる雪原の空間で、雪原の周囲の林の上に至仏山、平ヶ岳、景鶴山の上半身が並んでおり、北に少し離れて燧岳。思わず踏み跡を外れ、雪の台地の上に登ってみる。尾瀬ヶ原から見るのと同じ山々だが、尾瀬ヶ原から見るのとは印象がかなり違う。雪原を囲む緑の林の上に立つ真っ白な尾瀬の名峰たち。標高が高い分、頂上が近く感ずるのだと思う。しばらくその景色に目を奪われる。ここに来てよかった。アヤメ平までには、標高を記載された二つの無名ピークがあり、そこまで登ってみる。最初は横田代の東にある1,939m峰。雪が融けて草地が覗いている部分を迂回し、その1,939m峰に到達。そこからは南に武尊山、北に丸い白尾山と三角形の荷鞍山が見えていた。すぐ東には二つ目のピークが見えており、いったんコルまで下って登り返す。この頃、コースを歩いている人に時々すれ違う。上半身裸で歩いているシール・スキーの男性。

二つ目のピーク、1,969m峰の最高点に達し、そこよりもやや低いGPSの標高点を探して行ってみると、驚いたことにそこには頂上標識があった。「中原山1,969m」。地理院地図にも山名はなかったが、中原山と呼ばれているらしい。そこからは南に笠ヶ岳の美しい白いトライアングルが見えていた。アヤメ平は広い空間にぽっかり雪原が広がっていて、真っ青な空の下に背後の燧岳が小さく見えるくらいに広い。その真ん中を歩いている人たちは豆粒のよう。中央の木道の見えている付近は雪が融け始めていて、徒歩の人は雪原でなく木道を歩いている人が多かった。シールスキーの私は雪原の上を歩き、アヤメ平の中央に達すると、「アヤメ平」という立派な標識が立っていた。そこでは全方位の視界が開け、雪原の周囲に至仏山、平ヶ岳、景鶴山、燧岳が大きく立派に見えていた。平ヶ岳と景鶴山の間は実際は6㎞も離れているが、並んで立っているように見える。尾瀬の主役たちが勢ぞろい。雪原に腰を下ろしてペットコーヒーを飲み、ナッツを食べ、絶景に囲まれて私は幸せだった。

景鶴山は薄っぺらな岩峰の頂上をもつ個性的な山。アヤメ平からは景鶴山の南側を下る雪のケイズル沢の全景が見えていた。その下半分には黒い雪の割れ目ができている。前日に景鶴山に登った時のルートを同定してみると、うまい具合に雪の切れているところを避けていたことが分かる。雪がなくなると格段に登りにくくなるのだろう。

帰りはシールを外し、ビンディングもかかとを外して滑走。中原山1,969mの東側をトラバースし、林の中をだいぶ迂回して往路に出る。1,939m峰はもっと短いトラバースで通過し、横田代からは踏み跡沿いを滑走。最後の急斜面でビンディングを固定しようと思ったが、林の中のデコボコの地形が滑りにくく感じ、もっと手前でビンデォングを固定。しかし、左足ブーツはバックルを締めないで滑ったのでバランスが悪く滑りにくい。鳩待峠の急斜面は、往路で登った踏み跡よりもやや北側のブッシュのない急斜面を滑走。斜滑降していって最後に右ターンしようとして失敗し転倒。どうしてそうなったのか思い出せないが、体をひねったのにスキーが抜けなかったのだと思う。いつもの転倒スタイルで、手足を宙に浮かせ、背中で滑り、背中のザックが何かにぶち当たるのを覚悟したが、何にもぶつからずに停止。雪に刺さったスキーを外して立ち上がる。派手に転倒したのに下の雪は柔らかく、被害なし。誰も見てなかったよな。気を取りなおしてトイレの裏に滑り込み、何事もなかったかのようにトイレに寄り、駐車場に戻る。

朝の至仏山

左足の前脛の腫れはひどくなっていて、パッドを張っていてもスキーブーツが当たると痛む。ブーツが当たらぬよう、スキーブーツのすね当てを手前にずらし、患部に当たらぬようにした。鳩待峠からアヤメ平方面へのルート起点はトイレの近くだが、そこまでスキーを持っていかず、山ノ鼻への出発地点でシール・スキーを履き、東に向かう。背後に朝の至仏山。

朝の鳩待峠 

朝の固い雪斜面を登る

最初はコチコチに凍った急坂で、コチコチに固まった踏み跡沿いを慎重に登る。傾斜が緩くなると歩きやすくなり、林の中の踏み跡を淡々とたどる。途中で下ってきたスキーヤーに会うが、まったく視界がないので、尾瀬ヶ原に比べると物足りなく感じたが、やがて林を抜けると驚きの景観が広がった。林を抜ける前、最初に見えたのは燧岳の双耳峰。二つの峰の間に真っ白な雪。

見えてきた燧岳

横田代

横田代は緩やかな斜面の中に広がる雪原の空間で、雪原の周囲の林の上に至仏山、平ヶ岳、景鶴山の上半身が並んでおり、北に少し離れて燧岳。思わず踏み跡を外れ、雪の台地の上に登ってみる。尾瀬ヶ原から見るのと同じ山々だが、尾瀬ヶ原から見るのとは印象がかなり違う。雪原を囲む緑の林の上に立つ真っ白な尾瀬の名峰たち。標高が高い分、頂上が近く感ずるのだと思う。しばらくその景色に目を奪われる。ここに来てよかった。

 横田代入口からの景観: 小至仏山、至仏山、スズヶ峰、大白沢山、平ヶ岳、景鶴山、与作岳、燧岳

景鶴山

平ヶ岳

 横田代上部からの景観: 小至仏山、至仏山、小沢岳、下津川山、スズヶ峰、大白沢山、白沢山、平ヶ岳、景鶴山、与作岳、丸山岳?、燧岳

白尾山と荷鞍山

1,939m峰頂上

アヤメ平までには、標高を記載された二つの無名ピークがあり、そこまで登ってみる。最初は横田代の東にある1,939m峰。雪が融けて草地が覗いている部分を迂回し、その1,939m峰に到達。そこからは南に武尊山、北に丸い白尾山と三角形の荷鞍山が見えていた。すぐ東には二つ目のピークが見えており、いったんコルまで下って登り返す。この頃、コースを歩いている人に時々すれ違う。上半身裸で歩いているシール・スキーの男性。

中原山頂上

二つ目のピーク、1,969m峰の最高点に達し、そこよりもやや低いGPSの標高点を探して行ってみると、驚いたことにそこには頂上標識があった。「中原山1,969m」。地理院地図にも山名はなかったが、中原山と呼ばれているらしい。そこからは南に笠ヶ岳の美しい白いトライアングルが見えていた。

中原山の二つの頂上標識

笠ヶ岳

燧岳とアヤメ平

アヤメ平は広い空間にぽっかり雪原が広がっていて、真っ青な空の下に背後の燧岳が小さく見えるくらいに広い。その真ん中を歩いている人たちは豆粒のよう。中央の木道の見えている付近は雪が融け始めていて、徒歩の人は雪原でなく木道を歩いている人が多かった。シールスキーの私は雪原の上を歩き、アヤメ平の中央に達すると、「アヤメ平」という立派な標識が立っていた。

アヤメ平頂上の人たち

そこでは全方位の視界が開け、雪原の周囲に至仏山、平ヶ岳、景鶴山、燧岳が大きく立派に見えていた。平ヶ岳と景鶴山の間は実際は6㎞も離れているが、並んで立っているように見える。尾瀬の主役たちが勢ぞろい。雪原に腰を下ろしてペットコーヒーを飲み、ナッツを食べ、絶景に囲まれて私は幸せだった。

アヤメ平の頂上標識

 アヤメ平からの景観: 中原山、小至仏山、至仏山、巻機山、小沢岳、下津川山、スズヶ峰、大白沢山、白沢山、平ヶ岳、景鶴山、与作岳、燧岳

アヤメ平から見る平ヶ岳と景鶴山: 白沢山、平ヶ岳、景鶴山、与作岳

燧岳

景鶴山

景鶴山は薄っぺらな岩峰の頂上をもつ個性的な山。アヤメ平からは景鶴山の南側を下る雪のケイズル沢の全景が見えていた。その下半分には黒い雪の割れ目ができている。前日に景鶴山に登った時のルートを同定してみると、うまい具合に雪の切れているところを避けていたことが分かる。雪がなくなると格段に登りにくくなるのだろう。

景鶴山と滑走ルート

平ヶ岳

白沢山

アヤメ平と至仏山

至仏山と東大斜面

鳩待峠への最後の滑走

帰りはシールを外し、ビンディングもかかとを外して滑走。中原山1,969mの東側をトラバースし、林の中をだいぶ迂回して往路に出る。1,939m峰はもっと短いトラバースで通過し、横田代からは踏み跡沿いを滑走。最後の急斜面でビンディングを固定しようと思ったが、林の中のデコボコの地形が滑りにくく感じ、もっと手前でビンデォングを固定。しかし、左足ブーツはバックルを締めないで滑ったのでバランスが悪く滑りにくい。

鳩待峠休憩所

鳩待峠の急斜面は、往路で登った踏み跡よりもやや北側のブッシュのない急斜面を滑走。斜滑降していって最後に右ターンしようとして失敗し転倒。どうしてそうなったのか思い出せないが、体をひねったのにスキーが抜けなかったのだと思う。いつもの転倒スタイルで、手足を宙に浮かせ、背中で滑り、背中のザックが何かにぶち当たるのを覚悟したが、何にもぶつからずに停止。雪に刺さったスキーを外して立ち上がる。派手に転倒したのに下の雪は柔らかく、被害なし。誰も見てなかったよな。気を取りなおしてトイレの裏に滑り込み、何事もなかったかのようにトイレに寄り、駐車場に戻る。

尾瀬ぶらり館

アヤメ平と横田代(小至仏山付近より190429)

アヤメ平と横田代(景鶴山より190503)

前日、景鶴山から撮影した尾瀬ヶ原の背景に、アヤメ平と横田代が写っていた。それは標高1,900mの高原の林の中にぽっかり浮かんだ二つの白い斑点。