栃木県 668m 2019年4月30日
栃木百名山
418
雨の日の風は灰色
晴れた日の風は空色
真っ白な風が吹くのは
まぶしい日差しの暑い日
(風の色)
☁☁☁☁☁
集落の端のカーナビ・マーキングしたところに、川岸なのに、鳥居と登山口表示があった。いかにも山そのものが御神体であることを示しているようだ。
沢岸に降りてみると、水量が増した広い沢が立ちはだかっていた。飛び石があるがほとんど水の中。土手のところに置いてあった枝杖を2本持ち、沢の中に差してバランスを取り、飛び石の上を渡る。
無事、対岸に渡り、先に進むと観音堂があった。険しい岩壁の下にまだ新しそうな清楚な社。お参りして先に進む。観音堂の裏にも祠や仏像があり、なぜかフクロウの像。
しばらく緩い尾根道で、赤とピンクのツツジが咲いていた。そして急坂を約300m登ると、今度は見上げるような岩の多い急斜面が待ち受けていた。ロープを掴まないと靴が滑ってとても登れない。
ようやく傾斜がなくなり、鶏岳の頂上に到達。まさに飛び立とうとしている鶏を表わしているような黄色い縁取りの頂上標識、落ち着いた雰囲気の黒白の祠。灰色の風が吹く頂上に少しとどまり、帰路に着く。晴れていたら、そこからどんな景色が見えただろう。
登山口にある『鶏鳥岳』縁起によると、「昔、この山の頂上で鶏の鳴き声が聞こえ、高原山・鶏頂山の方へ飛び去ったので、鶏岳と名付けた」という。空海が登ったという伝説もあるらしい。鶏と弘法大師空海の取り合わせは昨年登った鶏足山と同じだが、鶏足山の「弘法大師が立ち寄り、鶏の鳴き声が聞こえたので鶏足山と名付けた」という縁起とは少し違う。
あれだけ急な斜面を登ったのに、その姿を見られなかったのが心残り。いつかまた近くを通った時に見てみよう。
NNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNN
鶏岳は思ったよりまるで手強い山だった。出だしの渡渉、急な尾根道、そしてロープがないと登れない岩の多い急坂。
道の駅しおやから出て、鶏岳に向かう。雨と靄(もや)で山は見えないが、集落の端のカーナビ・マーキングしたところに、川岸なのに、鳥居と登山口表示があった。鳥居は、いかにも山そのものが御神体であることを示しているようだ。だが、登山口の先に橋はないので、沢沿いに進むのだろうか。ナイロン・ウェストバッグをもってこなかったので、ウェストバッグはレインウェアの中に入れていく。デブに見えてかっこ悪いが、濡らすよりはいい。
鳥居の下の土手にはスミレに似た薄紫の小さな花。ところが、沢岸に降りてみると、水量が増した広い沢が立ちはだかっていた。飛び石があるがほとんど水の中。ウォーキング・スティックがあればバランスを取って飛び石伝いに渡れるだろうが、持ってきていない。こいつは困った。どう考えても杖がいる。何でもいい、木の枝はどうだ・・・・とあたりを見ると、土手のところに粗末な枝杖が何本か置いてある。なるほど、これを使って渡るのか。さっそく置いてあった枝杖を2本持ち、沢の中に差してバランスを取り、飛び石の上を渡る。少しくらい水に浸かった石の上でも渡るのに支障はない。無事、対岸に渡り、そこに枝杖を置いて先に進む。対岸は支沢の合流点になっていて、その支沢沿いに少し進むと観音堂があった。険しい岩壁の下にまだ新しそうな清楚な社。お参りして先に進む。社の前に砂防ダム。観音堂の裏にも祠や仏像があり、なぜかフクロウの像。
小尾根に上がって尾根道を進むと、車道を横断。そこまで車で来れば渡渉せずに済む訳だが、観音堂には行けないことになる。どちらにせよ、たいした距離の違いはない(400mくらい)。車道を渡った先はしばらく緩い尾根道で、赤とピンクのツツジが咲いていた。そして車道から500mくらいで急坂が現われる。GPSによると、そこから頂上まで残り500mくらいなので、もう少しの辛抱だ、と思ったのは甘かった。急坂を約300m登ると、今度は見上げるような岩の多い急斜面が待ち受けていた。登山道はまっすぐな道の中に細かいつづら折りを付けてあったが、ロープを掴まないと靴が滑ってとても登れない。それまではなるべく濡れないようにしてきたレイングローブをズブ濡れにしてロープを掴み、ひたすら登る。このロープ斜面の道は水平距離100mくらいだったはずだが、長く感じた。ようやく傾斜がなくなり、足元に濡れたスミレ。最後の100mを歩き、鶏岳の頂上に到達。そこには三角点、頂上標識に祠があった。まさに飛び立とうとしている鶏を表わしているような黄色い縁取りの頂上標識、落ち着いた雰囲気の黒白の祠。冷たい灰色の風が吹いていて長居はできなかったが、頂上に少しとどまり、帰路に着く。晴れていたら、そこからどんな景色が見えただろう。
下りは、登りのときよりも気を遣うが、体力は必要ない分楽。ロープ斜面が終わって両手を離して一安心。復路でも観音堂にお参りし、頂上まで登れたことを感謝。そして2本の枝杖で沢を渡り、枝杖を元の場所に戻しておく。登山口まで上がると、近くの田んぼの中でトラクターが作業中。こんな雨の日に山登りとは物好きだなと思われたかな。登山口にある『鶏鳥岳』縁起によると、「昔、この山の頂上で鶏の鳴き声が聞こえ、高原山・鶏頂山の方へ飛び去ったので、鶏岳と名付けた」という。空海が登ったという伝説もあるらしい。山頂には浅間神社を鎮座せり、とある。鶏と弘法大師空海の取り合わせは昨年登った鶏足山と同じだが、鶏足山の「弘法大師が立ち寄り、鶏の鳴き声が聞こえたので鶏足山と名付けた」という縁起とは少し違う。あれだけ急な斜面を登ったのに、その姿を見られなかったのが心残り。いつかまた近くを通った時に見てみよう。
鶏岳登山口
道の駅しおやから出て、鶏岳に向かう。雨と靄(もや)で山は見えないが、集落の端のカーナビ・マーキングしたところに、川岸なのに、鳥居と登山口表示があった。鳥居は、いかにも山そのものが御神体であることを示しているようだ。だが、登山口の先に橋はないので、沢沿いに進むのだろうか。ナイロン・ウェストバッグをもってこなかったので、ウェストバッグはレインウェアの中に入れていく。デブに見えてかっこ悪いが、濡らすよりはいい。
薄紫の小さな花(カキドオシ)
渡渉
鳥居の下の土手にはスミレに似た薄紫の小さな花。ところが、沢岸に降りてみると、水量が増した広い沢が立ちはだかっていた。飛び石があるがほとんど水の中。ウォーキング・スティックがあればバランスを取って飛び石伝いに渡れるだろうが、持ってきていない。こいつは困った。どう考えても杖がいる。何でもいい、木の枝はどうだ・・・・とあたりを見ると、土手のところに粗末な枝杖が何本か置いてある。
渡渉に使った枝杖
なるほど、これを使って渡るのか。さっそく置いてあった枝杖を2本持ち、沢の中に差してバランスを取り、飛び石の上を渡る。少しくらい水に浸かった石の上でも渡るのに支障はない。無事、対岸に渡り、そこに枝杖を置いて先に進む。対岸は支沢の合流点になっていて、その支沢沿いに少し進むと観音堂があった。険しい岩壁の下にまだ新しそうな清楚な社。お参りして先に進む。社の前に砂防ダム。観音堂の裏にも祠や仏像があり、なぜかフクロウの像。
観音堂
観音堂の裏
なぜかフクロウ
尾根道
ツツジ
ミツバツツジ
ロープ場の表示
ロープの急登
小尾根に上がって尾根道を進むと、車道を横断。そこまで車で来れば渡渉せずに済む訳だが、観音堂には行けないことになる。どちらにせよ、たいした距離の違いはない(400mくらい)。車道を渡った先はしばらく緩い尾根道で、赤とピンクのツツジが咲いていた。そして車道から500mくらいで急坂が現われる。
スミレ
GPSによると、そこから頂上まで残り500mくらいなので、もう少しの辛抱だ、と思ったのは甘かった。急坂を約300m登ると、今度は見上げるような岩の多い急斜面が待ち受けていた。登山道はまっすぐな道の中に細かいつづら折りを付けてあったが、ロープを掴まないと靴が滑ってとても登れない。それまではなるべく濡れないようにしてきたレイングローブをズブ濡れにしてロープを掴み、ひたすら登る。
鶏岳の頂上
このロープ斜面の道は水平距離100mくらいだったはずだが、長く感じた。ようやく傾斜がなくなり、足元に濡れたスミレ。最後の100mを歩き、鶏岳の頂上に到達。そこには三角点、頂上標識に祠があった。まさに飛び立とうとしている鶏を表わしているような黄色い縁取りの頂上標識、落ち着いた雰囲気の黒白の祠。冷たい灰色の風が吹いていて長居はできなかったが、頂上に少しとどまり、帰路に着く。晴れていたら、そこからどんな景色が見えただろう。
鶏岳頂上の祠と頂上標識
まさに飛び立とうとしている鶏を表わしているような黄色い縁取りの頂上標識、落ち着いた雰囲気の黒白の祠、灰色の風が吹く頂上に少しとどまり、帰路に着く。
三角点
鶏鳥嶽縁起
下りは、登りのときよりも気を遣うが、体力は必要ない分楽。ロープ斜面が終わって両手を離して一安心。復路でも観音堂にお参りし、頂上まで登れたことを感謝。そして2本の枝杖で沢を渡り、枝杖を元の場所に戻しておく。登山口まで上がると、近くの田んぼの中でトラクターが作業中。こんな雨の日に山登りとは物好きだなと思われたかな。登山口にある『鶏鳥岳』縁起によると、「昔、この山の頂上で鶏の鳴き声が聞こえ、高原山・鶏頂山の方へ飛び去ったので、鶏岳と名付けた」という。空海が登ったという伝説もあるらしい。山頂には浅間神社を鎮座せり、とある。鶏と弘法大師空海の取り合わせは昨年登った鶏足山と同じだが、鶏足山の「弘法大師が立ち寄り、鶏の鳴き声が聞こえたので鶏足山と名付けた」という縁起とは少し違う。あれだけ急な斜面を登ったのに、その姿を見られなかったのが心残り。いつかまた近くを通った時に見てみよう。