高田大岳 初夏の八甲田

青森県  高田大岳(東峰・標高点1,552m、西峰・最高点1,550m+α*)  2002年6月8日、2019年6月15日

青森110山

384

初めて登った八甲田は高田大岳

一番高い大岳に初めて登ったのは秋

それぞれの峰はいずれも他とは異なる個性を持っていて

今ではもう忘れられぬ思い出になっている

☼☼☼☼☼

(2002年6月8日)

木道のある湿地帯を行くと、やがて木々の向こうに高田大岳が見えてくる。まだ残雪を残し、稜線右手(東側)の岩峰(1,128m?)との間にゆるいアーチをかけた姿は巨大で、やや圧倒される。

最初に見えてきた南八甲田の諸峰は、当時はほとんど同定できなかったと思うが、残雪の散らばる深緑の峰々が大地の一角を占めていた。雄大な景観の中に乗鞍岳や櫛ヶ峰。

更に登ると、今度は北八甲田が見えてきた。一つ目の巨人のような大岳の白い噴火口を見たのもこのときが初めて。

9:20高田大岳・山頂標識と祠のある東峰に着く。100mほど奥にある西峰の方がやや高そう*。

*高田大岳の頂上には西峰と東峰があり、標高点1,552mは祠のある東峰にあるが、明らかに西峰の方が高く見える。しかし、地理院地図によると東峰と西峰はいずれも1,550m等高線の中。

(2019年6月15日)

谷地温泉には赤いツツジが満開。タニウツギも咲いていた。975m峰への登りの途中にスミレの群落。そしてオオカメノキの白い花。湿原に降りるとミズバショウの群落、ミツバオウレン、そしてショウジョウバカマ。ショウジョウバカマが見れたのは幸運だったが、咲いていたのはそこだけだった。

高度が上がると七角形のツマトリソウがぽつぽつ咲いている。もう実になりかけている小さい白いのはコメツツジ?

次第に背後の視界が開け、最初は十和田三山、次に赤倉岳と乗鞍岳、そして南八甲田の全景が見えてくる。展望所には「天狗の踊場」とあった。眼下を見下ろすと、こんもりした975m峰の奥に、谷地湿原と谷地温泉の屋根が見えている。

まず標高点1,552mのある本峰の東峰。今回、その祠は壊れていた。代わりに新しい頂上標識が置いてあった。次に最高峰の西峰に向かう。東峰から西峰の道沿いに白い顔に長い雄しべのミツバオウレンの群落。最高点・西峰は四周の大展望地で、北に陸奥湾、東に小川原湖が見えていた。北側がそんなに見えていたのは初めて。冬は北側はいつも曇っているからだろう。眼下にはこれから向かう田代湿原。

 木道のある湿地帯を行くと、やがて木々の向こうに高田大岳が見えてくる。まだ残雪を残し、稜線右手(東側)の岩峰(1,128m?)との間にゆるいアーチをかけた姿は巨大で、やや圧倒される。
 一つ目の巨人のような大岳の白い噴火口を見たのもこのときが初めて
 高田大岳・山頂標識と祠のある東峰に着く
 櫛ヶ峰のミツバツツジ
 湿原に降りるとショウジョウバカマ
 小さい白いのはコメツツジ?
 高度が上がると七角形のツマトリソウがぽつぽつ咲いている
 白い顔に長い雄しべのミツバオウレンの群落。
 本峰の東峰。今回、その祠は壊れていた。代わりに新しい頂上標識が置いてあった。
 谷地温泉手前で谷地湿原の木道を歩いてみる
 南八甲田: 赤倉岳、乗鞍岳、猿倉岳、駒ヶ峰、櫛ヶ峰、横岳 北八甲田: 石倉岳、硫黄岳、小岳、大岳、井戸岳、赤倉岳
(2002年6月8日)  7:24 谷地温泉発  9:35 高田大岳・東峰  9:39 高田大岳・西峰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間15分  9:42 高田大岳・東峰発11:20 谷地温泉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復3時間56分
(2019年6月15日) 5:17 谷地温泉発(標高770m)  5:47 975m峰  7:04 天狗の踊場1,386m  7:16 本峰(東峰)1,552m  7:20 最高峰(西峰)1,550m+α・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間11分  7:27 最高峰発  7:31 本峰  7:54 天狗の踊場  8:49 975m峰トラバース  9:12 谷地湿原  9:18 谷地温泉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復4時間1分
往路3.4㎞、標高差781m、速度1.6㎞/h、358m/h帰路3.4㎞、標高差20m、速度2.0㎞/h

HHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH

(2002年6月8日)

7:20、谷地温泉にある登山口から歩き始める。テントに泊まっている人もいた。木道のある湿地帯を行くと、やがて木々の向こうに高田大岳が見えてくる。まだ残雪を残し、稜線右手(東側)の岩峰(1,128m?)との間にゆるいアーチをかけた姿は巨大で、やや圧倒される。その姿を遠望していると、ちゃんと登れるか、少し不安になる。いったん下りになり、ぬかるんだ道の土手にかけた靴が滑って水にはまる。「どうせ滑るんなら、多少の水溜りはジャブジャブいく。高巻きにするときは遠慮せずに灌木ヤブに突入」というのを覚えたのはこの頃からかな。長靴でジャブジャブ行く人がいて、それが正解。(この後、櫛ヶ峰に登った時は長靴を履いていった)

高田大岳の登山道は、ガイドの説明のとおり、途中から、九十九折を切らずに斜面をまっすぐに登っていた。それは登山道を作ったときの予算制約が原因だったと思うが、ハイマツに手を焼いた覚えはあるが、周囲に広がる大絶景にはしゃぎっぱなしで、苦労した覚えはあまりない。稜線のハイマツ帯を進み、視界が開ける毎にデジカメを連写する。最初に見えてきた南八甲田の諸峰は、当時はほとんど同定できなかったと思うが、残雪の散らばる深緑の峰々が大地の一角を占めていた。雄大な景観の中に乗鞍岳や櫛ヶ峰。この後、これらの峰に登ったとき、それぞれの峰はいずれも他とは異なる個性を持っていて、今ではもう忘れられぬ思い出になっている。

更に登ると、今度は北八甲田が見えてきた。一つ目の巨人のような大岳の白い噴火口を見たのもこのときが初めて。その大岳の姿に圧倒されていたが、その右手を固める井戸岳と赤倉岳の重厚な姿、左手に並ぶ小岳、硫黄岳、石倉岳もそれぞれに個性をもっている。

9:20高田大岳・山頂標識と祠のある東峰に着く。100mほど奥にある西峰の方がやや高そう*。西峰まで行ってみると、湿地帯で追い抜いて行った男性がいた。「この先を行けば大岳までいける」と言われた。こんな天気の良い日だから、縦走日和なのは確かだが、止めておく。

*高田大岳の頂上には西峰と東峰があり、標高点1,552mは祠のある東峰にあるが、明らかに西峰の方が高く見える。しかし、地理院地図によると東峰と西峰はいずれも1,550m等高線の中。

11:20谷地温泉帰着。下りにも2hかかった。

*****

残念ながら花の写真を一枚も撮っていない。そこで17年後に花の写真を撮りに行く。

 

(2019年6月15日)

土日は雨予報で、大きな低気圧がやってくる。だが、土曜の午前中は晴予報なので、田代湿原に花を見に行こうと思い立ち、その前に高田大岳に行く事にする。夏山・高田大岳のページに花がなく、櫛ヶ峰の花を載せていたからだ。2年前に使った長靴を出してみると、インナー・ソールの接着剤らしきものがべたべたしているのでお湯で丁寧に洗い、ベランダに出して干しておく。使ったのは数回だが、もう15年くらい経ってるので、寿命かな。土曜朝3時に起き、4時に自宅発。夜明け前の市内は霧に包まれていて、跨線橋からは八甲田どころか景色も見えない。やめようかと思ったがとりあえず山に向かい、萱野高原に上がると八甲田は見えていた。霧に包まれていたのは市内だけだったようだ。R103から県道40に入り、田代平を下ると、雛岳も高田大岳も見えていた。空は曇っているがまだ高曇り。

谷地温泉は泊り客の車がたくさん停まっており、登山者用は2~3台。長靴で歩き始めると、泊まり客が一人、散策路を(確か和服姿で)歩いていた。谷地温泉には赤いツツジが満開。タニウツギも咲いていた。夏道を歩くのは2度目。前回は17年前で、登山口付近は当時の印象とだいぶ違う。遊歩道の古い木道は当時もあったはずだが、覚えていなかった(雪山には何度か来たが、雪が積もっているとまるで違う風景となる)。975m峰への登りの途中にスミレの群落。そしてオオカメノキの白い花。975m峰の頂上のすぐ近くを登山道が通っていたので、ヤブを少しかき分けて三等三角点のところまで行ってみる。湿原に降りるとミズバショウの群落、ミツバオウレン、そしてショウジョウバカマ。ショウジョウバカマが見れたのは幸運だったが、咲いていたのはそこだけだった。ウォークマンを起動。15年前は水たまりやぬかるみに苦しんだ記憶があるが、今回は残雪の上を何度か歩き、水たまりになりかけたところも歩くが、長靴必須というところはなかった。

高度が上がると七角形のツマトリソウがぽつぽつ咲いている。もう実になりかけている小さい白いのはコメツツジ?つづら折りになってない道には雪は全くなく、のぼりにくくはなかった。ジョギングで鍛えた足でどんどん登る。次第に背後の視界が開け、最初は十和田三山、次に赤倉岳と乗鞍岳、そして南八甲田の全景が見えてくる。500mおきくらいに標識が立ててあり(17年前には無かった)、次の展望所には「天狗の踊場」とあった。眼下を見下ろすと、こんもりした975m峰の奥に、谷地湿原と谷地温泉の屋根が見えている。ハイマツのトンネルを抜けて頂上手前のテラスに上がると、高田大岳の二つの頂上が見える。まず標高点1,552mのある本峰の東峰。そこには大きなケルンの上に祠があり、冬は雪ボールになっていたのだが、今回、その祠は壊れていた。代わりに新しい頂上標識が置いてあった。次に最高峰の西峰に向かう。東峰から西峰の道沿いに白い顔に長い雄しべのミツバオウレンの群落。明らかに西峰のほうが東峰よりも高いのだが、等高線は1,550mの中にある(つまり、1,550~1,559mのどこか)。白い噴火口の大岳は頂上直下で一瞬見えるが東峰からは見えず、西峰から正面に大きく見える。最高点・西峰は四周の大展望地で、北に陸奥湾、東に小川原湖が見えていた。北側がそんなに見えていたのは初めて。冬は北側はいつも曇っているからだろう。眼下にはこれから向かう田代湿原。

厚手の上下を着込んできて、下では汗をかいたが、頂上では冷たい西風が吹いていて寒かった。腰を下ろさずに帰路につく。下りの時に女性のパーティに遭遇。こんな雨予報の日に登っている人がいるとは思わなかった。みなさん日除け・虫除けの万全のスタイル。長靴は下りの時に足指が痛くて辛いが、ハの字形で通して下ると、足首は痛まなかった。谷地温泉手前で谷地湿原の木道を歩いてみる。谷地温泉の東側に広がる湿原の一角。展望台がいくつかあるが、周囲の木々が大きく、黒森以外、遠望は利かない。谷地温泉に戻ったのは10時前。八戸ナンバーの車がやってきて、男性が一人、登って行った。田代湿原に向かう途中、雨が降り出したので、田代湿原は断念。箒場岱で着替えて買い物に行く。だが、昼前に雨は上がり、結局、夜まで降らなかったと思う。

 

*****

15年前は本格的な夏山登山を始めた年で、高田大岳に登った時は登山靴ではなかったと思うが、えらく苦労して登った記憶がある。それから登山経験を積み、テクニックも学んだはずなのに、15年後の所要時間、登り2時間強、往復4時間が、15年前と全く同じだったのは正直言ってショック。ジョギングでトレーニングしていた成果は全く無かったのか。いや、まだ数ヶ月程度のトレーニングでは成果はでてこないということだろう。サボっていたつもりはないが、肉体は次第に少しづつ衰えてきたのだろう。筋トレとジョギングで少しでも取り戻したい。当面の目標は夏の北アルプス・・・・

(2002年6月8日)

朝の高田大岳(2017年6月18日、猿倉温泉からの登りの途中より)

谷地温泉の登山道入口

7:20、谷地温泉にある登山口から歩き始める。テントに泊まっている人もいた。木道のある湿地帯を行くと、やがて木々の向こうに高田大岳が見えてくる。まだ残雪を残し、稜線右手(東側)の岩峰(1,128m?)との間にゆるいアーチをかけた姿は巨大で、やや圧倒される。その姿を遠望していると、ちゃんと登れるか、少し不安になる。いったん下りになり、ぬかるんだ道の土手にかけた靴が滑って水にはまる。「どうせ滑るんなら、多少の水溜りはジャブジャブいく。高巻きにするときは遠慮せずに灌木ヤブに突入」というのを覚えたのはこの頃からかな。長靴でジャブジャブ行く人がいて、それが正解。(この後、櫛ヶ峰に登った時は長靴を履いていった)

木道

高田大岳(2017年6月18日、地獄峠手前付近より)

高田大岳

高田大岳

黒森

高田大岳の登山道は、ガイドの説明のとおり、途中から、九十九折を切らずに斜面をまっすぐに登っていた。それは登山道を作ったときの予算制約が原因だったと思うが、ハイマツに手を焼いた覚えはあるが、周囲に広がる大絶景にはしゃぎっぱなしで、苦労した覚えはあまりない。稜線のハイマツ帯を進み、視界が開ける毎にデジカメを連写する。最初に見えてきた南八甲田の諸峰は、当時はほとんど同定できなかったと思うが、残雪の散らばる深緑の峰々が大地の一角を占めていた。雄大な景観の中に乗鞍岳や櫛ヶ峰。この後、これらの峰に登ったとき、それぞれの峰はいずれも他とは異なる個性を持っていて、今ではもう忘れられぬ思い出になっている。

 南の景観: 黒森、戸来岳、十和田山、赤倉岳、乗鞍岳、猿倉岳、駒ヶ峰、櫛ヶ峰、横岳

 西の景観: 赤倉岳、乗鞍岳、猿倉岳、駒ヶ峰、櫛ヶ峰、石倉岳、横岳、硫黄岳、小岳、大岳、井戸岳、赤倉岳

大岳

更に登ると、今度は北八甲田が見えてきた。一つ目の巨人のような大岳の白い噴火口を見たのもこのときが初めて。その大岳の姿に圧倒されていたが、その右手を固める井戸岳と赤倉岳の重厚な姿、左手に並ぶ小岳、硫黄岳、石倉岳もそれぞれに個性をもっている。

石倉岳と硫黄岳

南八甲田・赤倉岳

高田大岳・東峰、祠の直下

高田大岳・東峰の祠

9:20高田大岳・山頂標識と祠のある東峰に着く。100mほど奥にある西峰の方がやや高そう。西峰まで行ってみると、湿地帯で追い抜いて行った男性がいた。「この先を行けば大岳までいける」と言われた。こんな天気の良い日だから、縦走日和なのは確かだが、止めておく。

高田大岳・西峰

雛岳

11:20谷地温泉帰着。下りにも2hかかった。

(八甲田の初夏の花・・・・・2017年6月18日櫛ヶ峰に登った時の花)

ヤマオダマキ

残念ながら花の写真を一枚も撮っていないが、たぶん櫛ヶ峰への途上で見た花々も咲いていたのではないかと思う。

シラネアオイ

ミツバツツジ

チングルマ

ヒナザクラ

(2019年6月15日)

雛岳と高田大岳

土日は雨予報で、大きな低気圧がやってくる。だが、土曜の午前中は晴予報なので、田代湿原に花を見に行こうと思い立ち、その前に高田大岳に行く事にする。夏山・高田大岳のページに花がなく、櫛ヶ峰の花を載せていたからだ。2年前に使った長靴を出してみると、インナー・ソールの接着剤らしきものがべたべたしているのでお湯で丁寧に洗い、ベランダに出して干しておく。使ったのは数回だが、もう15年くらい経ってるので、寿命かな。土曜朝3時に起き、4時に自宅発。夜明け前の市内は霧に包まれていて、跨線橋からは八甲田どころか景色も見えない。やめようかと思ったがとりあえず山に向かい、萱野高原に上がると八甲田は見えていた。霧に包まれていたのは市内だけだったようだ。R103から県道40に入り、田代平を下ると、雛岳も高田大岳も見えていた。空は曇っているがまだ高曇り。

谷地温泉と高田大岳

谷地温泉は泊り客の車がたくさん停まっており、登山者用は2~3台。長靴で歩き始めると、泊まり客が一人、散策路を(確か和服姿で)歩いていた。谷地温泉には赤いツツジが満開。タニウツギも咲いていた。夏道を歩くのは2度目。前回は17年前で、登山口付近は当時の印象とだいぶ違う。遊歩道の古い木道は当時もあったはずだが、覚えていなかった(雪山には何度か来たが、雪が積もっているとまるで違う風景となる)。975m峰への登りの途中にスミレの群落。そしてオオカメノキの白い花。

高田大岳

谷地温泉

タニウツギ

ツツジ

スミレ

ミズバショウ

975m峰頂上と三角点

975m峰の頂上のすぐ近くを登山道が通っていたので、ヤブを少しかき分けて三等三角点のところまで行ってみる。湿原に降りるとミズバショウの群落、ミツバオウレン、そしてショウジョウバカマ。ショウジョウバカマが見れたのは幸運だったが、咲いていたのはそこだけだった。ウォークマンを起動。15年前は水たまりやぬかるみに苦しんだ記憶があるが、今回は残雪の上を何度か歩き、水たまりになりかけたところも歩くが、長靴必須というところはなかった。

オオカメノキ

高田大岳

ショウジョウバカマ

ショウジョウバカマ

ツクバネソウ

ミヤマシキミ

白いスミレ

ツマトリソウ

高度が上がると七角形のツマトリソウがぽつぽつ咲いている。もう実になりかけている小さい白いのはコメツツジ?つづら折りになってない道には雪は全くなく、のぼりにくくはなかった。ジョギングで鍛えた足でどんどん登る。次第に背後の視界が開け、最初は十和田三山、次に赤倉岳と乗鞍岳、そして南八甲田の全景が見えてくる。500mおきくらいに標識が立ててあり(17年前には無かった)、次の展望所には「天狗の踊場」とあった。眼下を見下ろすと、こんもりした975m峰の奥に、谷地湿原と谷地温泉の屋根が見えている。

天狗の踊場の標識

天狗の踊場

 天狗の踊場からの景観: 戸来岳、赤倉岳、乗鞍岳、猿倉岳、駒ヶ峰、櫛ヶ峰、横岳

谷地湿原と谷地温泉

ツマトリソウ

コメツツジ?

高田大岳・本峰(東峰)の頂上

ハイマツのトンネルを抜けて頂上手前のテラスに上がると、高田大岳の二つの頂上が見える。まず標高点1,552mのある本峰の東峰。そこには大きなケルンの上に祠があり、冬は雪ボールになっていたのだが、今回、その祠は壊れていた。代わりに新しい頂上標識が置いてあった。次に最高峰の西峰に向かう。東峰から西峰の道沿いに白い顔に長い雄しべのミツバオウレンの群落。明らかに西峰のほうが東峰よりも高いのだが、等高線は1,550mの中にある(つまり、1,550~1,559mのどこか)。白い噴火口の大岳は頂上直下で一瞬見えるが東峰からは見えず、西峰から正面に大きく見える。最高点・西峰は四周の大展望地で、北に陸奥湾、東に小川原湖が見えていた。北側がそんなに見えていたのは初めて。冬は北側はいつも曇っているからだろう。眼下にはこれから向かう田代湿原。

壊れた祠

ミツバオウレン

高田大岳・西峰の頂上

 西峰からの景観: 白神岳、石倉岳、横岳、硫黄岳、小岳、岩木山、大岳、井戸岳、赤倉岳

 陸奥湾の景観: 青森市街、陸奥湾、東岳、釜臥山、烏帽子岳、陸奥湾

小河原湖

八幡岳(奥)と雛岳

田代湿原

谷地湿原展望台の案内

厚手の上下を着込んできて、下では汗をかいたが、頂上では冷たい西風が吹いていて寒かった。腰を下ろさずに帰路につく。下りの時に女性のパーティに遭遇。こんな雨予報の日に登っている人がいるとは思わなかった。みなさん日除け・虫除けの万全のスタイル。長靴は下りの時に足指が痛くて辛いが、ハの字形で通して下ると、足首は痛まなかった。谷地温泉手前で谷地湿原の木道を歩いてみる。谷地温泉の東側に広がる湿原の一角。展望台がいくつかあるが、周囲の木々が大きく、黒森以外、遠望は利かない。谷地温泉に戻ったのは10時前。八戸ナンバーの車がやってきて、男性が一人、登って行った。田代湿原に向かう途中、雨が降り出したので、田代湿原は断念。箒場岱で着替えて買い物に行く。だが、昼前に雨は上がり、結局、夜まで降らなかったと思う。

谷地湿原

黒森と谷地湿原