広見山 展望と紅葉の周回路

島根県 広見山1,187m、半四朗山1,126m、向半四朗山1,118m 2020年11月6日

(広見山)日本の山1,000

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広見山の登山道は地理院地図の破線が載っておらず、ネット情報の道。ちょっと不安。

林道に入り、入口のスペースに駐車。GPSを起動すると、確かにここが登山口。準備してもう明るくなった林道を東に歩き始める。

林道は渓流の左岸沿いで、すぐに橋があって右岸に渡り、そして半四朗山の登山口表示のところを左に入る。支沢沿いのその登山道は植林の広い尾根をぐんぐん登っていく。リボンはほとんど見なかったが、踏跡はかなり明瞭。急斜面の登りはだいぶきつところもあったが、紅葉の切り分け道は笹の切り分け道となり、やがて傾斜は緩み、背後に周辺の山並みが見えてくる。行く手の右に、平べったい高いピークが見えていた。それは谷を挟んだ隣の稜線上にあるので、たぶん恐羅漢山だろう。それは東側から見たときのいかつい姿とは全く違う、穏やかな姿をしていた。

最初の頂上に到達。そこは四周が開けた笹を刈払った頂上で、向半四朗山1,118mの小さな頂上標識があった。行く手には丸いピークが二つ縦に並んでおり、それらが半四朗山と広見山だった。なんだもうずいぶん近いな、と思う。

半四朗山との間のコルまで笹の切り開きをだいぶ下るが、荒れているだろうと思ったこの道はまるで歩きやすかった。広めかつきれいに刈ってあるので実に歩きやすい。コルから登り返し、二つ目のピーク、半四朗山に着く。行く手には広見山と恐羅漢山が並んでおり、背後には向半四朗山と九十九折りの道がくっきり見えていた。広見山は草黄葉の緩やかな丸い山。マツムシソウを一つだけ見たのはどこだったろう。

最後の登りも快調で、広い笹原を丸く刈払った広見山頂上に着く。ここには頂上標識と三角点(たぶん二等三角点)。東側が広く刈払われていて、恐羅漢山がすぐ近くに見えていた。背後には半四郎山と向半四郎山。風も止み、日が照って心地よかったので、タオルを日除けにして仮眠。5分アラームのか細い音に気付かず、少し寝込む。なんだか夢も見た気がする。

ジョギングで林道を戻る途中、奥之本家屋敷跡と山崎屋敷跡を見る。奥之本家屋敷跡は避難小屋のような感じ。山崎屋敷跡の方は少し離れたところに道具が置かれたいくつかの建物が並んでいた。

広見山は地理院地図に登山道が出ていないが、すこぶる歩きやすい切り分け道がついており、まさに展望と紅葉の周回路を楽しんだ。二つの屋敷跡にも雰囲気があった。


広見山は草黄葉の緩やかな丸い山。
行く手の右に、平べったい高いピークが見えていた。たぶん恐羅漢山だろう。それは東側から見たときのいかつい姿とは全く違う、穏やかな姿をしていた。

奥之本家屋敷跡

紅葉

紅葉

アカボシテントウ

開運の鈴

6:52 林道入口発 6:58 半四朗山登山口 8:10 向半四朗山1,118m 8:43 半四朗山1,126m 9:26 広見山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間34分 9:45 広見山発10:26 林道10:46 広見の三本栃入口11:13 広見の三本栃11:43 広見の三本栃入口・・・・・・・・・・・・・・・・広見の三本栃往復57分12:28 奥之本家屋敷跡12:36 半四朗山登山口12:40 林道入口・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・周回5時間48分

HHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH

広見山の登山道は地理院地図の破線が載っておらず、ネット情報の道。ちょっと不安。しかもカーナビには、登山口付近、日本海側に通行止め表示が出ていた。だからカーナビは日本海側経由でなく、中国道経由のルートを示したようだ。登山口まで行けるだろうか。阿佐SAを5時頃でて吉和インターで下り、北に向かうR488は狭く、実に頼りなかった。通り抜け不可とある。釣りの案内表示があったが、釣人は見なかった。暗い狭い曲がりくねった道は上り坂で落石もあり、自動四駆にして進む。R488入口から登山口まで20㎞だが、えらく長く感じた。やがてしらじらと夜が明けはじめ、明るくなってくると少し走りやすくなる。林道の最高地点(峠?)に広島県から島根県の県境があり、そこからは緩い下り。そしてカーナビGPSが電波を捉えられないためかカーナビGPS軌跡がルートを外れ、ルート上に戻った時はもう登山口は近かった。それはR488が直角に左に曲がっている地点で、右に林道広見線が続いており、そっちは「行き止まり」の注意表示がある。右の林道に入り、入口のスペースに駐車。GPSを起動すると、確かにここが登山口。準備してもう明るくなった林道を東に歩き始める。

登山口には広見山の案内は全くなく、代わりに「広見の三本栃」の標識が立っていた(帰路の途中で寄ってみる)。林道は渓流の左岸沿いで、すぐに橋があって右岸に渡り、そして半四朗山の登山口表示のところを左に入る。支沢沿いのその登山道は植林の広い尾根をぐんぐん登っていく。リボンはほとんど見なかったが、踏跡はかなり明瞭。急斜面の登りはだいぶきつところもあったが、紅葉の切り分け道は笹の切り分け道となり、やがて傾斜は緩み、背後に周辺の山並みが見えてくる。行く手の樹間に空が見え始め、そこまで登り切ってみると頂上はまだずっと先に立っていた。まあ、いつものことだ。だが、行く手の右に、平べったい高いピークが見えていた。それは谷を挟んだ隣の稜線上にあるので、たぶん恐羅漢山だろう。それは東側から見たときのいかつい姿とは全く違う、穏やかな姿をしていた。

歩き始めたときはまだ調子がでていなくて速く歩けなかったが、急坂を登り、緩まったところで一息つき、半四朗山頂上に向かって再び急坂を登るときはもう速足になっていた。昔はこんなにスピードを出すと疲れがたまりそうでやらなかったが、今は、適度に休憩をとりながら進めば疲れはたまらないと分かっている。そして、最初の頂上に到達。そこは四周が開けた笹を刈払った頂上で、向半四朗山1,118mの小さな頂上標識があった。行く手には丸いピークが二つ縦に並んでおり、それらが半四朗山と広見山だった。なんだもうずいぶん近いな、と思う。笹の刈払いの上に座って最初の休憩。座る前に四周を写すなどだいぶ経っていたが、座ってから5分アラームをセットし、5分経ってから先に進む。恐羅漢山のほかにすぐに同定できる山はなかったが、南西方向に見えているのは安蔵寺山かもしれない。北西方向に見える正三角形は春日山かな。

半四朗山との間のコルまで笹の切り開きをだいぶ下るが、荒れているだろうと思ったこの道はまるで歩きやすかった。広めかつきれいに刈ってあるので実に歩きやすい。そんなに最近の刈払いとも思えないが、刈払ったのはいつなのだろう。コルから登り返し、二つ目のピーク、半四朗山に着く。ここには小さな頂上標識の隣に石柱があったが、三角点ではない。行く手には広見山と恐羅漢山が並んでおり、背後には向半四朗山と九十九折りの道がくっきり見えていた。広見山は草黄葉の緩やかな丸い山。半四朗山から林の中を下っていくと、樹間の頭上に広見山が高くそびえている。これに登るのは大変だと頭は思うが、足の方は快調で、急坂をぐいぐい登っていく。マツムシソウを一つだけ見たのはどこだったろう。薄紫のマツムシソウにこんなところで会えるとは思っていなかったが、結局見たのはそこだけだった。いったん傾斜が緩み、その先の広見山に向かって最後の登り。最後の登りも快調で、広い笹原を丸く刈払った広見山頂上に着く。ここには頂上標識と三角点(たぶん二等三角点)。東側が広く刈払われていて、恐羅漢山がすぐ近くに見えていた。背後には半四郎山と向半四郎山。風も止み、日が照って心地よかったので、タオルを日除けにして仮眠。5分アラームのか細い音に気付かず、少し寝込む。なんだか夢も見た気がする。

広見山からは往路を戻らず、東に下って林道を周回するルートに向かう。何の表示もなかったが刈払い道が続いており、迷うことはない。尾根の急坂を北東にぐんぐん下っていき、ようやく尾根下りが終わって緩い斜面の下りとなる。黄葉の林。ここからは要所に赤リボンがあり、それに従い浅い沢をいくつも渡り、斜面を東にトラバースしてゆき、やがて沢の右岸の道となり、荒れ果てた林道に出る。林道に出たところには丸太の面に「広見」と刻んであり、そこが登山口ということだろう。その沢は下るにつれて次第に大きくなっていくが、途中に砂防ダムは見当たらなかった。植林のための林道なのだろうか。荒れた林道(作業道?)は途中で左岸に渡り(橋はなくなっていた)、支沢を渡った先でまだ車で走れそうな現役の林道に出る。そこからは格段に歩きやすくなったので、ジョギングで進む。すると左の支沢沿いの林道が分岐するところに、登山口にあった「広見の三本栃」の道標が立っていた。ここから近いのだろう、寄ってみるか、と軽い気持ちで「広見の三本栃」に向かうが、それはえらく遠かった。

林道を進めども進めども何も無し。もしかしたら何もないのかも、通り過ぎてしまったのかも、林道終点にあるに違いない、などと思いながら進むが、林道終点には登山道入口があった。何の表示もないが、赤リボンが下がっている。もうすぐかな、と思って進むが、今度は壊れた橋のところに出た。その壊れた橋の上流が大きな淵になっていて、そこを泳いでいる魚(イワナ?)が何匹も見えた。さて、沢の対岸には(橋が壊れているのに)赤リボンがある。橋の下流(そんなに浅くはなかったが、細い丸太が置いてあり、使える石も適度にあった)を渡渉。林斜面の先にもう一つ渡渉。さらに斜面を登り、広大な斜面の行く手に二股の大木が見えてくる。あれに違いない。その二股大木の真横まで登ると大木の方向に赤リボンがあり、大木の裏には古くて字が読めない角棒が立てかけてあった。これがその広見の三本栃に違いない。三本目は根元のあたりで折れていて、手前に幹が倒れていた。残りの二本の大木ももう枝が少なくなっていて、広見の三本栃はずいぶん年老いていた。その年老いて複雑な模様がついた幹にタッチし、帰途につく。これも何かの縁だろう。頑張ってくれ。

ジョギングで林道を戻る途中、林道は橋で右岸に渡り、左岸に戻り、再び右岸に渡る。白い花はシャク? その先で奥之本家屋敷跡と山崎屋敷跡を見る。奥之本家屋敷跡は避難小屋のような感じ。中には刈り払い機などが置いてあった。山崎屋敷跡の方は少し離れたところに道具が置かれたいくつかの建物が並んでいた(開運の鈴というのが下がっていた)。植林などのためのものだろうか。やがて半四朗山登山口を経て、駐車地点に帰着。車に日が当たっていて、車の中が暑くなっていたのでドアを開けて風を入れるが、黒い小さなテントウムシ(アカボシテントウ)が何匹が入り込む。着替えて車を出し、日陰になっているところで仮眠(車を出す前に島根側から車(軽トラ)が一台やってきて広島側に登っていったので、もしかすると島根側の通行止めは解消していたのかもしれない)。長い林道を戻り、林道入口に近いところの温泉(クベーレ吉和)に寄る。700円。露天もあり、悪くなかった。ワサビ葉海苔というのを買う。

広見山は地理院地図に登山道が出ていないが、すこぶる歩きやすい切り分け道がついており、まさに展望と紅葉の周回路を楽しんだ。二つの屋敷跡にも雰囲気があった。

林道広見線

半四朗山登山口

紅葉の切り分け道

笹の切り分け道

向半四朗山の頂上標識

安蔵寺山?

春日山?

広見山

マツムシソウ

半四朗山頂上標識

広見山

広見山と恐羅漢山: 広見山、恐羅漢山、旧羅漢山

恐羅漢山

半四朗山と向半四朗山

広見山頂上

黄葉

丸太の登山口標識

広見の三本栃入口標識

イワナ

広見の三本栃

シャク?

奥之本家屋敷跡

奥之本家屋敷跡の石標

山崎屋跡地

開運の鈴

アカボシテントウ

紅葉

紅葉