女亀山 雨乞い伝説の里山

島根県 830m 2020年11月14日

日本の山1,000

544

女亀山の登山道は地理院地図に出ていないのでやや不安だったが、山間の舗装路を行くと「女亀山」の道標が道沿いにいくつも並んでいて、これなら大丈夫だろうと思う。狭い舗装路を進んだ先で、まだ数キロ残っているのに未舗装になり、ガタガタいわせながら低速で我慢して走る。

未舗装路はやがて林を抜けて視界が広がり、右回りの谷沿いの道の先、谷向こうに登山口のあたりが見えてくる。その奥に見えているのが女亀山のようだ。登山口には鳥居。鳥居をくぐると東に朝日を背にした女亀山が谷向こうに現われ、それに気を取られて東に下る正しいルートに気づかなかった。斜面の北側をトラバースしていく踏跡に気づき、それをたどるが、それが正しい登山道だった。

やがて薄暗い植林を抜け、明るい広葉樹林に入ると、行く手の斜面が三角形に見えてくる。その三角形の頂点が頂上だ。落葉の間に毬栗。西尾根を東に進み、階段を登り、そして女亀山の頂上に到達。

手前に大きな祠と案内板、一段高いところに一等三角点と頂上標識。頂上の祠の名称は分からなかったが、案内(*)によると、雨乞いの山として女亀山が昔から崇められていたこと、池があったらしいが今はもうないこと、頂上は見晴らしがよい(大山や三瓶山が見える)とあった。今は頂上の周囲の木々が育ち、四周は見えない。

頂上の東側に主のような大きなブナが立っていて、その上には秋の空。もう雨乞いしなくてもよい世の中になったけど、この山の祠と登山道は維持してほしい。

真っ青な秋空と濃い緑の植林の間に、紅葉のトライアングルになった女亀山!なるほど、雨乞いの山の威厳はあるなあ。
頂上の祠の名称は分からなかったが、案内(*)によると、雨乞いの山として女亀山が昔から崇められていたこと、池があったらしいが今はもうないこと、頂上は見晴らしがよい(大山や三瓶山が見える)とあった。今は頂上の周囲の木々が育ち、四周は見えない。
頂上の東側に主のような大きなブナが立っていて、その上には秋の空。

戻ってきた登山口はすっかりぽかぽかした秋空になっていた。振り返ると、真っ青な秋空と濃い緑の植林の間に、紅葉のトライアングルになった女亀山!なるほど、雨乞いの山の威厳はあるなあ。

君田温泉森の泉には「お湯のあんばいがいいこと」の漫画色紙が掛けてあり、大勢の家族連れで賑わっていた。

君田温泉森の泉の漫画色紙:まあお湯のあんばいがとてもいいこと そうそう おかげでちょっと若くなったネ
7:39 林道駐車地点発、ルートを誤る 8:15 正しいルートに復帰 8:19 坑道跡? 8:41 女亀山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り1時間2分 8:58 女亀山発 9:12 坑道跡? 9:29 林道駐車地点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復1時間50分

OOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO

いつものように3時半のアラームで起き、朝食と食べ、5時前に道の駅を出る。女亀山の登山道は地理院地図に出ていないのでやや不安だったが、山間の舗装路を行くと「女亀山」の道標が道沿いにいくつも並んでいて、これなら大丈夫だろうと思う。「ここから女亀山が良く見える」という道標もあったが、その方角に進もうとすると獣除けの電線が張ってあり、通れなかった。そして、狭い舗装路を進んだ先で、まだ数キロ残っているのに未舗装になり、表面がザラザラで石も多く、ガタガタいわせながら低速で我慢して走る。

未舗装路はやがて林を抜けて視界が広がり、右回りの谷沿いの道の先、谷向こうに登山口のあたりが見えてくる。その奥に見えているのが女亀山のようだ。登山口には鳥居があり、やや広くなっているので、そこで方向転換して駐車。案内板には女亀山登山道を再開したことが記載してあった。ならは登山道は歩きやすいだろうと思い、鳥居をくぐって歩き始めるが、いきなりその先で道が分からなくなる。実は鳥居をくぐってすぐに左折して谷に下るのだが、ネット情報を基に作ったGPSピンク・ルートは南に続いている尾根沿いの誤まったルートで、往路のときは正しい登山道に気づかなかった。鳥居をくぐると東に朝日を背にした女亀山が谷向こうに現われ、それに気を取られて東に下る正しいルートに気づかなかった。南に続く誤ルート沿いにも赤リボンがポツポツ付けられており、これはまたひどい道だなと思いながら、全然登山道ではないところを歩き、やがて東の谷に下り、沢を渡る。白い花(コメツツジ?)が咲いていた。そこは正しい登山道の南側にあたり、100mも離れていなかった。沢を渡った先は植林斜面で、植林の踏跡をたどるが、それも消えてしまい、斜面をまっすぐ東に登り、北斜面を沢沿いまで下る。北斜面を下ったのはGPSピンクルートがそうなっていたからだが、そのあたりでピンクルートは正しい登山道に近づき、沢を渡り、その先の斜面を東に進むとき、斜面の北側をトラバースしていく踏跡に気づき、それをたどるが、それが正しい登山道だった。

踏跡は沢の左岸から右岸に渡り、右岸の傾斜がきつくなったところで水のない沢筋に下るが、そこに「頂上まで2㎞」の表示があり、更に左岸の斜面に三つの横穴が見えていた。横穴はそんなに深くは見えなかったが、底に水がたまっていて、坑道跡なのかもしれない。沢筋の道は荒れていて歩きにくかったが、表示を見てから俄然、調子が上がってきてペースが速まり、源頭を過ぎて林の中の道になるとトントンと進んでいく。やがて薄暗い植林を抜け、明るい広葉樹林に入ると、行く手の斜面が三角形に見えてくる。その三角形の頂点が頂上だ。落葉の間に毬栗。あと100mくらいのところで踏跡は左(北)に方向転換し、西尾根に上がる。西尾根には明瞭な踏跡が東西についていて、それに合流するが表示はなし。西尾根の道は北側に続いているようだが、たぶんもう廃道になっているのだろう。西尾根を東に進み、階段を登り、そして女亀山の頂上に到達。手前に大きな祠と案内板、一段高いところに一等三角点と頂上標識。祠の名称は分からなかったが、案内(*)によると、雨乞いの山として女亀山が昔から崇められていたこと、池があったらしいが今はもうないこと、頂上は見晴らしがよい(大山や三瓶山が見える)とあった。今は頂上の周囲の木々が育ち、四周は見えない。頂上の東側に主のような大きなブナが立っていて、その上には秋の空。もう雨乞いしなくてもよい世の中になったけど、この山の祠と登山道は維持してほしい。

女亀山からもジョギングで駆け下り、沢筋を下っているうちに往路を外れ、正しい登山道がちゃんとあったことを知る。そこには500mおきの標識が立ち、登山口に近い沢にはちゃんと橋が架かっており、そこから登山口に登る道筋にも赤リボンが付いていた。これに往路のときに気づかなかったのは不覚。戻ってきた登山口はすっかりぽかぽかした秋空になっていた。振り返ると、真っ青な秋空と濃い緑の植林の間に、紅葉のトライアングルになった女亀山!なるほど、雨乞いの山の威厳はあるなあ。

とりあえずカーナビで探した温泉を設定して未舗装路を低速で下り、三次市街に向かう。集落に出たところに公衆トイレがあったのでそこで顔を洗い、グーグルマップで温泉を追加するが、最初にカーナビで探した温泉は実在・営業していた。その君田温泉森の泉には「お湯のあんばいがいいこと」の漫画色紙が掛けてあり、大勢の家族連れで賑わっていた。

女亀山の道標

林道の向こうの女亀山

登山口の鳥居

朝日を浴びた女亀山

鳥居をくぐると東に朝日を背にした女亀山が谷向こうに現われ、それに気を取られて東に下る正しいルートに気づかなかった

コメツツジ?

植林の踏跡

坑道跡?

毬栗

頂上手前

頂上の祠

女亀山頂上

一等三角点

女亀山の案内

(*)・・・・女亀山は古くから神聖視された山であった。「芸藩通志」に「女亀山池、岡三淵村にあり、池は頂にありて四時水涸れず、神亀これに居る。里人雨を祈るに杭を池中に立つといふ」とある。山中には雨乞池と称する池があり、古来干ばつに際し、郡内一円から農民が集まり、雨乞いの祈願をしたという。この池は今では決壊したらしく、その跡をとどめない・

秋の空

正しい登山道入口

女亀山

振り返ると、真っ青な秋空と濃い緑の植林の間に、紅葉のトライアングルになった女亀山!なるほど、雨乞いの山の威厳はあるなあ。

君田温泉森の泉の漫画色紙

まあお湯のあんばいがとてもいいこと そうそう おかげでちょっと若くなったネ