「喪失ときに騒々しく」

記憶が曖昧だからわからない。

おすすめの本?

あー、なんだろう。さいきん記憶力がほんとダメで……あっ、そうそう、去年のテキレボ……文フリだったっけ? 静マルだったかも? そもそも去年だっけ? 一昨年かも……まあいいや、とにかく前に文芸イベントで見つけた小さな本がね、ちょっとお気に入り。

タイトルは「想像ときに仰々しく」で……あれ、違ったっけ?「病室ときに神々しく」……ごめん、長くて覚えてないや。とにかく青くて小さくてタイトルが長いきれいな本なの。それはたしか。


ついのべって知ってる? Twitterで書く140字の超短編で、一時期けっこう流行ったらしいよ。わたしは記憶にないけど。でも、この本はついのべのことを知らなくても楽しく読めた、気がするなあ。

手のひらサイズの手製本でね、ぜんぶのページがカラーでレイアウトされていて、一ページにひとつお話が書いてあるわけ。けっこうわたし好みのお話が多くて、140字って短いから暗記しちゃったやつもあるんだ。たとえば……

たとえば……

……

………………

まあ要するに、 いろんなお話が入ってるんだけど。通して読むと、なんていうか、詩集に近い読後感があった気がするなあ。

この本の作者はきっと、現実と幻想のあいだに漂う、名前のない気持ちを言葉にしたい人なんだろうなーって思ったよ。そのへんが、記憶が曖昧なわたしにはしっくりきたんだ。なにもかもはっきりわかってなくたって、別にだいじょうぶだよね。

あっ、横長本っていうのもよくない? 横長って聞くとヤギの顔が浮かばない?横から失礼しますって気分にならない? なぜかはわかんないけど。


そうそう、薄緑……じゃなくて薄紫……じゃなくてピンク……とにかくなんか薄い色の遊び紙が入っててきれーだなーと思ったら、あれ100円ショップのクリアファイルなんだって。なんでそんなの使おうと思ったんだろ。手製本趣味をこじらせてるのかな?


そういえば、作者の人がTwitterで、こんどのあまぶんにも委託するって言ってたよ。行くんでしょ? あまぶん。見本誌があると思うから、さわってみるといいよ。

あれ? あまぶんじゃなくてテキレボだったかも。じゃなくてちょこ文だったっけ? Zine展?

……委託されるのはべつの本だったかも?


ごめん、よく憶えてないや。とにかくおすすめだよ。だったと思う。たぶん。たぶんね。

レビュアー
記憶が曖昧 さん

「喪失ときに騒々しく」(らし)

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