「FAKE ゼンブウソ」
文芸評論家超困惑!
この本に興味を持った君。
買いなさい!面白い本であるから。
と言うようにと担当者に言われてこれを書いている。いわゆるステマである。
私はこの本をまだ読んでいない。何故なら、まだ原稿が出来ていないらしく、表紙と目次しか担当者から送られてきていないのだ。なんたる体たらくである。今日は3月7日だというのに間に合うのか?
仕方なく、目次から想像して感想を書こう。
タイトルからして嘘八百を並べてるんだろうなとは思うが、小説は全てフィクションで、そう考えると訳が分からなくなってくる。
まず、「ゴミケット参加記録」。これは内容に察しがつく。おそらく架空の同人誌即売会に出たレポートなのだろう。
ただ次がわからない。「Mの憂鬱」。著者のタケモト氏はAV業界本で名を挙げた同人作家ゆえ、シモネタがあってもおかしくない。ましてはこの表紙である。しかし、この本は全年齢向けであり、SMのMと決め打ってしまうと全く的外れな感想となってしまう可能性がある。よってここは触れないに越したことはない。
次は「帰納法の解説」だそうだ。どんなトンチンカンなことを書くのやら。そして「蕎麦の流儀」、これはタケモト氏のもう一つの看板である駅蕎麦研究からインスパイアされたものだろうと思う。
最後が「信楽大戦争」。信楽焼きのタヌキが戦うのか?と思いがちだが、作者が競馬にも造詣が深いことからピンときた。これはおそらく信楽にある競走馬育成牧場の話だろう。これが当たったら是非褒めてほしい。
まあよくもここまでネタを思いつくと感心する。ページ数からしてショートショート集であろうが、著者氏の文章力は折り紙つきであるから、あとはちゃんと出来上がることを祈るのみであろう。
最後に一言。レビューを依頼するときは完成してから依頼するように。レビューのほうが締め切りが早いなど聞いたことがない。
文芸評論家 さん