いつかの夏のコミティアで、中身を見ずに表紙買いしました。
やばいです。
何がやばいって、半ばとっ散らかったまんま話が終わるんですよ。「女子高生が進路に迷って」っていうメインテーマのオチはついていたり「夏休みの初めから終わりまで」っていう内容のお蔭があるからか、読了感はそんなにモヤモヤしないんですけど、よく読むとメインテーマ以外のところで、散らかしっぱなしで終わっている部分があるんです。
「まるでこの仕事みたいだな」って。
あ、私、福祉関係の仕事をしているんです。日々、御利用者様と関わらせていただいていて、スッキリしないことって多くて。現場で「モヤモヤを抱えていられる力」みたいなのが求められるんです。指導的というか、管理的にならないように……。まぁ、人間の人生ですから。現実は物語のようにスパッといかないものです。「夕立」のとっ散らかし感は、福祉のそういうところに似ているように感じたのです。
そういえば、領域は違うんですけど、「夕立」で出てくる施設の描写はなんだか妙にリアルでしたね~。福祉ネタってそれがメインテーマで御涙頂戴みたいなのが多いように思うのですが、あれだけのムダ遣い(良い意味で)は初めて見ました!
あと、職業病かもしれないんですけど、登場人物それぞれに「心の闇」みたいなのを感じました。一番健全そうな瑠衣子ですら、なんか危なっかしいんです。私分かります。同業者だから!(笑)ミホや洋輔の若者らしい危なっかしさも、傍で支えてあげたくなります。
あれ~? なんか語りすぎてしまいましたね。
でも、好きな人は好きな作品だと思うので、ぜひ皆さんも読んで見てくださいね(*^▽^*)