この本は、アンジェリカお嬢様にお借りしたんです。ずいぶん熱心に読んでらしたので気になって。ジャンルとしては少女小説、かな。大人向けの。
主人公は竜を愛する双子のお姫様で、隣国の王子と結ばれます。もちろん波乱も描かれるし、二人とも不遇の身だけど、人に恵まれてるから最後は幸せになるんだろうなって安心して読めましたよ。
姫がすごく可愛かったです。結婚式で着飾って照れたかと思えば、竜を駆って凜々しく立ち回ったり、親戚づきあいにうんざりしたり。身分は貴いけど、庶民派ですね。唐突に土木工事を始めちゃうのは謎だったけど。「女の子」しすぎないのも好みでした。
お嬢様だって空想ではどこへでも行ける。現実なら私がお共します。いつだって。そんな、読みたかった姫と王子の物語です。昔の夢と空想を肯定してくれる本かもしれません。