あこがれのマイホーム。小さいながら我が城を持つ夢は誰でも1度は持つんではないでしょうか? 一度その気になってしまうと、一気に話が進んでしまうことも多いみたいで、私もそんな流れで、マイホームを購入した一人。
でもチョット待った!
契約書に判子を押す前までに、一度冷静に考え直してみる瞬間が絶対に必要。でも、いざその時に冷静になろうとしても、熱くなった心を冷ます人は誰も居ませんwそんな訳で、ちょっと熱い心に水をさすちょっとしたネガティブコラムですw
●35年の旅?
マイホームを購入する世代。大体20台後半から30台、さらに40台といったところでしょうか。もちろん頭金の有無なんていうのもありますが、世の中そこまで計画的なら、こんなコラムは書きませんw
ここ最近は、頭金0での購入ができてしまうせいか、いきなり35年ローンでマイホーム購入という暴挙が横行しています。ただ、後で書きますが、考え方によっては、決して損ではないのは確かなんですがね。。
さて、仮に今、30歳としましょう。マイホームを購入するあなたに、3000万~5000万のローンというなの借金がどっさり背中にのっかります。まあ、ちょっとした頭金も用意していますが、焼石に水。結局3000万のローンを背負ったとします。
30歳3000万のローン。月々8万程度の支払いと年2回のボーナスでそれぞれ10万程度というところです。
しかし、それを35年間繰り返すのです。
よーく、考えてみてください。35年後を。丁度65歳。ローン完済と同時にやってくる定年。退職金をもらって「いやーパッピーだね~♪」って本当ですか? その後の収入はあてにもならない年金と残った退職金。
「十分じゃないか!」
なんと考えたら、
家を買うのを止めるべきですw
●35年後を描いてみると。。
気付いた人もいると思いますが、35年後ですよ。あなたの住んでいる家は、マンションでも超老朽マンション。一戸建なら、既に廃墟に近い状態。まさか、家が50年も100年ももつなんて考えてないでしょうねww 仮にあなたが中古の家を探すとして、築35年の家なんて見かけますか? そう!35年払いつづける計画でローンを組むと言う事は、
完済と同時に次のローンが待っていることになるのです!
65歳、夫婦で残した現預金は退職金と貯金で3000万程度だったとしましょう。それでも十分ハッピーな定年スタートですが、次に生活する場所に数千万の出費からスタート。
およよ。。ちょっと雲行きが怪しいような気がしませんか?w
そう!
35年ローンを35年かけてきっちり返済などと言うのは、大きな間違いなんですw
今までの話で、いくつもの矛盾を感じる人もいるでしょう。65歳の頃には給料だってもっと上がっているはずだし、家を買えば資産が残るって売る事だってできるさb
それは、本当でしょうか?
●甘い算段 ①あなたの人生はバラ色一直線?
給料が上がるという神話で若いうちは苦労して返済しておけば、いづれ楽になると思うのなら、チャレンジしてみましょう。順調に会社の業績がよくってあなたの給料も次第に伸びてハッピーエンドb それはそれで、いいのです。
でも、本当にそうなる人生をあなたは歩めますか?
伸びない給料、伸びない業績→最悪倒産→フリーター。人生MAXにハッピーもあれば、バットエンド(?)もある訳です。まあ、そんなこといったら、何にもできませんが、少なくとも現状維持で生活がなりたつ事を考えるべきです。
●甘い算段 ②売ってしまえば、チャラになる?
そしてもう一つ。よく聞くのが、
売ればいいさb
ですが、これもかなりというより、鬼リスキーな発想です。
まず、新築で1歩も足を踏み入れない家を売ったとして、既に購入価格の2、3割は損をします。あたりまえです。購入した家には、仲介業者や建築業者の利益、税金などが含まれていますから、実際の資産価格よりも当然高い価格で購入しています。原価100円のジュースを100円で売っては商売になりません。さらに、売るときにだって手数料も税金もかかります。
●ギャンブラーと同じ発想をもっている?
唯一の期待は、土地や住宅価格の高騰で資産価格が上がった事で。。まあ、ありえなくはない話しですが、土地や家屋が2割~3割上がるなんて一体いつの話しやら。。値上を期待して家を買うのも間違い。あなたは、投機でマンションを購入しようと思います? これから、長い目で見たときに、一部の都心を除けば、確実に土地の価格は下がると見てます。単純に人口の統計を見ればわかりますが、小子化の世の中。住む人の絶対数が減少すれば土地を求める人も減少するわけです。
私の購入す家は。。。
私の購入するマンションだけは。。。
と思うのは、常に負けるギャンブラーの思想ですw
最悪イヤになったら、直ぐに売って、損してもいいから、家が欲しい。。と考えるようなったら、すでに冷静な判断力が低下していると思います。パチンコなどで、「もう損はまちがいないけど一回フィーバーさせたい」と考えたあなたの頭の中と同じです。後で考えるとなんであんな簡単な判断ができなかったんだろう?と思うのですが、これが意外とできないんですよね(笑)
●家を買うメリットは・・。
ひたすら、ネガティブコメント満載で、「じゃあなんで買ったんだよ!」といわれてしまいますねw 私個人は”まだ”家を買ったことを後悔してませんし、良かったと思っています。
もちろん、家を買おうと思っている人にとって、メリットはいくらでも沸き出てきますし容易に想像がつくでしょうね。個人的に、マンションは何のために購入するのか理由が思いつかないのですが、一戸建については、猫の額ほどですが、庭がついたりとか、自由にいじれるとかありますが、やっぱり「我が屋」という満足感が一番なんですがね。車だっ週末ドライバーならトータルコストを考えれば、レンタルのほうがお得だけどやっぱり「マイカー」の響きには勝てないんですよねw ようは、最終的には「それ」なんですが、数千万の出費を自分に納得させるためには、もうちょっと自問自答しましょうw
●成り行きに任せて。。。
一戸建の一番のメリットは、土地です。もし家屋にボロが出たときには、家屋のみを立て直すことが、「個人の意志」でできるのです。これが、マンションとの大きな違いです。マンションも、本来ならば立て直しなどができるはずですが、住んでいる住民の事情はまさに十人十色。30年先の未来には、余裕があって建て直したいbと考える住民もいれば、とても建て直す余裕もない住民も居るはずです。そうなると、いざ建て直したいと思っても、一筋縄ではないようですね。一方、一戸建ならば、余裕があれば建て直せますし、建て直す余裕がなければ、ギリギリで住みつづけることも不可能ではないわけです。未来の自分の成り行きに、ある程度柔軟に対応できるのが、住んでいてもちょっとした安心につながります。そのかわり、固定資産などの割合は高いので税金もその分かかるというデメリットもありますが。。
●経済的に納得できるメリット。
よく、「家賃を払うよりも安い」とか「借りてるものに払いつづけるなら。。」というメリットを聞きます。私もその考えには、
精神的に賛成
経済的に反対
ですw 2人の私の葛藤としては賛成意見の理由は、上記のとおりなのですが、反対意見の経済面としての意見はかなり冷静にならないと導き出せませんw ハウスメーカーや仲介業者の営業さんにうまーくゴマカシテ納得させてもらうのですが、ここは1つネガティブにw
数千万の借金を背負うリスクは、今まで散々出てきたのですが、では実際に「月々の家賃」感覚でローンを返済するとどうなるか?これも一番最初に書いた「35年後の我が屋」という物理的な限界と、もう一つ金利と税金という経済的なダメージがあることを意外と忘れてしまいがちです。
●購入価格と背負う借金の間違い。
さて、最初の例で話した、3000万家を35年ローン(年利1.79%)で購入したとします。
「あ~今日から3000万の借金を抱えてしまった」
とブルーになっているようではまだまだ甘いw ローンですから、当然金利と言うものがあります。今低金利時代で変動利率では、2%弱でローンが組めますが、これが半端な感覚では、なかなか気付きませんが、実はすごいんですw
100円を年利2%で1年で返済したときの総支払額は
100円X1.02ですので、
102円。
「なーんだ、金利分は2円じゃん!」
なんて、思う人はいないと思いますが、
3000万を1.79%の金利35年で返済すると総支払額は何と、
約4060万
?
え”~w
●トータルコストを月にして換算すると。。
そう、35年と言う長い期間ですが、その間になんと1000万近くも利子を支払っていることになります。ようするに、3000万家を35年ローンで購入したとしたら、
「あ~今日から3000万の借金を抱えてしまった」
ではなく
「あ~今日から4060万の借金を抱えてしまった」
と嘆くのがどちらかと言うと、正解なんですねww さらに、固定資産税も年に約10数万かかります。35回を安くても10万(実際は13,4万といったところでしょうか。。)で350万の税金です。
う~~んw
本当は、一戸建やマンションでもいずれ修繕しなくてはならないのですが、それは、無視するとしても、35年間で4410万円(4060万+350万)を家に住むと言うことに費やしていることになります。
これを賃貸として考えて、35年X12ヶ月=420ヶ月分の賃貸料とすると、4410万÷420ヶ月で1月に換算するとアラびっくり!
月 10,5000円
という、なんとも10万円+消費税みたいな数字がでてきますw まあ、賃貸の場合更新料などもあるので、単純に12ヶ月で割るというわけには行きませんが、1年で1ヶ月分の更新が必要となると、年13ヶ月分の家賃ということで、
35年x13ヶ月=455ヶ月とすると
4410万÷455ヶ月
月 約96,923円
ということになります。
これが、安いか高いかは、地域にもよりますが、賃貸なのである程度古くなったら、住み替えるという最大の利点がありますので、引越し代も馬鹿になりませんが、家の修繕費とチャラと考えれば、
「35年間ある程度奇麗な9万円台の家賃の家に住める」
||
「35年間ローンを払い続けてマイホームで最後に土地が残る」
ということを天秤にかけることとなります。
ちょっと、いい感じになってきましたかね?
●忘れちゃいけない!
9万5千円の賃貸に35年間の生活と住宅ローンの生活で35年後におとづれる大きな違いは、
「土地が残る」
(家は資産価値としては0円と考えます)
ということです。これが、大きな違いなのです。仮に3000万の家の2000万が土地で売ったあとに手元に残るお金が1500万程度だったとします。ローン総額から土地の資産価値を引いた(または売却)ことを考えると、純粋に「住む」ということだけに費やした35年後の総決算額は
4410万円-1500万円=2910万円
ということになります。これを先ほどの年13ヶ月賃貸計算に直すと
2910万円÷455ヶ月=63,956円
おお!?マイホームを購入して35年で金利だの何だのネガティブなことを考えていたけど、
「35年間ある程度奇麗な6万3千円の賃貸に住む」
と
「35年間ローンを払い続けてマイホーム」
が35年の資産をチャラにした場合、イコールになります。こう考えると、地域にもよりますが、月6万3千円の賃貸とマイホームを考えると、断然マイホーム!って思えてくるような気がしてきますねb
●結局。。。。
結局賃貸は、賃貸物件のローン支払い金利と修繕費の積み立てと家主の利益を乗っけてるので、割高であることがなんとなく分かりますよね。ただ、借主は、住む場所を変えることで、住人の人生リスクを限りなく低くすることができるということができるのが、賃貸のメリットなわけで、逆にいえば、マイホームを購入するということは、
35年のリスクを個人で背負う
ということになるのです。でも、忘れちゃいけません。30台の人間が35年のローンを支払った時に総資産をチャラにしたとして、おとづれるその後の定年後の人生がまだあるのです。支払い終わった後の人生にほぼ何も残らないなんて恐ろしい未来予想図。いったいどうすればいいのでしょう。。。
答えは簡単。
35年でローンを返さなければいい。
ということになるのです。
?
当たり前ですが、35年ローンを40年に。。ということではなく、35年ローンを30年、20年とかにすることですよww また次の機会に書こうかと思いますが、月ベースで考えれば、
最低今の収入である程度余裕でローンが支払える。
ということが、ローンを組むための必須の条件ということを心に留めておきましょうb
そこら辺のローンテク、家庭内ファイナンスの考えはまた近いうちにUPしますb