熊本市では,10月1日からゴミの分別収集が厳密になった.他の都市並になったと言った方が正確かもしれない.
これまで,プラスチック容器包装のマーク(プラと回転矢印)が印刷されているにもかかわらず,燃やすゴミとして紙片クズと一緒にしていたが,分別しなさ いということになった.まとまった紙類は資源として回収することもあり,実施してみると,あらためて紙類は少なく,プラスチック容器包装の方が大勢を占め ることに気付かされた.
市民への広報活動もたいへんのようである.テレビでは市の専門家が,デモ用廃棄物サンプルをレポーターに分別させて,コメントしている映像が流されている.
番組を視聴していてすこし気になることがあった.汚れたものは水洗いして出すように言っていたが,身近にいる人達を観察すると,皆さん結構真面目に洗っ ているようである.熊本は地下水が豊富ではあるが,何となく気になることである.エコ,リサイクル,二酸化炭素削減等をトータルで考えると水の使い過ぎは たいへん気になる副産物である.
ポリエチレン等を化学的に再利用する際には,必ず洗浄するはずである.大量の水を必要とするような物や紙の部分を剥がすために水を使うような物は分別する必要はないのではないだろうか.
ゴミの分別に関しては,その不要論を唱える学者もいることは事実である.「ペットボトル」は分別回収しても再びペットボトルに再生することはできないよ うだ.回収しても再利用率が低いと主張する科学評論家もいるがはっきりしない.容器包装のリサイクルはビジネスにならないから行政が法律でやらざるをえな いという意見は本当かもしれない.放置しておくといい加減になってしまう人達を環境問題に絡めて,躾けるのに役に立っているという精神論までまかり通って いる.
この話題こそ,国の統計情報の信用性も含めて,経済的観点からbefore/afterが情報公開されることを望みたい.
(平成22年10月24日)