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家庭内を無線化するためにブロードバンドルーターとよばれる機器を使用する.ところが,このルーターなる物,利用者泣かせのもっとも代表的な代物のひとつである.
「ネットワークの高速化と,セキュリティの強化,ITの発達に伴う新技術導入に対応するため,ルーターを買い換える」ということであれば,聞こえはよいが,実際はそうではない.「不良品が多いため買い替えざるを得ない」と言っても過言ではない.家庭電化製品なら,すぐに問題になる代物である.無線ルーターは,一言で言えば購入して使用してみないと分からない商品といえる.利用者の使用環境が千差万別,日々変化する可能性があり,メーカーにとっても頭の痛い点が多々ある.私の場合,利用可能な無線LANの電波をスキャンさせると常に隣近所の電波が3〜4波飛び込んでくる.一昔前までは電波が干渉するようなことはなかったが,最近は当たり前になったようだ.「問題が起きたらチャンネルを変更するなどの操作をしなさい」とマニュアルに書かれている.別のメーカーのカタログを見ると,自動的にチャンネルを変更する機能を搭載していることを目玉にしているものもある.そのほか同じ周波数帯を使ったいろいろな家電製品が存在することも問題を複雑にしている可能性がある.
かなり前,有線から無線に切り替えてから,これまでに7台程度乗り換えた.その理由は以下の通りである.
セキュリティ強化への対応 WEP → WPA2
無線速度の高速化への対応 54 → 150 → 300
マルチSSID(古い周辺機器利用のため)
雷害による故障
電源アダプターの不良
電波が途切れる現象
私の場合,自宅サーバーを試験的に運用しているため,別の要因で問題が起きる.
ヘアピンNAT対応
ダイナミックDNSの対応
ケチの2台のいいとこ取り策
最近のブロードバンドルーターは,3種の機能を有している,ルーター,アクセスポイント,コンバーターである.有線ルーター(スイッチングハブ)に無線を飛ばす機能が付加されているので,それぞれが独立で機能する.
ジャンク品となった2台のブロードバンドルーターの機能を限定し,直列に接続してみた.
有線部は正常に稼働するが無線が途切れるブロードバンドルーターの無線機能をOFFにして,もう一台のブロードバンドルーター(自宅サーバー機能に問題があるので無線機能だけ稼動させた所謂「アクセスポイント」)に繋いでみたところ,上記のすべての不都合をクリアした無線ルーターが誕生した.
コロンブスの卵的発想であり,物を捨てることに不慣れな世代のあがきでもある.
なお,これらの機器はネット通販のレビューで評判が悪く,どんどん値下がりして,現在は60~70%引きで購入できる代物である.前者は2009年12月初値5972円であったものが現在は1500円程度で投売りされている.後者も同じである.レビューやクチコミでは「買わない方がよい」と書かれている一方,「結構使える」と書いている人もいる.多数決なら「買わない方がよい」が多いようだ.本稿では機種名は画像として記載した.
追記 もっと吟味して購入すれば,このようなことにはならなかったのではと言われるかも知れないが,それは現時点での話であり,メーカーが発表した時点では報道機関向けのメッセージを信じるしかない.この種の商品は外国メーカーのOEMであるため,発売後提供されるファームウエア(修正プログラムのROM)も外国のオリジナルを利用した方がよいと主張しているマニアがいる.
(2013.4.5)