熊本地震で石垣が崩れ、隅石1本で支えている飯田丸五階櫓の姿は,熊本の頑張る姿の象徴としてよく知られている.現在,倒壊防止の緊急工事が進行中である.
ところが,もうひとつ「角石」で崩壊を免れているように見える櫓がある.次図の左上(白矢印)に位置する戌亥櫓である.西出丸の北西隅,戌亥の方向に位置し,木造ニ層三階の隅櫓である(2003年復元).
Googleストリートビューを以下に示した.飯田丸五階櫓は中央下部黄丸.戌亥櫓は左上白矢印
二の丸広場から空堀を隔てて見る長塀(西出丸塀)の左端(城郭の北西端)に位置する.奥には宇土櫓,天守閣が見える.
地震後に撮られた戌亥櫓,向かって左隅の角石でかろうじて立っている(提供キロクマ).
戌亥櫓に連なる長塀も崩れている.
2011年に筆者が撮影した西出丸塀(2003年復元),西大手門まで157mと長く普通のカメラでは一度に撮影できない.
最近,二の丸広場,加藤神社までは行けるようになり,戌亥櫓,宇土櫓,小天守,大天守をこれまで近くで見ることができるようになった.余震によって崩壊が進まないことを祈りたい.
追記
・飯田丸五階櫓に関しては,現在倒壊防止の緊急工事が進行中である. 飯田丸五階櫓の倒壊防止画像を参照.
・戌亥櫓の石垣が次第に膨れていく様子を観察していた方「くまもとよかとこ案内人の会」の画像記録.
・地震後の航空写真