Google Japan Blog (Google のサービスや技術に関する 最新情報を提供 )によると,7月20日に以下のメッセージが掲載されていた.
2016年7月20日水曜日
Google は、本日、熊本地震で被害を受けた益城町、西原村、南阿蘇村のストリートビュー画像を公開しました。同地域のストリートビューは、県内の自治体の方とご相 談の上、被災状況を記録することを目的に 2016 年 5 月から 6 月にかけて撮影しました。
中略
公開にあたり、益城町 町長 西村博則 (にしむらひろのり) 様から、下記の通りコメントをお寄せいただきました。 「震災から 3 ヶ月が経過しようとしていますが、倒壊した多くの家屋を見ると、復興は道半ばと感じています。その一方で、震災の甚大な被害の状況を記録・保存し、復興の 状況を後世に引き継ぐことは、大変重要な課題となっていました。本プロジェクトが、震災の記憶の風化を防ぎ、後世に残るような復興の記録となることを期待 しています。」
このストリートビュー画像が、熊本地震による被害をより深く知るきっかけとなり、今後、減災や防災を考える上での貴重な資料となることを期待しています。
熊本地震で甚大な被害を受けた益城町、西原村、南阿蘇村のストリートビューである.早速,Googleのストリートビュー撮影車が走り回るのを疑問視する意見が出ている.私は,平成7年阪神淡路大震災の際に,神戸大学の先生から「地震後の街を見ておいた方がよいのでは,人生観が変わると思いますよ」と言われたことがあった.その時は,その先生の真意を完全に把握しないまま,時間が経ち,かなりの時間の後,神戸に立ち寄ったが,地震の跡形も見出すことはできなかった.その後,平成19年(2007年)に能登半島地震,新潟県中越沖地震,平成23年(2011年)には東北地方太平洋沖地震が起こった.知人の意図を汲み取り,日頃の地震対策を心がけていたため,今回の熊本地震では大禍なかった.そのような意味からすると,「震災記憶の風化」を防止するためストリートビューは役に立つはずである.
以下のストリートビューは,益城町役場近くの民家群である.マウスを<>に沿って動かし,周囲を見てほしい.皆,比較的新しい家である.
大規模に損壊した家のすぐ近くに,一見被害のないように見える住宅も存在する.運命を決めた要因がいかなるものか素人にはまったく理解できない.一瞬にして平穏を奪われた住人は今どうしているのだろうかと心配である.今後の地震対策のため,専門家の解析と耐震基準の見直しが必須と思われる.
次図は県道28号線(熊本ー高森)木山交差点近くのストリートビューである(熊本方面向き).この道路から両側に一歩入った地点の被害が大きい.この地点から右へ進むと上記のストリートビューの地点,左へ進むと秋津川へ出る.道両側の被害が酷い.