2010/5/17日朝のNHKで,所変われば,ワカメは悪者という話を報じていた.
ニュージーランドの養殖業者がワカメの繁殖で,漁獲が減り泣いているという.おまけに網を引き上げると重さで網が破れる等の被害も出ているようである.
その原因は,船のバラスト水のためというから,対策が大変である.船は荷物を下ろすと,浮き上がり不安定になるため,大量の海水を船底に注入する.荷物 を積むときは逆の操作をするわけだから,何万キロも離れた港間で海水のカクテルができるわけである.日本や韓国の港で注入した海水にワカメの胞子が混入 し,それがニュージーランドの海で放出され繁殖しているわけである.ニュージーランド人はワカメは食べないため,処理に困っているとのことである.
ニュージーランドの限らず,世界中で問題になっており,浄化することが義務付けされる動きがあると報じていた.設置には高額の経費が嵩みそれが商品に転嫁されたり,荷下ろしができない等の問題が生じる可能性があるようである.
日本は中東から大量の原油を運んでくる.その際,往路は屋久島の淡水を砂漠の国に運んでいるという記事を読んだことがある.この話,その後どうなったのだろうか.この報道を担当した記者が生まれる前の話である.調べてみる必要があるようである.
最近,東京湾で熱帯の海藻や魚が確認され,地球温暖化の影響と云う人がいるが,バラスト水に運ばれてくる可能性も否定できない.
[一言] ネットで調べると,タンカーによる淡水輸出のアイディアが提案されていた.タンカーによる淡水輸出はアイディアだけであった可能性がある.
(平成22年5月17日)