親戚の70歳をこえた老人間でインターネットを使ったテレビ電話を行うことにした. ことの始まりは,姪が外国に留学するにあたり, 父親がYahooメッセンジャーをテストしておきたいという話に気軽に承知したというのが真相である.
iMacなどには, 最初からそれを想定したテレビカメラやマイクが付いているので, 簡単にテストできると思ったが, 相手は, ヘッドセット後付けのWindows機, さらには, Macとはアプリケーション開発レベルが違い, メニュー画面, 設定, 操作等で微妙に異なるところがあり, 四苦八苦した. とりあえず, こちらもWindows機を使って, 通常の電話片手にインストールや設定を行ったが, 用語やその存在意義の説明に苦労した. インストールが終了しても用済みのwindowを閉じてないため, どのwindowを見てよいのか分からないという具合である, さらに, 画面を見る際の年寄り特有の見方が問題であるようだ. 車の運転の際に, バックミラーをまんべんなく見るように努めるのと同じであるが, それができないらしい. 全体をちょっと見て, いろいろなメッセージやボタンの中から必要なものを探すのにかなり時間がかかる. ちょっとでもよいから, ヘルプ,オンラインマニュアル, Q&A等を見てほしいが, 要求したらやる気がなくなるのは確実である. とにかくすべてを教える必要がある. 同じことを繰り返し繰り返し経験しながら憶えるしかない.
もっとも苦労したのは, 画像を見せるか否か, そのための可否の確認への対応である. その点ではSkypeは簡単であり,通話と映像が同期しているので,お年寄り向きかもしれない.
とりあえず, 4名のお年寄りがテレビ電話に対応できるようになった. 皆, 無料であることを喜んでいるようだ.
[一言] 薬剤師の卒後教育はこんなものになるだろうと思った.
実務実習の巡回指導に加えて, インターネットを使ったテレビ電話を利用することを6年制設置申請書に書いたのだが, どうなっているのだろう.
(平成22年5月30日)