連続周辺環状反応
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周辺環状反応を連続的に配置することにより,各段階の生成物や中間体を単離することなく,効率的にone-potで分子骨格を構築することができる.
現在までに見出したカスケード反応は,下記のような「反応の組み合わせ」である.
◯ [3,3]-シグマトロピー転位反応→レトロエン反応
◯ [3,3]-シグマトロピー転位反応→レトロエン反応→分子内環化付加反応
◯ 分子間1,3-双極性付加反応→[1,5]-シグマトロピー転位反応→キレトロピー反応
◯ 分子間1,3-双極性反応→[1,5]-シグマトロピー転位反応→分子間エン反応
◯ 分子間環化付加反応→シグマトロピー転位反応→分子内光環化付加反応
◯ 分子間環化付加反応→キレトロピー反応→分子内熱環化付加反応
◯ 1,4-付加反応→[1,5]-シグマトロピー転位反応→分子内環化反応→脱水素芳香化反応
◯ 1,4-付加反応→エン反応(分子内環化反応)
◯ 1,6-付加反応→1,4-付加反応(分子内環化反応)
不飽和キサンテート類
Allylic alcohol から allylic thiol への変換反応 ([3,3]-Sigmatropic rearrangement)
2π+2π+2σの6π電子が関与する熱で起る反応である(4n+2電子系).
フロンティア軌道法では,HOMO, LUMO, HOMOの環式三体相互作用で反応解析できる.HOMO-LUMOは位相が合い,HOMO-HOMOは逆位相で相互作用すると安定化する.
β-CyD空洞内に於ける分子内転位反応を利用した不斉誘起
βシクロデキストリンの抱接化合物(結晶)を加熱すると,空洞内を反応場として,allylic転位反応が進行する.その際,不斉誘起が観察される.
Allylic Sulfide の合成 ( [3,3]-Sigmatropic rearrangement-Retro ene reaction )
2π+2σ+2σの6π電子が関与する熱反応(キレトロピー)である.
フロンティア軌道法では,HOMO, LUMO, LUMOの環式三体相互作用で反応解析できる.
不飽和キサンテート類の三連続ペリ環状反応 ( [3,3]-Sigmatropic rearrangement-Retro ene reaction-Diels-Alder reaction )
ジエノールxanthateのallylあるいはpropargylエステルを加熱すると,[3,3]-Sigmatropic 転位反応,Retro ene 反応,分子内Diels-Alder 反応を経由してワンポットでイソベンゾチオフェン誘導体が生成する.
Allylic Xanthogenateの転位を経る対称型トリチオ炭酸エステルの形成反応
[3,3]-sigmatropy -> [3,3]-sigmatropy -> retro eneの連続反応である.[3,3]-sigmatropy -> retro eneの連続反応と見なすべきかもしれない.
薬学雑誌総説(退職記念)
Aromatic N-Oxide 類
Pyridine N-Oxide類の連続ペリ環状反応 (1,3-Dipolar reaction-[1,5]-Sigmatropic rearrangement)
イソシアネートとの反応
アレンとの反応
ケテンとの反応
Pyrazolone N,N-Dioxide類の新規反応
Dihydropyrazineの反応性
Cyclopentadienone 類
Cyclopentadienone 類の連続ペリ環状反応( 環化付加反応ーシグマとロピー転位反応 )
アゼピン,トロポニン,オキセピンとのペリ環状反応
シクロオクタテトラエンとのペリ環状反応
シクロペンタジエノンと不飽和アミンとの反応( 1,4-付加,1,5-シグマトロピー,Diels-Alder反応 )
シクロペンタジエノンとPropagyl alcohol類との反応 (発展版)
塩基存在下反応させると,前項と同様の機構により,4,5が生成する.その際,DIels-Alder反応に由来する3も少量得られる.
シクロペンタジエノンとPropagyl alkyl ketone類との反応 (さらなる発展版)
連続ペリ環状反応によるかご型分子骨格合成(アゼピンとのぺり環状反応生成物の光環化反応)
光環化カゴ型化合物の>Ph-Ph<の単結合は1.657Åの結合距離を有していることが分かった.
Isotwisteneの合成
分子間DA反応 → キレトロピー反応 → 分子内DA反応
直鎖ジエン化合物との連続周辺環状反応(分子間DA反応ーキレトロピー反応ー分子内DA反応)
分子間DA反応 → キレトロピー反応 → 分子内DA反応