検証88
本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。ここで検証するサイトの多くは日本語対応しており、さらに少なくとも一部のサイトについて日本人に向けた勧誘が行われている実態や被害報告が確認されていて単に無登録の違法業者であるというだけでなく、詐欺目的のサイトである疑いが極めて濃厚と考えられます。そして本ページで検証したサイトを2022年8月に再訪してみましたが現在でもアクセス可能なのは1つのサイトだけで他の全てのサイトは何の告知もなく閉鎖されているようです。告知なしで閉鎖されてしまうというのはまともな仮想通貨取引所のサイトとは到底思えません。
削除の解除の再検討をお願いします。→ 姉妹サイト雑記0
このサイトは最近、ニュースで頻繁に報道されているいわゆるSNS型投資詐欺、非常に被害者が多い中国系の詐欺グループと戦っているサイトです。このブログを削除 (閲覧不能) にしているのは詐欺グループに味方するも同然です。プラットフォーム企業としての社会的責任を考慮して頂けるよう配慮をお願いします。特にこのページで検証したサイトは2024年3月現在で全て何の告知もなく閉鎖されています。まともな投資サイトだったとは思えませんし、本ページ削除の意味がありません。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」、「検証82」、「検証83」、「検証84」、「検証85」、「検証86」、「検証87」で検証してきたTinderを始めとするマッチングサイト (出会い系サイト) やSNSで外国人による勧誘が行われているという共通点がある一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証26ページ目です。「検証89」、「検証90」、「検証91」、「検証92」、「検証93」、「検証94」、「検証95」、「検証96」、「検証97」、「検証98」、「検証99」、「検証100」、「検証101」、「検証102」、「検証103」、「検証104」、「検証105」、「検証106」、「検証107」、「検証108」、「検証109」、「検証110」、「検証111」、「検証112」、「検証113」、「検証114」、「検証115」、「検証116」、「検証117」、「検証118」、「検証119」、「検証120」、「検証121」、「検証122」、「検証123」、「検証124」、「検証125」、「検証126」、「検証127」、「検証128」、「検証129」、「検証130」、「検証131」、「検証132」、「検証133」、「検証134」、「検証135」、「検証136」、「検証137」、「検証138」、「検証139」、「検証140」、「検証141」、「検証142」、「検証143」、「検証144」、「検証145」、「検証146」、「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。本ページでは以下を検証します。ゴールドコインというサイトが5つ、ワールドコインというサイトが6つ含まれています。
●bybit (バイビット www.by-bit.me/)
●Goldbit (ゴールドビット www.goldbit.me/)
●Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion.net/#/home)
●GsailEx (www.gsailex.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.worldcoino.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp2.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp3.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp4.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp5.com/#/home)
●Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion3.net/)
●Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion2.net/)
●Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion4.net/)
●Goldcoin (ゴールドコイン www.dm9588.com/#/home)
●App-coins [APCトークン] (App-コインズ appcoinsshop.com/index)
●mm-coin [MMCコイン] (mm-コイン www.mm-coin.com/index.html)
●Lafebit [CEYコイン] (www.lafebit.com/)
●Bitbear [BEARコイン] (ビットベアー bitbear.cc/)
●Heloex (www.heloex.org/)
●OTE (www.ote-ex.com/)
●DTAEX (www.dtaex.org/)
●BRT (www.brt-ex.com/)
●BITCW (bitcw.org/)
●BKBCoin (BKBコイン bkbcoin.com/)
●Bitseals (ビットシールズ www.lafebit.com/)
●Bitseals (ビットシールズ www.bitseals.com/)
まずおそらく同じグループによる可能性が高い以下の2つのサイトを検証します。
●bybit (バイビット www.by-bit.me/)
●Goldbit (ゴールドビット www.goldbit.me/)
いずれもYahoo知恵袋に相次いで質問投稿が出てきたサイトです。まずバイビットに関する投稿を引用します。
▼2020年12月23日投稿 (かなり長いのでキャプ2つに分けます。)
Chatアプリで知り合った中国人女性から勧誘されて最初は儲かっているような錯覚を与えられるが結局出金出来なくなったという経緯は「検証63」以降で説明している中国系の詐欺グループによると思われる詐欺の典型的な経緯と思われます。リンクのURLの最後にアフィリエイターのIDと思われる部分があるので勧誘してきたのは詐欺グループに属する人物ではなく、アフィリエイト報酬目的の人物と思われます。
詳しい状況はよく分かりませんがネットで知り合った自称・シンガポール人に勧誘されて入金したところ、出金に困難が生じているようです。
この投稿では「上海の方」からゴールドビットを紹介されたとあるだけで詳細が分かりません。
この投稿ではWhat's appで知り合い、wechatでやり取りを続けていた人物から勧誘されてゴールドビットに入金してしまったようです。利益が出たので出金しようとしたら口座が凍結され、デボジットを支払わないとアカウントが閉鎖されると通告されたようです。色々と理由を並べて追加入金を要求するのは最近の詐欺の手口とも一致します。
さらにTwitterでもゴールドビットでの投資を勧誘されたという投稿を見つけました。
WeChatで知り合った中国人女性にゴールドビットへの投資をかなり執拗に勧誘されたようです。
とにかくこれらの投稿に書かれていたURLアドレスからサイトにアクセスしてみました。以下が順にバイビット、ゴールドビットのそれぞれのサイトの冒頭部のキャプです。
これといった特徴のない地味な印象の冒頭部で表示言語の選択肢はいずれの場合も右上のプルダウンメニューに見える日本語、香港語、英語、韓国語の4つになっています。この冒頭部に続いては取り扱い仮想通貨のリストがリアルタイムの相場情報と共に示されています。まずバイビットについては以下のキャプに示した10種類の仮想通貨が取引されているようです。
10種類の仮想通貨が取引されているようですが、ビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、リップル (XRP)、イオス (EOS)、ダッシュ (DASH)、イーサリアムクラシック (ETC)、ビットコインキャッシュ (BCH)、トロン (TRX)、ネオ (NEO)と9つまではメジャーな仮想通貨が並んでいますがORAという仮想通貨については仮想通貨データーベースのCoinMarketCapで調べても該当がありません。どうやらアイコンがこのバイビットというサイト冒頭の左上のあるバイビット自体のアイコンと一致しているのでこのバイビットという取引所独自の仮想通貨ではないかと思われます。このORAという仮想通貨についてはまた後述します。
次にゴールドビットの取り扱い仮想通貨リストです。
こちらもビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、イオス (EOS)、リップル (XRP)、ダッシュ (DASH)、ジーキャッシュ (ZEC)、ネオ (NEO)、ビットコインキャッシュ (BCH)まではメジャーな仮想通貨ですが最後のGTBという仮想通貨についてはやはり仮想通貨データーベースのCoinMarketCapで調べても該当がありません。GTBのロゴがゴールドビットのサイトの冒頭にあるゴールドビット自体のロゴと一致していることからGTBもゴールドビット取引所独自の仮想通貨である可能性が高いです。このGTBという仮想通貨についても後述します。
この取り扱い仮想通貨リストの下にはサイトの特長を3~4項目にまとめてイラスト付きで説明する部分があります。これもバイビット、ゴールドビットの順でキャプを示します。
「検証63」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺サイトでしばしば同様の特長を説明する部分を見ることがありますが、この部分についてはこれまで検証してきたサイトとは特に似ているようには思えません。またバイビットとゴールドビットで比較してもこの部分では似ているようには見えません。
さらにこの特長をまとめた部分に続くのが以下の示したQRコードが用意されている部分です。以下も順にバイビット、ゴールドビットのサイトからのキャプです。
見かけはこの部分についても2つのサイトで全く似ていませんが「いつでもどこでも安全なトランザクションを開く」という文章は全く同じです。この文章は英語表示にした場合でも2つのサイトで共通して「Open secure transactions anytime, anywhere」となります。
そしてさらに以下のキャプに示した脚注部分でも2つのサイトは似ている部分があるように思われました。以下、順にバイビットとゴールドビットのサイトからのキャプです。
さらにこの脚注部分については既視感を感じたのでこれまで検証してきたサイトを振り返ってみると既に閉鎖されているサイトですが「検証77」で検証したOkeylife (オーケーライフ www.oklifecoin.com/) というサイトの脚注部分に似ているように思われました (以下のキャプ参照)。
特に脚注の右半分、メールアドレスが記されている部分が似ているように思われます。3つのサイトの相当部分を拡大して以下にキャプを並べてみます。以下も順にバイビット、ゴールドビット、オーケーライフのサイトからのキャプです。
この部分だけ見ると3つのサイトはとても偶然とは思えないほどに似ています。例えば「マネーロンダリング防止契約のダウンロード」という項目が共通して見られますし、右下の「カスタマーサービスに連絡する」という部分もゴールドビットが色違いなだけでそっくりです。さらにそれぞれのサイトの連絡先情報だけメールアドレスが記されていますがいずれも無料登録できるgmailのアドレスです。
バイビット: bybitserver@gmail.com
ゴールドビット: goldbitserver@gmail.com
オーケーライフ: okeylife188@gmail.com
仮想通貨取引所の連絡先情報がフリーメールのアドレスというのは有り得ません。情報開示は明らかに不適切ですし、ライセンス関係の記述も見当たりません。
そしてgmailのメールアドレスを連絡先としているというのはオーケーライフだけでなく、「検証70」で検証したLUCKJUPITERCOIN.COM (ラックジュピターコインドットコム www.luckjupitercoin.com/) やBST (www.baishitecoin.net/) 、さらに「検証77」でオーケーライフと並んで検証したBit-unlimited (ビットアンリミテッド www.bit-unlimited.com/) 、GVCOIN / GLOBAL VILLAGECOIN.COM (GVコイン/グローバルビレッジコイン www.globalvillagecoin.com/)、Gudecoin (Gudeコイン www.gudecoin.com/)となどオーケーライフと同じグループによる可能性が高いサイトで共通した特徴です。断言までは出来ませんがバイビットやゴールドビットはこれらのサイトと同じグループによって運営されている可能性が充分に考えられます。
次にバイビット固有の仮想通貨と思われるORA、ゴールドビット固有の仮想通貨と思われるGTBについてチャートを確認してみました。まず以下はバイビットにおけるORAのUSDT建て日足チャートです。
このチャートは非常に不自然です。相場は殆ど一方的な右肩上がりで陰線も殆どありません。さらに出来高が週末もこのチャートの期間に含まれている年末年始も関係なく一方的に増え続けるなど非常に不自然です。現実の相場を反映したチャートとは思えません。
次がゴールドビットのサイトで取引されているGBTという仮想通貨のUSDT建て日足チャートです。
このGTBについても上場2日目に急激な上昇の後はほぼ一定の割合での右肩上がりで相場が上昇し続けています。出来高が週末も年末年始も関係なくほぼ一定の割合で増え続けているのも上のORAの日足チャートと同じで現実の相場を反映しているとは信じ難いです。
また特にゴールドビットのチャートは以下にキャプを再掲しましたが「検証77」で検証したGVコインのチャートと形式などが非常によく似ています。
これら5分足チャートで気になるのは出来高の推移です。ORAの場合、5分間で15M (1500万枚)前後、GTBの場合5分間で25M (2500万枚)前後の取引が殆ど増減もなく成立しています。ORAはこのキャプを取得した時点での相場が1.37ドルほどですから5分間に2000万ドル、1ドル=100円で計算しても20億円という巨額の取引が間断なく成立していることになります。同様にゴールドビットのGTBについても現時点での相場が2.36ドルほどですから5分間に5900万ドル、1ドル=100円で計算しても59億円という巨額の取引が成立しているということがこれらのチャートから読み取れます。だとすればこれらの仮想通貨の取引には相当に多くの人が参加していなければおかしいです。
ところがアクセス状況を調べられるサイトでバイビットへのアクセス、ゴールドビットへのアクセスを調べてみると以下のような結果になります。
バイビットへの独立訪問者数が1日平均で148人、1日平均のページビューが444回、ゴールドビットへの独立訪問者数やページビューは検出限界以下という結果になります。どう考えてもこれら全く聞き慣れない仮想通貨の5分足チャートで間断なく取引が行われ、数十億円単位の取引が成立しているサイトへのアクセス状況とは全く思えません。
総合的に判断してバイビットやゴールドビットは到底信頼出来る仮想通貨取引所のサイトとは思えません。連絡先情報はフリーメールのアドレスのみ、ライセンスに関する記載もなし、チャートは現実の取引を反映しているとは到底思えません。さらに最初に引用したように既に出金出来なくなったという被害報告が出ており、勧誘の手口はこれまで確認されている詐欺サイトと明らかに似通っています。また既に閉鎖されている一連のサイトと同じグループによる運営の疑いも濃厚です。
これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
※付記
バイビットに誘導されて出金出来なくなった被害者が被害を受けた経緯を専用Twitterアカウントで語って注意を呼び掛けています。参考にしてください。
●Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion.net/#/home)
●GsailEx (www.gsailex.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.worldcoino.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp2.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp3.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp4.com/#/home)
●World coin (ワールドコイン www.ubsjp5.com/#/home)
最初のゴールドコインはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外の7つのサイトはゴールドコインのサイトからの画像検索で発見したサイトです。そしてこれらのサイトは既に閉鎖されていますが上で検証したバイビット (www.by-bit.me/) のサイトのかなり似ていて同じ系列と思われます。
まずYahoo知恵袋に出てきたゴールドコインのサイトに関する投稿を添付されていた画像と共に引用します。
詳しい状況は分かりませんがマッチングアプリで知り合った自称・マレーシア国籍の中国系の人物から投資勧誘されたようです。添付画像に誘導されたGoldcoin (ゴールドコイン) というサイトの名称とURLアドレスが記されているので早速このゴールドコインというサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭部のキャプを示します。
▼Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion.net/#/home)
表示言語の選択肢は上のキャプの右端にプルダウンメニューが見えますが香港語、英語、日本語、韓国語の4つになっています。
そして本項目の最初に書きましたがこのゴールドコインのサイトからの画像検索で明らかに同じグループによって同じテンプレートから作られたと思われる関連サイトが7つも見つかってきました。それら7つのサイトについても以下にサイト冒頭のキャプを表題と同じ順で示していきます。
▼GsailEx (www.gsailex.com/#/home)
この場合にも表示言語の選択肢は香港語、英語、日本語、韓国語の4つです。
▼World coin (ワールドコイン www.worldcoino.com/#/home)
ワールドコインというサイトが6つありますがその1つ目です。表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、日本語、韓国語の5つです。
▼World coin (ワールドコイン www.ubsjp.com/#/home)
6つのワールドコインというサイトの2つ目です。表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、日本語、韓国語の5つです。
▼World coin (ワールドコイン www.ubsjp2.com/#/home)
6つのワールドコインというサイトの3つ目です。表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、日本語、韓国語の5つです。
▼World coin (ワールドコイン www.ubsjp3.com/#/home)
6つのワールドコインというサイトの4つ目です。表示言語の選択肢はここでも中国語、香港語、英語、日本語、韓国語の5つです。
▼World coin (ワールドコイン www.ubsjp4.com/#/home)
6つのワールドコインというサイトの5番目です。表示言語の選択肢はここでも中国語、香港語、英語、日本語、韓国語の5つです。
▼World coin (ワールドコイン www.ubsjp5.com/#/home)
6つのワールドコインというサイトの6番目です。表示言語の選択肢はここでも中国語、香港語、英語、日本語、韓国語の5つです。
わざわざ指摘するまでもありませんがこれら8つのサイトはこの冒頭部で互いに非常によく似ています。特に6つ存在するワールドコインのサイトはロゴや表示言語の選択肢も全く同じで互いに区別出来ません。
またこの冒頭部は以下にキャプを再掲しますが上で検証したバイビットのサイトの冒頭部にかなり似ています。
本項で検証している8つのサイトのキャプの中央に書かれている文章が
>グローバルなデジタル資産サービスプラットフォーム
であるのに対してバイビットのサイトでは相当する位置に
>グローバルデジタル資産サービスプラットフォーム
と書かれています。「グローバル」の次に「な」が入っているかいないかの違いしかありません。背景色とか表示言語を選択するプルダウンメニューなども非常によく似ています。これは偶然とは思えません。上で検証したバイビットのサイトと本項で検証している8つのサイトは同じグループによって同じテンプレートから作られたサイトの可能性が高いです。
さらにこれら8つのサイト、そしてバイビットのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。以下には8つのサイトに共通して存在するサイトの特長を3項目にまとめて簡単なイラスト付きで説明している部分のキャプを表題と同じ順で並べてみます。まずゴールドコイン、GsailExの2つのサイトからのキャプを順に並べます。
さらに6つのワールドコインのサイトのキャプを表題と同じ順で並べます。
実は最初のゴールドコインのサイトのこのイラスト部分を画像検索に掛けて他の7つのサイトを見つけてきたので似ているのは当然なのですが8つのキャプ画像は互いに全く同じに見えます。つまりこの3つの特長をまとめた部分については8つのサイトは全く同じです。さらに上で検証したバイビットのサイトにも以下に再掲しますが同じく3つの特長をイラスト付きでまとめた部分があり、本項で検証している8つのサイトのものと極めてよく似ています。
イラスト部分については全く同じに見えます。イラストの下に添えられている文章は「セキュリティ」と「安全性」、「効率が高い」と「効率的」の違いなど互いに全く同じというわけではないようですがやはり全体として極めてよく似ています。本項で検証している8つのサイトはバイビットのサイトと同じグループによるサイトとしか思われません。
さらに8つのサイトの8つのキャプを並べるのはもう止めておきますが本項で検証している8つのサイトにはアプリをダウンロードする為のQRコードが用意されています。以下にはゴールドコインのサイトからのキャプを代表として示します。
この部分についても上で検証し、既に閉鎖されたバイビットのサイトにも以下にキャプを再掲しますが非常によく似た部分がありました。
文章部分は多少変わっていますがやはりこの部分でもバイビットのサイトとゴールドコイン (および本項で検証している他の7つのサイト) は互いに極めて似ています。
次に本項で検証している8つのサイトで連絡先情報を探しましたがバイビットの場合と同じで脚注部分にメールアドレスがあるだけです。またそのメールアドレスにも異様な点があります。以下にゴールデンコイン、GsailEx、ワールドコイン (www.worldcoino.com)、ワールドコイン (www.ubsjp.com) の4つについて脚注のメールアドレスが記されている部分のキャプを示します。
これら4つのサイトに記されているメールアドレスを以下にまとめます。
ゴールデンコイン (www.goldcion.net): service@goldcion.net
GsailEx (www.gsailex.com): service@gsailex.com
ワールドコイン (www.worldcoino.com): service@worldcoino.com
ワールドコイン (www.ubsjp.com) : service@worldcoino.com
最初の3つのサイト、ゴールデンコイン、GsailEx、ワールドコイン (www.worldcoino.com)についてはサイトのURLアドレスのドメイン名の部分とメールアドレスのドメイン名の部分が完全に一致しています。ところが表題4番目のワールドコイン (www.ubsjp.com) のサイトに記されているメールアドレスは3番目のワールドコイン (www.worldcoino.com) のサイトに記されているメールアドレスと同じです。さらにキャプは省略しますが、表題の5番目~8番目の残り4つのワールドコインのサイトに記されているメールアドレスも全く同じです。つまり全部で6つのワールドコインというURLアドレスの異なるサイトがあるのですがそれらのサイトに記されているメールアドレスは全て同一なのです。となれば運営元は全て同一としか思えません。一体、なぜ運営元が同じとしか思えないワールドコインのサイトは6つもあるのでしょうか?全く意味が分かりません。
さらに運営元に関する情報、連絡先情報がないかと考えて例によってサイトのWho Is 情報を確認しましたが8つのサイトのいずれのWho Is 情報にも残念ながら連絡先、運営元に関する情報は見つかりません。Who Is 情報に記されているサイトの登録・開設日 (Creation Date) だけ以下にまとめます。
ゴールデンコイン (www.goldcion.net): 2021年4月25日
GsailEx (www.gsailex.com): 2021年5月17日
ワールドコイン (www.worldcoino.com): 2021年7月22日
ワールドコイン (www.ubsjp.com) : 2021年3月23日
ワールドコイン (www.ubsjp2.com): 2021年6月4日
ワールドコイン (www.ubsjp3.com): 2021年6月4日
ワールドコイン (www.ubsjp4.com): 2021年6月4日
ワールドコイン (www.ubsjp5.com): 2021年6月4日
やはりいずれも2021年3月以降に開設されたかなり新しいサイトであることが分かります。5~8番目の4つのワールドコインのサイトは全て2021年6月4日に登録・開設されています。明らかに互いに酷似したサイトがこれだけ短期間に8つも立ち上げられているというだけで明らかに異様です。
さらにこれらのサイトでは勧誘されたという報告が1件確認されているだけですが、同じ運営によるサイトであった可能性が極めて高いバイビットのサイトでは被害報告が出ており、しかもそのバイビットのサイトは何の告知もなく閉鎖されているのですから詐欺目的のサイトであったと考えざるを得ません。本項で検証した計8つのサイトも極めて危険なサイトと考えざるを得ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
●Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion3.net/)
●Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion2.net/)
●Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion4.net/)
●Goldcoin (ゴールドコイン www.dm9588.com/#/home)
これら4つのサイトは上で検証したゴールドコインのサイト (www.goldcion.net/#/home) をコピーしてURLアドレスを少し変えただけのサイトのようです。最初のゴールドコイン (www.goldcion3.net/) というサイトについてYahoo知恵袋に質問が出てきたことからこれらのサイトの存在に気が付くことになりました。まずそのYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
どういう経緯でこの質問をしているのか全く情報がありませんがいきなりURLアドレスが示されています。ともかくこのURLアドレスにアクセスしてみました。
これはサイトのトップページではなく、スマホアプリのダウンロードページのようですが直ぐに上で検証したGoldcoin (ゴールドコイン www.goldcion.net/#/home) のサイトのアプリダウンロードのページ (download.goldcion.net/) と酷似していることに気がつきました。そこで以前に検証したゴールドコインのサイトと同様のトップページが存在することが予想されました。
▼以前に検証したゴールドコインのサイト
ダウンロードページ: https://download.goldcion.net/
トップページ: https://www.goldcion.net/#/home
新たに見つかってきたゴールドコインのサイト
ダウンロードページ: https://download.goldcion3.net/
というURLアドレスから新たなゴールドコインのサイトのトップページの以下のURLアドレスを予測しました。
トップページ: https://www.goldcion3.net/#/home
そして実際に予測されたURLアドレスのトップページが確認されました。さらに以前のサイトのURLアドレスの「goldcion」の部分が新サイトで「goldcion3」になっていたことから「goldcion2」とか「goldcion4」のサイトも存在するのではないかと考えてアクセスしてみるとまさに予測通り3番目、4番目のゴールドコインのサイトが見つかってきたということになります。ちなみに「goldcion0」、「goldcion1」、「goldcion5」、「goldcion6」などといったURLアドレスも試してみましたがこれらのURLアドレスのサイトは存在しないようです。
さらに調べてみるとこれら新たに見つかってきた3つのゴールドコインという名称のサイト、さらに以前に検証したゴールドコインのサイトは全て同じIPアドレス (18.166.62.74) 上にあることが判明しました。そこでさらに同じIPアドレス (18.166.62.74) 上にあるサイトを探して見つかってきたのが表題4番目のゴールドコインのサイト (www.dm9588.com/#/home) です。つまり5つのゴールドコインという名称のサイトが全て同じIPアドレス上にあることになります。
ここで検証する4つのゴールドコインのサイトのトップページのキャプ画像を以下に順に示します。
▼Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion3.net/#/home)
▼Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion2.net/#/home)
▼Goldcoin (ゴールドコイン www.goldcion4.net/#/home)
▼Goldcoin (ゴールドコイン www.dm9588.com/#/home)
これら新たに見つかった4つのゴールドコインのサイトの冒頭部は以前に検証し、以下にキャプを再掲したゴールドコインのサイトの冒頭部と全く同じに見えます。表示言語の選択肢も全て香港語、英語、日本語、韓国語の4つで共通しています。
さらに新たに見つかってきた3つのサイトの比較を続けます。以下には以前のゴールドコインのサイトの検証でも取り上げたサイトの特長を3項目にまとめて説明している部分のキャプを本項で検証している4つのゴールドコインのサイトについて並べてみました。
この部分でも3つのサイトは互いに全く区別出来ません。さらに以下に再掲した以前に検証したゴールドコインからのキャプと比較しても全く同じに見えます。
次は各サイトの脚注部分にあるメールアドレスの部分を確認します。以下にここで検証している4つのゴールドコインのサイトに記されているメールアドレスの部分のキャプを順に並べます。まず左下がゴールドコイン (www.goldcion3.net/#/home)、右下がゴールドコイン (www.goldcion2.net/#/home) からのキャプです。
さらに左下が3番目のゴールドコイン (www.goldcion4.net/#/home)、右下が4番目のゴールドコイン (www.dm9588.com/#/home) のサイトからのキャプ画像です。
それぞれのサイトにサイトのURLアドレスとメールアドレスが記されているのですが4つのサイト全てで記されているURLアドレスとメールアドレスは同じで以前に検証したゴールドコインのサイトのURLアドレスおよびメールアドレスが記されています。
>Contact us
>Official website: https://www.Goldcion.net
>Email:service@Goldcion.net
これ以外に連絡先情報は見当たりません。明らかに情報開示が不足ですし、これら4つの新たに見つかってきたゴールドコインのサイトは以前に検証したゴールドコインのサイトと全く同じで異なるのはURLアドレスのみのように思われます。明らかに異様です。
一応連絡先情報を探してWho Is 情報を確認しましたがやはり運営者に関する情報は開示されていないようです。Who Is 情報にある各サイトの登録・開設日のみ以下にまとめます。
サイト名 登録・開設日
▼ゴールドコイン (www.goldcion3.net/#/home) 2021年6月2日
▼ゴールドコイン (www.goldcion2.net/#/home) 2021年5月16日
▼ゴールドコイン (www.goldcion4.net/#/home) 2021年6月2日
▼ゴールドコイン (www.dm9588.com/#/home) 2021年8月2日
▼ゴールドコイン (www.goldcion.net/#/home) 2021年4月25日
やはり以前に検証したゴールドコインのサイトが最も古いサイトのようです。
言うまでもないと思いますがこれらの明らかにコピペで量産されたサイトは詐欺目的のサイトとしか思えず、到底信用出来ません。投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
●App-coins (App-コインズ appcoinsshop.com/index)
●mm-coin (mm-コイン www.mm-coin.com/index.html)
これも互いに似ているサイトなのでまとめて検証します。1つ目のApp-コインズはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで2つ目のmm-コインはApp-コインズと同じIPアドレス上にあることで見つかってきたサイトです。まずApp-コインズを知ることになったYahoo知恵袋の投稿を引用します。
何の説明もないので検索してみると表題のサイトが見つかりました。また後述しますがこのApp-コインズのサイトと同じIPアドレス上にあるサイトとして存在に気が付いた表題2つ目のmm-コインのサイトと一緒に冒頭部のキャプを以下に示します。
App-コインズではキャプ右上のプルダウンメニューに見える英語、日本語、タイ語の3つから表示言語を選択出来るようになっていますがmm-コインについては英語表示しか出来ません。この冒頭部を見ただけでも互いによく似ていることが分かりますが、例えばAbout Usのページにあるサイトの特長をイラスト付きで説明する部分を見ると互いにほとんど区別出来ません。英語表示にしか対応していないmm-コインとの比較の為にAppコインズについても英語表示した場合のキャプを示します。
サイトの特長が6項目記されていますが特に気になるのは最後の「100 M Members」という項目です。Mはmillion (100万) の意味でしょうから1億人の顧客を抱えているという主張なのですがこの点については後述します。
次は連絡先情報ですが2つのサイトでは共に殆ど情報開示がありません。わずかにサイトの脚注部分に以下のキャプに示しましたがメールアドレスのみ記されています。
App-コインズ: appcoinsshop@gmail.com
mm-コイン: mmc-coin@gmail.com
しかしこれらのメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。仮想通貨取引所の連絡先情報がフリーメールのアドレスのみというのは話になりません。
所在地情報についてはこれ以外にmm-コインの場合だけですがWho Is情報に断片的な情報があります。まずApp-コインズのWho Is情報から示します。
App-コインズのWho Is情報には登録者に関する情報が全くありません。黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設の日付が2021年1月5日であると書いてあります。この検証は2021年2月半ばに書いているのでiヶ月半ほどしか経過していない非常に新しいサイトであるということになります。
一方でmm-コインのWho Is情報は以下のようになっています。
まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2020年11月6日になっていて上のApp-コインズよりも2ヶ月ほど前に開設されていることが分かります。それにしてもこの検証を書いている時点で3ヶ月半ほどしか経過していない新しいサイトです。
そして赤枠で囲った部分に登録者の所在地が「gui zhou, CN」と書かれています。これは中国の貴州省を意味するようです。このmm-コインのWho Isには登録に中国のアリババの関連会社が関わっていることも記されており、少なくともmm-コインはやはり中国系のグループによって運営されている可能性が高いです。
Who Is情報のついでにアクセス数について触れておきます。アクセス数を解析出来るサイトでApp-コインズへのアクセス数、mm-コインへのアクセス数を調べてみると以下のキャプに示したような結果になります。
要するにこれら2つのサイトへのアクセス数は検出限界以下で非常に少ないようです。サイトが立ち上げられてからせいぜい3か月半ほどしか経過していないサイトであることを考えてもそれほど多くの人が利用している取引所のサイトとは思えません。上で指摘したようにサイトの特長をまとめた部分には1億人の顧客を抱えていると書いてありましたが全くのデタラメとしか思えません。
次に取引されている仮想通貨について触れておきます。まず以下はApp-コインズで取引されている19種類の仮想通貨のリストです。
ビットコイン (BTC)、ライトコイン (LTC)、イーサリアムクラシック (ETC)、ビットコインキャッシュ (BCH)、イーサリアム (ETH)、イオス (EOS)、ビットコインSV (BSV)、ダッシュ (DASH)などメジャーな仮想通貨が並んでいるのですが左の列の上から4番目にAPCという耳慣れない仮想通貨が出てきています。仮想通貨データーベースのCoinMaeketCapでAPCという略号を持つ仮想通貨を探すとAlpha Coin (アルファコイン)という仮想通貨が出てきますが相場水準やロゴが全く異なるので別物としか思えません。App-コインズ独自の仮想通貨である可能性が考えられます。そして本項の最初に引用したYahoo知恵袋の質問で
>また、APC仮想通貨について知っていれば教えて下さい。
とあるのでこのAPCという独自の仮想通貨への投資勧誘が行われているのかもしれません。
同様にmm-コインで取引されている仮想通貨のリストを見るとやはり19種類の仮想通貨が取引されていますが、取引されている仮想通貨はApp-コインズで取引されている仮想通貨とほぼ同じです。
異なるのはApp-コインズで取引されていたAPCの代わりにMMCという仮想通貨が取引されていることでこのMMCという仮想通貨についてもCoinMaeketCapで探してみましたが該当がありません。これも名称からしてもmm-コイン取引所独自の仮想通貨である可能性が当然考えられます。
そしてApp-コインズで取引されているAPC、mm-コインで取引されているMMCという2つの謎の仮想通貨についてはチャートを確認してみました。まずApp-コインズで取引されているAPCコインのUSDT建て日足チャートです。
この日足チャートは上で検証したバイビットやゴールドビットも含めて「検証63」以降で検証してきた中国系の詐欺サイトに出てくる日足チャートでしばしば見られるのですが、常に前日よりも上昇ばかりが続く右肩上がりの上昇チャートになっており、しかも1日の始値よりも終値が高い陽線ばかりになっている、上ヒゲや下ヒゲもないという非常に不自然で異様なチャートになっています。上のキャプの右側にはOpen Price (上場初値?公開価格?)が0.001 USDとなっており、このキャプを取得した2021年2月中旬の時点では2.67ドルほどで取引されているようですから2670倍になっているということになります。
さらに以下にキャプを示しますがmm-コインにおけるMMCの日足チャートを見ても同様の異様な右肩上がりチャートになっています。
こちらも陰線が一度もない、上昇ばかりが続いていてやはり上ヒゲや下ヒゲさえないというおよそ現実的には有り得ないチャートになっています。上ヒゲ、下ヒゲがないというのは1日の始値が必ず1日の安値、1日の終値が必ず1日の高値であったということになりますからその状態が毎日続いているというのはおよそ有り得ません。そしてこちらはOpen Priceが0.1 USDとなっており、このキャプを取得した2021年2月中旬の時点で3ドルほどで取引されていますから30倍以上になっていることになります。
次にこれら2つの仮想通貨の5分足チャートを示します。
これら5分足チャートも日足チャートと違った意味でまた異様です。5分足チャートでは緑の陽線と赤の陰線が混在していて上ヒゲ、下ヒゲもほぼもれなく出ています。ローソク足チャートの5分足で上ヒゲ、下ヒゲが出ているということは5分間に少なくとも4回の取引が行われていなければならないはずです。しかし既に指摘したようにApp-コインズ、mm-コインのサイトへのアクセス数は非常に少なくて検出限界以下という状況です。5分間に4回以上の取引が成立するほど多くの参加者がこれら全く聞き慣れない仮想通貨の売買に参加しているなんて到底信用する気になりません。これらのチャートは現実の取引を反映したチャートとは全く思えません。
さらにこれら2つの謎の仮想通貨については一応ホワイトペーパーがPDFファイル形式でダウンロード出来るようになっています。APCのホワイトペーパーは51ページ、MMCのホワイトペーパーも45ページもあってとても通読する気になりませんが幾つか指摘します。
まずAPCについてですがホワイトペーパーのAbstract (概要) によればスマホ用アプリの販売などに使う仮想通貨となっており、イーサリアムのシステムを使ったERC20トークンであるとなっています (以下のキャプの赤枠で囲った部分を参照)。
イーサリアムのシステムを使ったERC20トークンであるなら本サイトの検証でしばしば登場するイーサリアム系列の仮想通貨に関するあらゆる情報が閲覧できるEtherscan (https://etherscan.io/) というサイトで情報確認出来るはずなので早速APCに関する情報を探しました。早速APCあるいは上に引用した概要では「AppCoin」と呼んでいるようなのでこの名称でもEtherscanのデーターベースを探してみたのですがそれらしき仮想通貨が見つかりません。下のキャプに示したAppCoinsという仮想通貨の情報は確認出来るのですが略号はAPCではなくAPPCですし、相場水準も全く異なります。
上のチャートで確認できるようにAPCは現時点での相場が2.65ドルほどですが、Etherscanで見つかるAPPC (https://appcoins.io/) は0.092ドルで取引されているようです。仮想通貨データーベースのCoinMarketCapでもEtherscanで見つかるAPPCの情報は見つかりますが、既に書いたようにここで検証しているAPCは情報がありません。ちなみにCoinMarketCapのAPCCの項目ではチャートを確認することも出来ますが、一方的な右肩上がりのチャートとは程遠い、上場直後に最高値があってその後は暴落して低空飛行というチャートになっています。APCというイーサリアムベースの仮想通貨がApp-コインズのチャートで示されているほど活発に取引されているというのは全くの虚構としか思えません。
mm-コインで取引されているMMCについてもホワイトペーパーを拾い読みしてみましたが明らかに違和感を感じる点が幾つか見つかってきました。例えばホワイトペーパーの38~39ページにTeam (経営陣) の紹介があり、4名の経営陣が画像付きで紹介されています。その筆頭に挙がっているのが以下のキャプに示したMMCの創立者とされるJaydenという人物です。
この人物はブロックチェーンテクノロジーの開発にあたってきたと紹介されていますが詳しい経歴などは不明ですし、何しろ名前がファーストネームだけしか分かりません。キャプは省略しますが他に紹介されている3名の経営陣についてもNathan、Andrew、Noadとファーストネームしか紹介されていません。また4名の人物はいずれも欧米系と思われ、中国系、アジア系と思われる思われる人物はいません。そこでこのJaydenという人物の画像を画像検索に掛けてみたところ、CALIFORNIA SUNというアメリカ・カリフォルニア州のローカルニュースを配信するメールマガジンのサイトで全く同じ画像を発見しました (以下のキャプ参照)。
このキャプに見える自己紹介によればこの画像の人物はMike McPhateという以前にニューヨークタイムス紙の特派員をやっていた経歴のあるジャーナリストで毎日メールマガジンを発信しているそうです。どう考えてもブロックチェーンの専門家でMMCという仮想通貨の創業者とは思われません。これはネットから拾ってきた全く無関係の人物の画像を勝手に流用している可能性が高いと考えざるを得ません。
またホワイトペーパーのフッターには以下のキャプに示しましたがMMCコインの公式サイトのものと思われるURLアドレスが記されています。
早速このURLアドレス (https://www.mmcoins.org) にアクセスしてみたのですが既に閉鎖されているようです。しかしURLアドレス自体をGoogle検索してみると確かにサイトが存在していたことが確認出来ました。以下はGoogle検索の結果ですが日本語サイトが存在していたようです。
しかしこうなるとなぜ存在していた公式サイトがおそらく最近になって閉鎖されていること自体に不審感じざるを得ません。何か都合が悪くなったから閉鎖したとしか思えません。ますます信用出来ないと考えざるを得ません。
結論としてApp-コインズ、mm-コインという2つのサイトは全く信用出来ません。投資勧誘を受けても決して応じないことを推奨します。
●Lafebit [CEYコイン] (www.lafebit.com/)
●Bitbear [BEARコイン] (ビットベアー bitbear.cc/)
1つ目のLafebitはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。2つ目のビットベアーはLafebitからの画像検索で見つかってきた明らかにLafebitに似たサイトで同じグループによるサイトの可能性が高いと思われたのでまとめて検証します。それぞれ取引所独自と思われるCEY、BEARという仮想通貨が取引されています。結論から言えばこれは既に閉鎖されているようですが「検証74」で検証したPERFSO (perfso.org/) というサイトや「検証71」で検証したRainbowbit (レインボービット www.rainbowbit.io/) といったサイトと明らかに似ており、同じグループによるサイトである可能性が非常に高いです。まずLafebitについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
この投稿ではあまり詳しい状況が分かりませんがネットで知り合った事象台湾人に投資勧誘されたようです。リンクにはアフィリエイターのIDと思われる部分が付いているようなので勧誘役はアフィリエイト報酬目当てに勧誘を行っているものと思われます。
こちらはマッチングアプリで知り合った中国系の女性に勧誘されてLafebitのサイトでCEYコインという仮想通貨を購入してしまった後で詐欺と気が付いたという状況のようです。
とにかくこれらの質問投稿にあったリンクからLeafbitのサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭部のキャプです。右上のプルダウンメニューから選択出来る表示言語は中国語、英語、日本語、韓国語の4つになっています。
次いでこのLafebitのサイトの画像から画像検索で見つかってきた表題2つ目のビットベアーのサイトの冒頭部のキャプ、さらに本項目の最初に書きましたが明らかに似た部分が認められる「検証74」で検証したPERFSO (perfso.org/) というサイトの冒頭部のキャプを並べてみます。
ビットベアーのサイト冒頭は左上のロゴ部分以外はLafebitのサイトと非常によく似ています。表示言語の選択肢も英語、日本語、韓国語の3つで同じです。一方でPERFSOについてはこのサイト冒頭部だけ見たのではそれほど明確にLafebitやビットベアーの2つのサイトと明確に似ているとは言えません。表示言語の選択肢は英語、日本語、韓国語の3つで同じです。
さらにこの冒頭部の下にあるサイトの特長3項目をイラスト付きで説明している部分を3つのサイトで比較してみます。以下、順にLafebit、ビットベアー、PERFSOのサイトからのキャプです。
イラスト部分はPERFSOのサイトで黄色だった部分がLafebitとビットベアーのサイトで青色に変わっているだけで同じです。テキスト部分も活字が小さいうえにコントラストが弱くて読みにくいですが3つのサイトで全く共通のようです。
さらにこの部分の直下にあるマルチプラットフォーム対応を説明する部分についても3つのサイトからのキャプを比較します。これも以下、順にLafebit、ビットベアー、PERFSOのサイトからのキャプです。
よく見ると左半分のパソコンおよびスマホの画面が微妙に変わっていますが3つのサイトで互いに非常によく似ていることが確認出来ます。LafebitとビットベアーはPERFSOと同じテンプレートから作られていると考えて間違いないでしょう。当然同じグループがこれら3つのサイトを運営に関与している可能性が濃厚です。
次に連絡先情報を探しましたが殆ど開示がありません。以下は英語表示を選択した状態のLafebitのサイトの脚注の一部を拡大したキャプです。
上のキャプの左半分、ロゴの下にはツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどSNSのアイコンが並んでいるので当然Lafebitの公式アカウントにリンクされているのかと思ったのですがこれらのアイコンは全て単なる画像データーでリンクになっていません。積極的に情報発信しているように見せかけて実際には何の情報も出していないというペテンのようなことになっています。
さらに上のキャプの右半分には「About Lafebit」「Contact Us」という項目が並んでいて当然これらをクリックすれば会社情報とか連絡先情報が出てくるものと思ったのですがこれら2つのリンク先URLアドレスは「https://www.lafebit.com/」となっています。つまりLafebitのトップページ自体にリンクされていて会社情報とか連絡先情報は全く出てこないのです。
そして上には敢えて英語表示を選択した場合の脚注のキャプを示したのですが日本語表示を選択した場合の脚注の同じ部分を見ると以下のようになっています。
日本語表示にした場合でも上のキャプの左半分に並んでいるSNSのアイコンが単なる画像データーでリンクになっていないのは同じです。そして右半分にある項目ですが「Contact Us」が「連絡しろ」という命令形に翻訳されているのは違和感はあってもまだ分かるとして英語サイトで「About Lafebit」だった部分が「Perfsoについて」という訳になっているのが当初全く意味が分かりませんでした。実はこの部分を見るまでLafebitのサイトがPERFSOのサイトに酷似していることに気が付いていなかったのですがこの部分を見て2つのサイトの関連に気が付いたという経緯があります。LafebitのサイトはPERFSOのサイトのデーターをコピペして作ったということで間違いないでしょう。
但しこの「Perfsoについて」というリンクのURLアドレスは英語表示した場合と同じでLafebitのトップページのアドレス (https://www.lafebit.com/) になっています。既に閉鎖されたPERFSOのサイトにリンクされているわけではなく、Lafebitのトップページそのものに繋がっているだけで全く意味のないリンクになっています。
次にビットベアーの脚注の相当部分の英語版、日本語版のキャプを以下に示します。
こちらについても上のキャプの左半分に並んでいるSNSのアイコンは全て画像データーだけでリンクになっていません。また右側にあるリンクが英語版だと「About Bitbear (ビットベアーについて)」なのに日本語だと「Perfsoについて」になっていること、これらの項目のリンク先が全てビットベアーのトップページ (https://bitbear.cc/) になっていて会社情報とか連絡先情報のページは実際には存在していないことも同じです。きちんと情報開示しているように見せかけて実際には何の情報開示もしていないというペテンとしか思えません。
連絡先情報が何も見つからないのでWho Is 情報に何か連絡先関連の情報がないかと思って2つのサイトのWho Is 情報を確認しましたが所在地などに関する情報は記されていません (以下のキャプ参照)。
せいぜいLafebitのサイト開設日 (Creation Date) が2020年12月28日、ビットベアーの開設日が2020年12月1日と非常に新しいことが分かったぐらいです。この検証は2021年2月半ばに書いているので両方も開設から3ヶ月も経過していない新しいサイトということになります。そしてWho Is 情報を調べていて気が継いだのですがビットベアーのサイトと同じIPアドレス (198.54.124.201) 上に以下のキャプに示したようにRainbowbit (レインボービット www.rainbowbit.io/) というサイトが共存しているという結果が出てきました。
このレインボービットというサイトも既に閉鎖されているようですが「検証71」で検証したサイトです。この情報を見て調べてみるとこれまで気が付いていなかったのですがレインボービットのサイト冒頭部とPERFSOのサイトの冒頭部が互いに明らかに似ていることが分かりました。以下にレインボービットのサイト冒頭部のキャプを再掲します。
比較の為にもう一度PERFSOのサイト冒頭部のキャプを示します。
こうやって並べてみるとやはりレインボービットとPERFSOのサイトは非常に似ています。そしてPERFSOのサイトはここで検証しているLafebitやビットベアーのサイトと似ていて同じグループによるサイトである可能性が高いことは既に説明してきたとおりです。また「検証71」でまとめたようにレインボービットについてもInchoi (inchoi.org/)、Toffs (toffs.me/)、biteleven (ビットイレブン www.biteleven.com/)、FIGHTEX (www.fightex.org/)といった互いに酷似したサイトが確認されており、同じグループによって運営されて可能性が高いです。こうして関連を繋ぎ合わせていくと8個ほどのサイトが同じグループによるサイトである可能性が高いということになってきます。そしてこれら8つのサイトの中で現在でもアクセス可能なのは本項で検証している2つのサイトだけで他の6つのサイトは全て何の告知もなく閉鎖されているようです。閉鎖されたサイトは全て詐欺サイトだったとしか思えません。本項で検証しているLafebitとビットベアーもやはり非常に危険なサイトとしか思われません。
次にLafebitとビットベアーのサイトで取引されている仮想通貨について触れておきます。以下がそれぞれのサイトで取引されている仮想通貨のリストです。
両方のサイトとも取引されているのは5種類の仮想通貨のみでその内の4つまではビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH)、イオス (EOS)、ライトコイン (LTC) まではお馴染みのメジャーな仮想通貨ですが最後のCEY、BEARという仮想通貨は全く聞きなれませんし、仮想通貨データーベースのCoinMarketCapで探しても該当が見つかりません。CEYについては略号が一致する仮想通貨がなく、BEARについてはBEAR Coinという仮想通貨が見つかるのですが相場水準が全く異なるので別物としか思われません。そこで例によってこれら謎の仮想通貨のチャートを確認しました。まず以下はLafebitのサイトで取引されているCEYという仮想通貨のUSDT建て日足チャートです。
この日足チャートによればこのCEYという謎の仮想通貨は2020年12月4日に始値3.9ドルほどで取引が開始され、現在は24ドルほどで取引されていますから2ヶ月半ほどで6倍以上に右肩上がりで上昇を続けていることになっています。
そしてビットベアーで取引されているBEARという仮想通貨についてもUSDT建ての日足チャートを示します。
このチャートによれば2020年11月30日に始値4.1ドルほどで取引が開始され、2ヶ月半ほどで約7倍以上の30ドルほどに相場が上昇していることになっています。そして非常に違和感があるのですがこの2つの仮想通貨の日足チャートは互いに非常によく似ています。ローソク足チャートが互いによく似ているだけでなく、出来高の推移を示す棒グラフも非常によく似ているのです。特にここ1ヶ月ぐらいのローソク足チャートや出来高のグラフは互いに殆ど区別出来ないほどです。そこでさらに2つの仮想塚の5分足チャートを比較してみました。以下にLafebitで取引されているCEYのUSDT建て5分足チャート、ビットベアーで取引されているBEARの5分足チャートです。
2つの5分足チャートを比較すると驚くほど似ています。ローソク足チャートだけでなく出来高の推移もそっくりです。これは偶然とは到底思えず、チャートは実際の取引を反映しているとは思えません。また5分足チャートでもローソク足が間断なく続いており、上ヒゲ、下ヒゲがきちんと出ていますし、5分足で最大30万枚もの出来高があることになっています。よほど多くの参加者がいないとこれだけ頻繁に取引は成立しないと思われますがアクセス状況を解析出来るサイトでLafebitへのアクセス、ビットベアーへのアクセスを調べてみるといずれも検出限界以下の訪問者数しかいないという結果になります (以下のキャプ参照)。
これは明らかにおかしいです。CEYやBEARのチャートは現実の取引を反映したものとは全く思えません。
総合的に判断してLafebitやビットベアーは詐欺目的で立ち上げられた架空の仮想通貨取引サイトとしか思われません。チャート上では非常に活発に取引されて右肩上がりで相場が上昇していることになっているCEYやBEARといった仮想通貨も仮想ならぬ架空の存在としか思えません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
※付記
Lafebitのサイトは何の説明もなく、Bitseals (ビットシールズ)と改称したことが2021年6月上旬に確認されました。改称後のサイトについては以下の項目で検証しているので参照してください。
●Heloex (www.heloex.org/)
●OTE (www.ote-ex.com/)
●DTAEX (www.dtaex.org/)
●BRT (www.brt-ex.com/)
●BITCW (bitcw.org/)
●BKBCoin (BKBコイン bkbcoin.com/)
●Bitseals (ビットシールズ www.lafebit.com/)
●Bitseals (ビットシールズ www.bitseals.com/)
Heloex、OTE、DTAEX、BRTの4つはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトであり、BITCWとBKBコインは画像検索で見つけてきたサイトです。そしてこれらのサイトが上で検証したLafebitとBitbearにかなり似たサイトであることに気が付いてLafebitとBitbearのサイトにアクセスしてみたところLafebitのサイトがURLアドレスはそのままで改称していることに気が付きました。それが1つ目のビットシールズのサイトです。さらに1つ目のビットシールズのサイトから画像検索して見つけてきたのがURLアドレスは異なりますが見かけはそっくりな2つ目のビットシールズのサイトです。
まずHeloex、OTE、DTAEX、BRTの4つのサイトを知ることになったYahoo知恵袋の質問投稿を順に引用していきます
▼2021年5月14日投稿 (Heloexに関する投稿)
「知り合い」から勧誘されて投資を開始して日本の仮想通貨交換業者・bitflierに出金しようとしたらエラーになって出金出来なかった為に勧誘役に聞いたところさらに入金しないと出金出来ないという説明をしたようです。しかしこの説明には疑問を感じて質問しているという状況のようです。「知り合い」がどういう知り合いなのか日本人なのか、外国人なのかといった情報は残念ながらありません。
▼2021年6月8日投稿 (OTEに関する投稿)
詳しい状況は不明ですが自称・台湾人女性からネットで投資勧誘されたようです。
▼2021年7月24日投稿 (DTAEXに関する投稿)
どういう経緯でDTAEXで取引することになったのかは不明ですが、46万円を入金してDTAという仮想通貨を購入した直後に相場の急落があって46万円全てが失われたとあります。
▼2021年8月20日投稿 (BRTに関する投稿1)
この質問投稿は知っている人がいるかと質問しているだけで質問の背景に関する情報が全くありませんが勧誘を受けているらしいことは分かります。
▼2021年8月27日投稿 (BRTに関する投稿2)
この投稿では「知人」なる人物に当初本項2番目に挙げたOTEのサイトでの投資を勧誘され、OTEのサイトでは入出金ができたことに安心して取引を継続していたけれどその後BRTのサイトに移行するように指示されて出金出来なくなったようです。さらに勧誘者との連絡も出来なくなったようです。これも明らかに詐欺と考えざるを得ない状況です。
とにかくこの質問投稿に記されていたサイト名から検索して、あるいは質問に記されていたURLアドレスからアクセスしてみた4つのサイトの冒頭部のキャプを表題と同じ順 (Heloex → OTE → DTAEX → BRT) で以下に示します。
これら4つのサイトの表示言語の選択肢はいずれも英語、日本語、韓国語の3つです。全く同じというわけではありませんが4つのサイトがこの冒頭部で明らかに似た部分があることは分かると思います。上の4つのキャプはいずれも日本語表示を選択した状態なのですがHeloex、OTE、DTAEXの3つのサイトで冒頭部左側に見える
>Welcome to Cryptocurrency"s most advanced trading platform
という英語の文章がBRTのサイトのみで日本語になっています。
次はOTEのサイトからの画像検索で見つかってきたBITCWのサイト、DTAEXサイトからの画像検索で見つかってきたBKBコインのサイトの冒頭部のキャプを示します。
画像検索で見つかってきたサイトですから当然ですがイラスト画像などは非常によく似ていますし、表示言語の選択肢も英語、日本語、韓国語の3つで同じです。また冒頭部左側に見える
>Welcome to Cryptocurrency"s most advanced trading platform
という英語の文章も全く同じです。
さらに本項の冒頭に書きましたが上で検証したLafebit (www.lafebit.com/) のサイトがURLはそのままでBitseals (ビットシールズ) というサイト名に改称しており、OTEおよびBITCWのサイトに明らかに似ていることが分かりました。改称したビットシールズのサイトの冒頭部のキャプを以下に示します。
この冒頭部だけの比較では冒頭部のイラストがLafebitからの改称前と同じイラストになっていてOTEやBITCWと雰囲気は似ていますが全く同じとは言い難いです。表示言語の選択肢はHeloexやBITCWなど6つのサイトで選択可能だった英語、日本語、韓国語に加えて中国語も選択可能になっています。それでも例えばBITCWと比べるとキャプの下部に見える3つの特長をイラスト付きで説明する部分の文章が「CONVENIENT TRADING」「INFORMATION SAFETY」「FINANCIAL SECURITY」の3項目で一致しているなど部分的に似ている部分は認められます。この名称変更したビットシールズのサイトの冒頭部の画像も画像検索に掛けてみたところ見つかってきたのがURLアドレスが異なるもう1つのビットシールズのサイトです。これも以下にサイト冒頭部のキャプを示します。
この画像検索で見つかってきた2つ目のビットシールズのサイトはLafebitから改称したビットシールズのサイトとURLが異なるだけで全く同じに見えます。少なくとも上のキャプの範囲で違いは全く見つからず、表示対応言語も中国語、英語、日本語、韓国語の4つで全く同じです。
さらにこの冒頭部に続く部分についても以上8つのサイトを比較していきます。まずサイトの特長を簡単なイラスト付きで説明している部分のキャプを表題の最初の6つのサイト、Heloex、OTE、DTAEX、BRT、BITCW、BKBコインについて順に示します。
6つのサイトを比較してもイラスト部分の色が少し違うくらいの違いしかありません。さらに表題の最後の2つのサイトの同じ部分のキャプをビットシールズ (www.lafebit.com/) → ビットシールズ (www.bitseals.com/)の順で以下に並べます。
説明するまでもなく2つのビットシールズのサイトでイラスト部分は全く同じに見えます。その下の文章は表題の1~6番目の6つのサイト (Heloex、OTE、DTAEX、BRT、BITCW、BKBコイン) と最後の2つのビットシールズの間では異なります。例えば左端の項目の下に書いてある文章は以下のようになっています。
▼Heloex、OTE、DTAEX、BRT、BITCW、BKBコインのサイト
Exchange
OTE offers order books with top tier liquidity, allowing users to easily exchange digital assets with minimal slippage.
▼2つのビットシールズのサイト
Good trading object
Cryptocurrency + stock index
More choices, more opportunities
しかしイラスト部分だけでも計8つのサイトに偶然とは思えない類似性があるのは明らかです。
同様に以下には8つのサイトでマルチプラットフォーム対応を説明する部分のキャプをこれも表題と同じHeloex → OTE → DTAEX → BRT → BITCW → BKBコイン → ビットシールズ (www.lafebit.com/) → ビットシールズ (www.bitseals.com/)の順で並べます。
左側のイラスト部分だけ見れば4つのパターンがあるようですが一方で右側の文章はいずれの場合も「マルチプラットフォーム端末アクセス iOSおよびAndroidクライアント」となっていて全く同じです。やはりこれらのサイトは同じグループによって同じテンプレートから作られたサイトで間違いないと考えます。
次いで連絡先情報を探しましたが何も情報が見つかりません。例えば以下はOTEのサイトの脚注部分のキャプです。
左端にはTwitterやFacebookなどSNSのアイコンが幾つか並んでいてOTE公式のSNSアカウントへのリンクが用意されているように見えます。しかし実際にはこれらのアイコンはリンクになっておらず、単なる画像データーであってクリックしても何も起こりません。
さらに右端には「About OTE」とか「Contact Us」という項目が見えます。これらは会社概要とか連絡先情報へのリンクになっているように見えますが実際にはOTEのトップページ自体に繋がっているだけで会社概要とか連絡先情報が書かれたページは存在しないようです。完全な見かけだけのペテンです。
連絡先については例によってWho Is 情報も確認してみましたが連絡先に関する情報は全く開示されていません。サイトの開設日だけ確認してみましたがいずれもかなり新しいです。
サイト名 登録・開設日
Heloex 2021年3月10日
OTE 2021年2月25日
DTAEX 2021年6月2日
BRT 2021年6月23日
BITCW 2021年5月24日
BKBコイン 2021年4月29日
ビットシールズ (www.lafebit.com/) 2020年12月28日
ビットシールズ (www.bitseals.com/) 2021年3月08日
さらに本項で検証した8つのサイトの内、2021年9月初めの時点でOTE、DTAEX、BITCW、ビットシールズ (www.lafebit.com/)、ビットシールズ (www.bitseals.com/) の5つサイトが何の告知もなく閉鎖されているようです。詐欺目的のサイトであったと考えて間違いないと考えます。
言うまでもありませんがこれらのサイトは全く信用出来ません。投資勧誘を受けても絶対に相手にしないことを強く推奨します。