検証112
本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。またこれらのサイトはいずれも日本語表示に対応しており、少なくとも一部のサイトについて日本人に向けた勧誘が行われ、出金出来ないという報告が確認されています。さらにアメリカのシカゴオプション取引所ややはりアメリカの仮想通貨交換業者であるコインベースなど既存の金融機関のロゴや名称を盗用していると思われるサイトも含まれており、単に無登録の違法業者であるだけでなく、非常に危険な詐欺サイトの疑いが濃厚と考えられます。さらに本ページで検証したサイトと同じテンプレート由来と思われ、被害報告が複数出ているサイトについて「検証133」でも検証しています。
削除の解除の再検討をお願いします。→ 姉妹サイト雑記0
このサイトは最近、ニュースで頻繁に報道されているいわゆるSNS型投資詐欺、非常に被害者が多い中国系の詐欺グループと戦っているサイトです。このブログを削除 (閲覧不能) にしているのは詐欺グループに味方するも同然です。プラットフォーム企業としての社会的責任を考慮して頂けるよう配慮をお願いします。特にこのページで検証したサイトは2024年3月現在で全て何の告知もなく閉鎖されています。まともな投資サイトだったとは思えませんし、本ページ削除の意味がありません。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」、「検証82」、「検証83」、「検証84」、「検証85」、「検証86」、「検証87」、「検証88」、「検証89」、「検証90」、「検証91」、「検証92」、「検証93」、「検証94」、「検証95」、「検証96」、「検証97」、「検証98」、「検証99」、「検証100」、「検証101」、「検証102」、「検証103」、「検証104」、「検証105」、「検証106」、「検証107」、「検証108」、「検証109」、「検証110」、「検証111」で検証してきたTinderを始めとするマッチングサイト (出会い系サイト) やSNSで外国人による勧誘が行われているという共通点がある一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証50ページ目です。「検証113」、「検証114」、「検証115」、「検証116」、「検証117」、「検証118」、「検証119」、「検証120」、「検証121」、「検証122」、「検証123」、「検証124」、「検証125」、「検証126」、「検証127」、「検証128」、「検証129」、「検証130」、「検証131」、「検証132」、「検証133」、「検証134」、「検証135」、「検証136」、「検証137」、「検証138」、「検証139」、「検証140」、「検証141」、「検証142」、「検証143」、「検証144」、「検証145」、「検証146」、「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。本ページでは以下のサイトを検証します。
●Cboe (https://www.cboeex.com/m/#/)
●Cboe (https://www.cboechange.com/m/#/)
●Cboe (https://www.cboecoins.com/m/#/)
●coinbase (コインベース https://www.coinbasee06.com/m/#/)
●coinbase (コインベース https://www.huanyugj.com/m/#/)
●bitrue (https://www.birrrue.com/m/#/)
●bitrue (https://www.bitttrue.com/m/#/)
●POLONIEX (https://www.ipfsexcoin.com/m/#/)
●Bibox (https://www.bibibase.com/m/#/)
●Coincheck (コインチェック https://www.coincheckexcoin.com/m/#/)
●KUCOIN (KUコイン https://www.kucoin-otc.com/m/#/)
●FDEX (https://www.fdexcoin.com/m/#/)
●XM (https://www.xmsite-coin.com/m/#/)
●WEEX (https://www.zipmexs-otc.com/m/#/)
まず以下のサイトを検証します。
●Cboe (https://www.cboeex.com/m/#/)
これはYahoo知恵袋に被害者からの投稿が出てきたサイトでこの検証を書いている2022年7月上旬現在で既に閉鎖されています。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿をかなり長いですが引用します。
SNSで出会った自称・台湾人男性にしつこく勧誘され、最初は断っていたものの共同出資するからということで半ば強引に投資させられたようです。そして出金しようとすると税金とか保証金とか訳の分からない名目での追加入金を要求されて結局出金出来ないという事態に陥ったようです。これは「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致しています。かなり大きな金額を失ったようで深刻な事態です。
とにかくこの質問投稿に示されていたURLアドレスのサイトを確認してみました。これはスマホ用のサイトと思われますが左下がトップページ、右下が登録ページのキャプ画像です。PC用のサイトも探してみましたが見つかりませんでした。
そしてこのサイトで最も気になったのは右上の登録画面に確認出来る「Cboe」というサイト名とロゴです。このロゴには見覚えがあったので調べてみるとChicago Board Options Exchange (CBOE、シカゴ・オプション取引所) のサイト (https://www.cboe.com/) のロゴに酷似していることが分かりました。以下にシカゴ・オプション取引所のロゴを示しますがそっくりです。
ちなみに本物のシカゴ・オプション取引所では仮想通貨は取引対象になっていないと思われます。
そしてこのサイトには運営元に関する情報が何もありません。例によってサイトのWho Is 情報を調べてみましたがやはり登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日は2022年1月5日になっています。情報開示は明らかに不適切です。
言うまでもありませんが、まさに「検証63」に書いた通りの手口で詐欺が行われているという証言が出ているこのサイトは非常に危険です。そして何の告知もなく閉鎖されているという現状もこのサイトが詐欺目的のサイトであったことを確認しているようなものでしょう。そして次項ではこのサイトと非常によく似たサイトについて検証していますから併読してください。
本項では以下の13個のサイトをまとめて検証します。
●Cboe (https://www.cboechange.com/m/#/)
●Cboe (https://www.cboecoins.com/m/#/)
●coinbase (コインベース https://www.coinbasee06.com/m/#/)
●coinbase (コインベース https://www.huanyugj.com/m/#/)
●bitrue (https://www.birrrue.com/m/#/)
●bitrue (https://www.bitttrue.com/m/#/)
●POLONIEX (https://www.ipfsexcoin.com/m/#/)
●Bibox (https://www.bibibase.com/m/#/)
●Coincheck (コインチェック https://www.coincheckexcoin.com/m/#/)
●KUCOIN (KUコイン https://www.kucoin-otc.com/m/#/)
●FDEX (https://www.fdexcoin.com/m/#/)
●XM (https://www.xmsite-coin.com/m/#/)
●WEEX (https://www.zipmexs-otc.com/m/#/)
最初のCboe (https://www.cboechange.com/m/#/) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外のサイトは画像検索で見つけてきたサイトです。これらのサイトは相当に似ている部分があり、同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。またCboe、coinbase (コインベース)、Coincheck (コインチェック) など既存のサイトからサイト名やロゴを盗用したと思われる偽サイトが含まれているようです。同じ名称でURLアドレスだけが異なるサイトが複数見つかってくる場合もあります。
まず最初のCboe (https://www.cboechange.com/m/#/) についてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
「TikTokで出会った日本語が不自由な中国人」に勧誘されたということのようです。勧誘役のTikTokのアカウント (https://vt.tiktok.com/ZSdoTNs2N/) が記されているので確認してみると経済的に余裕のありそうなイケメンの若い男性のアカウントのようですが、これは勧誘者本人の画像であるかどうかは極めて疑問です。無関係の人物の画像、動画を勝手に盗用している可能性が非常に高いです。
そしてとにかく誘導されたというサイトに行ってみました。この投稿に記されている誘導されたサイトのURLアドレス (https://is.gd/obaVnI) は短縮URLのサイトになっていて実際にこのURLアドレスに行ってみると表題最初のCboeのサイト (https://www.cboechange.com/m/#/) に転送されます。以下のそのサイトのキャプ画像を示します。左下がスマホ用と思われるサイトのトップページ、右下が表示言語の選択画面です。
アクセスしてみるとこれはスマホ用のサイトの用で上で検証したCboe (https://www.cboeex.com/m/#/) のサイトに酷似しており、Chicago Board Options Exchange (CBOE、シカゴ・オプション取引所) のサイト (https://www.cboe.com/) の名称やロゴを盗用した偽サイトでほぼ間違いないでしょう。
そして対応するPC用のサイトが存在しないか探してみましたが上で検証したCboe (https://www.cboeex.com/m/#/) の場合と同じでやはり見つかってきません。表示言語は右上に示した選択画面によれば中国語、英語、香港語、日本語、韓国語、フランス語、タイ語。ベトナム語の8言語からの選択になるようです。
さらに同じくシカゴ・オプション取引所の名称やロゴを盗用していると思われるのが表題2番目のCboe (https://www.cboecoins.com/m/#/) というサイトです。これも以下にキャプ画像を示します。
このサイトはURLアドレスは異なってもシカゴ・オプション取引所のものを盗用したとしか思われないロゴなどは上で検証した2つのCboeという名称のサイトと全く同じに見えます。表示言語の選択肢も中国語、英語、香港語、日本語、韓国語、フランス語、タイ語。ベトナム語の8言語でCboe (https://www.cboechange.com/m/#/) の場合と全く同じです。
さらに表題3番目以降のサイトについても同様にサイトの画像を示していきます。まずコインベースという名称の2つのサイトです。
▼coinbase (コインベース https://www.coinbasee06.com/m/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、日本語、韓国語]
▼coinbase (コインベース https://www.huanyugj.com/m/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、日本語]
これら2つのコインベースというサイトは日本でも暗号資産交換業者の登録を得ているアメリカの仮想通貨取引業者、コインベース (https://www.coinbase.com/ja/) の名称やロゴを盗用した偽サイト思われます。
▼bitrue (https://www.birrrue.com/m/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、日本語、韓国語]
▼bitrue (https://www.bitttrue.com/m/#/)
これら2つのbitrueというサイトは仮想通貨取引業者、bitrue (https://www.bitrue.com/home/?hl=ja_JP) の名称やロゴを盗用した偽サイト思われます。 このbitrueという業者は日本語表示に対応しているのに日本の金融庁の暗号資産取引業者登録リストには該当がない違法業者ですが、仮想通貨データーベースのCoinMarketCapにはかなり取引量の多い取引所として登録があります。
▼POLONIEX (https://www.ipfsexcoin.com/m/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、日本語、フランス語、ドイツ語、タイ語、トルコ語]
このPOLONIEXというサイトもPOLONIEX (https://poloniex.com/) という別個の仮想通貨取引所のサイトから名称やロゴを盗用しているものと思われます。上のキャプにはロゴが見えませんが、左下に示した登録のページにはロゴがあり、右下に示したPOLONIEX (https://poloniex.com/) のロゴと酷似しています。
▼Bibox (https://www.bibibase.com/m/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、日本語、ベトナム語、韓国語]
このBiboxというサイトについても名称とロゴを同じくするBibox (https://www.bibox.com/ja) という別個の仮想通貨取引所のサイトが見つかります。bitrue (https://www.bitrue.com/home/?hl=ja_JP) の場合と同じで日本語表示に対応しているのに日本の金融庁の登録業者リストには該当がないという、日本で営業しているなら違法ということになる業者ですが、仮想通貨データーベースのCoinMarketCapにはかなり取引量の多い取引所として登録があります。
左下に示したBibox (https://www.bibibase.com/m/#/) の登録のページのロゴと右下に示したBibox (https://www.bibox.com/ja) のロゴを比較すれば明らかに似ていることが分かると思います。
▼Coincheck (コインチェック https://www.coincheckexcoin.com/m/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、日本語、フランス語、ドイツ語、タイ語]
これは明らかに日本の仮想通貨取引所であるCoincheck (コインチェック https://coincheck.com/ja/) から名称とロゴを盗用したサイトです。以下に本物のコインチェックのサイトのロゴを示します。
▼KUCOIN (KUコイン https://www.kucoin-otc.com/m/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、日本語、タイ語]
このKUCOINというサイトについても名称とロゴを同じくするKUCOIN (https://www.kucoin.com/ja) という別個の仮想通貨取引所のサイトが見つかります。上で登場したbitrue (https://www.bitrue.com/home/?hl=ja_JP) やBibox (https://www.bibox.com/ja) の場合と同じで日本語表示に対応しているのに日本の金融庁の登録業者リストには該当がないという、日本で営業しているなら違法ということになる業者ですが、仮想通貨データーベースのCoinMarketCapには登録があります。左下に示したKUCOIN (https://www.kucoin-otc.com/m/#/) の登録のページのロゴと右下に示したKUCOIN (https://www.kucoin.com/ja) のロゴを比較すれば明らかに似ていることが分かると思います。
▼FDEX (https://www.fdexcoin.com/m/#/) [表示言語:英語、中国語、香港語、日本語、フランス語、ドイツ語、タイ語、韓国語、スペイン語]
このFDEXというサイトについてもサイト名とロゴが一致するサイトが存在していたようです。存在していたと過去形なのは既に閉鎖されていると思われるからです。まず左下がここで検証しているFDEX (https://www.fdexcoin.com/m/#/) のサイトの登録ページのキャプです。一方で仮想通貨データーベースのCoinMarketCapでFDEXという仮想通貨取引所がないか探してみるとFDEX (https://fdex.com/#/) というサイトの情報が見つかりました。右下にCoinMarketCapにあるFDEXの情報のロゴとURLアドレスのキャプです。
ロゴは明らかに似ています。そしてこのCoinMarketCapに登録があるFDEXのサイト (https://fdex.com/#/) にアクセスしてみると既に閉鎖されているようです。まともな取引所だったのかどうかさっぱり分かりませんが、やはり名称やロゴは盗用である可能性が高いということになります。
▼XM (https://www.xmsite-coin.com/m/#/) [表示言語:中国語、英語、香港語、日本語、フランス語、ドイツ語、タイ語]
これはトップページを見ただけではサイト名さえ分かりません、しかし左下に示した登録画面にはサイト名とロゴがはっきり示されています。そしてこのXMというサイト名とロゴは右下に示したXM (https://www.xm.com/) という海外のFX業者のサイトの名称やロゴを盗用したものとしか思われません。
▼WEEX (https://www.zipmexs-otc.com/m/#/) [表示言語:中国語、香港語、スペイン語、英語、日本語、フランス語、ドイツ語、タイ語]
このサイトについては名称やロゴを共有する別個のサイトが確認出来ません。「WEEX」を検索すると以下のキャプに示したTwitterアカウント (https://mobile.twitter.com/marketweex) が見つかってきます。
そしてこのアカウントの投稿内容を読むと仮想通貨取引所のアカウントらしいということは分かりますが、その仮想通貨取引所のサイトへのリンクが見当たらず、いきなりアプリのダウンロードを促しているようです。このアカウントはここで検証しているサイトに対応しているアカウントなのかもしれません。このアカウントには6.2万のフォロワーがいるのに情報がこれ以外に見つからないというのも極めて不自然ですし、仮想通貨データーベースのCoinMarketCapでWEEXを検索しても該当がありません。
最後のWEEXのみよく分からない状況ですが、ここで検証している13個のサイトの内、少なくとも12個は他のサイトの名称やロゴを盗用したと思われるサイトということになります。さらにこれらのサイトには運営元に関する情報がありません。そこで例によってサイトのWho Is 情報も確認しました。すると2つのサイトについて気になる記述が見つかりました。まず表題3番目のコインベース (https://www.coinbasee06.com/m/#/) のWho Is 情報を以下に示します。
一番上に登録者とその所属を示していると思われる
>钟 绍锐 (竟源工作室)
という記述があります。さらに表題8番目のBibox (https://www.bibibase.com/m/#/) のWho Is 情報を以下に示します。
このWho Is情報でも運営者が
>钟 绍锐 (竟源工作室)
となっています。運営者名と思われる「钟 绍锐」、所属組織名と思われる「竟源工作室」について検索してみましたがあまり目ぼしい情報は見つかりませんが、中国系の名前、組織名と思われます。やはりこれらのサイトの運営元は中国系の可能性が高いです。
これら2つのサイト以外についてはWho Is 情報に特に気になる記述は見つかりませんでした。サイトの登録・開設日のみ以下にまとめておきます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
Cboe (https://www.cboechange.com/m/#/) 2022年4月29日
Cboe (https://www.cboecoins.com/m/#/) 2022年5月16日
coinbase (https://www.coinbasee06.com/m/#/) 2021年7月2日
coinbase (https://www.huanyugj.com/m/#/) 2021年10月21日
bitrue (https://www.birrrue.com/m/#/) 2022年1月3日
bitrue (https://www.bitttrue.com/m/#/) 2022年1月3日
POLONIEX (https://www.ipfsexcoin.com/m/#/) 2021年12月12日
Bibox (https://www.bibibase.com/m/#/) 2021年7月18日
Coincheck (https://www.coincheckexcoin.com/m/#/) 2022年5月19日
KUCOIN (https://www.kucoin-otc.com/m/#/) 2022年4月7日
FDEX (https://www.fdexcoin.com/m/#/) 2022年1月29日
XM (https://www.xmsite-coin.com/m/#/) 2022年5月15日
WEEX (https://www.zipmexs-otc.com/m/#/) 2021年11月13日
この検証は2022年7月上旬に書いているのですが、最も古いサイトは開設から1年ほど経過しています。一方で開設から2ヵ月未満というサイトもあります。やはり全般的に新しいサイトが多いです。
改めて結論するまでもないと思いますがこれらのサイトはやはり詐欺目的で用意されたサイトとしか思われません。情報開示はほとんどされておらず、ライセンスに関する記述もありません。そして有名なサイトの名称やロゴを盗用していると思われるなど全く信頼出来ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。