検証122
本ページで取り上げるサイトは仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、日本語表示に対応しているのに日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。またこのサイトでの投資を勧誘されたという報告が出ていますから少なくとも無登録の違法業者と考えられます。さらにGoogleからフィッシング行為が確認されたのでアクセスしないようにという警告が出るようになっています。アクセスすることもオススメしません。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」、「検証82」、「検証83」、「検証84」、「検証85」、「検証86」、「検証87」、「検証88」、「検証89」、「検証90」、「検証91」、「検証92」、「検証93」、「検証94」、「検証95」、「検証96」、「検証97」、「検証98」、「検証99」、「検証100」、「検証101」、「検証102」、「検証103」、「検証104」、「検証105」、「検証106」、「検証107」、「検証108」、「検証109」、「検証110」、「検証111」、「検証112」、「検証113」、「検証114」、「検証115」、「検証116」、「検証117」、「検証118」、「検証119」、「検証120」、「検証121」で検証してきたTinderを始めとするマッチングサイト (出会い系サイト) やSNSで外国人による勧誘が行われているという共通点がある一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証60ページ目です。「検証123」、「検証124」、「検証125」、「検証126」、「検証127」、「検証128」、「検証129」、「検証130」、「検証131」、「検証132」、「検証133」、「検証134」、「検証135」、「検証136」、「検証137」、「検証138」、「検証139」、「検証140」、「検証141」、「検証142」、「検証143」、「検証144」、「検証145」、「検証146」、「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。本ページでは以下のサイトを検証します。検証項目は順次追加の予定です。
●UBS (https://www.nfrart.vip/index/login/login.html)
●UBS (https://wp.dbbi.net/index/login/login.html)
●Overseafs-JP (オゥヴァシィージャパン https://www.overseasfsjp.com/index/)
●Anthemis-JP (アンセミスジャパン https://www.anthemis-jp.online/)
●Flyswap (フライスワップ https://www.fly-swap.net/#/home)
●Flyswap (フライスワップ https://fly-swap.top/#/home)
●coinw (コインw https://www.coinw6.com/#/home)
●RSK (https://rskyield.top/#/home)
●GFX (https://gaitame.org/)
●Safepal (セーフパル https://www.safepal6.com/#/home)
●Snapex (https://snapexs.com/#/home)
●GFX (https://gaitme.com/#/home)
●Cyber Treasury (サイバートレジャリー https://cybertreasury.vip/#/home)
まず以下のサイトを検証します。
●UBS (https://www.nfrart.vip/index/login/login.html)
これもYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトです。後述しますがフィッシング行為が検出されているという警告が出ているので簡単にアクセスしないようにリンクは外してあります。どうしてもアクセスを試みるなら自己責任でアクセスしてください。
まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
状況が全く分かりませんが、外国人から投資を勧められているようです。そしてこの投稿に出てきたサイトにアクセスしてみるとログイン画面しか見ることが出来ない設定になっているようです。そのログイン画面のキャプを以下に示します。
表示言語の選択肢は英語、ベトナム語、タイ語、日本語の4つだけです。そして何と言っても気になるのは日本のみずほ銀行のロゴが使われていることです。このサイトがみずほ銀行と関連のあるサイトとは到底思えません。明らかに盗用と思われ、まともではありません。
これだけでは話にならないので例によってサイトのWho Is 情報を確認してみました。
黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2021年10月29日になっています。そして赤枠で囲った部分にあるサイトの登録者に関する情報は殆どの項目が非開示になっていますが、わずかに以下の情報だけ示されています。
登録者所属機関:CHENSHUTING
所在地:FUJIAN, CN
所在地の「FUJIAN, CN」は中国・福建省を意味すると思われます。また登録者所属機関名が「CHENSHUTING」となっていますがこれは確証はありませんが、中国人の名前ではないかと思われます。「CHEN」は「陳」、「鄭」などの中国人に多い名字である可能性が考えられます。
そしてこの検証を書く為に2022年11月上旬になってこのサイトにアクセスを試みたところ以下のような警告が出てくるようになっていました。
Googleからのこのサイトでフィッシング行為が検出されたのでアクセスしてはいけないという警告になっています。言うまでもありませんが、このサイトでの投資は絶対に避けるべきです。
●UBS (https://wp.dbbi.net/index/login/login.html)
これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証したUBS (https://www.nfrart.vip/index/login/login.html) と非常によく似たサイトです。上のサイトでフィッシングの活動が確認されたとあるのでリンクは外してあります。アクセスする際には自己責任でお願いします。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
状況はよく分かりませんが、勧誘されて入金してしまい、1度は少額の出金出来たことで信頼できるサイトと誤認させられてしまい、2度目の出金を依頼したところ出金するには追加入金が必要とされて事実上出金出来なくなっているようです。まさに「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致します。
そしてこの質問投稿にはスマホ用と思われるサイトの画像が添付されています。しかし質問者からの返信投稿に示されているURLアドレスにアクセスしてみると以下のようなログイン画面だけしか見ることが出来ません。
このログイン画面は上で検証したUBS (https://www.nfrart.vip/index/login/login.html) のログイン画面と非常によく似ており、みずほ銀行のロゴが盗用されています。英語、ベトナム語、タイ語、日本語という表示言語の選択肢も上で検証したサイトと同じです。
このサイトはこのログイン画面しか見ることが出来ないので連絡先情報など求めて例によってサイトのWho Is 情報を確認しました。以下にキャプを示します。
黄色の枠で囲ってある部分に示されているサイトの登録・開設日は2022年4月11日となっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報としては所在地が「Fujian, CN」であることが記されているだけになっています。これは中国の福建省を意味すると思われます。ちなみに上で検証したUBS (https://www.nfrart.vip/index/login/login.html) の場合もWho Is 情報には記されていた登録者の所在地が中国・福建省になっていました。
言うまでもありませんが、出金できなくなっているという証言が出ているこのサイトでの投資はオススメ出来ません。
●Overseafs-JP (オゥヴァシィージャパン https://www.overseasfsjp.com/index/)
●Anthemis-JP (アンセミスジャパン https://www.anthemis-jp.online/)
いずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで互いに非常によく似ているのでまとめて取り上げます。まずYahoo知恵袋に出てきた投稿を引用します。
▼2022年12月1日投稿 (オゥヴァシィージャパンに関する投稿)
これだけの質問でURLアドレスも記載されていませんし、どういう経緯で質問しているのか全く不明です。URLアドレスが不明だったので検索してサイトを見つけてきました。この投稿だけでは検証対象にしようとは思わなかったでしょう。
▼2022年11月22日投稿 (アンセミスジャパンに関する投稿その1)
詐欺サイトか?というだけの質問でURLアドレスは書かれていますが、どういう経緯でこの質問をしているのかは全く分かりません。
▼2022年12月8日投稿 (アンセミスジャパンに関する投稿その2)
この質問投稿には質問するまでの経緯が書かれています。FacebookかTwitter、いずれにしてもSNSから接触してきた女性 (外国人かどうかは不明) に「一生に一度のチャンス」と勧誘されて投資してしまったようです。そして数字の上では資金が何倍にも増えていたので喜んでいたら突然口座が凍結されて解除するには42万円を仮想通貨建てで入金することを要求されているという状況のようです。これは「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口と合致しているように思われます。そしてこの質問には誘導されたサイトの名称やURLアドレスが示されていませんが、サイトの画像が添付されていて凍結されたのがアンセミス ジャパンだったことが分かります。これで11月22日の投稿と結びついてURLアドレスが判明しました。
とにかくこれらのサイトのキャプ画像を示します。左下がオゥヴァシィージャパン、右下がアンセミス ジャパンのキャプ画像です。いずれのサイトもログイン画面しか見ることが出来ません。
並べてみると明らかに同じテンプレート由来のサイトであることが分かります。表示言語は英語と日本だけでしかも英語表示を選択してもロゴの部分には日本語が残ります。左下がオゥヴァシィージャパン、右下がアンセミス ジャパンの英語表示を選択した場合のキャプ画像です。
サイト名にいずれも「ジャパン」が含まれていることを考えても日本人を主な標的としているサイトであることは間違いないでしょう。一方で「Over」を「オゥヴァ」というかなり不自然な形でカタカナ表記していることなど考えるとやはりこのサイトを立ち上げているのは外国人ではないかと思われます。
そして何しろいずれのサイトもこのログイン画面しか見ることが出来ないので連絡先情報も一体何を取引するサイトなのかといった基本的情報も全く確認出来ません。上で引用したYahoo知恵袋に出てきたオゥヴァシィージャパンに関する投稿によれば「仮想通貨BOサイト」となっていますから仮想通貨のバイナリーオプションのサイトではないかと思われるのですが、全く確認出来ないのです。これは情報開示として明らかに不適切ですし、金融ライセンスを取得しているとも思われません。例によってWho Is 情報も確認しましたが、登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日はオゥヴァシィージャパンが2022年11月29日、アンセミスジャパンが2022年10月26日となっていて非常に新しいです。特にオゥヴァシィージャパンの場合はサイトの開設から2日後にはYahoo知恵袋に質問が出ていることになります。いずれも信頼出来るサイトとは全く思われません。少なくともアンセミスジャパンについて出金出来なくなっているという報告が出ていることから考えても非常に危険なサイトと考えざるを得ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●Flyswap (フライスワップ https://www.fly-swap.net/#/home)
●Flyswap (フライスワップ https://fly-swap.top/#/home)
●coinw (コインw https://www.coinw6.com/#/home)
●RSK (https://rskyield.top/#/home)
これら4つのサイトはいずれもYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトで明らかに互いに酷似しているのでまとめて検証します。まずこれらのサイトを知ることになったYahoo知恵袋への質問投稿を引用します。
▼2022年11月9日投稿 (フライスワップ (https://www.fly-swap.net/#/home) に関する投稿)
「海外の友人」から投資勧誘されたようです。「海外の友人」がどういった関係なのかは情報がありません。
▼2022年12月23日投稿 (フライスワップ (https://fly-swap.top/#/home) に関する投稿)
Facebookでシンガポール出身で大阪・千里に住んでいると自称する「Tomomi tkenaka」と名乗る女性から友達申請が来て投資勧誘されたようです。日本語は不自然だったようですから大阪在住というのも事実かどうかは疑わしいでしょう。当初は100万円投資して利益分を含めた150万円を出金出来たようですが出金出来たことで信頼してしまい、さらに投資したところ出金出来なくなったようです。
▼2023年1月8日投稿 (RSK (https://rskyield.top/#/home) に関する投稿)
インスタグラムで知り合った自称・日本の企業に勤務する韓国人から勧誘されてどういう投資なのかよく分かりませんが
>イーサリアムで投資信託ディフィマイニングを始めた
ということです。そして撤退、出金を試みたが出金に困難が生じているという状況のようです。
これら4件の質問投稿にある状況は「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の経緯と矛盾しないように思われます。そしてとにかくこれらの質問投稿に出てきたサイトにアクセスしてみました。それぞれスマホ用と思われるサイトとログイン画面のキャプ画像を示します。
▼フライスワップ (https://www.fly-swap.net/#/home、ログイン画面:https://www.fly-swap.net/#/sign-in)
時期は不明ですがこのサイトはこの検証を書いている2023年1月上旬までの間に閉鎖されたようです。次に示す2番目のサイトはおなじフライスワップという名称でURLアドレスが異なるサイトです。閉鎖されたフライスワップのサイトの代わりということなのかもしれません。
▼フライスワップ (https://fly-swap.top/#/home、ログイン画面:https://fly-swap.top/#/sign-in)
▼コインw (https://www.coinw6.com/#/home、ログイン画面:https://www.coinw6.com/#/sign-in)
▼RSK (https://rskyield.top/#/home、ログイン画面:https://rskyield.top/#/sign-in)
これら4つのサイトが互いに酷似しているのは明らかです。同じテンプレート由来のサイトと考えて間違いないでしょう。表示言語の選択肢はいずれのサイトでも英語、中国語、ポルトガル語、韓国語、日本語、スペイン語、フランス語、ロシア語、ベトナム語の9言語となっています。そしてこれらのサイトには少なくともログインしない状況では連絡先情報が殆ど何も開示されていません。唯一連絡先情報らしきものとしては右上のキャプ、コインwのサイトのログイン画面の下端に以下のメールアドレスが記されています。
>公式カスタマーサービスメール:100@qq.com
これは中国で広く使われているらしい「@qq.com」というフリーメールのアドレスのようです。連絡先情報がこれだけしかないというのは明らかに情報開示が不適切、不充分です。そこで例によって各サイトのWho is 情報を確認しましたがいずれのサイトの場合も登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録・開設日のみ以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
フライスワップ (www.fly-swap.net) 2022年8月22日
フライスワップ (fly-swap.top) 2022年11月22日
コインw (www.coinw6.com) 2022年11月23日
RSK (https://rskyield.top/#/home) 2023年1月1日
2番目のフライスワップ (fly-swap.top) と3番目のコインw (www.coinw6.com) は登録・開設日が1日違いです。
改めて結論するまでもないと思われませんが、最初に引用したYahoo知恵袋への質問にある状況、特にコインwやRSKについて出金出来なくなっているという状況は危険としか思われません。また最初のフライスワップ (www.fly-swap.net) が何の告知もなく閉鎖されているということもこれらのサイトの信頼性について明らかにマイナス要因ですし、連絡先情報などの開示も明らかに不充分、不適切です。これらのサイトでの投資は避けるべきでしょう。
※付記
本項で検証した4つのサイトと明らかに同じテンプレートから量産されたと思われるサイトがさらに3つ+2つの計5つ見つかってきました。以下で検証しているので参照してください。
●GFX (https://gaitame.org/)
●Safepal (セーフパル https://www.safepal6.com/#/home)
●Snapex (https://snapexs.com/#/home)
最初のGFXはYahoo知恵袋に出金出来なくなったという投稿が出てきたサイト、他の2つは画像検索で見つけてきたサイトでいずれも上で検証したフライスワップ (https://www.fly-swap.net/#/home) 以下の4つのサイトと酷似しており、同じテンプレート由来のサイトと思われます。まず最初のGFXのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
「マッチングアプリで出会った人」に「恐喝的な感じ」でGFX (https://gaitame.org/) というサイトでの投資を始めるように誘導され、取引せずに出金しようとしたところ「ヘッジ資金」という意味不明の名目で追加入金を要求されたようです。さらに48時間以内に入金しないと「永久に資金凍結」になるというのですが、これは事実上の没収ということでしょうし、まさにこの経緯は「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われるグループによる勧誘の手口に合致していると思われ、追加入金に応じたところで出金出来るようになるとは思われません。
また添付画像には資金を凍結した理由らしきものが書いてありますが、これがまた意味不明です。そもそも日本語がおかしいと思われる部分もあって理解不能なのですがとにかく2つの法人が登場しています。
▼CB Payments Ltd. (GAITAME Payments)
イギリス法人
会社番号:09708629
住所:5 Fleet Place, London EC4M 7RD, United Kingdom
▼GAITAME Ascending Markets Kenya Limited (GAITAME Kenya)
ケニア法人
会社番号:pvt-27u5y39y
住所:郵便ポスト 10643 ナイロビ、ケニア
ケニア法人の方は情報が不足で調べる気にもならないのですがイギリス法人の方は会社番号が示されているのでイギリスの法人登録を調べてみると会社番号が一致するCB Payments Limited の法人登録が見つかりました。
この法人の法人名と会社番号 (09708629) はYahoo知恵袋への投稿の添付画像に示された記述に一致しているのですが、住所は一致しておらず、以下のようになっています。
>The Scalpel, 18th Floor, 52 Lime Street, London, United Kingdom, EC3M 7AF
法人登録情報のFilling Historyのページを見ると以下に示すように2022年11月21日付で住所が変更されています。
Yahoo知恵袋の添付画像に出てきた住所はこの2022年11月21日まで使われていた旧住所と一致しています。2023年7月現在でも旧住所を使っているというのはどういうことなのか理解に苦しみます。また新旧2つの住所をそれぞれ検索してみました。まず旧住所
>5 Fleet Place, London EC4M 7RD, United Kingdom
の方ですが、この住所には少なくとも2つのオフショア業務を担っていると思われる事務所が存在するようです。
▼Charles Russell Speechlys (https://www.charlesrussellspeechlys.com/en/)
▼Company Secretarial Services (https://andrewscrosse.com/)
この旧住所はこれらのオフショア会社を利用した住所、事業実体が存在しない架空住所の疑いが濃厚です。
さらに以下の新住所
>The Scalpel, 18th Floor, 52 Lime Street, London, United Kingdom, EC3M 7AF
についても検索してみるとやはり以下に示したJTCというオフショア会社が存在するようです。
▼JTC (https://www.jtcgroup.com/)
この新しい住所にもCB Payments Ltd. (GAITAME Payments) が実在するかどうかは極めて疑問です。またこのCB Payments Ltd. (GAITAME Payments) という法人の公式サイトが見つからないので本当にこの法人がここで検証しているGFX (https://gaitame.org/) というサイトの運営に関わっているのかどうかも分かりません。また公式サイトが見つからないことと関係しますが、上に示したYahoo知恵袋の添付画像として示された口座凍結の説明の中には以下のような部分があります。
>GAITAME.comまたはpro.GAITAME.comを介して利用アカウントを登録するか
ここに出てくる「GAITAME.com」というドメイン名は日本のFX業者である外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) のドメイン名のはずです。GFXのURLアドレス (https://gaitame.org/) は似ていますが、「GAITAME.com」というドメイン名はやはり日本のFX業者である外為どっとコムのもののはずです。凍結の理由の説明文の中に外為どっとコムのドメイン名が登場するのは明らかにおかしいです。
ともかく表題の3つのサイトについてサイトのトップページとログイン画面のキャプ画像を以下に順に示します。
▼GFX (https://gaitame.org/) [表示言語:英語、中国語、ポルトガル語、韓国語、日本語、スペイン語、フランス語、ロシア語、ベトナム語]
Yahoo知恵袋への投稿ではサイト名がGFXとなっているのですが、右上のログイン画面を見る限り、サイト名は「GaiTame」となっているように見えます。そしてロゴはまさに右に示した日本のFX業者である外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) の「G」をデザイン化したと思われるロゴに似ているようです。
▼セーフパル (https://www.safepal6.com/#/home) [表示言語:中国語、英語、ポルトガル語、韓国語、日本語、スペイン語、フランス語、ベトナム語]
▼Snapex (https://snapexs.com/#/home) [表示言語:英語、ポルトガル語、アラビア語、ヒンディー語、韓国語、中国語、日本語、スペイン語、フランス語。ロシア語、ベトナム語、香港語]
このSnapexというサイト名とロゴについてもSnapEx (https://snapex.com/) という仮想通貨関連のサイトの名称やロゴと似ています。右に示したのはこのSnapExのサイトのロゴです。このサイトは一応CoinMarketCapに登録があるSnap Tokenという仮想通貨の発行元のようです。ここで検証しているSnapexというサイトとどういう関係なのか全く分かりません。
本項で検証している3つのサイトが互いによく似ているのは明らかです。またこれら3つのサイトは上で検証したフライスワップ (https://www.fly-swap.net/#/home)、フライスワップ (https://fly-swap.top/#/home)、コインw (https://www.coinw6.com/#/home)、RSK (https://rskyield.top/#/home) という4つのサイトと明らかに似ています。以下には比較の為にフライスワップ (https://www.fly-swap.net/#/home) のトップページとログイン画面のキャプを再掲します。
上で検証したフライスワップ (https://www.fly-swap.net/#/home) 以下の4つのサイトと本項で検証している3つのサイトは同じテンプレートを利用して同じグループによって立ち上げられたサイトであると考えてまず間違いないでしょう。またいずれのサイトにも「ステーキング」「マイニング」と書かれた部分が確認出来るのでこれらのサイトは仮想通貨取引所のサイトというよりはマイニングなどで利益を出すというサイトなのではないかと思われます。但し実際にマイニングが行われているかどうかは疑問です。
そしてこれらのサイトには連絡先情報とか金融ライセンスに関する情報は何もありません。そこで例によって各サイトのWho is 情報を確認しました。以下にはGFXのWho Is 情報のキャプ画像を示します。
まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2023年6月15日となっています。最初に引用したこのGFXのサイトでの投資を勧誘されているというYahoo知恵袋への質問投稿が2023年7月2日付ですからサイトが開設されてから半月ほどで勧誘が行われていたことになります。そして赤枠で囲った登録者に関する情報の部分は殆どの項目が非開示になっていて開示されているのは登録者の所属機関が「qiming」、所在地がアラブ首長国連邦 (UAE) のドバイであるということだけです。それ以外の2つのサイトも含めて記されていた情報を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録者所在地 登録・開設日
GFX (https://gaitame.org/) UAE・ドバイ 2023年6月15日
セーフパル (https://www.safepal6.com/#/home) UAE・ドバイ 2022年11月22日
Snapex (https://snapexs.com/#/home) UAE・ドバイ 2023年6月5日
いずれも登録者の所在地がUAEのドバイとなっていますが、これらのサイトの中でUAEの公用語であるアラビア語に対応しているのは最後のSnapexだけです。本当に運営元がドバイにあるかどうかは極めて疑問です。
本項で検証している3つのサイトは互いによく似ており、さらに上で検証したフライスワップ (https://www.fly-swap.net/#/home) 以下の4つのサイトとも非常によく似ています。計7つのサイトは同じテンプレートを利用して同じグループによって量産されたサイトで間違いないでしょう。さらに本項で検証したGFXおよび上で検証したコインw (https://www.coinw6.com/#/home) というサイトについては投資を勧誘されて入金したところ、出金出来なくなったといった内容の質問投稿がYahoo知恵袋に出ていて非常に危険なサイトとしか思われません。2つのフライスワップというサイトでも投資を勧誘されたという報告が出ており、勧誘の経緯などは「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループの勧誘の手口と合致するように思われます。またこの検証を書いている2023年7月上旬時点で上で検証した4つのサイトはいずれも何の告知もなく、閉鎖あるいはアクセス不能になっているようです。
総合的に判断して本項で検証した3つのサイト、上で検証したフライスワップ (https://www.fly-swap.net/#/home) 以下の4つのサイト、計7つのサイトは非常に危険なサイトとしか思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
※付記
同じテンプレート由来と思われるサイトがさらに2つ見つかってきました。以下で検証しているので参照してください。
●GFX (https://gaitme.com/#/home)
●Cyber Treasury (サイバートレジャリー https://cybertreasury.vip/#/home)
最初のGFXはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証したGFX (https://gaitame.org/) というサイトとURLアドレスが微妙に違うだけで非常によく似ています。2番目のサイバートレジャリーは画像検索で見つけてきたサイトですがやはり上で検証してきたサイトとよく似ていて同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。まず最初のGFX (https://gaitme.com/#/home) についてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
質問の投稿者ではなく、「知人」という人がGFXに入金してしまい、出金に困難が生じているようです。投稿者自身のトラブルではないこともあって「知人」という人がどういう経緯で入金までしてしまったのかは全く情報がありません。ともかくこの投稿に出てきたURLアドレス (gaitme.com) のサイトのトップページとログイン画面の画像を以下に示します。
表示言語の選択肢は英語、中国語、ポルトガル語、韓国語、日本語、スペイン語、フランス語、ロシア語、ベトナム語の9ヵ国語です。
このサイトを見て直ぐに気が付きましたが上で検証し、比較の為に以下に画像を再掲したGFX (https://gaitame.org/) というサイトに極めてよく似ています。
これら2つのGFXというサイトは上のGFX (https://gaitame.org/) の検証で指摘したように日本のFX業者である外為どっとコム (https://www.gaitame.com/) とURLアドレスやロゴが似ており、誤認させる意図があるのではないかと思われます。
さらに表題2番目のサイバートレジャリー (https://cybertreasury.vip/#/home) というサイトについてもトップページとログイン画面の画像を以下に示します。
表示言語の選択肢もGFX (https://gaitme.com/#/home) の場合と同じで英語、中国語、ポルトガル語、韓国語、日本語、スペイン語、フランス語、ロシア語、ベトナム語の9ヵ国語です。またこのサイバートレジャリーというサイトも上で検証してきた一連のサイトと非常によく似ていて同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトの1つと考えられます。但しこのサイバートレジャリーというサイトに限っては同じテンプレート由来と思われるサイトで「ステーキング マイニング」と書いてある部分に「ヘルプローン」と書いてあります。サイバートレジャリーのサイトではステーキング、マイニングは行われていないのかもしれません。
次に連絡先情報ですが、同じテンプレート由来と思われる他のサイトと同じでサイト自体には全く見当たりません。そこで例によってサイトのWho Is 情報を確認しました。表題と同じ順、GFX (https://gaitme.com/#/home) → サイバートレジャリー (https://cybertreasury.vip/#/home) という順で以下に画像を示します。
登録者に関する情報は殆ど非開示になっています。記されていた情報を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録者所在地 登録・開設日
GFX (https://gaitme.com/#/home) UAE・ドバイ 2023年7月11日
サイバートレジャリー (https://cybertreasury.vip/#/home) UAE・ドバイ 2023年6月20日
いずれも登録者の所在地がUAEのドバイとなっていますが、これらのサイトはいずれもUAEの公用語であるアラビア語に対応していません。本当に運営元がドバイにあるかどうかは極めて疑問です。
結論としてこれらのサイトの情報開示は明らかに不充分、不適切ですし、上で検証した明らかに同じテンプレート由来のコインw (https://www.coinw6.com/#/home) やGFX (https://gaitame.org/) では資金が凍結されて出金出来ないといった被害報告が出ていることなど考えると到底信頼出来るサイトとは思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。