検証93
本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。ここで検証するサイトの多くは日本語対応しており、さらに少なくとも一部のサイトについて日本人に向けた勧誘が行われている実態や被害報告が確認されていて単に無登録の違法業者であるというだけでなく、詐欺目的で立ち上げられたサイトである疑いが極めて濃厚と考えられます。尚、本ページで検証対象としたサイトは「検証96」、「検証104」、「検証116」、「検証127」で検証した一連のサイトと部分的に明らかに似ており、それらのサイトの中には被害報告が出ているサイトも含まれています。同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられたサイトの可能性が高いです。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」、「検証82」、「検証83」、「検証84」、「検証85」、「検証86」、「検証87」、「検証88」、「検証89」、「検証90」、「検証91」、「検証92」で検証してきたTinderを始めとするマッチングサイト (出会い系サイト) やSNSで外国人による勧誘が行われているという共通点がある一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証31ページ目です。「検証94」、「検証95」、「検証96」、「検証97」、「検証98」、「検証99」、「検証100」、「検証101」、「検証102」、「検証103」、「検証104」、「検証105」、「検証106」、「検証107」、「検証108」、「検証109」、「検証110」、「検証111」、「検証112」、「検証113」、「検証114」、「検証115」、「検証116」、「検証117」、「検証118」、「検証119」、「検証120」、「検証121」、「検証122」、「検証123」、「検証124」、「検証125」、「検証126」、「検証127」、「検証128」、「検証129」、「検証130」、「検証131」、「検証132」、「検証133」、「検証134」、「検証135」、「検証136」、「検証137」、「検証138」、「検証139」、「検証140」、「検証141」、「検証142」、「検証143」、「検証144」、「検証145」、「検証146」、「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。
本ページでは明らかに同じテンプレートから量産されたと思われる以下のサイトを検証します。尚、本ページで検証するサイトは「検証96」で検証しているBTCU (www.btcu.me/app/#/) などのサイト、「検証104」で検証しているETOグローバル (https://www.etocoin-pro.com/app/#/) などのサイト明らかに似ており、同じグループによって同じテンプレートを使って量産されたサイトと思われます。「検証96」、「検証104」と併読してください。
●Bceoin (www.bceoin.com/app/#/)
●Powerex (www.powerex.top/app/#/)
●Powerex (www.apower.xyz/app/#/)
●HIVECOIN (www.ifti.top/app/#/)
●HKYYExchange (HKYYエクスチェンジ www.hkdae.org/app/#/)
●AIBIT (www.aibit.one/app/)
●OTRBC (otrbc.com/app/#/)
●LeverBtc (www.leverbtc.com/app/#/)
●Gekini (www.fbcoin.cm/app/#/)
●Doggo Blockchain (Doggoブロックチェーン 558btc.com/app/#/)
●ST-DEAL (st-deal.com/app/#/)
●TGC (tgcii.com/app/#/)
●TGC (i7805.com/app/#/)
●changingtxn (www.changingtxn.com/app/#/)
●Bbucoin (Bbuコイン www.bbucoin.com/app/#/)
●PNCEX (www.pncexglobal.com/app/#/)
●FOREX Global Station (フォレックスグローバルステーション forexfxs.com/app/#/)
●FOREX Global Station (フォレックスグローバルステーション www.forexblock-chain.com/app/#/)
まず互いに酷似した以下の5つのサイトをまとめて検証します。
●Bceoin (www.bceoin.com/app/#/)
●Powerex (www.powerex.top/app/#/)
●Powerex (www.apower.xyz/app/#/)
●HIVECOIN (www.ifti.top/app/#/)
●HKYYExchange (HKYYエクスチェンジ www.hkdae.org/app/#/)
最初のBceoinと2番目のPowerexはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで残りの3つのサイトは画像検索で見つけてきたサイトです。一連の検証ではしばしば見てきたことですがPowerexというサイトは異なるURLアドレスで2つのサイトが共存しています。そして特に最後のHKYYエクスチェンジ以外の4つは互いに非常に似ており、同じグループによるサイトで間違いないでしょう。まず最初の2つのサイトを知ることになったYahoo知恵袋の投稿を引用します。
▼2021年3月16日投稿 (Bceoinに関する投稿)
この投稿では質問の背景は全く不明ですがやはり投資勧誘を受けている状況と思われます。
▼2021年5月15日投稿 (Powerex (www.powerex.top)に関する投稿)
こちらは詳しく質問の経緯が説明されており、SNSで知り合った自称・シンガポール人女性から勧誘され、一度は出金出来たことで安心してしまい取引を継続して順調に資金が増えていることになっていたようです。ところが出金しようとすると25%の税金を追加入金することを要求されて応じたものの結局は勝手な取引が行われて損失が出たことになってお金を取り戻せていないという状況のようです。
とにかくこれらの投稿から知ることになった2つのサイト、Bceoin (www.bceoin.com)とPowerex (www.powerex.top)のサイトの冒頭部のキャプをまず以下に示します。
これら2つのサイトは明らかに互いに酷似しています。表示対応言語も日本語、香港語、英語、韓国語の4つで一致しています。明らかに互いに酷似した、同じテンプレートから作られたと思われるサイトが見つかってきたことから他にも似たサイトが存在する可能性が当然考えられたので画像検索してみると予想通り3つのサイトが見つかってきました。それら画像検索で見つかってきた3つのサイトについても表題と同じPowerex (www.apower.xyz) → HIVECOIN (www.ifti.top) → HKYYエクスチェンジ (www.hkdae.org) の順で以下にサイト冒頭のキャプを示します。
最後のHKYYエクスチェンジ以外の4つのサイトはロゴの部分以外はほぼ同じです。2つのPowerexのサイトについてはロゴの部分さえ同じで殆ど区別出来ません。最後のHKYYエクスチェンジのサイトだけは背景画像が明らかに異なり、表示選択言語も4言語ではなく5言語対応 (中国語、香港語、英語、韓国語、日本語) になっています。しかし背景画像以外の部分をよく見ると例えばメニューバーの項目名やその並びなどは他の4つのサイトに似ている部分もあります。例えば最初のBceoinのメニューバーの項目名は左から
「コイン取引」「契約」「秒契約取引」「私の資産」
となっていますがHKYYエクスチェンジでもメニューバーの項目名が左から
「コイン取引」「契約」「秒契約取引」「私の資産」
と全く同じです。
さらにこれら5つのサイトでこの冒頭部に続く部分を見ていきます。まず過去24時間の取引量を示し、サイトの特長をイラスト付きで4項目にまとめた部分が共通して存在するので以下に5つのサイトからのキャプを表題と同じBceoin → Powerex (www.powerex.top)のPowerex (www.apower.xyz) → HIVECOIN → HKYYエクスチェンジの順で並べます。尚キャプは他のサイトとの比較の為に英語表示を選択した場合のものを使います。
この部分はサイト冒頭部では一見して似ていなかったHKYYエクスチェンジの場合含めて5つのサイトで互いに非常に似ています。HKYYエクスチェンジのイラストがなぜか色違いになっていますが、イラストの下にある4つの特長を説明する文章は全て同じです。項目名だけ並べると左から「Financial Security」「Fast Charging」「Global Services」「Strictly select assets」となっています。そしてイラスト部分は例えば「検証84」で検証したWINNER (ウィナー www.winner-ex.cn/dist/#/)というサイトにあった以下のキャプに示したイラストと酷似しています。但しウィナーではイラスト+説明が3項目だったのにここで検証している5つのサイトは4項目になっていますし、説明文は意味は似ている部分があっても別の文章です。
ウィナーのサイトにあったのと同様の3つのイラスト+説明文の組み合わせは「検証87」で検証したAOC、VAC、LLBという3つのサイトでも確認されています。ウィナーやこれら3つのサイトは本項で検証している5つのサイトと組織的な繋がりがある可能性はかなり高いと考えます。
ここで検証している5つのサイトに戻りますがキャプの上部に見える過去24時間の取引出来高を示す部分 (ウィナーのサイトには存在しない) には違和感があります。取引所の名称が主語になっている文章なのですがその主語が必ずしもサイトの名称と一致しません。
サイト名 出来高文章の主語
Bceoin Bceoin Global Station
Powerex (www.powerex.top) Powerex Global Station
Powerex (www.apower.xyz) APOWER Global Station
HIVECOIN IFTI Global Station
HKYYエクスチェンジ HKYY Global Station
特にHIVECOINのサイトでの不一致は明らかです。HIVECOINのURLアドレス
はむしろこの文章の主語である「IFTI Global Station」に似ていますから以前は「IFTI Global」に近いサイト名だったのが改称されたのかもしれません。
さらに以下のキャプは5つのサイトに共通して存在するマルチプラットフォーム対応を説明し、iOSとアンドロイド用のアプリをダウンロードするボタンが用意されている部分を比較する為のものです。この部分についても5つのサイトからのキャプを表題と同じBceoin → Powerex (www.powerex.top)のPowerex (www.apower.xyz) → HIVECOIN → HKYYエクスチェンジの順で並べます。
実はここにあるスマホとパソコンの画像から画像検索を行ったので当然ではありますがこの部分でも5つのサイトは互いに非常に似ており、最後のHKYYエクスチェンジの場合にダウンロードボタンの色が変わっているぐらいの違いしかありません。これら5つのサイトが同じテンプレートからコピペで作られたサイトであることは確実でしょう。
次に連絡先情報を探しましたが殆ど情報が開示されていません。Bceoin、Powerex (www.powerex.top)、HIVECOINの3つのサイトには「About Us (に関しては)」というページがあってアメリカに本拠があると記されています。例えば以下はBceoinの「About Us (に関しては)」の記述のキャプです。
活字が小さくて見にくいので以下に冒頭部のみ書き出します。
>私たちに関しては
>Bceoin暗号通貨永久契約取引所は米国に本社を置いています。世界に加えて、韓国、イタリア、香港に3つのオペレーションセンターがあります。サービスの範囲は広大で、市場は世界中に広がっています。
アメリカに本社、韓国、イタリア、香港にも拠点があると書かれていますが、それら4つの拠点について住所、電話番号といった連絡先情報は全く見当たりません。「About Us」のページが存在する他のサイトについてもそれぞれ似たような記述があって以下に引用します。
▼Powerex (www.powerex.top)
>Power Cryptocurrency Perpetual ContractExchangeは米国に本社を置いています。 世界に加えて、韓国、イタリア、香港に3つのオペレーションセンターがあります。
▼HIVECOIN
>Power Cryptocurrency Perpetual ContractExchangeは米国に本社を置いています。 世界に加えて、韓国、イタリア、香港に3つのオペレーションセンターがあります。
要するにPowerex (www.powerex.top)とHIVECOINの記述は全く同じです。Power Cryptocurrency Perpetual ContractExchangeという主語はPowerexの運営元の名称なのかもしれませんがHIVECOINでも主語が同じPower Cryptocurrency Perpetual ContractExchangeになっていることについては違和感があります。そしていずれの場合にもアメリカ、韓国、イタリア、香港に拠点があるとなっていますがそれらの具体的な連絡先情報は全く開示されていません。金融ライセンスに関する情報も見当たりません。
連絡先情報については5つのサイトの内、3つのサイトについてWho Is 情報に断片的な情報が見つかります。まず以下がPowerex (www.powerex.top)のWho Is 情報のキャプです。
黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日を見ると2021年2月25日とこの検証を書いている2021年5月中旬現在で3ヵ月も経過していない新しいサイトであることが分かります。そして赤い枠で囲った部分にある所在地情報は殆ど隠されていますがわずかにzhe jiang, CNと書いてあるのが分かります。これは中国の浙江省を意味します。
次はHIVECOINのサイトのWho Is 情報です。
黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録日は2019年12月7日と1年半近く前です。但し既に指摘したようにこのサイトは既に上に書いたように以前は「IFTI Global」など別名称のサイトであった可能性があります。そしてこの場合も赤枠で囲った部分にある所在地情報はzhe jiang, CN、つまり中国の浙江省となっています。
次はHKYYエクスチェンジのWho Is 情報を示します。
このサイトは2021年4月26日登録開設されており、この検証を書いている時点で1ヵ月も経過していない非常に新しいサイトです。そして赤枠で囲った部分にある所在地情報はHunan, CNとなっており、これは中国の湖南省を意味します。明らかに同じグループによるとしか思えないPowerex (www.powerex.top)やHIVECOINのWho Is情報にある所在地が浙江省となっていることを考えるとこれらの所在地情報もどれほど信頼できるか相当に疑問ですがやはり中国との関連がある可能性は濃厚と考えます。
それからここで検証している5つのサイトのWho Is 情報を調べていて気が付きましたがBceoin、Powerex (www.powerex.top)、HIVECOINの3つのサイトは同じIPアドレスを共有しているようです。以下のキャプはBceoinのサイトを調べた結果として同じIPアドレス上にPowerex (www.powerex.top)、HIVECOINの2つのサイトがあることを示す結果です。これも偶然とは思えません。
改めて結論するまでもないと思いますがこれら5つの互いに非常に似通ったサイトは到底信用出来るとは思えません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
※付記
特にサイト冒頭の背景画像など本項で検証したサイトと極めてよく似たサイトがその後、見つかってきました。「検証104」で検証しているJYScoin (JYSコイン https://jyscoin.com/app/#/) などの検証を参照してください。
●AIBIT (www.aibit.one/app/)
これもYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトで上で検証したBceoinなどのサイトと似ている部分があるのでここで検証します。まずこのサイトに関するYahoo知恵袋の投稿を引用します。
なぜAIBITで取引することになったのかなど質問の背景は全く記されていませんが誰かに勧誘されてAIBITのサイトに入金してしまい、しかもその勧誘してきた人物と連絡が取れなくなっており、出金の仕方も分からないという状況になってしまっているようです。
そしてこの質問投稿にはAIBITのサイトのURLアドレスが記されていませんが、右に示したスマホ用サイトの画像が添付されており、この添付画像からAIBITのサイトのURLアドレスを読み取ることが出来ました。
添付画像から読み取ったURLアドレスからアクセスしたAIBITのサイトの冒頭部のキャプを以下に示します。表示言語の選択肢は中国語、香港語、英語、韓国語、日本語の5ヵ国語となっています。
このサイト冒頭部の背景画像は富士山、桜、神社の鳥居、招き猫と日本的なものばかり並んでいますが表示言語を英語に変えると以下のような背景画像になります、
この背景画像は上で検証したBceoin、2つのPowerex、HIVECOINの4つのサイトの冒頭部の背景画像と似ています。例えば以下に再掲したBceoinのサイト冒頭部のキャプと比べると背景画像のイラスト部分が似ているのが分かると思います。
AIBITとBceoinなどのサイトが似ているのはこの冒頭部だけに留まりません。まず以下ではサイトの特長をイラスト付きでまとめた部分をAIBITとBceoinで比較しています (比較の為に英語版のキャプを使用)。
イラスト部分もその下に付いている説明文の部分も完全に同じです。さらに以下はマルチプラットフォーム対応を説明する部分をAIBITとBceoin、それぞれやはり英語版のキャプでの比較です。
右側にあるスマホとパソコンの画面の部分は似ていても明らかに別物ですが左側の文章は完全に同じです。AIBITはBceoinなどのサイトと同じグループによるサイトであると考えて間違いないでしょう。
次に連絡先情報を探しましたがわずかに脚注部分に右のキャプに示したメールアドレスがあるだけです。
>support@aibit,one
これでは話になりません。
所在地情報についてはWho Is 情報に断片的な情報があります。以下にWho Is 情報を示します。
まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日が2021年4月9日となっています。この検証は2021年5月下旬に書いているので開設からまだ2ヵ月も経過していない非常に新しいサイトということになります。そして赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報は登録機関名が空白になっており、他も殆どの項目が「REDACTED FOR PRIVACY (プライバシー保護の為に非開示)」となっていて怪しいとしか思えません。しかし大半の項目が非開示の中でわずかに所在地が「Guangdong, CN」となっています。これは中国の広東省を意味します。やはりこのサイトも中国のグループによるサイトの可能性が高いように思います。
このサイトも最初に引用したYahoo知恵袋の投稿で既に出金に支障が生じているようですし、到底信用出来るサイトとは思えません。このサイトでの投資勧誘を受けても決して応じるべきではありません。
●OTRBC (otrbc.com/app/#/)
これは上のAIBITのサイトにあった画像から画像検索で見つかってきたサイトで上で検証したBceoinなどのサイトに連なるサイトである可能性が高いです。まず以下がサイト冒頭のキャプです。
この冒頭部だけを見ただけでは上で検証したBceoin以下の6つのサイトと似ているようには思えません。但し表示言語の選択肢は右上のプルダウンメニューに国旗のアイコンが見えますが中国語、香港語、英語、韓国語、日本語の5つとなっており、国旗アイコンとかその並びなどは上で検証したサイトに似ているようです。
このOTRBCのサイトとBceoinなど上の6つのサイトで最も明らかに似ているのは以下のキャプに示した4つの特長をイラスト付きで4項目にまとめて説明している部分です。
この部分を例えば以下に再掲したBceoinの相当部分と比べると4つの簡単なイラストとその下に付いている説明文が完全に同じです。
この部分に続いてはOTRBCのサイトでも上の6つのサイトと同様にマルチプラットフォーム対応を説明する部分 (以下のキャプ参照) が出てくるのですがこの部分については文章も使われている画像も上の6つのサイトのものとは全く異なります。
次に連絡先情報を探しましたが上で検証したAibitの場合と同じで脚注部分にメールアドレスがあるだけです。
>support@otbrc.com
明らかに情報開示は不充分です。運営の所在地情報としてはこのサイトの場合も以下に示したWho Is 情報に断片的な情報が見つかるだけです。
赤枠で囲んだ部分を見ると登録機関名が空白ですが所在地はShanghai, CNとだけ書かれています。これは中国の上海市を意味します。ここまでこのページで検証した7つのサイトの内、Who Is 情報に所在地情報が記されていたのは以下の5つです。
Powerex (www.powerex.top/app/#/) 浙江省
HIVECOIN 浙江省
HKYYExchange 湖南省
AIBIT 広東省
OTRBC 上海市
これらのサイトはここまで指摘してきたようにかなりの共通点があって同じグループによって運営されている可能性が高いと思われるのにWho Is 情報にある所在地はバラバラです。情報が断片的であるだけでなく、到底信用出来るとは思えませんがやはり中国に本拠があると考えるのが妥当でしょう。
この項目の最初に書いたようにOTRBCのサイトは画像検索で見つけてきたサイトであり、投資勧誘されたとか出金出来なくなったといった証言は確認されていません。しかしこれはやはり危険なサイトの可能性が高いと判断せざるを得ません。投資勧誘を受けても応じないことを推奨します。
●LeverBtc (www.leverbtc.com/app/#/)
●Gekini (www.fbcoin.cm/app/#/)
●Doggo Blockchain (Doggoブロックチェーン 558btc.com/app/#/)
●ST-DEAL (st-deal.com/app/#/)
●TGC (tgcii.com/app/#/)
●TGC (i7805.com/app/#/)
●changingtxn (www.changingtxn.com/app/#/)
●Bbucoin (Bbuコイン www.bbucoin.com/app/#/)
●PNCEX (www.pncexglobal.com/app/#/)
●FOREX Global Station (フォレックスグローバルステーション forexfxs.com/app/#/)
●FOREX Global Station (フォレックスグローバルステーション www.forexblock-chain.com/app/#/)
LeverBtcとGekiniの2つのサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、それ以外のサイトは画像検索で見つかってきたサイトです。いずれも上で検証したBceoinなどのサイトと同じ系列のサイトと思われ、まとめて検証します。まずLeverBtcとGekiniについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
▼2021年7月12日投稿 (LeverBtcに関する投稿)
「友人」から勧誘されたとあるだけで残念ながら詳細は不明です。しかし紹介者は「友人」であっても100%信用出来る相手ではないと認識していることは分かります。
▼2021年7月15日投稿 (Gekiniに関する投稿)
こちらも「友人」から紹介されたとあるだけで詳細は不明です。やはり信用性について疑問を抱いていることだけ分かります。
ともかくこれらの質問投稿に出てきたLeverBtcとGekiniの2つのサイトの冒頭部のキャプを以下に示します。
説明するまでもなく、これら2つのサイトの冒頭部は互いに酷似しています。表示言語の選択肢も中国語、香港語、英語、韓国語、日本語の5つで同じです。さらにこれら2つのサイトは上で検証したBceoin (www.bceoin.com)、Powerex (www.powerex.top)、Powerex (www.apower.xyz)、 HIVECOIN (www.ifti.top) の4つのサイトの冒頭部とも酷似しており、明らかに同じテンプレートから作られていることが分かります。さらに類似のサイトが存在する可能性も当然考えられたので画像検索してみると予想通り多くの関連するサイトが続々と見つかってきました。以下、表題と同じ順でサイト冒頭のキャプを示していきます。まずDoggoブロックチェーン (558btc.com/app/#/)とST-DEAL (st-deal.com/app/#/)のキャプを示します。
これら2つのサイトもLeverBtcおよびGekiniのサイトの冒頭部と明らかに似ています。表示言語の選択肢はDoggoブロックチェーンがLeverBtcやGekiniと同じく中国語、香港語、英語、韓国語、日本語の5つ、ST-DEALは香港語、英語、日本語、韓国語の4つになっています。
次はTGCというサイトですが同じTGCという名称でURLアドレスが異なるサイトが2つ存在します。まずTGC (tgcii.com/app/#/)のサイトのキャプですが日本語表示の場合と英語表示の場合を示します。
理由は不明ですが日本語表示を選択すると背景画像の部分が正常に表示されません。英語表示にするとやはりLeverBtcなどのサイトと同じ背景画像が使われていることが確認できます。表示言語の選択肢はこれもLeverBtcなどと同じ中国語、香港語、英語、韓国語、日本語の5つです。
次はもう1つのTGCのサイト (i7805.com/app/#/) です。こちらも日本語表示を選択した場合と英語表示を選択した場合のキャプを示します。
TGC (tgcii.com/app/#/)の場合と同じで日本語表示を選択すると背景画像の部分が表示されません。英語表示にするとやはりLeverBtcなどのサイトと同じ背景画像が使われていることが分かります。表示言語の選択肢はこれもLeverBtcなどと同じ中国語、香港語、英語、韓国語、日本語の5つです。
次はchangingtxn (www.changingtxn.com/app/#/)、Bbucoin (www.bbucoin.com/app/#/)、 PNCEX (www.pncexglobal.com/app/#/)の3つのサイトのキャプを順に示します。
changingtxnとBbucoinはこのサイト冒頭部で互いに酷似しており、同じテンプレート由来で間違いないでしょう。そしてこれら3つのサイトの冒頭部は上で検証したBceoin以下のサイト、上にキャプを示したLeverBtc、Gekini、Doggoブロックチェーン、ST-DEAL、TGCの5つのサイトと区別できないほど似ているわけではありません。しかしイラストの色調などには似ている部分を感じますし、言語選択のプルダウンメニューに見える国旗アイコンとかメニューバーに並ぶ項目名などには明らかに似ている部分を感じます。例えばメニューバーに並ぶ項目名はこれら2つのサイトで左から「コイン取引」「契約」「秒契約取引」「私の資産」と並んでいますがこれはBceoinやLeverBtcとも共通しています。PNCEXの場合のみメニューバーにはさらに「UpStart」という項目が付け加わっています。表示言語の選択肢はchangingtxnとBbucoinの場合が中国語、香港語、英語、韓国語、日本語、タイ語の6つ。PNCEXの場合は中国語、香港語、英語、韓国語、日本語の5つです。
最後にフォレックスグローバルステーション (forexfxs.com/app/#/)、フォレックスグローバルステーション (www.forexblock-chain.com/app/#/)の2つのサイトの冒頭部のキャプを以下に示します。
これら2つのサイトはURLアドレスが異なる別個のサイトなのですが名称が同じであるだけでなく、サイトの見かけも互いに非常によく似ています。但しこのサイト冒頭部については上で取り上げてきたサイトのいずれにも基本的に似ていません。しかし細かい部分を見ていくとchangingtxnやPNCEXの場合と同じでメニューバーに見える項目名とか右上の表示言語の選択肢として国旗アイコンが並ぶプルダウンメニューメニューとかやはり似ている部分も認められます。
さらにこれら11個のサイトの冒頭部に続く部分には以下のキャプに示したサイトの特長を4項目にまとめた部分が出てきます。上で取り上げたBceoinなどのサイトとの比較の為に英語版のキャプを示します。各キャプの左上に最後の名称が出ています。
以上11個のキャプ画像については特に説明は要らないでしょう。それぞれのキャプの左上に見えるサイト名の部分を除けば全て同じに見えます。同様にこの特長をまとめた部分の下にあるマルチプラットフォーム対応を説明する部分についても11個のキャプを表題と同じ順で並べます。
まずLeverBtc、Gekini、Doggoブロックチェーンの3つです。
次はST-DEAL、TGC (tgcii.com/app/#/)、TGC (i7805.com/app/#/)、changingtxn、Bbuコインの5つです。
最後にPNCEX、フォレックスグローバルステーション (forexfxs.com/app/#/)、フォレックスグローバルステーション (www.forexblock-chain.com/app/#/) の3つのサイトです。
よく見ると2つのTGCの場合にキャプ左下のリンクボタンが無い、9番目のPNCEXの場合にリンクボタンの色が黄色になっているといった細かな違いが見つかりますが基本的に9つのサイトはこの部分でも互いに酷似しているのは明らかです。これらのサイトは同じテンプレートから作られたサイトで間違いないでしょう。そしてそのテンプレートになったのはこのページで最初に検証したBceoinのサイトである可能性が高いです。例えばLeverBtcのサイトの脚注にリンクのある「私たちに関しては」というページを見ると以下のキャプに示す記述があります。
活字が小さくて全く読めないので冒頭部を以下に書き出します。
>私たちに関しては
>Bceoin暗号通貨永久契約取引所は米国に本社を置いています。世界に加えて、韓国、イタリア、香港に3つのオペレーションセンターがあります。サービスの範囲は広大で、市場は世界中に広がっています。 Bceoinブロックチェーンデジタル通貨取引プラットフォームには、数十年にわたるインターネット開発とサービスの経験を持つ、専門的で効率的で経験豊富なブロックチェーンテクノロジーと運用チームがあります。
本社がアメリカにあるとか、韓国、イタリア、香港に3つのオペレーションセンターがあるといったことが書いてあるのですが住所とか電話番号といった連絡先情報は記されていません。メールアドレスさえ見当たりません。そして非常に違和感があるのですが文章の主語が「LeverBtc」ではなく「Bceoin」になっているのです。これはBceoinのサイトをテンプレートにしてLeverBtcのサイトを作っており、テンプレートを書き換え忘れた為にこのようなことになっているとしか思われません。
他にもGekini、Doggoブロックチェーン、ST-DEAL、TGC (tgcii.com/app/#/)の5つのサイトで「私たちに関しては」あるいは英語版の「About Us」という項目があっていずれも主語がBceoinになっています。PNCEXのサイトではやはり「私たちに関しては」のページがあるのですが、主語はきちんとPNCEXになっています。2つのフォレックスグローバルステーションのサイトには該当するページが存在しません。changingtxnのサイトはどうやらこの検証を書いている途中で閉鎖されてしまったようで確認出来なくなってしまいました。
連絡先情報が記されていないと書きましたが、Who Is 情報を見ていくとGekiniとST-DEALの場合のみ断片的な連絡先情報が記されていることが分かりました。まず順序が逆ですがST-DEALのWho Is情報のキャプを以下に示します。
このST-DEALのWho Is 情報ではyまず黄色の枠で囲んだ部分にサイトの登録・開設日が記されていて2021年7月4日となっています。この検証は2021年7月半ばに書いているので半月ほどしか経過していない非常に新しいサイトであることが分かります。そして赤枠で囲った部分に所在地だけ記されていますがGuangdong、CNとなっています。これは中国の広東省を意味します。
もう1つ、右のキャプに示したST-DEALのWho Is 情報を見るとやはり黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年7月8日となっています。ST-DEALよりもさらに4日ほど新しいサイトということになります。
さらに赤枠で囲った部分に登録者の情報があります。
メール:313033703@qq.com
電話:+86.15167896797
登録者名:Chen Shirong
登録機関名:Chen Shirong
住所:zhuangyuanjiedao wenzhou, CN-33 321000 CN
登録者名と登録機関名は共にChen Shirongという中国系の個人名と思われる名前になっています。そして住所はどうやら浙江省温州市の住所のようです。電話番号も中国の国番号である[+86]から始まっていますし、メールアドレスも中国で広く使われている「qq.com」というフリーメールのアドレスです。
これらの情報はあまりにも断片出来ですし、どれほど信用出来るかどうかも非常に疑問ですがやはり運営元は中国にある可能性が高いように思われます。
改めて結論するまでもないと思いますが、本項で検証した9つのサイトも中国系の詐欺グループによって詐欺目的で量産されたサイトの疑いが極めて濃厚です。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。