検証56

このページでは以下を検証しています。仮想通貨リサーチ以下の8つのサイトは全て同じグループによって運営されていると思われる仮想通貨の投資顧問の様なサイトです。


●GAINSKY (ゲインスカイ https://gainsky.com/?lang=ja)

●Regal Core Markets (リーガル・コア・マーケッツ https://rcmfx.com/)

●仮想通貨リサーチ (https://vc-trade.com/top.php)

●クリプトアルゴSENSOR [旧称:ジャパンコインTRADE] (クリプトアルゴセンサー https://japan-trade.net/)

●Crypto Currency Master (クリプトカレンシーマスター https://virtual-trade.net/)

●仮想通貨アドバンテージ [旧称:仮想通貨エージェント] (https://kasou-tsuka.com/)

●BestCRYPTO (ベストクリプト https://wondertrade.net/)

●Personal Coin Support (パーソナルコインサポート https://vc-japan.net/)

●クリプトマネージャー (https://coin-virtual.com/)

●魁!仮想通貨塾 (http://kasou-money.com/index.html)

●シンジケート (https://benefit-vc.com/top.php)


まずGAINSKY (ゲインスカイ)という案件から検証します。

●GAINSKY (ゲインスカイ https://gainsky.com/?lang=ja)

●Regal Core Markets (リーガル・コア・マーケッツ https://rcmfx.com/)

これは本サイトの姉妹サイトで違法な海外FX業者の検証を書いていて偶然に見つけた案件で外国為替や仮想通貨の短期売買で高利回りを叩き出す投資ということになっていますが、結論から言えばいわゆるHYIP (High Yield Investment Program、ハイプ) と呼ばれる詐欺案件の1つだと思われます。 2つ目のリーガル・コア・マーケッツは仮想通貨も取引出来るFX業者ということになっており、ゲインスカイ社はこのFX業者で資金運用を行うとなっていますが、事業実体のない幽霊FX業者の疑いがあります。

このサイトで検証対象としてきた案件の中にはHYIPに属すると思われる案件がこれまでにも出てきています。例えば「検証18」にあるトレードコインクラブの検証でHYIP案件の共通点を以下の様にまとめました。

1) 例えば1日当たり1%前後といった非常に高い配当利回りを約束する。但し資金運用の実態があるかどうかは極めて疑問であり、単なるポンジースキーム(自転車操業)である可能性が高い。

2) 仮想通貨 (ビットコイン) での入金を要求する (仮想通貨の匿名性を悪用している。)。

3) 主にSNSを使ったネズミ講方式で勧誘が行われている。セミナーなどでの勧誘も行われることがある。

4) 高い配当率から必然的に短期間で破綻に至ることになる。

5) 運営元に関する情報は極めて乏しい。

今回検証するゲインスカイもまさにこれらのHYIPの共通項を備えていることを確認する形で検証を行うことにします。この案件は海外発祥だと思われますがまさにHYIPの特徴の1つであるネズミ講方式での勧誘が日本でもかなり行われているようで勧誘目的と思われる日本語のブログなどが多数見つかります。公式サイトにある情報だけでは不足なので一部以下に並べたような勧誘ブログの類も検証対象にすることにします。

▼GAINSKY JAPAN (ゲインスカイ ジャパン gainsky.jp/wp/)

▼XEN=TRYZ (xen-tryz.com/automatic-trading/gainsky/)

▼masaブログ (lineblog.me/grandcity/)

▼仮想通貨FXで資産を増やす!by びっとうし.com (bit-fx-toushi.com/)

▼Shoretrek ドイツ発 仮想通貨自動売買システム「Gainsky(ゲインスカイ)」のうわさ話 (shoretrek.info/gainsky/)

そしてこれらのブログにはいずれも以下の様な口座開設を促すリンクが用意されています。

https://login.gainsky.com/register?ref=●●●●●● (アフィリエイターのIDと思われる部分を伏字)

こういったリンクを踏んで口座を開設するとブログの主に報酬が支払われることになる仕組みと思われ、ブログはいずれも報酬目当てのものと考えられます。報酬目的ならばネガティブな部分を隠している可能性が高く、内容を鵜呑みには出来ないことは当然予想されます。そうした可能性を考慮しつつの検証対象ということになります。

ちなみに勧誘の手段はこれらのブログだけではないようです。本項での検証対象にはしませんがYoutubeには上で引用した勧誘ブログの1つと同じ名義、GAINSKY JAPAN (ゲインスカイ ジャパン)という名義のチャンネルがあって複数の勧誘動画がアップされているようですし、同じ勧誘ブログによれば日本各地で勧誘セミナーが行われているようです。例えば以下は2019年9月9日に東京で開かれる勧誘セミナーの告知です。

まずは例によって公式サイトで連絡先情報を探しましたが殆ど情報がありません。会社概要のページを以下のキャプに示しましたがドイツの会社であるということしか分かりません。英語版の会社概要を見ても同じです。

それ以外には「連絡をとる」というページには基本的にメッセージ送信用の窓が用意されているだけで連絡先情報としては右のキャプに示した様に電話番号が書いてあるだけです。

>+49(0)30 577 026 148

国際電話の国番号一覧によれば [+49] はドイツの国番号ですからドイツの会社という記述と矛盾はしませんが実際に使われている番号かどうかは確認していません。

関連して「人材募集」というページがあるのでこれはさすがに勤務地情報などが書いてあるだろうと考えて確認しましたが何も記述がありません。勤務地情報がない人材募集に誰が申し込むというのでしょうか?

一方で本社があるドイツから遠く離れたカリブ海の英領バージン諸島に登録があるといった文言が複数の勧誘サイトに出てきます。例えば以下は勧誘サイトの1つ、「XEN=TRYZ」からのキャプですが英領バージン諸島 (ヴァージン諸島) に登記されているという説明に加え、登記の証明書らしきものの画像が示されています。

また関連して公式サイトの「規約」というページは英語表示しか出来ないようですが、いわゆる準拠法に関する記述があって赤い下線で強調しましたが英領バージン諸島の法律に従うといったことが書いてあります (下のキャプ参照)。

しかし租税回避地で有名な英領バージン諸島に登記があるとしてもそれは名目だけのペーパーカンパニーに過ぎない可能性が高いですし、この登記についても登記上の住所など何も開示されていません。またこの登記を公的なサイトで確認しようとしましたが、英領バージン諸島の登記については誰もが見られる形での開示はされていないようです。金融機関登録についてはBritish Virgin Islands Financial Services Commission (英領バージン諸島 金融サービス委員会) のサイトで確認出来るようですがゲインスカイの登録は見つかりません。金融ライセンスはおそらく所有していないものと思われます。

仮に英領バージン諸島に登記があるとしても本社とされているドイツについて電話番号しか連絡先情報の開示がないという状況は異様です。住所もメールアドレスさえも不明となれば明らかに情報開示として不足で準拠法がおそらくペーパーカンパニーの登記しかない英領バージン諸島の法律であるというのも裁判沙汰を面倒にして避けようとする意図があるとしか思えません。

連絡先情報がないことと一部関連して入出金に関してですが公式サイトには記述が見つかりませんが、勧誘サイトによれば入金はビットコインでの入金になるようです。例えば以下も勧誘サイト、「XEN=TRYZ」からのキャプです。

ビットコインでの入金となれば運営元の連絡先情報はここでも開示されない可能性が高いです。一方で出金方法については勧誘サイトにも説明が見当たりません。そして入金したお金は運用されることになりますが、投資対象や運用利回りなどについては例えば勧誘サイトのゲインスカイジャパンに以下の様な記述があります。

最低運用額は最低入金額と同じ100ドルとなっており、運用期間は20日間。そして20日間の運用実績は3%~8% / 20日間であると書いてあります。「3%~8% / 20日間」は1年、365日間同じ運用を継続すれば年54%~146%という超高利回りになる計算です。さらに投資対象は「外国為替」、「暗号通貨 (仮想通貨)」、「共同経済」の3つとなっています。ここで外国為替や暗号通貨の短期売買で利益を出すというのは分かりますが最後の「共同経済」の意味が分からないので説明を探すと同じ勧誘サイト、ゲインスカイジャパンに以下の様な「共同経済」の説明がありました。

漠然とした説明としか言い様がありませんが、例えばレンタサイクルやレンタルオフィスの様なレンタル事業を行うということのようです。しかし運用期間が20日間しかないのに一体何のレンタル事業をやって利益を出すというのでしょうか?20日間しかない運用期間の間に例えばレンタサイクルとかレンタルオフィスの様な事業をやって投資資金を回収してさらに配当が出せるとは到底思えません。また外国為替や暗号通貨の短期売買で年利回り54%~146%を達成するなんて容易に信じる気になりません。

とにかく説明を続けると投資家は3つの投資方針が異なる以下のキャプに示した3つの運用チームから1つを選択して運用を一任するとなっています。赤、黄色、青色の3色のチームがあってチーム代表と思われる人物、PAUL GIDEON、CHARLES QUINTON、KARL SCHUMIDTという3名の名前が出ています。そしてここでは平均月利12.3%という運用利回りの数字が出ています。12ヶ月に直せば平均年利は147.6%ということになります。果たしてこれだけの投資利回りが実現可能なのか疑問を感じざるを得ません。

実際に勧誘ブログの1つ、masaブログには自分で投資してみた最初の投資結果として右のキャプに示した数字が出ています。運用期間は2019年5月21日~6月10日までの20日間で3つのチームに投資した利回りが1.66%~4.14%となっています。これでも1年365日に換算すれば複利効果を考えなくても30%~75%という有り得ないレベルの超高利回りですが、上のキャプに見える「平均月利12.3% (平均年利147.6%)」という数字からすれば最高でもおよそ半分から最低のAチームではおよそ5分の1ほどとかなり劣ります。実績がかなり劣るのであれば情報開示が適切でない、誇大広告の可能性があると考えざるを得ません。

さらに3つの運用チームの説明として公式サイトには左下の様な運用チームのメンバーの写真と思われる画像が出てきます。上で出てきた3名とは明らかに違う3名の画像が並んでいますが、特に一番上にあるArun Sreenivasanという人物の画像が問題です。この人物の画像を画像検索すると明らかに同じ人物の同じ画像と思われるものがネット上に複数見つかるのです。例えば右下はTHE ECONOMIC TIMESというインドのニュースサイトの2017年4月28日付の記事で見つけた画像ですが右側の男性の赤枠で囲った部分がゲインスカイのサイトに登場している画像と明らかに一致しています。

そしてこのインドのニュースサイトの記事が問題です。記事のタイトルは「Kick-starting interactive game content with artificial intelligence」となっていて要するに新興の人工知能 (AI) を活用したゲーム関係の会社の創設メンバーに関する逸話を紹介した記事になっています。右上のキャプに登場している3名の人物はこのAbsentiaという新興のゲーム関係企業の創設メンバーであり、キャプの脚注部分に見えるように左からHarikrishna Valiyath、Vrushali Prasade、Shubham Mishraという名前であるとされています。つまりゲインスカイのサイトでArun Sreenivasanという名前で紹介されていた投資運用チームの人間がインドのニュース記事ではShubham Mishraという名前のゲーム関係会社の創設メンバーであると紹介されているのです。

さらにこのゲーム関連会社の創設メンバーに関するネット記事はこれ以外にも確認されます。例えば右のキャプに示しましたがThe New Indian Expressというインドのニュースサイトの2017年10月18日付の記事にも同じ3名の並んでいる画像が登場しています。

これはネットから拾ってきた画像をゲインスカイ社が勝手に転用して使っているのではないかと疑わざるを得ません。そこで他の運用チームのメンバーとして紹介されている人物の画像も全て画像検索に掛けてみましたがこれ以外の人物の画像はいずれもゲインスカイのサイト以外には見つかりません。しかし1名だけでも全く無関係の疑いがある人物の画像が使われているとなれば非現実的ではないかと思われるような運用利回りが示されていることと併せ、ゲインスカイの運用チームが実在し、実際に運用を行っているかどうかさえ怪しく感じられます。

次に表題の2つ目に掲げたRegal Core Markets (リーガル・コア・マーケッツ rcmfx.com/)という仮想通貨/外貨の取引所についてです。以下はXEN=TRYZという勧誘ブログからのキャプですが、ゲインスカイの外国為替や仮想通貨での運用は全てリーガル・コア・マーケッツで行われ、ゲインスカイ社の運用チームから分別管理されているので資産保全の観点で安心出来るという説明になっています。

しかし分別管理だから本当に安心かどうかはリーガル・コア・マーケッツがゲインスカイとは完全に独立した組織であり、尚且つ信頼出来る取引業者であるかどうかによるでしょう。そこでリーガル・コア・マーケッツについても信頼出来る業者なのかどうか調べることにしました。

まず例によって連絡先情報を探しましたが、公式サイトの脚注に右のキャプに示した様にメールアドレスが1つ書かれているだけで住所も電話番号も記載がありません。

>For Customer Support : contactus@rcmfx.com

これは情報開示として明らかに不適切であり、これだけでも信頼できる業者とは言い難いと判断せざるを得ません。それ以外に連絡先に結び付きそうな情報を探すとRegulationのページに以下のキャプに示す記述を見つけました。

リーガル・コア・マーケッツはバヌアツの金融サービス委員会 (Vanuatu Financial Services Commission, VFSC) から金融ライセンスを受けているといったことが書いてありますが、登録番号などについては記載がありません。そこでバヌアツ金融サービス委員会 (VFSC) のサイトでリーガル・コア・マーケッツの登録を確認しようとしましたが、右のキャプに示した様に登録リストを検索しても「Regal Core Markets」という登録は該当がないという結果が出てきます。

所在地情報が一切見当たらないこと、得ているはずのバヌアツの金融機関登録も見つからなことから信頼度を高く評価することは到底出来ません。

さらにアクセス状況を解析出来るサイトでリーガル・コア・マーケッツのサイトへのアクセス状況を見ると以下のキャプに示した様に1日当たりの独立訪問者数が約10人、ページビューが約50回しかありません。

これほど独立訪問者数もページビューも少ないのではリーガル・コア・マーケッツが仮想通貨 / 外貨の取引サイトとして商売が成り立っているかどうか非常に疑問ですし、ゲインスカイが何故こんな閑散とした情報開示も極めて不適切、尚且つ金融ライセンスを確認することも出来ない取引所をわざわざ選んで使っているのか、そもそも本当にゲインスカイのトレーダーによる取引がリーガル・コア・マーケッツで実際に行われているのか全てを疑わざるを得ません。そもそもこれではリーガル・コア・マーケッツに取引所としての実態があるのかどうかさえ危うい、取引所の実態のない幽霊取引所ではないかと疑わざるを得ません。顧客から預かった運用資産は分別管理されているから安全であるという主張には全く同意出来ません。

それから上で準拠法について触れましたがこの準拠法の記述がある公式サイトの「規約」というページの準拠法の項目の直前にある以下の2項目には恐ろしいことが書いてあります。

要するにゲインスカイは顧客の同意や顧客への事前通告もなしにサイトを改変したり、閉鎖したり出来る、また顧客のアクセスをいかなる理由であっても事前通告なしに終了させることが出来るなどと書いてあるのです。資産を持っている状況でサイトを閉鎖されたり、アカウントへのアクセスを拒否されたらどういうことになるのでしょうか?こんな無茶苦茶な規約を堂々と記載している神経が分かりません。これは最初から悪意を持ってサイトを立ち上げ、非現実的な利回りと勧誘報酬を約束してお金を集め、適当なところでサイトを閉鎖して資産を奪い取る予定なのではないかと考えざるを得ません。

この本検証の最初にいわゆるHYIP (High Yield Investment Program、ハイプ) と呼ばれる詐欺案件について、1) 異常に高い配当利回り、2) 仮想通貨での入金、3) ネズミ講方式での勧誘、4) 短期間で破綻、5) 運営元情報が極めて乏しいといった5つの共通点があることを書きました。そして本件では5項目の内、短期間での破綻という将来予測の第4項以外については全て当てはまっているのです。特に本件ではわざわざ何時でも閉鎖できるなどという但し書きがある点から考えて「検証25」で取り上げ、最終的にはログインも出金も出来なくなって集団訴訟が呼びかけられているHYIP案件、USI-TECH (USI-テック)と似たような結末を迎える可能性が高いと思います。

言うまでもありませんが投資は絶対に推奨出来ません。


※付記

2021年4月28日付で関東財務局からリーガル・コア・マーケッツについて無登録の違法業者であるとして警告が出ています (以下のキャプ参照)。

●仮想通貨リサーチ (https://vc-trade.com/top.php)

●クリプトアルゴSENSOR [旧称:ジャパンコインTRADE] (クリプトアルゴセンサー https://japan-trade.net/)

同じ系列に属すると思われるので2つまとめて検証します。これらは結論から言えば「検証44」で検証した「日本仮想通貨オンライン」「あんしんコイン」「FM仮想通貨」「コインリーディングカンパニー」の4つ、さらには「検証52」で検証した「国際仮想通貨センター」と「サーチインコイン」の2つ、さらに以下で取り上げている「クリプトカレンシーマスター」「仮想通貨アドバンテージ」「ベストクリプト」「パーソナルコインサポート」「クリプトマネージャー」「魁!仮想通貨塾」という6つのサイトと同じ系列と思われます。同じグループに属する14個のサイトの7番目、8番目ということになります。それぞれの検証と併読してください。そしてこの検証を最初に書いた際にはジャパンコインTRADE (ジャパンコイントレード)という名称だったサイトはおそらく2020年の4月頃にクリプトアルゴSENSOR (クリプトアルゴセンサー)と改称したようです。ややこしいのですがとりあえず旧称の時に書いた検証はそのままにして本項末尾の付記2で改称したクリプトアルゴSENSORについて説明することにします。

これら2つのサイトの存在に気が付いたのも「日本仮想通貨オンライン」などを絶賛し、アフィリエイトリンクを用意していたつまりアフィリエイト報酬狙いと思われる仮想通貨ポリスというサイトでこれら2つの業者を絶賛する記事を見つけたことによるものです。仮想通貨ポリスではこの検証を書いている時点で以前に検証した6業者のサイト、今回ここで検証している2業者のサイト、計8つのサイトが全て優良サイトとして紹介されています。同様にこれも以前の検証で登場した「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」というサイトでは以前に検証した6つのサイトの内3つ (「コインリーディングカンパニー」、「国際仮想通貨センター」と「サーチインコイン」)、今回ここで検証している2つのサイトの計5つを「管理人のおすすめ」として紹介しています。

まず以下のキャプに示した仮想通貨ポリスの「仮想通貨リサーチ」を絶賛する記事では「月利1500%達成」とか「利益2800万円獲得」といった容易には信用し難い「実績」が強調されています。

さらに以下のキャプは同じ仮想通貨ポリスの「ジャパンコイントレード」を絶賛する記事の冒頭部です。こちらは利益が3000万円超とさらにエスカレートしています。

ちなみに上のキャプに見えるように「仮想通貨リサーチ」、「ジャパンコイントレード」のそれぞれのサイトURLが書かれているリンクがありますが、これら2つのリンクは見かけ上は「https://vc-trade.com/」、「https://japan-trade.net」となっていても実際にはそれぞれ「https://vc-trade.com/?sp=●●●」「https://japan-trade.net/?sp=●●●」というURLアドレス (一部伏字) になっています。伏字にした部分はアフィリエイターのIDと思われ、要するに誰かがこのリンクをクリックして口座を開設したりすれば「仮想通貨ポリス」の運営者にアフィリエイト報酬 (勧誘報酬) が支払われる仕組みと思われます。あるいは「仮想通貨ポリス」は多くの怪しげな仮想通貨投資案件を酷評する一方で「日本仮想通貨オンライン」や「仮想通貨リサーチ」を含む同じグループによる運営である可能性が高い8つの仮想通貨投資顧問だけを優良サイトとして絶賛推奨していることから「仮想通貨ポリス」も同じグループによる運営で言わば自作自演でこれらのサイトを絶賛、宣伝している可能性も考えられると思います。

同様に「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」で「仮想通貨リサーチ」、「ジャパンコイントレード」をおすすめする記事にも同様のアフィリエイトリンクが用意されています。公平な評価が下されているかどうかは相当に怪しいと考えざるを得ません。ちなみに「仮想通貨ポリス」や「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」には運営者情報はありません。

こうした状況から「仮想通貨ポリス」や「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」の絶賛記事の内容を鵜呑みには出来ませんが、公式サイトには記されていないような情報も一部出てくるので信頼性に問題があることを考慮しつつ、一部以下の検証で扱うことにします。

まずは「仮想通貨リサーチ」、「ジャパンコイントレード」の連絡先情報ですが、それぞれのサイトの特定商取引法に基づく表記は以下のキャプに示すようになっています。

>運営元 仮想通貨リサーチ運営事務局

>所在地 東京都中央区日本橋蛎殻町1-12 4階

>電話番号 03-5843-6737

>メールアドレス info@vc-trade.com

>最高運営責任者 中村 慎太郎

>商品の種類 デジタルコンテンツ(仮想通貨情報)

>情報料金 情報の購入にはポイントを使用します。 (1pt=10円)

>販売事業者 ジャパンコインTRADE管理部

>所在地 東京都中央区日本橋蠣殻町1-12

>電話番号 03-5962-3607

>メールアドレス info@japan-trade.net

>最高運営責任者 佐藤 修平

>商品の種類 デジタルコンテンツ(仮想通貨情報)

>お支払い方法 銀行振込及びクレジット決済

まず運営元 (販売事業者)、電話番号、メールアドレス、最高運営責任者はそれぞれ異なるのに「商品の種類 デジタルコンテンツ (仮想通貨情報)」という記述が同じであること、さらに所在地 (東京都中央区日本橋蠣殻町1-12) が全く同じであることに気が付きます。しかもこれは不完全な住所になっています。つまり「何丁目何番何号」の最後の「何号」の部分が欠けています。Yahoo地図によれば日本橋蛎殻町1丁目12番の場合には4号、6号、7号、9号のいずれかが選択されなければ完全な住所になりません。例えば日本橋蛎殻町1丁目12番4号ならば「ザ・パークハウス日本橋蛎殻町レジデンス」というマンションの住所になりますが、6号、7号、9号のいずれかならば幾つかのオフィスビル (?) の住所になるようです。「何号」の部分が欠けているのでどのビルに入居しているのか分からないのです。とにかくこれは不完全な住所であり、2つのサイトで共に同じ形の不完全な住所が所在地とされていることには強い違和感を感じざるを得ません。

さらに所在地情報に関係しますが、特に仮想通貨リサーチのサイトでは下のキャプに示した様に当サイトは「国内登記法人」がサイト運営しているから信頼出来ると繰り返し主張しています。

そこで法人登録を見れば完全な住所も分かるだろうと考えて国税庁法人番号公表サイトで「仮想通貨リサーチ」の法人登録を探しましたが該当がありません。「ジャパンコイントレード」についても同じです。「東京都中央区日本橋蛎殻町1-12」という住所で法人登録を探すと37件の法人登録が出てきますが、その中に「仮想通貨リサーチ」や「ジャパンコイントレード」と一見して関連しそうなものは見当たりません。37件の中に「仮想通貨リサーチ」「ジャパンコイントレード」以外での名称で登録している運営法人が入っている可能性があるかもしれませんがそれならきちんと法人登録している名称を明らかにするべきでしょう。これらのサイトが本当に国内登記法人により運営されているかどうかかなり疑問と考えざるを得ません。

そしてこの検証の冒頭で書きましたが、ここで検証している「仮想通貨リサーチ」と「ジャパンコイントレード」は以前に検証した6つの同業のサイトと同じグループによる運営である可能性が極めて高いです。サイトを見ていくと以前に検証したサイトと類似性が認められるのです。例えば類似性の例として各サイトに共通して存在する「ご利用規約」の前文から第1条の部分を比較します。

まず以下のキャプは「仮想通貨リサーチ」のご利用規約の場合です。

そして以下は「検証44」で検証した日本仮想通貨オンラインのご利用規約の場合です。

さらには同じく「検証44」で検証し、最近閉鎖されたと思われるFM仮想通貨のサイトにあったご利用規約の場合です。

次は「検証52」で検証し、振り込め詐欺との関係も疑われた国際仮想通貨センターの利用規約です。

同じものを何度も貼り付けても意味がないので残りの3つのサイトの利用規約 (あんしんコインコインリーディングカンパニーサーチインコイン) についてはリンクから確認して貰うことにして省略しますが、8つのサイトにある「ご利用規約」の前文から第1条の部分は前文に含まれているサイトの名称や運営会社名の固有名詞の部分を除いて一字一句完全に同じです。ここでは前文と第1条だけを比較しましたが、第2条以下についても互いに同一としか思えない文章が並んでおり、殆ど同一です。せいぜい料金の表示があるかどうかぐらいの違いしか見つかりません。どう考えても偶然とは思えず、コピペで作られているとしか思えません。これらのサイトが同じ系列であることは確実だと思います。

そしてこれも他のサイトとの明らかな類似点ですが「仮想通貨リサーチ」、「ジャパンコイントレード」にはそれぞれ「直近の注目コイン一覧」「直近の爆上げコイン」と題する表があって明確な説明はありませんがこれらのサイトで買い推奨された仮想通貨のリストを意味しているものと思われます。いわばこれらのサイトの実績ということでしょう。同じグループによる可能性が高い「日本仮想通貨オンライン」などでも同様の表で「実績」が誇られていたことが思い出されます。まず以下のキャプが「仮想通貨リサーチ」のサイトにある「直近の注目コイン一覧」です。

同様に以下は「ジャパンコイントレード」のサイトにある「直近の爆上げコイン」です。

しかしこれらを実績としてそのまま認める気にはなりません。ここに出てくる仮想通貨についてCoinMarketCapという仮想通貨のデーターベースで調べてみるとかなり時価総額が小さいものが含まれていることが判明したからです。以下はCoinMarketCapから抜き出した2019年9月8日時点での時価総額と24時間取引高をまとめたものです。

Expanse【EXP】「仮想通貨リサーチ」の注目コイン

時価総額: 2335万8922円 (21 BTC)

24時間出来高: 20万1596円 (0.18 BTC)

BitBar【BTB】「仮想通貨リサーチ」の注目コイン

時価総額: 925万9045円 (8 BTC)

24時間出来高: 2万2095円 (0.02BTC)

Absolute (ABS)「ジャパンコイントレード」の爆上げコイン

時価総額: 376万4097円 (3 BTC)

24時間出来高: 32万8449円 (0.26 BTC)

Bata (BTA)「ジャパンコイントレード」の爆上げコイン

時価総額: 313万7925円 (3 BTC)

24時間出来高: 2万6479円 (0.02 BTC)

勿論、相場の変動はありますがこれら4つの仮想通貨について時価総額は最大のExpanseでも2300万円余り、最少のBataはわずが313万円余り、24時間取引高も最少のBitBarは2万円そこそこ、最も取引の盛んなAbsoluteでも32万円ほどしかありません。こんなに時価総額や出来高の小さな仮想通貨について「仮想通貨リサーチ」や「ジャパンコイントレード」の買い推奨によって会員が大儲けしたなんて到底信じられません。こんなに時価総額、出来高の小さな仮想通貨について情報を受け取った多くの会員が一斉に買い注文を出したら相場は簡単に暴騰するでしょうけど、逆に売り注文を出せば暴落するのが確実です。底値で買って高値で売り抜け、大きな利益を出すことなんて非現実的としか思えません。

「日本仮想通貨オンライン」など過去に検証した同じグループによる推奨仮想通貨でもサイトの開設時期と推奨の時期の食い違いなどから本当にそんな「実績」があるのか非常に疑わしいと考えてきましたが、今回検証している「仮想通貨リサーチ」「ジャパンコイントレード」の「実績」も非常に疑わしいと考えざるを得ません。

そして「仮想通貨リサーチ」「ジャパンコイントレード」から情報を得るのに必要な情報料が問題です。両方とも公式サイトでは登録無料だけが強調されていて料金表みたいなものは全くありませんが事実上の勧誘サイトになっている「仮想通貨ポリス」「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」によれば目標上昇率が異なるプランが複数あるようです。例えば以下のキャプは「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」にある仮想通貨リサーチの記事からのキャプですが5種類のリサーチと称するプランと意味が全く分かりませんが4種類のパーフェクトチョイスというものがあります。「一度のご利用で”億り人”になった会員様も多数いる」などといった刺激的な宣伝文句が並んでいますが、会費 (?)が幾らなのかについては全く情報開示されていません。

同様に以下は「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」にあるジャパンコイントレードの記事からのキャプです。こちらは4つのコースとさらにBILION ROADと称する投資額の大きな人向けのプランが3つあるようです。これからすると仮想通貨リサーチのパーフェクトチョイスというのも投資額の大きな人向けの上級プランということになりそうです。ちなみにBILIONはおそらくスペルミスで本来はBILLIONと書くべきところでしょう。こちらにも費用などに関する情報はなく、不明朗としか思えません。

比較の為に同じ「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」にあるサーチインコインの記事にあるプランの説明のキャプも以下に示します。大口投資家向けと称する上級プランはないようですが、目標上昇率の異なる5つのプランが用意されており、「仮想通貨リサーチ」や「ジャパンコイントレード」とよく似た構成になっています。

ちなみに「検証52」で説明しましたが「サーチインコイン」の場合は5つのコースの内、4つのコースについて価格が判明していて以下の様になっています。

▼アマチュアプラン:15万円

▼ミドルプラン:25万円

▼パーソナルプラン:40万円

▼プロフェッショナルプラン:50万円

「仮想通貨リサーチ」や「ジャパンコイントレード」でも同様の会費を請求される可能性が高く、さらには大口投資家向けと称するパーフェクトチョイスA、B、C、Z、BILION ROAD レベル1、2、3、∞といったプランになれば数百万円単位あるいはそれ以上の情報量を請求される可能性もあるものと思われます。非常に危険と考えざるを得ません。


※付記1

「検証44」で扱った日本仮想通貨オンラインや「検証52」で検証した国際仮想通貨センターの場合と同様、Yahoo知恵袋に仮想通貨リサーチ、ジャパンコイントレードのステマと思われる投稿が2019年9月11日、12日に各1件ずつ出ているようです。投稿された文章の内容や投稿の日時などから判断して明らかに同じグループによるものでしょう。

2019年9月11日投稿 (仮想通貨リサーチ)

2019年9月12日投稿 (仮想通貨リサーチ)

※付記2

この項目の冒頭で書いたように2020年4月にジャパンコイントレードのサイトがクリプトアルゴSENSOR (クリプトアルゴセンサー)という名前に改称されたことに気が付きました。以下は改称されたクリプトアルゴセンサーのサイトの冒頭部、会社概要のキャプです。

>販売事業者 クリプトアルゴSENSOR管理部

>所在地 東京都中央区日本橋蠣殻町1-12ー6 寿ビル4階

>電話番号 03-5962-3607

>メールアドレス info@japan-trade.net

>運営責任者 佐藤 修平

これを改称前のジャパンコイントレード時代の会社概要と並べて比較してみると

>販売事業者 ジャパンコインTRADE管理部

>所在地 東京都中央区日本橋蠣殻町1-12

>電話番号 03-5962-3607

>メールアドレス info@japan-trade.net

>最高運営責任者 佐藤 修平

社名が完全に変わった以外には所在地住所が少し詳しくなった程度の違いしかありません。電話番号、メールアドレス、責任者の名前は完全に同じです。そして非常に奇妙なのは改称に関して何の説明も見当たらないことです。何故改称したのか分かりませんが、何かジャパンコイントレードについて悪い評価が出てそれを断ち切るために改称したのではないかなど考えざるを得ません。ちなみに同じグループによると思われる14個のサイトの中では本ページの下で検証している仮想通貨アドバンテージの場合も旧称の仮想通貨エージェントから現在の仮想通貨アドバンテージに改称しています。この場合にも改称について何の説明も見当たりません。サイトの改称という大きな出来事について何の説明も無いことについては非常に違和感があります。


●Crypto Currency Master (クリプトカレンシーマスター https://virtual-trade.net/)

これも結論から言えば「検証44」で検証した「日本仮想通貨オンライン (www.nk-online.net/)」「あんしんコイン (www.anshincoin.com)」「FM仮想通貨 (fm-tsuka.com)」「コインリーディングカンパニー (www.clc-japan.net/)」の4つ、「検証52」で検証した「国際仮想通貨センター (icc-center.net/)」と「サーチインコイン (kasou-trade.com/)」の2つ、そして本ページで検証している「仮想通貨リサーチ (vc-trade.com/top.php)」、「クリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] ( japan-trade.net/)」、「仮想通貨アドバンテージ (https://kasou-tsuka.com/)」、「BestCrypto (ベストクリプト https://wondertrade.net/)」、「Personal Coin Support (パーソナルコインサポート vc-japan.net/)」「クリプトマネージャー (coin-virtual.com/)」「魁!仮想通貨塾 (kasou-money.com/index.html)」の7つと同じ系列と思われる仮想通貨投資における投資顧問のようなサイトです。つまり同じグループによると思われる14個のサイトの9番目のサイトということになります。

このクリプトカレンシーマスターというサイトの存在に気が付いたのも同じ系列と思われるサイトが共通して取り上げられている「仮想通貨ポリス」というサイト、「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」というサイトで取り上げられ、手放しで絶賛されていることに気が付いたからです。以下は仮想通貨ポリスにあるクリプトカレンシーマスターを絶賛する紹介記事の冒頭部ですが、「URL」と記されているクリプトカレンシーマスターのサイトへのリンクは見かけ上は単なるサイトのURL (https://virtual-trade.net/) になっていても実際にはアフィリエイターのIDと思われる部分が付いたURL (https://virtual-trade.net/?sp=●●、一部伏字) になっています。

用意されているリンクがアフィリエイターのID付と思われるURLアドレスになっているのは「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」にあるクリプトカレンシーマスターの紹介記事でも全く同じです。これらの紹介記事が公平な立場で書かれているかどうかは極めて疑問でしょう。

次に連絡先情報を確認します。以下は会社概要のキャプです。左上にクリプトカレンシーマスターと英語、片仮名で書いてありますがクリプト (Crypto) という単語の英語の綴りは滅茶々々でカレー (Curry) が混じってしまっています。

>会社概要

>販売事業者 有限会社マーケットワールド

>所在地 東京都千代田区平河町1丁目6番15号

>電話番号 03-5927-8967

>メールアドレス info@virtual-trade.net

>運営責任者 宮本耕史郎

一応、住所、電話番号、メールアドレス、責任者名が揃っています。販売事業者となっている有限会社マーケットワールドの法人登録を探してみるとさらに詳しい住所が分かりました。

>東京都千代田区平河町1丁目6番15号USビル802号室

法人番号公表サイトで調べるとこの住所にはかなり多くの法人登録がなされていることが分かりました。さらに検索するとこの住所はFIRST OFFICE 半蔵門 麹町 (first-office.biz/)というレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の住所と酷似しています (以下のキャプ参照)。この住所に有限会社マーケットワールドが実在する可能性は低いと思われます。

さらに法人登録を見ると有限会社マーケットワールドはつい最近、令和元年 (2019年) 9.月2日まで有限会社ユニオン愛知という法人で住所もほぼ同時期まで愛知県みよし市だったことが分かります。この検証を書いている2019年10月下旬現在で法人の名称と所在地が変更されてからまだ2ヶ月も経っていないことになります。このユニオン愛知という法人名で検索してみるとTwitterのアカウントなどが見つかってきます。右のキャプはそのTwitterアカウントのプロフィール欄ですがどうやらこれは労働組合的な団体、キャバクラの従業員の為の組合のような団体だったようで毎月第二日曜日に名古屋市内で無料労働相談会を開催していたようです。

何故キャバクラ従業員の労働組合のような法人が仮想通貨投資の投資顧問的な組織に衣替えすることになったのか経緯が全く分かりませんが、法人登録上の変更が行われたのがつい最近ということを考えると投資顧問として充分な実績があるとは到底思えません。

そしてクリプトカレンシーマスターのサイトには同じ系列に属すると思われる他のサイトと同様に提供情報で得られたと称する仮想通貨値上がりの実績を示す一覧があります (以下のキャプ参照)。

しかしすでに説明したようにクリプトカレンシーマスターの運営会社、有限会社マーケットワールドの前身である労働組合組織と思われるユニオン愛知がマーケットワールドに社名変更し、愛知県から東京のバーチャルオフィス業者の住所に移転を完了したのが2019年9月4日なのに上の示した表にある3つの情報提供実績の2番目にあるゼーレ (SEELE)という仮想通貨の情報が提供されたのは2019年6月4日となっています。法人登録上の社名変更や転居が完了するよりも3ヶ月も前に投資家に情報提供していたということになります。上のキャプに示されている他の2件の「実績」を見ても情報提供日が2019年9月7日と9月13日になっています。社名変更や転居が完了してから10日も経過しない内にどうやって投資家に投資情報を提供出来たのでしょうか?そんな短期間でどうやって顧客を募集したのでしょうか?一体、何人ほどの顧客がこの時点でこの投資情報を受け取って利益を得たのでしょうか?これら3件の「実績」を実際の実績として認められるかどうかは相当に怪しいと判断せざるを得ません。

次に同じグループに属すると思われる他のサイトとの関連を確認する為に上の「仮想通貨リサーチ」と「クリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] 」の検証で取り上げた「ご利用規約」の項目を「日本仮想通貨オンライン」の利用規約と再び比較してみました。まず「日本仮想通貨オンライン」の利用規約の冒頭部のキャプです。

次に以下が「クリプトカレンシーマスター」のご利用規約の冒頭部のキャプです。

2つの「利用規約」あるいは「ご利用規約」が互いに酷似しているのは一目瞭然でしょう。特に「第一条」以下の部分は句読点の位置なども含めて一字一句同じです。前半部も固有名詞の部分が入れ替えられているだけと言ってもよいほど互いに酷似していますが、クリプトカレンシーマスターのご利用規約の方は最初の文章が2回繰り返されているような形になっています。2回繰り返されているような形になっている部分の1回目の文章

>株式会社(以下「弊社」という)が運営する

という部分は「株式会社●●●」と書いてあった部分をおそらく「有限会社マーケットワールド」で置き換えるべきだったのでしょうが抜け落ちていて「株式会社」だけが残り、意味不明になっています。コピペをやっている間にうっかり間違ってしまったものとしか思えません。この「利用規約」はこれ以降の部分も互いに酷似しており、同じテンプレートからコピペで作られていることは確実です。クリプトカレンシーマスターとその運営会社である有限会社マーケットワールドは日本仮想通貨オンラインとその運営会社である株式会社カゲロウと同じグループであることは間違いないと判断します

次にクリプトカレンシーマスターのコース設定について触れておきます。残念ながらクリプトカレンシーマスターのサイトではおそらく会員登録しないと情報を見られない設定になっていると思われるので 以下のキャプは他の8つのグループサイトについても引用した「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」という勧誘サイトから得たものです。

どう違うのかよく分かりませんが、エントリーコースから始まってスタンダード、ミディアム、プレミアム、グランドマスターズの初期、通常、最上と合計7つの選択肢が用意されているようです。こういった複数の選択肢が用意されているのは同じ運営によると思われる他の8つのサイトでも共通して見られる特徴です。例えば上で検証している「クリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] 」では試しコース、入門コース、本格コース、匠コース、BILION ROAD [レベル1、2、3]の7つの選択肢が用意されており、同様に「サーチインコイン」ではアマチュアプラン、ミドルプラン、パーソナルプラン、プロフェッショナルプラン、エクストラVIPの5段階になっています。コースの名称と選択肢の数は異なっても非常に似たシステムだと思われますし、これらのサイトは同じグループによる運営と考えて矛盾はないと考えます。

結論としてクリプトカレンシーマスターは到底信用に値する業者とは思えません。利用は推奨しません。

●仮想通貨アドバンテージ [旧称:仮想通貨エージェント] (https://kasou-tsuka.com/)

●BestCRYPTO (ベストクリプト https://wondertrade.net/)

これら2つのサイトも「検証44」で検証した「日本仮想通貨オンライン」、「あんしんコイン」、「FM仮想通貨」、「コインリーディングカンパニー」の4つ、「検証52」で検証した「国際仮想通貨センター」と「サーチインコイン」の2つ、そして上で検証した仮想通貨リサーチ、クリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] 、クリプトカレンシーマスター、下で検証している「パーソナルコインサポート」、「クリプトマネージャー」、「魁!仮想通貨塾」合計12のサイトと同じグループによると思われる仮想通貨投資の投資顧問の様なサイトです。同じグループに属する14個のサイトの10番目、11番目のサイトということになります。それぞれの検証と併読してください。これもこれまで検証してきた一連のサイトを宣伝するのが目的と思われる仮想通貨ポリス「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」という2つのサイトで手放しで賞賛されているのに気が付いて検証対象にすることにしました。

まず10番目のサイト、仮想通貨アドバンテージは当初仮想通貨エージェントというサイト名でした。以下は仮想通貨エージェントを名乗っていた時期 (2019年12月)の時点でのサイト冒頭です。

その後、2020年3月になってこのサイトを再訪したところ、URLアドレスは同じなのですがサイトの名称が仮想通貨アドバンテージに変更になっていました。改称の理由についてはサイトに説明も見当たらず全く不明です。

そして以下がベストクリプトのサイト冒頭です。

2つのサイトには「会員登録 (無料)」あるいは「無料会員登録」と書いてあって無料で登録出来ることが強調されていますが、それそれのサイトにある利用規約には有料サービスに関する記述が確認出来ます。例えば以下は仮想通貨アドバンテージの利用規約のページからの抜粋ですが「商品の購入」や「支払い方法」、「有料会員」に関する記述が並んでおり、有料サービスを提供しているのは間違いありません。そして有料サービスの具体的内容や価格などについて何も書かれていないのは不適切としか思えません。

利用規約の有料サービスに関する部分について引用したのでついでに利用規約の冒頭部も引用しておきます。まず仮想通貨アドバンテージの利用規約冒頭部です。

そして以下がベストクリプトのご利用規約冒頭部です。

改めて指摘するまでもなく2つの利用規約は固有名詞の部分を除けばほぼ同じです。そして以下が「検証44」で検証した「日本仮想通貨オンライン」の利用規約冒頭部です。

これも固有名詞の部分を除けば全く同じ文章が並んでいます。「仮想通貨アドバンテージ」と「ベストクリプト」が「日本仮想通貨オンライン」などと同じグループに属する、コピペで作られたサイトであることは間違いありません。

次に連絡先情報について触れておきます。仮想通貨アドバンテージは旧称の仮想通貨エージェントを名乗っていた時期と改称後では所在地情報が変わっているようです。まず旧称の仮想通貨エージェントを名乗っていた時期の会社概要のキャプを右に示します。

>販売事業者 仮想通貨エージェント運営事業部

>所在地 東京都港区愛宕2丁目5-1

>電話番号 03-5843-6014

0120-916-386

>メールアドレス info@kasou-tsuka.com

>最高運営責任者 平 直之

同様に仮想通貨アドバンテージに改称してからの会社概要のキャプを右に示します。

>会社概要

>販売事業者 仮想通貨アドバンテージ運営事業部

>所在地 東京都中央区日本橋蛎殻町1-12-6 寿ビル4階

>電話番号 03-5843-6014

0120-916-386

>メールアドレス info@kasou-tsuka.com

>最高運営責任者 平 直之

仮想通貨エージェントの会社概要と比べて住所だけが変わっており、電話番号や責任者名は同じです。

販売事業者が「仮想通貨エージェント運営事業部」「仮想通貨アドバンテージ運営事業部」となっていますが、国税庁の法人番号公表サイトで探してもこういった名称の法人登録はありません。また旧称時代の「東京都港区愛宕2丁目5-1」という住所を調べてみると愛宕グリーンヒルズMORIタワーという地上42階 地下2階の高層ビルの住所の様です。住所に階数や部屋番号がないのは不完全な住所ということになります。改称後の「東京都中央区日本橋蛎殻町1-12-6 寿ビル4階」という住所は上で検証している仮想通貨リサーチの住所 (東京都中央区日本橋蛎殻町1-12 4階)と酷似し、「クリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] の住所 (東京都中央区日本橋蛎殻町1-12-6 寿ビル4階)と全く同じです。

一方で「ベストクリプト」の会社概要は以下の様になっています。

>会社概要

>販売事業者 株式会社ブライトエース

>所在地 東京都中央区日本橋兜町17番1号

>電話番号 メンテナンス中

>メールアドレス info@wondertrade.net

>運営責任者 藤原政孝

こちらはまず電話番号の記載がありません。電話が「メンテナンス中」とはどういう意味でしょうか?販売事業者となっている株式会社ブライトエースの探してみると法人登録が見つかりました。

法人登録は2017年10月5日以前であることが分かりますが、以前は株式会社フロントエッジという名称で神奈川県横浜市にあった法人が平成30年 (2018年) 5月に株式会社ブライトエースと改称し、さらに現住所に移転していることが分かります。旧社名の株式会社フロントエッジと横浜市の旧住所で検索してみると歯磨きジェルとか入浴剤など美容関係商品のネット販売の会社であったという情報が出てきます。

そしてこの株式会社フロントエッジが運営していたフォーメニー (formeny.jp/) というサイトはアクセスしてみると2019年7月31日で閉鎖されているようです。

2019年7月末まで歯磨きジェルや入浴剤のネット販売を行っていた会社が仮想通貨の投資顧問に転業するという状況は理解を超えています。

さらに法人登録にある住所の方が部屋番号まで明示されていて詳細になっています。

>東京都中央区日本橋兜町17番1号日本橋ロイヤルプラザ706

この住所を法人番号公表サイトで調べてみると驚いたことに706という部屋番号まで同じ住所に実に69件もの法人登録があることが判明しました 。以下のキャプは69件の法人登録リストの最初の3件です。

日本橋ロイヤルプラザというマンションは不動産会社の情報によればワンルームタイプのマンションのようですし、その1室に少なくとも69の法人が同居しているという状況は想像出来ないのでさらに調べてみるとこの住所は以下のキャプに示したワンストップビジネスセンターというバーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致するようです。

この住所にベストクリプト / 株式会社ブライトエースの事業実体が存在するとは思えません。別の言い方をすればこれは架空住所としか思えません。

仮想通貨アドバンテージ (旧称仮想通貨エージェント)もベストクリプトも信頼に値するとは思えません。

※付記

2020年1月にベストクリプトのサイトを再訪したところ、メンテナンス中となっていた電話番号が追加されていました。

>電話番号 03-6773-9302

住所やメールアドレス、責任者名は以前と同じです。

※付記

2020年5月にベストクリプトのサイトを再訪しようとしたところ以下のキャプに示したような情報漏出の可能性があるという警告が出てアクセス出来なくなっています。まだサイト自体は存在しているのかもしれませんが非常に危険と思われます。


●Personal Coin Support (パーソナルコインサポート https://vc-japan.net/)

これも結論から言えば上で検証した仮想通貨リサーチ、クリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] 、クリプトカレンシーマスター、仮想通貨アドバンテージ、ベストクリプト、下で検証しているクリプトマネージャーなどと同じグループによる仮想通貨投資顧問の様なサイトです。同じグループによる14のサイトの12番目ということになります。またしても仮想通貨ポリスに絶賛評価が出ていたことで検証対象とすることにしました。以下のキャプは仮想通貨ポリスのパーソナルコインサポートを絶賛する記事の冒頭部です。

これまで常に仮想通貨ポリスと歩調を合わせて一連の仮想通貨投資顧問サイトを激賞してきた「徹底比較!一番儲かる仮想通貨」 というサイトにもパーソナルコインサポートを手放しで絶賛する記事が出ていることも確認しました。

そして以下がパーソナルコインサポートのサイト冒頭です。高性能AIが急騰する仮想通貨を教えてくれるようです。

そして例によって利用規約の冒頭部のキャプを以下に示し、さらに日本仮想通貨オンラインの利用規約冒頭と比較します。

運営会社とサイトの固有名詞が異なるだけで他の部分は再び一字一句同じです。明らかにコピペで作られているサイトであり、同じグループによる運営で間違いないでしょう。さらに公式サイトには記載がありませんが、一番儲かる仮想通貨の絶賛記事には以下の様な5つのプランの説明があります。

料金は示されていませんが目標上昇率の高いプランに加入するには相当高額な料金が必要になってくるものと思われます。こうした複数プランの設定もこれまで検証してきた同じグループによると思われる一連のサイトで示されていた方式と酷似しています。

次に連絡先情報を以下に示します。

>特定商取引法に基づく表記

>販売事業者 株式会社トラスト

>所在地 東京都港区新橋五丁目8番13号

>電話番号 03-6709-1648

>メールアドレス info@vc-japan.net

>最高運営責任者 柳田文昭

>商品の種類 デジタルコンテンツ(仮想通貨情報)

>お支払い方法 銀行振込


さらにこの情報を元に運営会社となっている株式会社トラストの法人登録を探してみました。以下に見つかってきた法人登録情報のキャプを示します。

法人登録を見ると株式会社トラストは令和元年(2019年9月末まで株式会社B-MAXという社名で所在地が東京都渋谷区桜丘町であったことが分かります。このB-MAXという社名と渋谷区の住所で検索してみると複数の求人情報サイトでこのB-MAXという会社の事業内容に関する情報が出てきました。以下はフロムエーという求人情報サイトで見つけた株式会社B-MAXの求人情報です。東京都渋谷区桜丘町の住所も一致しています。

どうやら株式会社B-MAXは「iPhone修理ジャパン」というスマートフォンやタブレットを修理する会社だったようです。「iPhone修理ジャパン」が事業を停止したのかと思って検索してみると「iPhone修理ジャパン」は現在でも営業中らしく公式サイトが見つかってきました。しかし以下のキャプに示した特定商取引法に基づく表記を見ると運営会社は株式会社GLOBAL WORKSとなっています。

この現在の「iPhone修理ジャパン」の運営会社である株式会社GLOBAL WORKSについては別に法人登録があるようです。よく分かりませんがスマホ修理業者が仮想通貨投資顧問に転業したというよりは買収されて不要になった法人登録が売却されたという可能性が思い浮かびます。さらに現在の東京都港区新橋五丁目8番13号という住所を調べてみると「幸正」というカレー屋 (curry-yukimasa.gorp.jp/) があるようです。しかもこの国税庁の法人番号公表サイトで調べてみると同じ住所に株式会社トラストを含めて27件の法人登録があります。Google ストリートビューでこの住所を見るとカレー屋は確認出来ますが2階建ての民家の様な建物で27件の法人登録があるような場所には見えません。

それからパーソナルコインサポートの電話番号:03-6709-1648を検索してみると以下の迷惑電話口コミサイトに合計5件の書き込みがあることが分かりました。

電話帳ナビ

jpnumber

5件の口コミはいずれも2019年の5月に集中的に投稿されています。内容は似たり寄ったりなので1件のみ以下のキャプに示します。

ビットエクスチェンジという仮想通貨関連の投資案件の勧誘をされたようです。ビットエクスチェンジを検索してみるとそれらしきサイト (http://www.bitxchange.jp/) が見つかってきましたが公開されている情報は極めて限定されています。

ビットコインの買取、交換サービスを提供などと書いてありますが、金融庁のサイトで公表されている仮想通貨交換業者の登録リストに該当はありません。仮想通貨交換業者の業務を行っているのならば違法な無登録業者ということになるはずです。また会社概要は以下の様になっています。

>会社名 ビットエクスチェンジ株式会社(英文表記:BitXchange inc.)

>設立日 2013年5月1日

>代表者 代表取締役 峰松浩樹

>本社 住所:〒850-0057 長崎市大黒町11番13号

>TEL:050-3159-6789

>FAX:050-3159-6790

>東京事務所 TEL:03-4579-3222

住所は長崎になっていますが電話番号とFAX番号が050局番のIP電話の番号になっていて長崎の住所と一致するか判断出来ません。一方で東京事務所として03局番の電話番号がありますが東京事務所の住所がありません。かなり違和感があります。

サイトのWho Is情報を見ると右のキャプに示した様に長崎市の同じ住所にあるランカードコム (LANCARD.COM inc. www.lancard.com/ )という企業がビットエクスチェンジのサイトの登録者になっています。しかしこの会社はウェブサイトの作成などを業務としているようなのでビットエクスチェンジの直接の運営者ではないのかもしれません。

とにかくパーソナルコインサポートの電話番号:03-6709-1648が怪しげな投資勧誘に使われていたらしいということでますますパーソナルコインサポートの信頼性を疑わざるを得ません。

結論としてこの業者との契約は推奨しません。


●クリプトマネージャー (https://coin-virtual.com/)

これも結論から言えば「検証44」で検証した日本仮想通貨オンライン、あんしんコイン、FM仮想通貨(閉鎖済)、コインリーディングカンパニー、「検証52」で検証した国際仮想通貨センター、サーチインコイン、そして本ページで検証している仮想通貨リサーチ、クリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] 、クリプトカレンシーマスター、仮想通貨アドバンテージ、ベストクリプト、パーソナルコインサポート、魁!仮想通貨塾と同じグループに属すると思われる仮想通貨の投資顧問のようなサイトです。実に同じグループによる14個のサイトの13番目のサイトと思われ、これまでに検証したサイトと同様に仮想通貨ポリス一番儲かる仮想通貨といったサイトに絶賛評価が出ていたことから検証対象とすることにしました。以下はそれぞれ仮想通貨ポリスの仮想通貨アドバンテージを推奨する記事クリプトマネージャーを推奨する記事の冒頭部のキャプです。

例によってサイトの利用規約のページを見ると日本仮想通貨オンラインなどこれまでに検証してきた12のサイトと業者名以外は一時一句同じ文章になっています。コピペで作られていることは間違いないでしょう。クリプトマネージャーの利用規約の冒頭部を日本仮想通貨オンラインの利用規約の相当部分と共に以下に示します。

公式サイトには無料登録出来るとだけ書いてありますが、一番儲かる仮想通貨によれば以下のキャプに示したように7段階の有料と思われるプランが用意されています。これらのプランは上で引用した「ご利用規約」にも「有料会員」とありますし、有料のプランなのでしょうが会費などに関する情報が開示されていないのも同じグループの他のサイトと同じです。

次に連絡先情報ですが、以下に会社概要のキャプを示します。

>会社概要

>販売事業者 クリプトマネージャー運営事務局

>所在地 東京都新宿区新宿1丁目36番2号 新宿第七葉山ビル3階

>電話番号 03-5843-6588

>メールアドレス info@coin-virtual.com

>最高運営責任者 伊達 誠

販売事業者となっているクリプトマネージャー運営事務局について国税庁の法人番号公表サイトで法人登録を探してみましたが該当する法人登録を確認出来ません。しかし一方で東京都新宿区新宿1丁目の住所で法人登録を探してみると新宿第七葉山ビル3階まで同じ住所に206件の法人登録があります。以下のキャプは住所での検索結果の冒頭部で206件の同じ住所にある法人リストの一部です。

不動産業者のサイトによれば新宿第七葉山ビルは1フロアが76.75坪 (253.72平米)というそれほど大きいとは思われないオフィスビルですから1つのフロアに206もの法人が同居しているとは思えません。さらに調べてみるとこの住所にはBIZcircle (ビズサークル bizcircle.jp/gyoen/)というレンタルオフィス業者の拠点が存在しているようです。そしてこのレンタルオフィス業者のサービス内容を見ると宅配便受取・保管、郵便物・宅配便受取・転送といった項目があり、いわゆるバーチャルオフィスの業務も行っていると思われます。この住所にクリプトマネージャー運営事務局の事業実体が存在するかどうか極めて疑問でしょう。

次にクリプトマネージャーのサイトには同じグループの他のサイトと同様にこれまでの実績のようなものが掲げられています。

しかしこの実績についてもよく見ると違和感のある部分があります。例えば上の6つの実績の中で左上の336%上昇という実績と右下の222%上昇という実績は共にKNC (Kybernetwork)という仮想通貨に関するものです。左上の336%上昇は買い推奨を出したのが2020年1月8日、右下の222%上昇は買い推奨を出したのが2020年2月1日で売り推奨を出したのは共に2020年3月1日となっています。つまり2つの実績は同じ仮想通貨に関するもので時期も完全に重複しています。少なくとも別個の実績とは言い難いと思います。



●魁!仮想通貨塾 (http://kasou-money.com/index.html)

これも上で検証した仮想通貨リサーチ、クリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] 、クリプトカレンシーマスター、仮想通貨アドバンテージ、ベストクリプト、パーソナルコインサポート、クリプトマネージャーなどと同じグループによる仮想通貨投資顧問の様なサイトです。同じグループによる14個のサイトの14番目ということになります。これまで同じグループによる同様の仮想通貨投資顧問サイトについてステマの疑いが濃厚な手放しの高評価を書いてきた「一番儲かる仮想通貨」というレビューサイトで推奨記事が書かれていたことで存在に気づいたので検証対象とすることにしました。これまでの例からすれば「一番儲かる仮想通貨」と並んで「仮想通貨ポリス」というレビューサイトにも高評価記事が出てくるのが通例なのですが2020年5月頭の現時点では仮想通貨ポリスにこの件に関する記事は出ていません。以下が検証対象となった魁!仮想通貨塾のサイト冒頭のキャプです。

まず例によって利用規約を確認してみました。以下がこれまで比較対象としてきた利用規約の冒頭、第1条の部分のキャプです。

結論から言えばこの第1条の部分はこれまで調べてきた同じグループによる13のサイトの該当部分と微妙に異なっています。文章の大意などは同じなのですが一字一句同じという訳ではありません。例えば最近閉鎖されたようですが同じグループに属するサイトとして最初に検証した「日本仮想通貨リサーチ」(「検証44」参照)では第1条第1項が以下の様になっていました。

>1. 「当サービス」とは当サイトで提供する各種情報、サービスを指します。


比較の為に「魁!仮想通貨塾」からは同じ第1条の第1項と第2項を抜粋します。

>1.「当サイト」とは、魁!仮想通貨塾運営事務局(以下当社)が運営するウェブサイト(魁!仮想通貨塾)を指します。

>2.「当サービス」とは、当サイトで提供する各種情報、サービスを指します。

「日本仮想通貨リサーチ」で第1条第1項にあったのとほぼ同じ文章が「魁!仮想通貨塾」では第1条第2項に移動しています。2つの文章の違いは途中に句読点が入るか否かの違いだけです。その他の部分も見比べると互いに似ていることは明らかですが同時に相違点も多数あって利用規約全体で見て同じ文章とは言えなくなっています。しかし利用規約がこれまでと異なるから同じグループのサイトではないとも言えません。そこで「魁!仮想通貨塾」とこれまで調べてきた一連のサイトの中で今でも残っているサイトを比較してみると別の項目で明らかな相似性を確認しました。以下は「魁!仮想通貨塾」のサイトのプライバシーポリシーというページの冒頭部のキャプです。

一方で以下は上で検証したクリプトカレンシーマスターのプライバシーポリシーのページの冒頭部のキャプです。

それぞれのプライバシーポリシーの文章は1行目にあるサイト名の部分、「魁!仮想通貨塾」と『クリプトカレンシーマスター』の部分が入れ替わっただけで完全に同じ文章です。この2つのサイトはコピペで作られているとしか思えず、やはり同じグループによるサイトと判断します。ちなみに一連のサイトの中で現在でもサイトが閉鎖されておらず記述を確認出来る7つのサイトの中で「プライバシーポリシー」というページがあるのは「クリプトカレンシーマスター」「仮想通貨アドバンデージ」「魁!仮想通貨塾」の3つだけで「仮想通貨アドバンデージ」の文章は全く異なるようです。

次に連絡先情報ですが特定商取引法に基づく表記は以下のようになっています。

>運営元 魁!仮想通貨塾運営事務局

>メールアドレス info@kasou-money.com

>運営責任者 青木慎太郎

これまでの一連のサイトでは信頼できる情報かどうかはともかくとして住所や電話番号の記載があったのに対し、「魁!仮想通貨塾」の場合は記載がありません。明らかに情報開示が不足しており特定商取引法違反でしょう。

次にこれまでの一連のサイトにもあった提供情報の実績です。以下のキャプに示した4件の実績と称するものが示されています。

しかしこれら4件の情報提供された時期が問題です。4件の情報提供がなされたのは2018年12月3日~2019年2月26日の間、利確日は2019年2月28日~3月30日の間です。ところがこのサイトのWho Is情報を見ると以下のキャプに示した様にサイトの開設日 (Creation Date)が2019年4月15日となっています。

つまり4件の情報提供実績はいずれもサイトが開設される前に情報提供と利確がされたことになり明らかに矛盾しています。こういったサイト開設日よりも前に情報提供が行われたことになっているという不合理は「検証52」で検証した国際仮想通貨センターでも指摘しています。そこで改めて国際仮想通貨センターの検証を見返してみると何と国際仮想通貨センターの実績として紹介されていた推奨実例がそのまま「魁!仮想通貨塾」の提供実績として使われていることが分かりました。以下は国際仮想通貨センターの実績として紹介されていた10の案件の最初の2件のまとめのキャプですがリビオクレジットネットワークとレイヴンコインという2つの仮想通貨、情報提供日と利確日の組み合わせが「魁!仮想通貨塾」の実績の最初の2例とほぼ一致しています。

違うのはレイヴンコインの利確日が国際仮想通貨センターの実績一覧では3月28日だったのが「魁!仮想通貨塾」の実績では利確日が2月28日になっているという点だけです。この違いは単なるタイプミスの可能性が高いです。さらに「魁!仮想通貨塾」の実績の3件目と4件目、バイナンスコインとシータに関する実績も国際仮想通貨センターの実績一覧の3番目、4番目と完全に一致しています。

結論として改めて言うまでもなくこのサイトも全く信用出来ません。

最後に互いに関連し、同じグループによると思われる全部で14のサイトを以下の表にまとめておきます。最初の日本仮想通貨オンラインから6番目のサーチインコインまでの背景色が黄色の6つのサイトは既に閉鎖されているようです。さらに11番目のベストクリプトは情報漏出の可能性があるという警告が出てアクセス出来ません。2020年5月現在でサイトが生きているのは背景色が水色の7つのサイトということになります。残っている7つのサイトの中でクリプトアルゴセンサーと仮想通貨アドバンテージについてはサイト名の変更が何の説明も無く行われています。悪評が立つと閉鎖して代わりに新しいサイトを立ち上げるとか何の説明も無く改称して新しい名前で勧誘を繰り返している可能性が考えられます。

一覧にまとめてみると株式会社カゲロウが運営会社になっているサイトが3つあり、仮想通貨リサーチとクリプトアルゴセンサー [旧称:ジャパンコイントレード] 、仮想通貨アドバンテージの住所 (東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目12番) は互いに酷似していますがそれ以外は情報がバラバラです。株式会社カゲロウやクリプトカレンシーマスターの運営会社である有限会社マーケットワールドの場合、ベストクリプトの運営会社である株式ブライトエースの場合、そしてクリプトマネージャーについてはバーチャルオフィスの住所を使っていることが判明しているので所在地情報はいずれもどれほど信用出来るか分かりません。むしろ明らかに同じ運営元と思われる14のサイトの所在地情報がバラバラであるということはこれらの所在地情報が全てデタラメであるということだって考えられます。

さらに「検証44」「検証52」に書きましたがこれらのグループサイトの中にはかつて存在していた非常に評判の悪い競馬予想サイトとの関連が見つかり、さらには競馬予想サイトの運営を再度開始した「あんしんコイン」や振り込め詐欺との関連が強く疑われる「国際仮想通貨センター」なども含まれています。

これら一連のサイトはいずれも信用することは困難であり、非常に危険と結論します。


●シンジケート (https://benefit-vc.com/top.php)

Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証した仮想通貨リサーチなどのサイトと同じグループによって運営されているサイトである可能性が高いのでここで取り上げます。まず既に削除されてしまったようですがYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2022年6月30日投稿 (削除された投稿なのでリンクはなし。)

質問はこれだけでどういう経緯で質問しているのか不明ですが検索してみると「検証44」で検証した「日本仮想通貨オンライン」「あんしんコイン」「FM仮想通貨」「コインリーディングカンパニー」の4つ、さらには「検証52」で検証した「国際仮想通貨センター」と「サーチインコイン」の2つ、そして上で検証してきた仮想通貨リサーチ以下の8つのサイト、計14個のサイトの検証でしばしば引用してきた「仮想通貨ポリス」「一番儲かる仮想通貨」という2つのレビューサイトそれぞれここで検証するシンジケートというサイトを手放しで絶賛する評価記事が出ていることに気が付きました。

▼仮想通貨ポリス:シンジケート「仮想通貨で+1000万円」規格外の利益が狙える情報サイト

そしてこの2つのサイトに絶賛記事が出ているというパターンからしてこれまでに検証してきた14個の同様のサイトと同じグループによるサイトである可能性を疑うことになりました。まずはともかくサイト冒頭のキャプ画像を以下に示します。

そしてこの「シンジケート」のは6人のプロフェッショナルが在籍しているということになっており、それらプロフェッショナルの紹介らしきものがあります。

6名のプロフェッショナルはシックス、ギルバート、響也、ミスターP、砂クジラ、ルーシーと名乗っていて社名がシンジケートですから何やら漫画的としか思えません。人物の画像は顔が写っておらず、これらのプロフェッショナルが実在するかどうかさえ確認出来ません。

さらにこれらプロフェッショナルの紹介に続いては最近の投資性向実績なるものが示されています。

上で検証してきた仮想通貨リサーチなどのサイトにも似たような実績を示す部分があるのですが、この実績には疑わしい部分があります。例えば5件の実績と称するものの中で最も古いSOLという仮想通貨の買い推奨は2021年1月4日に出され、2021年9月8日までに5403%の大幅値上がりが達成されたということになっているようです。しかし以下に示したこのシンジケートのサイトのWho is 情報を見るとサイトの登録開設日 (Creation Date) は2022年5月18日になっています。

2022年5月18日に開設されたサイトに過去の実績として2021年1月4日に買い推奨を出したというのは明らかにおかしいです。5件の「実績」の中でサイトが開設された2022年5月18日以降の「実績」は一番最近のANCという仮想通貨に関するものだけで他の4件はサイトが開設されるよりも前の「実績」になっていて明らかにおかしいです。これらの「実績」を信用することは到底出来ません。

次に示すのは「ご利用規約」のページの冒頭部のキャプです。

全部で第24条まである規約の第1条の部分を示していますが、この条文が上で検証してきた仮想通貨リサーチなどのサイトの利用規約と極めてよく似ているのです。例えば以下に比較の為に仮想通貨リサーチの利用規約の最初の部分のキャプを再掲します。

シンジケートと仮想通貨リサーチの「第一条 定義」の記述は一字一句完全に同じです。コピペで作ったものとしか思われません。やはりシンジケートのサイトの運営は仮想通貨リサーチなどのサイトを運営しているグループと同一としか思われません。

次にシンジケートの特定商取引法に基づく表記のページの記述を以下に示します。

>販売事業者 シンジケート運営事務局

>所在地 東京都港区赤坂4丁目8番19号 赤坂フロントタウン3階

>電話番号 03-5843-6433

0120-112-386

>メールアドレス info@benefit-vc.com

>最高運営責任者 中澤 寿也

まず住所ですが検索してみると以下に示した赤坂アントレサロン (https://entre-salon.com/salon/akasaka/) というシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の住所に一致します。

これは架空住所の疑いが濃厚です。

シンジケートはやはり最初に予測した通り、仮想通貨リサーチなどのサイトを運営しているグループによって立ち上げられたサイトで間違いないと思われます。そしてサイトの信頼性は極めて低いです。このサイトに頼ることは全くオススメできません。