検証107

本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。いずれも日本語対応しており、さらに少なくとも一部のサイトについて日本人に向けた勧誘が行われている実態が確認されており、無登録の違法業者と考えられます。また一部のサイトについては出金出来ないといった被害報告も確認されています。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」「検証80」「検証81「検証82「検証83「検証84「検証85「検証86」「検証87「検証88「検証89「検証90「検証91「検証92「検証93「検証94「検証95「検証96「検証97「検証98「検証99「検証100「検証101「検証102「検証103「検証104「検証105「検証106で検証してきたTinderを始めとするマッチングサイト (出会い系サイト) やSNSで外国人による勧誘が行われているという共通点がある一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証45ページ目です。「検証108「検証109「検証110「検証111「検証112」「検証113」「検証114」「検証115」「検証116」「検証117」「検証118」「検証119」「検証120」「検証121」「検証122」「検証123」「検証124」「検証125」「検証126」「検証127」「検証128」「検証129」「検証130」「検証131」「検証132」「検証133」「検証134」「検証135」「検証136」「検証137」「検証138」「検証139」「検証140」「検証141」「検証142」「検証143」「検証144」「検証145」「検証146「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。本ページでは以下のサイトを検証します。


●eToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html)

●eToro (https://et-or.com/index_jp.html)

●Kinsbi [AEFS] (https://kinsbi.com/#/)

●Ninelord [CHPK] (https://ninelordcoin.com/#/)

●weekfx (ウィークfx https://weexfxpro.com/#/、スマホ用サイト:https://m.weexfxpro.com/)

●weekfx (ウィークfx https://weexfx.com/#/、スマホ用サイト:https://m.weexfx.com/)

●weekfx (ウィークfx https://weexfx-pro.com/#/、スマホ用サイト:https://m.weexfx-pro.com/)

●Bitpios (https://www.bitpios.com/)

●Bitpios (http://cryptopios.com/)

●Pearl bit (パールビット https://www.pearlbit.xyz/#/sy)

●ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/、スマホ用サイト:https://m.icecoinwnog.com/#/home)

●DDEX (https://www.ddexeo.co/#/、スマホ用サイト:https://m.ddexeo.co/#/home)

●ANTBIT (https://www.antbit.vip/#/)

●MOVEX (https://movex.link/#/、スマホ用サイト:https://m.movex.link/#/home)

●ICE (https://icecoinetx.co/#/、スマホ用サイト:https://m.icecoinetx.co/#/home)

●ICE (https://icereo.com/#/、スマホ用サイト:https://m.icereo.com/#/home)

●ConNFT (https://www.connft.ai/#/)


まず以下のサイトを検証します。

●eToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html)

これはYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトで既存の仮想通貨取引所であるeTotoというサイト  (https://www.etoro.com/) を模倣した偽サイトと思われます。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年4月3日投稿

SNSで知り合った人物に勧誘されて仮想通貨建てで入金してしまったようです。そして出金しようとしたところ20%の税金を別に入金しなければならないと宣告されて出金出来なかったということのようです。これは「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致します。

ともかくこの質問投稿に記されていたURLアドレスのサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭部のキャプ画像です。

表示言語の切り替えはプルダウンメニューではなく、以下のような形式になっています。選択肢は英語、香港語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、日本語、韓国語、ロシア語の8つです。

ところがこの検証を準備している内に大きな改訂があってサイトの見かけが大きく変更されました。改定後のサイト冒頭のキャプを改めて示します。

表示言語の選択肢は日本語、中国語、英語、スペイン語、ドイツ語、香港語の5つになっていてフランス語、韓国語、ロシア語の3つが選択肢から外れています。上のキャプの一番下に日本語表示を選択しているのに「一站式加密货币」、「e投睿交易所」と中国語で書かれた項目が見えますがGoogle翻訳に掛けてみるとそれぞれ「ワンストップ暗号通貨」「eToro Exchange」という意味になるようです。そしてこれらの項目をクリックすると以下に示した改訂前のサイトと全く同じにしか見えない別のURLアドレスのサイト (https://e-t-o-r-o.live/qr.php?sss=110) に飛びます。どういうことなのか意味不明です。

そしてこの改定後のサイトの見かけは本項の最初に書いたように既存の仮想通貨取引所であるeTotoというサイト  (https://www.etoro.com/) に酷似しています。本家のeToroのサイトは日本からの顧客を受け入れておらず、日本語表示に対応していないので英語版で比較します。まず本項で検証しているサイトで英語表示を選択した場合の冒頭部のキャプです。

本物のeToroのサイトのトップページ (https://www.etoro.com/) は既に書いたようにアクセスしようとしても日本からの顧客は受け入れていないというメッセージが出て閲覧出来ないのですがサブページはアクセス可能です。そして改定後のサイトと似ているのは以下にキャプを示す仮想通貨を扱うサブページ (https://www.etoro.com/crypto/wallet/) です。左上のロゴなども含めて上に示した本項で検証しているサイトのキャプ画像と非常に似ているのが分かると思います。

以下では本項で検証しているeToroと本家のeToroのロゴを比較しています。左下が本項の検証対象であるeToroのロゴ、右下が本家のeToroのロゴです。

並べてみると本家のeToroのサイトのロゴの方が解像度が高く、色が明るいことが分かりますが見分けるのはかなり困難です。さらに2つのサイトの比較を続けます。

本項の検証対象であるeToroのサイトでは上に示した冒頭部に続いて以下のキャプに示した120種類以上の仮想通貨を取り扱っているといった説明が出てきます。比較の為に英語版を示します。

本家のeToroのサブページで冒頭部に続く部分のキャプを以下に示します。

こちらには具体的に取引できる仮想通貨の種類が記されていませんが取引可能な仮想通貨の種類が増え続けているといったことが書いてあります。そして添えられている仮想通貨の相場を示すと思われるチャートが表示されたスマホを片手に持つ画像は全く同じものと思われます。

さらに続く部分には2つのeToroのサイトでサイトの特長を4項目にまとめて説明している部分が出てきます。まず本項の検証対象である偽サイトの日本語版のキャプを示します。

気になるのは日本語表示を選択しているのに2番目の項目の文章が完全に中国語になっていることです。

>不可篡改的密钥

>使用eToro Wallet的密钥(安全密钥)服务,以帮助您在必要时恢复访问钱包。

Google翻訳で訳してみると以下のようになります。

>不変のキー

>必要に応じて、eToro Walletのキー(セキュリティキー)サービスを使用して、ウォレットへのアクセスを復元します。

意味がよく分かりませんが英語版の文章など見るとウォレットへのアクセスに必要なセキュリティーキーをなくしても復元可能といったことが書いてあるようです。とにかく日本語表示を選択しても中国語の文章が残るということからするとこのサイトを作っているのは中国系の人物ではないかと考えられるように思います。

そして本家のeToroとの比較の為に同じ部分の英語版を以下に示します。

そして本家のeToroのサイトで相当する部分のキャプを以下に示します。

文章は全く同じです。イラスト部分はロゴと同じで微妙に色が違うようですがほぼ区別出来ません。この部分に続いてはeToroが提供するウォレットの説明が出てきます。本項で検証している偽のeToroと本家のeToroのサイトからのキャプを以下に順に示します。

左側のスマホの画像は全く同じに見えます。文章も途中「multi-signature facilities,」という部分が付け加わっていますが他は同じです。

ここまでは2つのサイトは殆ど同じなのですが脚注部分を見るとようやく2つのサイトで異なる部分が見つかります。以下は脚注の最初の部分にあるロゴと自社の紹介などがある部分の比較です。

ロゴは区別出来ませんがその下に記されている文章は全く異なるようです。それよりも明らかな違いは本物のeToroのサイトにのみ存在するSNSアカウントへのリンクです。本項の検証対象である偽のeToroのサイトにはSNSアカウントへのリンクがありません。

さらに以下は本項の検証対象であるeToroのサイトの脚注の続きの日本語版です。30個以上のサブページへのリンクが並んでいるように見えます。キャプは省略しますが本家のサイトの脚注と比較して並んでいるリンク項目は同じです。

但しここでも日本語の項目の中に「版本说明」「一般风险披露」「买入卖出操作说明」といった中国語と思われる名称の項目が混在しています。そしてこれら多数のリンクは確かにリンクになっているのですがそのリンク先は全て同じで以下のURLアドレスになっています。

>https://e-t-o-r-o.live/qr.php?sss=110

このリンクは既に上で示したサイトが改訂される前のトップページと同じページへのリンクです。30個以上のリンクがあるように見えて実際には全て同じページへのリンクというのは明らかに異様です。

さらに脚注部分の最後には以下のキャプに示したライセンス関係の記述があります。

活字が小さいので以下に記述を書き出します。

>差价合约是一种复杂的交易工具,并且由于杠杆作用有快速亏损的风险。 68%的零售投资者账户在与提供商交易差价合约时会出现亏损。CFDを明確に理解しているかどうか、およびキャピタルロスのリスクに耐えられるかどうかを検討する必要があります。。

>eToro(Europe)Ltd。、キプロス証券取引委員会(CySEC)によって承認および規制されている金融サービス会社、ライセンス番号#109/10

>eToro(UK)Ltdは、英国のFinancial Market Conduct Authority(FCA)によって認可および規制されている金融サービス会社であり、規制番号はFRN583263です。

>eToro AUS Capital Limitedは、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)によって金融サービスの提供を承認されており、オーストラリアの金融サービスのライセンス番号は491139です。

>eToro(Seychelles)Ltd。は、2007年証券法に基づく仲介サービスを提供するためにSeychelles Financial Services Authority( "FSAS")からライセンスを受けています。ライセンス番号はSD076です。

最初の文章はまたしても中国語になっていて意味が分かりません。

そしてキプロス、イギリス、オーストラリア、セーシェルの4つの国で金融ライセンスを取得しているとしてそれらの登録番号が記されています。

キプロス:#109/10

イギリス:FRN583263

オーストラリア:491139

セーシェル:SD076

しかしここに出てくる4つのライセンス番号は以下のキャプに示す本物のeToroのサイトの脚注に記されているライセンス番号と同じ番号です。

これも活字が小さいので以下に書き出します。ライセンス番号の部分を太字で示します。

eToro (Europe) Ltd., a Financial Services Company authorised and regulated by the Cyprus Securities Exchange Commission (CySEC) under the license # 109/10. eToro (UK) Ltd, a Financial Services Company authorised and regulated by the Financial Conduct Authority (FCA) under the license FRN 583263. eToro AUS Capital Limited is authorised by the Australian Securities and Investments Commission (ASIC) to provide financial services under Australian Financial Services Licensce 491139. eToro (Seychelles) Ltd. is licenced by the Financial Services Authority Seychelles (“FSAS”) to provide broker-dealer services under the Securities Act 2007 License #SD076 Past performance is not an indication of future results.

そして例えばキプロスの金融ライセンスを管理するCySECのサイト (https://www.cysec.gov.cy/en-GB/home/) で公開されているeToro (Europe) Ltd. のライセンス番号:#109/10 の登録の内容を以下に示します。

確かにeToro (Europe) Ltd. に対して2010年1月24日付でライセンス番号:109/10 で金融ライセンスが付与されていることが確認出来ます。しかしこのライセンス情報には以下のキャプに示すような情報も付け加えられています。

Approved DomainsというのはeToro (Europe) Ltd.に与えられた金融ライセンスで運営が認可されているサイトのドメインのリストです。

www.etoro.com; etoro.lv; etoro-forex.co.il; etoro.ae; etoro.com.cn; etoro.es; etoro.fi; etoro.fr; etoro.nl; etoro.pt; etoro-forex.de; etoro.ca; etoro.de; etoro.gr; etoro.hu; etoro.it; etoro.jp; etoro.ru; www.retailfx.net;www.etorowhu.com; www.copytrader.com; www.etoro-forex.cn; www.etoro.cl; www.etoro.cn; www.etoro.co.uk; www.etourui.com; www.yitourui.com; etoro-china.com; etoro-cn.com;etoro-forex.es; etoro-forex.fr; etoro-forex.it; etoro-forex.ru; etoro.com.mt;etoro.no; etoro.pl; etorochina.com;etorochinese.com; etorocn.com; retailfx.ae; retailfx.com; retailfx.es; retailfx.ru

これらのドメイン名が実際に使われているかどうかは確認していませんがドメイン名から判断してどうやら世界各国で独自のeToroのサイト用意されているものと思われます。さらにeToroは以前はRetailFX Ltdという社名だったことが記されていRetailFX Ltdという旧社名に対応すると思われるドメイン名も登録されているようです。しかしこれらのドメインリストの中に本項で検証対象としているサイトのドメイン名 (ysuwhxosekcj.net) は含まれていません。

同様にイギリスのFinancial Conduct Authority (FCA) のサイト (https://register.fca.org.uk/s/)  で登録を探してみると確かにeToroの登録情報が見つかりました。以下に登録情報の抜粋を示します。

確かにFirm reference number (FRN) 583263 でeToro社の登録が見つかりますが、これも登録されているWebsiteのURLはwww.etoro.com」だけです。要するに本項で検証しているeToroのサイトは本物のeToroのサイトのライセンス情報を転載しているだけでやはり既に書いてきたようにライセンスを受けているeToroの偽サイトとしか思われません。

それからこの偽サイトにはライセンス情報以外には連絡先情報は全く見当たりません。そこで例によってサイトのWho Is情報を確認してみました。

まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトが登録・開設されたのは2021年12月15日となっています。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する情報が記されていますが登録者は中国の貴州省貴州市の火舞という組織に属する李香鱼 李となっています。何度も指摘したようにサイトを日本語表示にしてもしばしば中国語の記述が出てくるのはサイトを運営しているのが中国語を使う中国人だからでしょう。

やはりこれは中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトで間違いないと判断します。このサイトでの投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。


●eToro (https://et-or.com/index_jp.html)

これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。そしてこのサイトは上で検証したeToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) と同じで既存の仮想通貨取引所であるeTotoというサイト  (https://www.etoro.com/) を模倣した偽サイトと思われます。基本的に上で検証したサイトとURLアドレスが異なるだけでサイトの記述などは全て同じなので簡単に検証します。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年10月20日投稿

どういう経緯で始めたのか何も情報がありませんが既に取引を始めて少なくとも最初は出金出来て利益も得られたようですがやはり疑問に感じる部分があって信頼出来るかどうか質問しているという状況かと思われます。そしてこの投稿に記されていたURLアドレスに行ってみると上で検証したeToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) と極めてよく似たサイトであることが判明しました。以下にサイト冒頭のキャプを示します。

比較の為にeToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) の冒頭部のキャプを再掲します。

2つのeToroという同名のサイトは互いにそっくりです。表示言語の選択肢日本語、中国語、英語、スペイン語、ドイツ語、香港語の5つで共通です。また上のキャプの一番下に日本語表示を選択しているのに「一站式加密货币」、「e投睿交易所」と中国語で書かれた項目が見えることも同じです。これらのサイトが中国系の組織によるサイトであることが示唆されます。

さらに2つのeToroというサイトの比較を続けます。上に示した冒頭部に続いてはいずれのサイトでも120種類以上の仮想通貨を扱っていることを説明する部分が出てきます。本項で検証しているeToro (https://et-or.com/index_jp.html) → eToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) の順でキャプを示します。

この部分で2つのeToroという名称のサイトは互いに全く同じに見えます。さらにこの部分に続いてはサイトの特長を4項目にまとめて説明している部分があります。やはり本項で検証しているeToro (https://et-or.com/index_jp.html) → eToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) の順で以下にキャプを示します。

ここでも2つのeToroというサイトは全く同じです。日本語表示を選択しているのに2番目の項目が

>不可篡改的密钥

>使用eToro Wallet的密钥(安全密钥)服务,以帮助您在必要时恢复访问钱包。

と完全に中国語 (簡体字) になっているのも同じです。

さらに以下は本項で検証しているeToroのサイトの脚注にあるライセンス関係の記述のキャプです。

この脚注の記述も上で検証したeToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) の脚注の記述と全く同じです。最初の文章が中国語になっている点、キプロス、オーストラリア、セーシェルで取得しているというライセンスの番号も全く同じです。これらのライセンスについては上 eToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) の検証で書きましたが既存の仮想通貨取引所であるeToto  (https://www.etoro.com/) のライセンスを盗用したものと思われます。

さらにこのサイトにも連絡先情報が全く見当たらないので例によってサイトのWho Is 情報を確認しました。以下にキャプを示します。

まず黄色の枠で囲った部分を見るとサイトの登録・開設日が2022年7月2日になっています。上で検証したeToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) のWho Is 情報にある登録・開設日は2021年12月15日となっていますから7ヶ月近く後になって開設されたサイトということになります。そして赤枠で囲った部分に一応登録者に関する情報が記されているのですがその内容は支離滅裂です。以下に記載内容をまとめます。

登録者名:US US

登録者機関名:FTX

ストリートアドレス:US

都市名:CA

州:ESCONDIDO

郵便番号:92027

国:CN

電話番号:非開示

ストリートアドレスの項目に「US」と記されていますがこれはアメリカのこととしか思われません。都市名が「CA」となっていますがこれはカリフォルニア州のことでしょう。そして州の項目にESCONDIDとありますがこれはカリフォルニア州のエスコンディード市のことと思われます。項目名と記載内容が全く嚙み合っていません。そしてCountry (国) という項目に「CN」と書かれています。これは中国のこととしか思われません。

改めて結論するまでもないと思いますがこれは上で検証したeToro (https://ysuwhxosekcj.net/index_jp.html) と同様、既存の仮想通貨取引所であるeToto  (https://www.etoro.com/) の偽サイトと思われます。非常に危険なサイトとしか思われません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●Kinsbi [AEFS] (https://kinsbi.com/#/)

●Ninelord [CHPK] (https://ninelordcoin.com/#/)

いずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで一見すると全く似ているようには見えませんがよく見ると明らかな共通点があって同じグループによるサイトと思われるのでまとめて検証します。まずこれらのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年4月26日投稿 (Kinsbiに関する投稿)

Twitterで知り合った自称・台湾人女性から投資を勧誘され、日本の仮想通貨取引所で購入した30万円分のイーサリアムを勧誘役が指定するKinsbiという取引所に送金したものの、Kinsbiという取引所や投資対象として推奨されたAEFSという仮想通貨に関する情報が検索しても見つからないことから不安を覚え、勧誘役と交渉して出金できたという状況のようです。出金できたとは言え、最初は信頼させる為に一度は出金に応じるというのはこの種の詐欺の常套手段になっているので安心できる取引所とは言えないものと思われます。

2022年4月25日投稿 (Ninelordに関する投稿)

知り合った経緯が不明ですが「外国人の方」に紹介され、一度少額を入金して出金出来たが依然として詐欺の可能性を疑っていたので再度の入金には応じなかったところ勧誘役が2万ドルを入金してきたけど口座が凍結されて解除するには5000ドルの入金が必要になったので入金してくれれば後で8000ドルにして返すと言われたけど放置しているという状況のようです。単純に投資を勧誘するのではなく、親切心につけこむようなやり方で入金させようとするなど手口が複雑化しています。

さらにこの検証を書き終えた後ですがNinelordに関する投稿がもう1つ出てきました。

2022年5月17日投稿

「Twitterで知り合った外国人」に勧誘されてNinelordに入金してしまい、CHPKという仮想通貨を購入したところ短期間で値上がりして大きな利益が出たことになったので出金しようとしたら27%の税金を払わないと出金出来ないという事態に陥ったようです。これもまさに典型的な中国系と思われる詐欺グループの手口に合致するように思われます。

とにかくこれらの質問投稿に出てきたサイトに行ってみました。まずそれぞれのサイトの冒頭部のキャプを順に示します。まずKinsbiのサイトの冒頭部の画像を示します。

メニューバーに並ぶ項目名は左から「トップページ」「市場」「通貨交換」「質権設定」「イノべーションラボ」の5項目、表示言語の選択肢は右に別の画像で示したプルダウンメニューに見える英語、中国語、日本語の3つになっています。そしてこの冒頭部中央には以下のような記述があります。

>世界をリードする暗号通貨取引プラットフォーム

>130カ国を超える数百万のユーザーのために、信頼できるデジタル資産取引及び資産管理サービスを提供しています。

次いで表題2番目のNinelordのサイト冒頭のキャプを示します。

メニューバーに並ぶ項目名は左から「トップページ」「市場」「通貨交換」「質権設定」「イノべーションラボ」の5項目となっていてKinsbiの場合と同じです。また表示言語の選択肢も右にプルダウンメニューの部分を別の画像で示しましたが英語中国語、日本語の3つで国旗アイコンも含めてKinsbiの場合と同じに見えます。さらに冒頭部中央に見える記述が以下のようになっています。

>世界をリードする暗号通貨取引プラットフォーム

>130カ国を超える数百万のユーザーのために、信頼できるデジタル資産取引及び資産管理サービスを提供しています。

この文章は上に示したKinsbiのサイトの冒頭にあった文章と一字一句同じです。

さらにKinsbiのサイトでは冒頭部に続く部分に以下に示したサイトの特長を説明する部分が出てきます。

ここにもサイト冒頭にあったのと全く同じ「世界をリードする」「130ヵ国を超える数百万の」から始まる文章があるのが確認出来ます。そしてサイトの特長として「高性能自動マッチング」「最大数百のトレーディングペア」「超低取引コスト」の3つを挙げています。

そしてNinelordのサイトにもこれと似たような部分があります。以下にキャプを示します。

見かけはKinsbiのサイトと全く異なりますが、まずサイト冒頭にあったのと同じ「世界をリードする」「130ヵ国を超える数百万の」から始まる文章が再び登場し、その下にこちらはサイトの特長として4項目が挙げられています。そしてその4項目が「高性能自動マッチング」「最大数百のトレーディングペア」「超低取引コスト」「活発な市場、強い流動性」となっています。4項目の内、最初の3項目はKinsbiのサイトで挙げられていた特長と全く同じでそれに第4項が加わった形になっているのです。これは偶然の一致とは到底思われません。

Kinsbiのサイトについてはさらにこの部分に続いて以下のキャプに示す「製品とサービス」と題された部分が存在します。

ここでも「世界中の数百万人のユーザーに提供」といった記述があり、「世界中の多くの国にローカルサービスセンターが設立され」といったことが書いてあるのですが、具体的な本社やローカルサービスセンターの住所といった情報は全く見当たりません。連絡先情報らしきものとしてはいずれのサイトの場合でも脚注にリンクのある「私たちについて」という項目にわずかな記述があるのみです。以下にKinsbi、Ninelordのサイトの「私たちについて」という項目のキャプ画像を順に示します。

それぞれのサイトの最初の文章を以下に書き出します。

Kinsbi

>私たちについて

>Kinsbi(WWW.Kinsbi.PRO)技術世界トップのデジタル資産取引プラットフォームであり、ケイマン諸島に登録され、核心運営チームは香港にあります。

Ninelord

>私たちについて

>Kinsbi(WWW.Kinsbi.PRO)技術世界トップのデジタル資産取引プラットフォームであり、ケイマン諸島に登録され、核心運営チームは香港にあります。

驚いたことにいずれのサイトでも主語が「Kinsbi(WWW.Kinsbi.PRO)」となっています。ここで検証しているKinsbiのサイトのURLアドレスは「https://kinsbi.com/#/」ですからここに記されている「WWW.Kinsbi.PRO」というURLアドレスに一致しません。トップレベルドメインがここで検証しているKinsbiのサイトでは「com」なのにこの「私たちについて」の記述では「pro」なのですから明らかに別個のURLアドレスです。そこでWWW.Kinsbi.PRO」というURLアドレスのサイトが実在するかどうか確認を試みましたが確認出来ません。少なくともこの検証を書いている2022年5月上旬現在でこのURLアドレスに一致するサイトは存在しないようです。そしていずれのサイトでも租税回避地として有名なケイマン諸島に登録され、核心運営チームが香港にあると書いてあります。しかし具体的な住所とか登録番号といったものは一切示されていません。

とにかくKinsbiとNinelordのサイトは画像の部分が互いに全く異なるので一見しただけでは互いに全く似ているようには見えませんが、テキスト部分を見ていくと偶然とは到底思われない相動性が確認されて同じグループによって量産されたサイトであると考えて間違いないものと思われます。特にこの「私たちについて」のページにある記述の一致は決定的でしょう。

さらに2つのサイトで共通して確認出来る

>世界をリードする暗号通貨取引プラットフォーム

>130カ国を超える数百万のユーザー

といった記述が事実であるかどうかが非常に疑問です。まず以下には2つのサイトのWho Is 情報を示します。

Who Is 情報には登録者に関する住所などの情報は何もありません。期入りの枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日が以下のようになっています。

サイト名 登録・開設日

Kinsbi 2022年4月16日

Ninelord 2022年3月7日

この検証を書いている2022年5月上旬現在でKinsbiのサイトは開設から1ヵ月未満、Ninelordのサイトでも開設からようやく2ヶ月という非常に新しいサイトであることが分かります。さらに以下はこれらのサイトへのアクセス状況を調べた結果です。

いずれのサイトでも1日当たりの独立訪問者数、月間のアクセス数といった数字が検出限界以下になっています。

>世界をリードする暗号通貨取引プラットフォーム

>130カ国を超える数百万のユーザー

といった記述は開設から間もないサイトであること、KinsbiNinelordといったサイト名を検索しても殆ど情報が出てこないことからもデタラメとしか思われません。

それから最初に引用したKinsbiに関するYahoo知恵袋への質問投稿ではAEFSという仮想通貨への投資を勧められたと書いてあったのでKinsbiのサイトでAEFSという仮想通貨について情報を探してみるとUSDT建てのチャートが公開されていることが分かりました。以下にまず日足チャートを示します。

このチャートは異様です。上場されたのは2022年4月20日、4月25日ぐらいから一方的な右肩上がりのチャートで陽線ばかりが並んでおり、上ヒゲも下ヒゲも殆ど見られません。つまり1日の初値がその日の最安値、終値がその日の最高値という状況が連日続いているということになります。非常に不自然です。また1日の出来高は最低でも2000万枚以上、最高では8000万枚以上となっています。さらに以下には5分足チャートを示します。

5分足チャートではさすがに陽線ばかりではなく初値が終値よりも安いことを意味する陰線も見られますが、重要なのはこの5分足チャートでもローソク足が間断なく並んでいるということです。つまり5分間という短い時間に少なくとも2度以上の取引が成立していなければならないはずでかなりの参加者がこのAEFSという聞いたこともない仮想通貨の売買に参加していなければおかしいことになります。

さらにKinsbiに関するYahoo知恵袋への質問投稿には以下のような記述もありました。

>そして他の詐欺に遭われた方が勧められたというCHPKというコインも、彼女は今注目していると言っていました。

KinsbiのサイトではこのCHPKという仮想通貨が取引されている様子はないのですがNinelordのサイトで探してみるとCHPKという仮想通貨のUSDT建てチャートが見つかりました。この検証を一度書き終えた後で出てきた2022年5月17日付のNinelordに関する質問でも「Twitterで知り合った外国人」に紹介されてNinelordでCHPKという仮想通貨を購入させられたという証言が出ています。

以下にまずCHPKの日足チャートを示します。

このチャートはKinsbiのサイトにあったAEFSという仮想通貨の日足チャートと非常に似ています。2022年5月1日に取引が始まってから9日しか経過していないようですが、上ヒゲも下ヒゲもない一方的な右肩上がりのチャートになっています。また出来高は毎日増え続け、直近では1日で4000万枚以上もの出来高があることになっています。さらに以下は5分足チャートです。

やはりKinsbiのサイトにあったAEFSという仮想通貨の5分足チャートと同じでローソク足が5間断なく並んでいることから常に5分間の間に複数の取引が成立していることになっています。かなりの数の人がこのCHPKという仮想通貨の売買に参加していなければこうしたチャートにはならないはずです。

しかし既に上で示したようにKnisbiやNinelordのサイトへのアクセス数は極めて少ないのです。また仮想通貨データーベースのCoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/ja/) でAEFSやCHPKという仮想通貨に関する情報を探してみましたが該当がありません。AEFSやCHPKという仮想通貨のチャートは架空のものである可能性が高いと考えざるを得ません。

改めて結論するまでもなく、これら2つのサイトは到底信用出来ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。


※付記1

本項で検証したKinsbi、Ninelordの2つのサイトと明らかに似た部分が確認指される、同じグループによると思われるウィークfxという3つのサイトが新たに見つかってきました。以下で検証しているので併読してください。さらに「検証115」で検証しているBITCATTLES (ビットキャトルズ) 、MAXPOLE (マックスポール)、STORMAVAIL、MRBICOIN (MRBIコイン)、EXPMARKS、HOLBILTという名称のサイト「検証121」に検証を書いているFoxexchange (フォックスエクスチェンジ) という名称の5つのサイトKinsbiNinelordと同じグループによるサイトと思われます。参照して下さい。


※付記2

2022年9月13日に以下の記事が現代ビジネスというサイトに出てきました。

多田文明 悪徳ビジネスの仮面を剥ぐ ビットコインの成功体験がアダに…自称・中国女のインチキ暗号資産で1800万円超が消えた男性 (現代ビジネス)

Twitterで知り合った自称・中国生まれの女性に大金を騙し取られてしまった被害事例を紹介する記事です。被害者の男性は投資対象として「C**Y」という仮想通貨を紹介されて数字の上では投資額の10倍以上の利益が出たので大金を投入してしまい、結局出金出来なくなったという経緯なのですが誘導された仮想通貨取引所のサイトの画像に見えるイラストが本項で検証したKinsbiのサイト冒頭部で確認されていたイラストと似ているようです。以下にこの記事で示されていた「ニセ投資サイト」の画像とKinsbiのサイトにあったイラストの部分拡大を順に示します。

イラスト部分は同じものとしか思えません。Kinsbiというサイトで投資対象として推奨されていたのは「AEFS」というおそらくニセの仮想通貨だったのに対してこの現代ビジネスの記事で購入を勧められた仮想通貨は「C**Y」だったということですからこの記事の被害事例はKinsbiのサイトではなく、Kinsbiとは別個の同じグループによるサイトだったのかもしれません。


●weekfx (ウィークfx https://weexfxpro.com/#/、スマホ用サイト:https://m.weexfxpro.com/)

●weekfx (ウィークfx https://weexfx.com/#/、スマホ用サイト:https://m.weexfx.com/)

●weekfx (ウィークfx https://weexfx-pro.com/#/、スマホ用サイト:https://m.weexfx-pro.com/)

URLアドレスが異なるだけで同じサイト名、見かけも非常によく似た3つのサイトです。最初のサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで他の2つは画像検索で見つけてきたサイトです。上で検証したKinsbi、Ninelordの2つのサイトと似ている部分があって同じグループによるサイトと思われるのでここで検証します。まずYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年7月30日投稿

LINEで接触してきている外国人から勧誘されているということのようでこの時点で「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の可能性が疑われました。

さらにこの検証を書いた後ですが、もう1件、ウィークfxに関する質問が出てきました。

2022年8月11日投稿

この2件目の投稿にはURLアドレスが記されていないので表題の3つのサイトのいずれかに関する質問ではないかと思われますが、確実ではありません。

とにかく1件目の質問投稿に記されているURLアドレスにアクセスしてみると右に示したようなスマホ用のサイトであることが分かりました。表示言語の選択肢は英語、香港語、日本語、韓国語の4つになっています。

さらに画像検索で見つけてきた表題2番目、3番目のウィークfxのスマホ用サイトについてもキャプを順に示します。

これら3つのスマホ用サイトはURLアドレスは異なりますが互いに全く同じに見えます。さらにURLアドレスから推測して表題に書いた対応するPC用のサイトを見つけてきました。スマホ用のサイトよりも情報量が多いのでPC用のサイトの方が情報量が多いので主にPC用のサイトを検証することにします。まず3つのPC用のサイトの冒頭部のキャプを表題と同じ順で以下に示します。

これら3つのPC用サイトも互いに極めてよく似ていて全く区別出来ません。PC用サイトの表示言語の選択肢はに3つのサイトのプルダウンメニューのキャプ画像を示しましたが、いずれの場合も英語、中国語、香港語、韓国語、フランス語、ロシア語、スペイン語、日本語の8言語です。

スマホ用サイトの場合は英語、香港語、日本語、韓国語の4つですからPC用サイトの方が対応言語が多くなっています。

それから当初は気が付かなかったのですが、これらPC用のサイトはブラウザの窓の幅を狭くするとかなり見かけが変化して以下に示したようなスマホ用サイトに似たものになります。以下、3つのサイトのPC用サイトでブラウザの幅を狭くした場合のキャプを左下から右下に表題と同じ順で示します。

後に分かってきたのですが、PC用のサイトでブラウザの幅を狭くした場合に見かけが大きく変化するという特徴を共有する同じグループによると思われるサイトが他にも存在するようです。この点については本項の付記で説明します。

そしてこれらのサイト冒頭を見ただけでは上で検証したKinsbi (https://kinsbi.com/#/) やNinelord (https://ninelordcoin.com/#/) のサイトに特に似ているようには見えません。並べて比較するとメニューバーの項目名とか言語選択のプルダウンメニューの形式とか一致している部分がないわけではないのですが、一見して特に似ているとは言い難いです。

しかしこの冒頭部に続く部分を見ていくとKinsbiやNinelordと明らかに似ている部分が目につきます。まず以下に3つのウィークfxの「製品とサービス」という項目のキャプ画像を表題と同じ順で示します。

この「製品とサービス」という項目についても3つのウィークfxのサイトで互いに全く同じです。そしてこの部分にはサイトの特長を示す「グローバルレイアウト」「システムセキュリティ」「スムーズな取引体験」という3つの項目が挙げられてそれぞれに青を基調としたイラストが添えられています。例えば「製品とサービス」という題字の直下には以下のような記述があります。

>世界中の何百万人ものユーザーに安全で信頼性の高いデジタル資産取引と資産管理サービスを提供し、ブロックチェーン経済の進化を支援し、業界の新しい生態学的パターンを再形成します

この「世界中の何百万人ものユーザー」がいるという記述には疑問があります。この点については後述します。

とにかくこの部分を見てウィークfxのサイトがKinsbiやNinelordのサイトと似ていることに気が付きました。以下にKinsbiのサイトにある「製品とサービス」という項目のキャプを再掲します。

Kinsbiのサイトでも「製品とサービス」という項目名の下サイトの特長を示す「グローバルレイアウト」「システムセキュリティ」「スムーズな取引体験」という3つの項目が挙げられてそれぞれに青を基調としたイラストが添えられています。3つの項目名は全く同じですし、3つのイラストも3つのウィークfxとKinsbiのサイトでは並び順が異なりますが全く同じに見えます。さらに例えば中央の「システムセキュリティ」という項目の文章を比較してみます。

ウィークfx (3つのウィークfxで共通)

>プロフェッショナルな分散型アーキテクチャとアンチDoS攻撃システム、ホットウォレットとコールドウォレットの分離、ユーザー資産の多次元保護

Kinsbi

>プロフェッショナルな分散型アーキテクチャとDoS攻撃防止システム、ホットウォレットとコールドウォレットの分離、ユーザー資産の多面的な保護

「アンチDoS攻撃システム」と「Dos攻撃防止システム」の違いなど太字にした2ヵ所でわずかな違いがありますが、互いに非常によく似ています。さらに3番目の「スムーズな取引経験」という項目の文章も比較してみます。

▼ウィークfx (3つのウィークfxで共通)

>効率的なマッチングトランザクションエンジンを採用して、スムーズなトランザクションエクスペリエンスを確保し、1秒あたり数百万の注文を処理し、2,000万人を超えるオンラインユーザーのスムーズな運用に支払います

▼Kinsbi

>効率的なマッチングトランザクションエンジンを使用して、スムーズなトランザクションエクスペリエンスを確保し、1秒あたり数百万の注文を処理し、2,000万人を超えるオンラインユーザーのスムーズな運用に料金を支払います

こちらも「採用」と「使用」の違いなど太字で示した2ヵ所でわずかな違いがありますが、やはり非常によく似ています。これは偶然とは思われません。また「世界中の何百万人ものユーザー」がいるという記述があることを既に指摘しましたが、ここには2,000万人を超えるオンラインユーザー」と書いてあります。ユーザー数の桁が変わっているのはおかしいでしょう。この点についてはさらに後述します。

次に3つのウィークfx「私たちに関しては」のページにある記述のキャプを以下に示します。

この部分でも3つのウィークfxのサイトは互いに全く同じです。そして比較の為にここでもKinsbiの対応するページのキャプを以下に再掲します。

やはり一見して明らかに似ています。

▼ウィークfx (3つのウィークfxで共通)

>私たちに関しては

>Weexfx(Weexfx)これは、ケイマン諸島に登録されている世界をリードするデジタル資産取引プラットフォームであり、コアオペレーションチームは香港にあります。 Weexfx(Weexfx)のコアメンバーは、インターネットや金融のトップ企業です。メンバーのほとんどは、ビットコインとブロックチェーンの深い信者です。ブロックチェーンは、従来の独占金融システムを変え、より民主的で自律的な社会構造を構築すると確信しています。 。

▼Kinsbi

>私たちについて

>Kinsbi(WWW.Kinsbi.PRO)技術世界トップのデジタル資産取引プラットフォームであり、ケイマン諸島に登録され、核心運営チームは香港にあります。Kinsbi(WWW.Kinsbi.PRO)コアメンバーはトップクラスのインターネットと金融会社から来ています,ほとんどのメンバーは深ビットコインとブロックチェーン信奉者です,ブロックチェーンは伝統的な独占金融システムを変え、より民主的、自治的な社会構造を構築すると確信しています

一字一句同じというわけではありませんが、いずれの場合もケイマン諸島に登録されていて、運営チームが香港にあるといった内容自体は同じです。そしてこれ以上の連絡先情報、具体的な住所とか電話番号が記されていないのも同じです。やはりこれらのサイトの運営は同じグループであると考えてほぼ間違いないものと考えます。

さらにこのケイマン諸島に登録されていて、運営チームが香港にあるといった記述と非常によく似た記述が他にもあることに気が付きました。例えば以下は「検証101」で検証したSOLNEN (https://www.solnen.net/#/) というサイトからのキャプ画像です。

活字が小さいので以下に書き出します。

>私たちについて

>solnen(www.solnen.net)技術世界トップのデジタル資産取引プラットフォームであり、ケイマン諸島に登録され、核心運営チームは香港にあります。solnen(www.solnen.net)コアメンバーはトップクラスのインターネットと金融会社から来ています。ほとんどのメンバーは深ビットコインとブロックチェーン信奉者です、ブロックチェーンは伝統的な独占金融システムを変え、より民主的、自治的な社会構造を構築すると確信しています

ウィークfxやKinsbiのサイトの記述と明らかに似ているように思われます。これらのサイトも同じグループによる詐欺サイトではないかと疑わざるを得ません。

次に3つのウィークfxのサイトについて例によってWho Is 情報を確認しました。

いずれの場合も登録者に関する情報は何も開示されていません。そして黄色の枠で囲った部分に記されている登録・開設日を以下にまとめます。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

ウィークfx (https://weexfxpro.com/#/) 2022年7月6日

ウィークfx (https://weexfx.com/#/) 2022年7月6日

ウィークfx (https://weexfx-pro.com/#/) 2022年7月7

3つのサイトは2022年7月6日あるいは7日にまとめて登録されています。本項の最初に引用したこのサイトに関するYahoo知恵袋の質問が2022年7月30日付ですから開設から1ヶ月も経過していない時期に勧誘が行われていたことになります。そして3つのウィークfxのサイトへのアクセス状況を調べた結果も以下に示します。

サイトの開設から1ヶ月も経過していない新しいサイトですから当然とも思われますが、いずれも1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が全て検出限界以下です。上で示したようにこのサイトの「製品とサービス」という項目には「世界中の何百万人ものユーザー」とか2,000万人を超えるオンラインユーザー」といった記述があることを指摘しましたが、全くのデタラメとしか思われません。

改めて結論するまでもなく、これら3つのウィークfxのサイトは全く信用出来ません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記

本項で検証したweekfx (ウィークfx) という名称の3つのサイトが以前に検証したKinsbiやNinelordといったサイトと明らかな共通点があり、同じグループによるサイトである可能性が濃いことを示しましたが、後にこれらのサイトと偶然とは思われない共通点があり、同じグループが詐欺目的で立ち上げたと思われるサイトがさらに見つかってきました。具体的には「検証115」で検証しているBITCATTLES (ビットキャトルズ) 、MAXPOLE (マックスポール)、STORMAVAIL、MRBICOIN (MRBIコイン)、EXPMARKS、HOLBILTという名称のサイト、さらには「検証121」で検証しているFoxexchange (フォックスエクスチェンジ)、ICERKET、robecoins (robeコインズ)、「検証128」で検証しているFASTBITRAといった名称のそれぞれ複数のサイトが同じグループによるサイトと思われます。参照して下さい。


●Bitpios (https://www.bitpios.com/)

●Bitpios (http://cryptopios.com/)

同じ名称で見かけも互いに非常によく似たサイトなのでまとめて検証します。1つ目のサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2つ目のサイトは1つ目のサイトについて検索していて存在に気が付いたサイトです。まず最初のサイトに関するYahoo知恵袋の質問を引用します。

2022年4月7日投稿

質問の経緯が全く何も分かりませんが、おそらく投資勧誘を受けているのではないかと思われます。示されているURLアドレスの「register」以下の部分はアフィリエイターのIDでしょう。アフィリエイト報酬目当ての人物に勧誘されていると考えるのが妥当かと考えます。

ともかくこの質問投稿に示されたURLアドレスのサイトの冒頭部を以下に示します。また検索で見つかってきた表題2番目のサイトについても比較の為に冒頭部を示します。

▼Bitpios (https://www.bitpios.com/) [表示言語:英語、韓国語、日本語、インドネシア語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語、トルコ語、ロシア語、アラビア語、ドイツ語]

▼Bitpios (http://cryptopios.com/) [表示言語:英語、韓国語、日本語、インドネシア語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語、トルコ語、ロシア語、アラビア語、ドイツ語]

2つのサイトの冒頭部は全く区別出来ません。表示言語の選択肢も全く同じです。右は1つ目のサイトの言語選択メニューですがポップアップ形式の選択メニューになっています。

2つのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。以下は冒頭部に続く部分にでてくる「市況と契約投資はあなたの選択です」と題する部分の比較で2つのサイトからのキャプを順に並べてありますが互いに全く同じに見えます。

この部分には「スマート投資」なるものに関する簡単な説明があるのですがその内容がこれだけの説明では全く分かりません。「もっと理解する」と書いてあるリンクボタンの先に何か説明があるのかと思ってクリックしてみましたがそのリンクのURLアドレスは2つのサイトでそれぞれ以下のようになっています。

http://www.bitpios.com/futures/BTC_USDT

http://cryptopios.com/futures/BTC_USDT

そしてこのリンク先となっているのは以下のキャプに示したビットコイン (BTC) のUSDT建てチャートです。

「スマート投資」の詳しい説明が出てくるのかと思ったらビットコインのチャートに繋がっているというのは全く理解できません。

さらに「スマート投資」の説明の次には2つのサイトのいずれの場合も以下に示した「詳細な統計」と題された部分が出てきます。

この部分もはっきり言って何が書かれているのか意味不明です。テクニカル分析的なことを言っているのではないかと思われますが、あまりにも説明不足でしょう。そしてここにも「もっと理解する」と書かれたリンクボタンがありますがリンク先はやはりビットコイン / USDTのチャートになっています。「もっと理解する」どころかますます理解不能です。

そしてトップページの最後、2つのBitpiosのサイトの脚注部分のキャプを以下に示します。

この脚注部分も2つのサイトで互いに全く同じに見えます。左下には共通して「© 2021 Bitpios」と書いてありますがこれは2021年からサイトが運営されているという意味と思われます。この点についてはまた後述します。さらに右下にはFacebook、Twitter、InstagramなどSNSのアイコンが並んでいて公式アカウントへのリンクになっているように見えますが実際にはこれらのアイコンは単に画像として存在しているだけでリンクになっていません。公式アカウントが存在するように見せかけているだけではないかと思われます。また連絡先情報は全く見当たりません。メールアドレスさえ見当たらないというのは話になりません。金融ライセンスに関する情報も皆無です。

そこでさらに連絡先情報を探して例によってWho Is 情報を確認しました。以下に2つのサイトのWho Is 情報を順に示します。

いずれの場合も登録者に関する情報は何も開示されていません。黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は以下のようになっています。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

Bitpios (https://www.bitpios.com/) 2022年3月8日

Bitpios (http://cryptopios.com/) 2022年4月15日

いずれも非常に新しいサイトです。上で2つのサイトの脚注部分に共通して「© 2021 Bitpios」と書いてあり、2021年から運営されていることを示していると思われると書きましたが、サイトの開設日は共に2022年になってからです。

これらのサイトが「検証63」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトかどうかは情報が不足していて断言できませんが、ここで検証した点からその可能性は充分に考えられます。少なくとも全く同じにしか見えないサイトが少なくとも2つ存在しているという時点で信用でいるサイトとは到底思われません。情報開示も明らかに不適切、不充分です。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記

本項で検証した2つのBitpiosのサイトと明らかな共通点が認められ、同じグループによって同じテンプレートから量産されたと思われるPearl bit (パールビット) というサイトが見つかってきました。こちらは「検証63」の冒頭で説明した典型的な中国系と思われる詐欺勧誘の手口が使われていたようで以下で検証しています。同じ詐欺グループによると思われるサイトで中国系と思われる詐欺グループの勧誘手口が使われていたとなればやはり2つのBitpiosのサイトも一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚と思われます。


●Pearl bit (パールビット https://www.pearlbit.xyz/#/sy)

Yahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証した2つのBitpiosのサイトに似ているようなのでここで検証します。まずこのサイトについてYahoo知恵袋出てきた2つの質問投稿を引用します。

2022年3月23日投稿

質問者がどういう経緯でこの質問をしているのか不明ですが、勧誘されたものと思われます。

2022年5月8日投稿

LINE掲示板で知り合った子供の頃には中国に住んでいて大学はイギリス、そして現在は東京在住と自称する女性に勧誘されたようです。そしてパールビットでの口座開設を指示されたということですが、上に示したパールビットが安全である証明と称するものを提示してきたようです。しかしこの証明書が意味不明です。中央アジアにあるカザフスタンのSTAR-MINERという仮想通貨をマイニングする会社、パールビット、そしてGREEN DATAというおそらく電力会社の3社間でカザフスタンにある2ヘクタールの土地と80メガワットの電力を5年間提供する契約に合意したということが書いてあるようです。合意の日付は2019年4月15日となっています。合意内容からカザフスタンで仮想通貨のマイニングを行う為の契約合意と思われますが、どうしてこれが「パールビットが安全だという証明」になるのか理解不能です。

とにかく最初の投稿に出ていたURLアドレスのサイトに行ってみました。以下がサイト冒頭のキャプ画像です。

この冒頭部に記されている文章を以下に書き出します。

>70% 迅速な取引で70%の時間を節約

>Butterflyへようこそ

>最先端のデジタル通貨取引プラットフォーム

>非常に高速なトランザクション、安全なストレージ、次世代の暗号通貨取引製品

ここで分からないのは「Butterflyへようこそ」という部分です。普通に考えるならばここには「Pearl bitへようこそ」と書かれているべきでしょう。このサイトは「Butterfly」というサイトのコピペで作られたサイトで修正を忘れた為にこういうおかしなことになっているのかもしれません。

そしてここにある文章は上で検証した2つのBitpiosという名称のサイト冒頭に記されていた文章と「Butterfly」の部分を除いて全く同じであることにも気が付きました。以下には比較の為にBitpios (https://www.bitpios.com/) のサイト冒頭部のキャプを再掲します。

さらに以下はパールビットと2つのBitpiosのサイトは表示言語選択メニューが似ています。いずれの場合もプルダウンメニューではなく、メニューバーにある表示言語の部分をクリックすると以下のキャプに示したような選択肢が並んだ四角いメニューが出てくる形になっています。左下がパールビット、右下はBitpios (https://www.bitpios.com/) のサイトの選択メニューです。

パールビットの表示言語の選択肢は英語、香港語、日本語、韓国語、ドイツ語の5つです。これまで多数の仮想通貨のサイトを見てきまいたがこうした選択メニュー形式は初めて見たものであり、この選択メニューの形式が似ていることからパールビットとBitpiosのサイトが似ていることに気が付くことになりました。

さらにパールビットとBitpiosのサイトに似ているのはこの冒頭部だけではありません。以下はパールビットのサイトの冒頭部に続く部分にでてくる「市況と契約投資はあなたの選択です」と題する部分のキャプです。

そして以下はBitpios (https://www.bitpios.com/) の相当する部分のキャプです。

画像部分は全く異なるので第一印象は全く異なりますがよく見ると

>市況と契約投資はあなたの選択です

>スマート投資

>詳細な統計

などこのキャプの範囲に見える文章はパールビットとBitpiosのサイトで全く同じです。さらに以下はパールビットBitpios (https://www.bitpios.com/) のサイトの脚注部分の比較です。

並んでいる項目名やその並び順、

>私たちは何百もの通貨をサポートしています

という文章など互いに非常によく似ています。さらにいずれのサイトでも脚注の右下にFacebookたTwitterなどSNSのアイコンが並んでいて公式アカウントへのリンクになっているように見えますがこれらのアイコンは単なる画像であってリンクになっていません。公式アカウントが存在するように見せかけているだけです。そして同時にパールビットのサイトには連絡先情報が何もありません。メールアドレスさえ開示されていません。さらに例によってサイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は何も開示されていません。以下のキャプに示したようにサイトの登録・開設日 (Creation Date) が2021年8月29日であることが分かるだけです。

改めて結論を書くまでもなく、パールビットは非常に危険なサイトとしか思われません。勧誘の手口などから考えて中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚であり、このサイトでの投資は絶対に推奨できません。


●ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/、スマホ用サイト:https://m.icecoinwnog.com/#/home)

●DDEX (https://www.ddexeo.co/#/、スマホ用サイト:https://m.ddexeo.co/#/home)

●ANTBIT (https://www.antbit.vip/#/)

●MOVEX (https://movex.link/#/、スマホ用サイト:https://m.movex.link/#/home)

1つ目のICEと2つ目のDDEXはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、3番目のANTBITと4番目のMOVEXいうサイトは画像検索で見つけてきたサイトです。まずICEとDDEXについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2022年5月22日投稿 (ICEに関する投稿)

「日本語が不自由な人物」に共同出資での投資を持ち掛けられたようです。情報が少なくてこれだけでは断言出来ませんがやはり「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺が最初から疑われました。

2022年6月19日投稿 (DDEXに関する投稿)

こちらの質問は何も情報がありません。

とにかくこの質問投稿に出てきたURLのサイトに行ってみました。ICEに関する質問投稿に記されているURLアドレス (https://m.icecoinwnog.com/#/home) は見るからにスマホ用のサイトと思われますが、PCでこのスマホ用と思われるサイトにアクセスすると自動的にPC用のサイト (https://www.icecoinwnog.com/#/) に転送されるようです。2番目のDDEXに関する投稿に示されているURLアドレスもやはりスマホ用のサイトと思われ、PCでこのURLアドレスにアクセスするとやはり自動的に表題に示したPC用のサイトに転送されます。

ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) [表示言語選択肢:中国語、英語、香港語、日本語、タイ語、韓国語]

▼DDEX (https://www.ddexeo.co/#/) [表示言語選択肢:中国語、英語、香港語、タイ語、韓国語]

ついでに画像検索で見つけてきた表題3番目のANTBIT、4番目のMOVEXというサイトの冒頭部のキャプも示します。MOVEXについては表題に書いたスマホ用サイトの存在が確認出来ますが、やはりPCでアクセスすると自動的にPC用のサイトに転送されます。ANTBITについてはスマホ用のサイトが見つかりません。以下にはそれぞれのPC用のサイトの冒頭部のキャプを順に示します。

ANTBIT (https://www.antbit.vip/#/) [表示言語選択肢:香港語、英語、日本語、韓国語、タイ語]

▼MOVEX (https://movex.link/#/) [表示言語選択肢:中国語、英語、香港語、日本語、タイ語、韓国語]

4つのサイトが互いに酷似していることが分かると思います。さらにこれら4つのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。この冒頭部に続いて出てくる部分を以下で比較します。

わざわざメニューバーを含めた形でキャプを取得しましたがメニューバーがないと4つのサイトは全く同じです。そしてイラスト付きで「売買」「暗号通貨」「低価格で暗号通貨を売買します。」とだけ記されていますが、情報量が少なくて何の為にこんな部分があるのか意味が分かりません。

さらに以下に示すのはセキュリティ関連の記述の比較です。これも表題と同じ順 (ICE → DDEX → antbit → MOVEX) でキャプを示します。

4つのサイトはこの部分でも全く互いに区別出来ません。

さらに以下は各サイトの脚注部分の比較です。

この部分でも4つのサイトは互いに非常によく似ています。そして連絡先情報として唯一メールアドレスだけ開示されています。

サイト名 メールアドレス

ICE icecoinworld@outlook.com

DDEX ddexcn@outlook.com

antbit antbit.vip@outlook.com

MOVEX movex.is@outlook.com

メールアドレスはいずれも「outlook.com」というフリーメールのアドレスです。まともな仮想通貨取引所の連絡先とは思えません。またICEという名称とロゴはニューヨーク証券取引所などを傘下に持つIntercontinental Exchange (ICE、インターコンチネンタル取引所) のロゴの盗用と思われます。左下がここで検証しているICEのサイトのロゴ、右下がインターコンチネンタル取引所の公式サイト (https://www.theice.com/index) のロゴです。

これ以外には脚注に「私たちについて」という項目があるのでクリックしてみると何やら非常に具体性に欠ける文章が出てきます。その冒頭部のキャプをやはり表題と同じ順 (ICE → DDEX → antbit → MOVEX) で以下に示します。

いずれのサイトの記述もサイト名の部分が入れ替わっているだけで基本的に同じです。いずれも2014年から7年の歴史があるとなっていますが本当にそれだけの歴史があるかどうかは疑問です。以下はICEのサイトのWho Is 情報のキャプです。

登録者に関する情報は何も開示されていませんが黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日が2022年5月7日と書いてあります。この検証は2022年6月上旬に書いているので開設からようやく1ヶ月というサイトです。とてもではありませんが2014年に開設されて7年の歴史があるサイトではありません。

他の3つのサイトのWho Is 情報も確認しましたがやはり登録者に関する情報は何も開示されていません。サイトの登録開設日のみ以下にまとめます。

サイト名 登録・開設日

ICE 2022年5月7日

DDEX 2022年6月6日

antbit 2021年7月29日

MOVEX 2021年12月3日

antbitやMOVEXの方がICEよりは古いサイトのようですがやはり2014年に開設されて7年の歴史があるサイトでないことは明らかです。

次に取引対象ですが4つのサイトのいずれでもビットコイン (BTC)、イーサリアム (ETH) などメジャーな仮想通貨に加えて聞いたことがないような仮想通貨が取引されているようです。まず以下はICEのサイトで取引されているWHLという仮想通貨のUSDT建ての日足チャートです。

このチャートは2021年12月9日に最初のローソク足が記録され、2022年2月17日以降は更新されていません。2022年2月17日の終値は5.2ドルほどです。そして仮想通貨データーベースのCoinMarketCapでこのWHLという仮想通貨に関する情報を探してみましたが該当すると思われる仮想通貨は見つかりません。WHLという略号の仮想通貨としてはWhaleRoomという仮想通貨が見つかりましたが相場水準やチャートの形は一致しません。

次は表題2番目のDDEXのサイトで取引されているやはりWHLという仮想通貨のUSDT建て日足チャートです。

このチャート2021年12月9日に最初のローソク足が記録されているのは上に示したICEのサイトのWHLのチャートと同じですが2022年6月下旬現在でもチャートが継続しています。

さらに以下はantbitのサイトで取引されているやはりWHLという略号の仮想通貨のUSDT建ての日足チャートです。

こちらは2021年12月10日に最初のローソク足が記録され、2022年6月上旬現在でもローソク足が継続しています。2022年2月17日の終値は4ドルほどであり、上に示したICEのサイトで取引されているWHLのチャートと少なくとも同じではありません。

最後はMOVEXのサイトで取引されているWHYという仮想通貨のUSDT建ての日足チャートを示します。

2021年12月6日に最初のローソク足が記録され、2022年6月上旬現在でもローソク足が継続していて現時点での相場は0.0028ドルほどです。1枚が1円にもならないゴミ寸前の仮想通貨です。やはり仮想通貨データーベースのCoinMarketCapでこのWHYという仮想通貨に関する情報を探してみましたがWHYという略号を持つ仮想通貨は該当がないようです。さらに以下は同じWHYという仮想通貨の5分足チャートです。

5分足チャートが間断なく並んでいますが、奇妙なのは出来高です。1枚が1円もならないゴミ寸前の仮想通貨なのに5分毎の出来高が数枚からせいぜい10枚を超える程度なのです。こんな安い仮想通貨を数枚単位で取引するなんて有り得ないでしょう。また5分足が間断なく並んでいるということはよほど多数の参加者がこのWHYという仮想通貨を取引していなければおかしいはずですが以下に示したMOVEXのサイトへのアクセス状況解析結果を見ると1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が検出限界以下です。

MOVEXのサイトにあるWHYという仮想通貨のチャートは架空のものとしか思われません。

そもそもこれだけ互いに酷似したサイトが少なくとも4つ存在しているという時点でこれらのサイトの信頼性を疑わざるを得ません。情報開示は明らかに不充分で記述内容の信頼性も著しく低いです。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●ICE (https://icecoinetx.co/#/、スマホ用サイト:https://m.icecoinetx.co/#/home)

●ICE (https://icereo.com/#/、スマホ用サイト:https://m.icereo.com/#/home)

いずれもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで上で検証した同じ名称のサイト、ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) など4つのサイトと酷似していて同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと考えられます。まずこれらのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年7月27日投稿 (ICE (https://icecoinetx.co/#/) に関する投稿)

Facebookで知り合った女性から勧誘されて当初はnode capital group limited (https://www.ncgforex02.com/jp/index.html) というサイトで取引、その後、ここで検証対象とするICE (https://icecoinetx.co/#/) での移管を勧められ、出金しようとすると転換費用とか海外送金安全金とかいう全く意味の分からない名目での追加入金を要求されて結局出金出来なくなったようです。これは「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致するように思われます。

ちなみに当初取引していたnode capital group limited (https://www.ncgforex02.com/jp/index.html) というサイトは既に閉鎖されていますが、本サイトの姉妹サイトである「海外FX業者を辛口評価「検証25」で同じ名称のURLアドレスが異なるやはり中国系と思われるFX業者の詐欺目的と思われるNODEキャピタルグループ (http://www.ncgforex.com/jp/)を検証しており、当初誘導されたサイトもこうしたFXの詐欺サイトだった可能性が高いと思われます。

次に表題2番目のサイト、ICE (https://icereo.com/#/) に関するYahoo知恵袋への投稿を引用します。

2022年7月30日投稿 (ICE (https://icereo.com/#/) に関する投稿)

この質問はどういう経緯でこの質問しているのか全く説明がありませんがおそらくは投資の勧誘を受けている状況かと思われ、詐欺サイトの可能性を疑っているようです。

とにかくこれらの質問投稿に出てきたURLアドレスのサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

ICE (https://icecoinetx.co/#/) [表示言語選択肢:中国語、英語、香港語、日本語、タイ語、韓国語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語]

ICE (https://icereo.com/#/) [表示言語選択肢:英語、日本語、タイ語、韓国語、中国語、香港語]

これら2つのサイトの冒頭部は互いに非常に似ているだけでなく、以下に比較の為にキャプを再掲したICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) など上で検証した4つのサイトの冒頭部とも非常によく似ています。違いは表示言語の選択肢だけのようです。

ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) [表示言語選択肢:中国語、英語、香港語、日本語、タイ語、韓国語]

さらにこの冒頭部に続く部分でも比較を続けます。冒頭部に続く部分のキャプ画像を冒頭部のキャプを示したのと同じ順、(ICE (https://icecoinetx.co/#/) → ICE (https://icereo.com/#/) ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/)) の順で以下に示します。

この部分は全く区別出来ません。

さらに以下に示すのはセキュリティ関連の記述の比較です。同じ順、(ICE (https://icecoinetx.co/#/) → ICE (https://icereo.com/#/) → ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/)) の順で以下に示します。

この部分も互いに全く同じに見えます。

さらに以下は各サイトの脚注部分の比較です。これも同じ順、(ICE (https://icecoinetx.co/#/) → ICE (https://icereo.com/#/) → ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/)) の順で以下に示します。

右端に記されているメールアドレスを以下にまとめます。

サイト名 (URLアドレス) メールアドレス

ICE (https://icecoinetx.co/#/) icecoinworld@outlook.com

ICE (https://icereo.com/#/) icegroupltdcom@gmail.com

ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) icecoinworld@outlook.com

サイト名が同じICEであってもそれぞれのサイトでメールアドレスは異なります。しかしいずれも「outlook」あるいは「gmail」の無料登録できるフリーメールのアドレスです。そしてこれ以外に連絡先情報は全く見当たりません。まともな取引所の連絡先がフリーメールなんてことがあるとは思えません。

そしてここで検証している2つのICEのサイトにも上で検証した4つのサイトと同様に「私たちについて」というページに以下のキャプに示す「歴程」という題の文章があります。

いずれの文章も同じで「2014年に誕生して」と書いてありますが、各サイトのWho Is情報に記されているサイトの登録・開設日は以下のようになっています。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

ICE (https://icecoinetx.co/#/) 2022年6月14日

ICE (https://icereo.com/#/) 2022年4月7日

ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) 2022年5月7日

「2014年に誕生して」という記述は全く信用出来ません。またWho Is 情報にも登録者に関する情報は全く示されていません。

ICEという名称まで同じサイトが少なくとも3つも存在する時点でこれらのサイトの信頼性は非常に疑わしいですが、情報開示が極めて不充分、不適切であること、最初に引用したYahoo知恵袋への投稿で出金出来ないという報告が出ていることなども考えればこれらは極めて危険なサイトと考えざるを得ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。


●ConNFT (https://www.connft.ai/#/)

これもYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトで上で検証してきたICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) 以下の6個のサイトと同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。但しこのConNFTというサイトにはここまで検証してきた6個のサイトと異なり、スマホ用のサイトが見つかりません。

まずこのサイトに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年12月21日投稿

質問はこれだけでどういう経緯でこの質問をしているのかは全く分かりません。とにかくこの質問に記されているURLアドレスにアクセスしてみました。まずサイト冒頭のキャプを示します。

▼ConNET (https://www.connft.ai/#/) [表示言語:香港語、日本語、中国語、英語、タイ語、韓国語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語]

このサイトを見て直ぐに気が付きましたが本項の最初に書いたように上で検証してきたICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) 以下の6個のサイトと酷似しています。以下には比較の為にICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) の冒頭部のキャプを再掲します。

▼ICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) [表示言語選択肢:中国語、英語、香港語、日本語、タイ語、韓国語]

さらにこのサイトが上で検証した6個のサイトと酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。冒頭部に続く部分についてもConNETと比較対象のICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) のキャプを以下に示します。

さらに以下に示すのはセキュリティ関連の記述の比較です。やはりConNETと比較対象のICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) のキャプを以下に順に示します。

これらの部分でも互いに全く同じに見えます。

さらに以下は各サイトの脚注部分の比較です。やはりConNETと比較対象のICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) のキャプを以下に順に示します。

この部分でもConNFTのサイトはICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) などのサイトと非常によく似ています。唯一の連絡先として以下のメールアドレスだけが示されています。

>connft@outlook.com

これも無料登録できるフリーメールのアドレスです。そしてこれ以外に連絡先情報は全く見当たりません。まともな取引所の連絡先がフリーメールを連絡先とするなんてことがあるとは思えません。

そしてConNFTのサイトにも上で検証した6つのサイトと同様に「私たちについて」というページ左下のキャプに示す「歴程」という題の文章があります。右下には比較対象のICE (https://www.icecoinwnog.com/#/) の相当部分のキャプを示します。

この部分でも本文1行目に記されているサイト名の部分を除いて2つのサイトは全く同じです。そして2014年に誕生と書いてありますが、以下に示したWho Is 情報を確認するとサイトを登録・開設した日付 (Creation Date) は2022年10月9日となっています。

2014年に誕生という記述は全く信用出来ません。またこのWho Is 情報にも登録者に関する情報は全く示されていません。改めて結論するまでもなく、このサイトも信用出来るとは全く思えません。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。